鏡のファースト(完結)   作:プロトタイプ・ゼロ

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ようやく投稿できたぜよ


第三十話「始まる戦闘」

 

 

 

 

 こんな組織は壊滅してしまえばいい!!

 

 コツコツと地下室へ通じる廊下を歩きながら瞬は心の中で悪態をつく。自分の尊敬する上司から聞いたリコリス殲滅作戦。それを考えたという無能共にイライラが募った瞬は、とある協力者のおかげで地下室に閉じ込めたという仮面ライダーを助けるために向かっていた。

 

 表向きは喜んで悪事を協力する少年風を気取っているが、瞬は人一倍優しい性格をしている。それこそ幼い頃の約束を守るために強くなろうとするくらいには。

 

(どうして……!! どうしてあの人はあの作戦に好意的なんだ!! 僕達だけが平和を守ってるわけじゃないだろう!!)

 

 リコリスとリリベル。暗殺のやり方も考え方も違う2つの組織だが、平和を守るっていう点で言えば同じであった。だが、

 

(マルチバース・ヴィランとかいう組織と手を組んでだ……みんながおかしくなったのは。自分の力じゃなく、奴らから譲り受けた装置に頼り切りになって……!! 違うだろリリベルは)

 

 その場で立ち止まり思わず壁を殴りつける。拳から血が流れ落ちていくが、痛みなど気にならないくらい瞬の瞳には怒りが宿っていた。

 

「僕が変える……この腐った組織を!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜

 

 

 

「ここだね。黒ちゃんがいる場所は」

 

 マルチバース・ヴィランの拠点。以前司から聞いた場所へやってきた雪菜は、リリベルの制服を着込み潜入しようとしていた。

 

 雪菜が日常と化してきていた仕事の最中、ガラスに写っていた黒龍――ドラグブラッカーを見たことでなんとなく不安に感じた。それによりドラグブラッカーを追いかけていた雪菜は、その道中呑気に話し込んでいるリリベルの2人を発見し、裏千束が囚われていることを知った。

 

 すぐさまリリベルの2人を気絶させ、その制服を奪うと着換えて行動を開始した。もう一度ドラグブラッカーを追いかけ、ようやく到着したのだ。

 

「今助けるからね」

 

 そして、雪菜が拠点の扉を開けようと近づいた瞬間、突如として殺意を感じ取った雪菜は大きく後ろへバックステップする。すると先程まで雪菜がいた場所に無数の銃弾が降り注がれた。

 

「困りますねぇ……こうやってウロウロされると」

 

 そして拠点の扉を開けて出てきた青年が片手を上げる。それにより降り注がれた銃弾の雨が止む。雪菜が屋根の方へ目を向ければ、そこには復数のゼクトルーパーがいた。それもカブト本編で登場したシャドウ部隊と呼ばれた方の。

 

 雪菜はすぐにシャドウ部隊ゼクトルーパーから青年の方へ視線を向ける。

 

「君は……?」

 

「俺は三島荘。一応リリベルの部隊長をさせてもらっている」

 

 三島荘と名乗った青年の瞳には狂気が宿っていた。まるで自分以外の存在などどうでもいいかのように。

 

 それを感じ取った雪菜は警戒心を上げる。

 

「君もマルチバース・ヴィランの協力者……ってところかな?」

 

「あぁ、そうだとも。彼らは我々に素晴らしい物を与えてくれたよ。これがあれば世界を支配することさえ、思いのままだ」

 

「……狂ってるね」

 

 雪菜は構えをとりオルタリングを呼び出す。それを見た荘も片腕を掲げる。その瞬間どこからともかく蜂型の機械が現れ荘の腕に装着されているライダーブレスにコンバインする。

 

「……変身」

 

【Henshin】

 

 ライダーブレスから緑色のハニカム状の光が無数に出現し、荘の肉体を覆うと蜂の巣を模した姿となる。

 

 雪菜もオルタリングの両側のスイッチを起動させ、仮面ライダーアギトへと変身する。

 

 お互いに見つめ合いながらジリジリと移動し、そして拳がぶつかる。だが吹き飛ばされたのはアギトの方だった。仮面ライダーザビーというより昆虫系ライダー特有の第一形態が持つマスクドフォームは攻撃力と防御力が高く、その装甲の分厚さは銃弾の雨すらものともしないほど。

 

「くっ……」

 

「ハァ!! ほらほら、どうしたってんだぁ?」

 

 後ろへ吹き飛ばされ壁にぶつかったアギトはなんとか立ち上がるともう一度構えを取る。そして先ほどとは違い見下したような態度を取り始め乱暴に殴りかかってくるザビーの拳を避け、逆にカウンターを叩き込む。

 

「ぐっ……なんだと!?」

 

 パンチやキックをカウンターとして叩き込みながら無言でザビーを追い込んでいく。それにイラついたのか、ザビーゼクターの羽を逆方向に向けてから180°回転させ、ザビーゼクターの尻部分を変身者の拳側に向ける動作をする。

 

「キャストオフ」

 

【CAST OFF!】

 

 マスクドフォームの頑強な装甲が浮かび上がり凄まじいスピードでアーマーパージする。パージされた装甲は初速2000m/sのスピードで無差別に飛び散るが、アギトはそれを普通に避けた。

 

【CHANGE WASP】

 

 ザビーの第二形態であるマスクドフォームとなったことで防御力は格段と落ちたが、その分と速さを得た。

 

「どうやら他の量産型とは違うみたいだね」

 

「量産型だァ? はっ! 他のバカどもに与えられた屑なんかと一緒にするんじゃねぇよ!! 俺のザビーゼクターはなぁ……本物なんだよ!!」

 

「……そう」

 

「それに、クロックアップもできない貴様に勝ち目はねぇ」

 

【クロックアップ!】

 

 サビーが腰にあるZECTバックルのトレーススイッチを押すとタキオン粒子が全身を駆け巡り、彼以外の時間の流れが遅くなり始める。実際には遅くなっているわけではないが。

 

 突然目の前から消えたザビーに困惑したアギトは次の瞬間には殴られていた。

 

(タキオン粒子の流れを使った超高速移動……厄介だね)

 

 アギトは立ち上がるとオルタリングのベルトにある右側のスイッチを押し、賢者の石が赤く光る。そしてオルタリングから出現した棒のような物を掴み勢いよく引き抜く。その瞬間アギトの姿が赤い光に覆われ、その姿が大きく変わる。

 

 胴体・篭手・ベルト中央の賢者の石の色が赤くなり、肩アーマーの形状が変わる。

 

 フレイムフォーム(超越感覚の赤)へとなったアギトは、引き抜いた武器――フレイムセイバーを構え精神を集中させる。それは静かなる山のごとしと言わんばかりにどっしりと構えたアギトは、極限にまで研ぎ澄まされた聴覚にて高速で向かってくるザビーの動きを感知した。

 

「…………今ッ!!」

 

 顔を上げたアギトはフレイムセイバーの鍔を展開させ刀身に炎を纏わせる。そして居合いの要領ですれ違いざまにザビーを斬り裂いた。

 

「な、んだと……!? クロックアップのできない虫けらのくせに!!」

 

 吹き飛ばされた影響でクロックアップが解けたらしいザビーは壁にぶつかると、地面を転がりながら悪態をつく。

 

「苛つかさせてくれるじゃねぇか……もう容赦しねぇぞ!!」

 

「私も……お前たちに手加減する気はないよ」

 

 ザビーが片手を上げると屋根の上にいたシャドウ部隊ゼクトルーパーが一勢に降りてくる。

 

「貴様らァ!! やるべきことはわかっているな? 奴の中身は女だ。俺が倒したあとは好きにしていい」

 

 その瞬間シャドウ部隊ゼクトルーパー達の視線がギラつきやる気が向上した。そんな視線を受けて不愉快に感じたアギトはもう一度フレイムセイバーを構えなおした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〜〜〜〜〜〜

 

 

 

 

 

 

 

「ここはどこなんだ……?」

 

 適当にカードキーを使用して手当たり次第部屋に入っていた私は、無数の機械とコードか存在するうす暗い部屋にたどり着いた。自分が閉じ込められていた場所よりも部屋の中は広いぎ、たくさんの機械やコードが邪魔で逆に狭く感じる。

 

 なんとかコードをかき分け奥に進んでいくと、そこには両腕を厳重に鎖で縛り付けられた青年がぐったりとしていた。

 

「おい、おい? 起きろてめぇ」

 

「……」

 

 顔を持ち上げ頬を叩いても起きもしない。ちょっと苛つく。

 

 ここに来る途中で奪い取った制服に入っていたナイフを取り出す。

 

「オラァ!!」

 

 ガキンッ!

 

 私が振り下ろしたナイフは弾かれ柄本からポッキリと刃が砕け散った。はぁ、使えねぇな。

 

 さて、どうしたものか。適当に機械でも弄ってみるか。

 

 そう思った私は一番近くにあったパソコンを覗き込む。そしてなにが書いてあるのか全くわからなかった。よし壊そう。

 

「オラァ!!」

 

 今度は拳を振り下ろしてパソコンを粉々にする。すると何故か青年を縛り付けていた鎖が壊れ、青年が地面に倒れる。私が駆け寄って起こしてみると、息はしてるみたいだから生きているのはわかった。

 

「さて、どうしようかな……」

 

 なんとなく青年を背負い部屋から出る。ゆっくりゆっくりと歩きながら、私は上に続く階段をまた探し始めた。

 

 

 

 

 

 




どうだったかな?
良ければ感想などくれると嬉しいです!!
それではまた次回でお会いしましょう!!
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