鏡のファースト(完結)   作:プロトタイプ・ゼロ

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新投稿の時間だぜぇ!!!!!!


それでは第22話をどうぞ!!


第二十二話「まだ早いが、化けて出てきてやったぜ」

 

 

 

 

 裏千束が千束とたきなの二人と買い物に行く前の頃、ラビスの研究室では昨日よりも真っ白になった宗一とパラドがいた。手に持ったゲーム機の画面には「GAME CLEAR」の文字が浮かんており、二人がやり遂げたのがわかる。

 

 その様子を横目に見たラビスが二人の頭につけてあったナーヴギアモドキを外し、データメモリを取り出すとパソコンにセットする。するとパソコンに繋がれていた2本のコードが赤と青に輝き出し、台に突き刺さった一本の黒いガシャットにデータが送られる。

 

「……データ送信完了まで約5分といったところでしょうか」

 

 大きく伸びをしあくびをする。結局3人は一睡もせずに夜を明けてしまった。まぁ、そのうち2人は現在やり遂げた達成感から気絶しているが。

 

 茅森月歌の肉体に寄生しているラビスは本来なら睡眠も食事も必要ではないが、人間の肉体を使っているため若干眠くなってきた。

 

 もう一度大きくあくびをすると、ベッドで気絶している二人を蹴り飛ばし、毛布にくるまってすやすやと寝息を立てる。久しぶりの徹夜なためかラビスは自分か思ってた以上に早く夢の世界へ旅立っていった。

 

 なお、蹴り飛ばされた2人は痛みで起きた。

 

「お~い、ご飯ができ……これどういう状況?」

 

 階段を降りてきた雪菜が困惑した表情で首を傾げた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

 

 

 裏千束にドラグシールドを追いつけられたたきなは千束とともに観光客を安全な場所で逃がすと、目の前に現れた存在を警戒する。

 

「錦木千束と井ノ上たきな、か……ちょうどいい餌が来たな」

 

「な、なんなのさアンタ」

 

「今から死ぬ貴様らが知る必要はない」

 

 男は懐から鮫の口のようなマークが描かれたカードデッキを取り出す。すると、近くにあったガラスからVバックルが男の腰に装着される。

 

「……変身!!」

 

 男がVバックルにアビスのカードデッキん挿入すると、いくつもの虚像が男の肉体に重なり合い、水色を主体とした鮫を思わせる仮面ライダー……アビスへと変身した。

 

「仮面、ライダー……」

 

「ほう……? こんな決められた物語という箱庭を生きる登場人物のくせに、その箱庭外に存在する言語を知っていたとはなぁ」

 

 アビスの言っていることは二人には理解できなかった。言葉はわかる。だが、意味を理解できない。

 

「に、逃げましょう千束!!」

 

 震える足をなんとか抑えながら千束の肩を掴む。だが、千束の視線は震えており、腰はぺたんと地面についてしまっている。

 

「ふん……無様だな。いくら最強のリコリスと呼ばれようが死を経験したことのないただのクソガキだ。俺の目的のためにはお前たちが邪魔なんだよ」

 

 アビスはカードデッキから剣の印がついたカードを取り出すと左腕に装着されたコバンザメタイプの召喚機「アビスバイザー」にセットする。するとガラスから長剣「アビスセイバー」が現れ、アビスの手に握られる。

 

「死ね、貴様らはこの世界に必要ない」

 

 コツコツと一歩一歩確実に近づいてくるアビス。だが、その足は途中で止まることとなる。

 

 バビュン!

 

「あぁ?」

 

 アビスの背中にぶつかる一つの弾丸。それも普通の弾丸ならば決して受けるはずのないダメージに、アビスは苛つきながら振り返る。

 

「なんだぁ?」

 

 見ればこちらに向かってくる一つの赤いバイク。その上に跨る青年は、そのままアビスを轢き飛ばすと二人の前でバイクを止める。

 

「よぉ、危ないところだったな」

 

「あ、貴方は……?」

 

「俺か? あー、まぁ、新人神様ってところかな?」

 

「「……はぁ?」」

 

 青年――自称神様の言葉に二人が顔を歪めた。それも少しイラッとした感じに。

 

「お前、よくもやってくれたな」

 

「こんないたいけな美少女2人を襲うなんて、仮面ライダーの風上にも置けないな」

 

「ふん。そいつ等は人殺したぞ? それでも庇うっていうのか?」

 

 人殺し……それは二人の心を抉るナイフだ。それを聞いた青年がどう思うのか怖くて顔を向けれそうにない。そもそも二人は大事な知り合いに、自分たちの闇を明かしていないことを自覚している。それが、余計に2人の心を削った。

 

「だったらなんだ? 世界の主人公を消そうなんて行いを見逃せって? それをしてしまえばこの世界はどうなる?」

 

「知ったことではないな。俺は俺のやるべきことをやり遂げるのみ」

 

「ふっ……そうか、だったらもう話は終わりだな」

 

 バイクから降りた青年はマグナムレイズバックルとブーストレイズバックルを取り出すとデザイアドライバーにセットする。

 

『SET』

 

『SET』

 

 相手に向けて指でキツネの影絵を作り、中指と親指でフィンガースナップし、

 

「……変身!」

 

 掛け声のあと2つのレイズバックルのレバーを捻る。

 

『DUAL ON』

 

『GET READY FOR BOOST & MAGNUM』

 

 マグナムバックルから発射される数発の弾丸が『MAGNUM』のロゴに着弾すると白いアーマーに変化し、ブーストバックルから炎が噴き出る。その後『BOOST』のロゴが足部分へと変化しエントリーフォームとなった青年――仮面ライダーギーツのアーマーとして付け加えられる。

 

『READY FIGHT』

 

 上半身は白、下半身は赤を基調とした色合いの装甲で構成され、首にはマフラー型のパーソナルアクセサリー「ギーツテール」、更に足にもバイクのマフラーが装着されている。

 

 変身が完了したあとレッドギーツアイがオレンジ色に輝いた。

 

「俺が世界に登場するのはまだ早いが、化けて出てきてやったぜ。さぁ、ここからがハイライトだ!」

 

 ハンドガンモードのマグナムフォームの専用拡張武器「マグナムシューター40X」を召喚し、走り始めると同時にアビスへ向けて発砲する。

 

 それをアビスセイバーで弾きながらアビスもギーツへ向けて走る。

 

「ふん!!」

 

 

 勢いよく振り下ろされたアビスセイバーをスライディングしながら避け、そのまま背中を撃つ。そして立ち上がると同時に振り向いたアビスを蹴り飛ばす。

 

「ぐっ……なんだ、この違和感は」

 

 たった一度の蹴り。それだけで目の前の相手がどれほどの強さを持っているのかをアビスは把握した。

 

(おかしい……俺の知っているギーツと強さが違う。俺たちのような転生者ってわけでもないくせに、なぜだ?)

 

「ふっ……なぜ俺が強いのか、気になるか?」

 

「っ!?」

 

「教えてやってもいいんだが……まぁ、そうだな。未来から来た……そう言えば理解できるか?」

 

「何の話を……している?」

 

「あ~、やっぱり理解できないか……まぁ、そうだよなぁ。今の俺って、この世界からすればかなり進んだ物語の登場人物だしなぁ」

 

 一人でブツブツと呟くギーツを見て隙ありと見たアビスは、ギーツの近くにあるガラスに待機させていたたアビスラッシャーに合図を送る。その瞬間、ガラスから飛び出てきたアビスラッシャーがギーツの背後から襲いかかる。

 

 凶暴かつ転生特典により猛毒属性が付与されたアビスラッシャーに一撃でも切りつけられればただではすまないだろう。そう思い仮面の下でほくそ笑む。だが、結果はアビスの思い通りにはいかなかった。

 

「そりゃあ!!」

 

 その場を一歩も動かずに回転回し蹴りを放ったギーツの蹴りにより、アビスラッシャーは一瞬で爆散してしまった。

 

「やっぱな。こんなことだろうと思ったぜ」

 

 立ち上がろうとしたアビスを狙撃しその動きを封じる。そしてリボルバーを回転させ、トリガーを引き必殺技を発動する。

 

【MAGNUM STRIKE】

 

 銃口に凄まじいほどのエネルギーが集約され、ギーツがトリガーを引いたことで解放される。銃口から放たれたエネルギー弾はまっすぐアビスへ向かっていき、そして大爆発を起こした。

 

「ふっ……お前が仮面ライダーを名乗るのは2000年早かったな」

 

 その光景を見ていた二人はただただ立ち尽くすだけだった。

 

「それじゃあな。もし黒騎士ちゃんに会ったらよろしくって伝えておいてくれ」

 

 放心する二人を放ってブーストライカーに跨ると、エンジンを蒸しそのまま走り去っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




こんな感じになりました。
どうだったでしょうか?もしよければ感想などをくれると嬉しいです!!

それではまた次回でお会いしましょう!!
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