鏡のファースト(完結)   作:プロトタイプ・ゼロ

3 / 43









みなさんお久しぶりです。今回は地球にやってきたばかりのラビスの物語です!!それではどうぞ!!


閑話1「ラビスちゃんの不思議な不思議なお使い」前編

 

 

 

「本当に大丈夫? なんだったらいつも通り俺が行くけど」

 

「いえ、私は私にできることをしたいので……それでは行ってきます」

 

 右手にお金を、左手に手提げバッグを持った女子高生の姿をしているラビスは、過保護気味に引き止めようとしてくるエボルトを振り切って店を出た。

 

 なぜか多めに与えられた予算と今回買い出しするメモの内容値段が一致しないことに疑問を抱きながらもラビスは一歩一歩慎重に道を進んでいく。

 

 途中楽しそうに遊んでいる子どもたちにほっこりしたり、階段を上れない老婆を背負ったり、飛んていったサッカーボールを思わず超人的な力でキャッチしたりなど、中々ハラハラする場面も多くあった。主にハラハラしていたのは後ろで見守っている人だが。

 

 ラビスが人の姿をするようになってから随分と日が経つが見た目に変化はない。それはラビスが肉体の成長を強制的に止めているからに他ならない。ラビスからすれば茅森月歌の肉体を借りているだけに過ぎず、だからといって自分の好きなようにするつもりもなかった。いつか返すつもりでいるために肉体が変化しないようにしているのだ。

 

「地球……未だに慣れる気配がありません。エボルト様は長くこの星にいたらしいですが、私には理解できそうにも……」

 

 ラビスは常にひとりぼっちだった。エボルトが指定したスーパーに向かう途中、ラビスは泣いている男の子を発見した。

 

「どうかしたんですか? とうして泣いているんですか?」

 

 ラビスは男の子の前でしゃがんで問いかけると、ヒックヒックと嗚咽を漏らしながら男の子が顔を上げる。その顔を見てラビスは驚愕した。なぜなら顔の半分が植物のようになっていたからだ。

 

「みんなが、みんながね……僕の顔を気持ち悪いって言うんだ」

 

「そう、なん――」

 

 男の子が放った悲しみのこもった言葉。それにうなずこうとした時、ラビスは俯いた男の子の顔が醜く歪んだことに気づいた。

 

「だからぁ、ミンナ殺してヤッタヨ!!」

 

 人の肉体を得てから初めて感じた凄まじい悪寒に、思わずその場を飛び退く。それと同時にラビスのいた地面から鋭いトゲのついた触手が何本も飛び出していた。

 

「……いったい、何者」

 

「キャハは……アぁ、何者デモいいジャン? 今から君ィ、死ぬンだしぃ?」

 

 ケタケタと笑う男の子が先程の悲しみを帯びた顔をした人と同じに見えなかった。

 

「ミンナ、みんなァ、死ンジゃえばイイんだヨぉ!」

 

 男の子がどこからともなく現れた赤黒い蔦に飲み込まれるとその姿を変え怪人態――ジャマトになり両手を地面に突き刺す。それによりボコボコと触手が地面を盛り上がりながらラビスの方へ向かっていく。

 

 次々と飛び出してくる触手を舌打ちして避けながら、ラビスは手提げバッグの中にお金とメモを入れて放り投げ回転式レバーの付いた青いドライバーを取り出し、それを腰に装着する。

 

――ラビスドライバー!!――

 

「ハハは!! ナにソレぇ?」

 

「さぁ、なんでしょうね?」

 

 制服のポケットから2つのボトルを取り出し、勢いよく振ると2つともラビスドライバーに装着する。

 

フェニックス!!

 

ギャラクシー!!

 

エボリューション!!

 

 ラビスドライバーにつけられたハンドルを回すとベートーベンの交響曲第9番のようなBGMが流れる。ハンドルから手を離し左手を顔の前で掲げる。

 

「まだ調整中だけど仕方ありませんね……変身」

 

フェニックス・オブ・ザ・ギャラクシー!ギャラクシーフェニックス!

 

 ラビスの周囲に綺羅びやか星が現れ霧がかったようなハーフボディーを生成する。更にその周囲に天球儀を思わせる丸い特殊変換炉――ラビスリアクターが生成され、ハーフボディーがラビスの体を覆うと同時に胸に装着され、ハーフボディーにかかっていた霧のようなものを吹き飛ばした。

 

「ラビス……私の名は、仮面ライダー……ラビス」

 

 俯かせていた顔を上げるとフェニックスラビスアイが一瞬だけ青白く輝く。ギャラクシーチェストアーマーの中心部にあるラビスリアクターのコアが急速回転しながら青白い炎を巻き上げると、背中部分から同じ色の燃える翼が出現する。

 

 炎の翼が少しずつ背中に収拾されると、ラビスは青白い粒子を撒き散らしながら高速移動しジャマトに近づく。そして思いっきりアッパーカットする。

 

「ぐえェ……え、待って強クナイ?」

 

「知りません」

 

 まだ調整中だからスペックなんか知りません、と心の内で思ったが、そんな事を言っても理解できないだろうとラビスは攻撃の手を緩めない。

 

「ちぃ……!! サッサと死ネェよ!!」

 

 ジャマトが腕を触手へ変えラビスの方へ伸ばす。だがラビスは向かってくる触手を掴み上げると、そのまま後ろの方へ引く。

 

「ウオぉ!?」

 

「ふん!!」

 

 引き寄せられたジャマトの胴に、宇宙のエネルギーが込められたパンチをお見舞いする。

 

 ジャマトの体内に込められた宇宙のエネルギーが爆発的に上昇し、吹き飛んだジャマトは悲鳴をあげる暇もなく爆散する。

 

 それを見届けたラビスは変身を解除するとどこか悲痛の表情を浮かべ、顔を背けた。そして早く買い出しに戻ろうと投げ捨てた手提げバッグの方へ向かおうとした。その瞬間、

 

「どうやら、まだ終わりではないようですね」

 

 爆散したジャマトの方へ顔を向ければ、その空間だけ歪み始めていた。

 

 空間はどんどん歪みんでいき、終いには小さなブラックホールのような穴が開いた。

 

「まさか、こんなことになろうとは……普段なら喜んで研究作業に入るところですが」

 

 拾い上げた手提げバッグを見ながらため息を吐く。

 

「仕方ありません。エボルト様には帰りが遅くなることだけ伝えましょう」

 

 そうと決まれば急がねば、とスカートのポケットからスマホを取り出しポチポチとボタンを押していく。そしてエボルトに「急用ができたので帰りは少し遅れます」と送る。その直後、近くで「ピロリン♪」と音がなったが、誰か居たのだろうと思ったラビスはそのまま穴の中へ入っていった。

 

 ラビスが謎の穴の中へ入っていったあと、謎の穴は突然空間をもとに戻し始め、電柱から出てきた人物が慌てて入り込もうとしたときには完全に閉じてしまった。

 

「あちゃぁ〜……間に合わなかったかぁ」

 

 入り込もうとした人物――石動惣一ことエボルトは苦笑いを浮かべながら頭を掻いた。




どうだったでしょうか?どんな感じになるのか、ラビスがどこへ行ったのか、お使いは無事終わるのか、ドキドキしながら見ていってくだされば嬉しいです!!

近々キャラ紹介を書こうと思います!

良ければ感想などくれたら嬉しいです!

それではまた次回でお会いしましょう!!

リュウガサバイブは

  • あり
  • なし
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。