最近タイトルを考えるのが面倒くさくなってきたんだよねぇ……マジでどうしようかなぁ。いや本当に
さて、コイツどうしようかな……。私の背中で優雅に気絶してやがる男に、呆れのため息が漏れる。カードデッキを取り戻すために適当に部屋を荒らし回ってた時に見つけたこの青年。うす暗い部屋の中ではわからなかったが、どこか焦げたような匂いがするため囚われていた時に電気でも流された可能性が高い。
まぁ、なんでコイツがあんな部屋の中で鎖で繋がれていたかなんて知らねぇし興味もねぇし、ぶっちゃけ言ってどうでもいい。本当なら助ける気もなかったが、コイツの腰に巻かれている青いディケイドライバーを見て考えをやめた。
まぁ、助けたところで意味があるのかと問われるとないのかもしれないが……なんとなく助けなければいけない気がした。
「はぁ。全くさぁ、私って主人公のはずなのに最近扱い雑じゃねぇかな……」
言ったところでどうにもならない愚痴を言ってみるが、ただただ自分が虚しくなるだけだった。もう二度と言わねぇ。
それにしてもリリベルはなぜマルチバース・ヴィランなんかと手を組んだんだか。あんなクズ共と手を組んだところで意味なんかないはずだろうに……いや、もしかしたら無能共の仕業か?
「クックック……困りますねぇ。鼠がこんなところにいては」
突然近くで声が聞こえ、ばっと首をそちらへ向ける。そこにいたのは全身が黒いモヤに覆われた謎の大男だった。手には白いベルトが握られている。
「本当に困りますよ。貴女のような存在は」
その見た目からゾッとするような黒いモヤ野郎は、発光する赤い光をこちらに向ける。おそらくそこが目なのだろうが、なんというか薄気味悪い奴だ。
「我々はマルチバース・ヴィラン。そして私の名は黒霧とお呼びください。とある方からつけていただいたこの名前を気に入っていましてね」
黒いモヤ野郎は手に持った白いベルトを腰に巻き付けると、ナックル状の機械を手に持ち、手のひらに打ち付ける。
【R・E・A・D・Y】
ベルトから待機音が流れるのを確認した黒いモヤ野郎は、をベルトのバックルのスペースに装填する事する。
【フィ・ス・ト・オ・ン】
ベルトから現れた白い幻影が黒いモヤ野郎の肉体に融合するように合体して、白い騎士を思わせる仮面ライダーになった。
「クククッ。相変わらずこの仮面ライダーの着心地は最高ですね」
十字の金縁が開き赤い目が見えるようになると、その瞬間周囲に爆風が発生し私は壁に打ち付けられる。飛ばされる瞬間背負っていた青年を投げ捨てたので私の下敷きになることはない。
「これは仮面ライダーイクサ、と言いましてね。そちらの方からお借りしているのですよ……故に私の実験動物を返してもらいましょうか」
コツコツと音を立てて近づいてくる黒いモヤ野郎……改めイクサに、私の体に冷や汗が流れる。変身のできない今では戦えない。咄嗟に青年を背負い直しこの場から逃げ出す。
今の私では手も足も出ない強敵と言える。そんなやつを真正面から相手なんかしてられっかよ。
「おや、逃げますか。よろしい、これでも鬼ごっこは得意なんですよ」
そう言いながらもイクサはゆっくりとした動作で歩き追いかけてくる。完全に私のことを見下して舐めてやがる……ちくしょう。リュウガのカードデッキが戻ってきたらぶっ殺してやる!
そう心に誓いながら廊下の中を走る。
「なんだおまぐはぁ!?」
「こんのぐべぇ!?」
「なにもだばぁー!?」
「お前ら邪魔なんだよ!!」
途中見回りをしていたマルチバース・ヴィランの兵士たちがいたから蹴飛ばしながら廊下を進む。仮面ライダーイクサのスペックがどれほどあるのか分からないが、生身かつ背中に絶賛気絶中の青年を背負っている状態じゃあ戦いすらならないだろう。
あの黒霧とか名乗ってた黒いモヤ野郎の目的がこの青年だとして、あんな薄暗い部屋で鎖に繋がれていたのを見てどんな実験をしていたのかなんとなく想像はつく。だからこそ、そんな奴らの手にコイツを渡すわけにはいかない。
あとなんでかわからないけど、コイツを連れて行ったほうがいい気がしているってのもある。
「はぁ、はぁ……くそ!! 階段はねぇのか!!」
思わず悪態をつくと、奥の方にあった壁の一部が機械音を出しながらズレ出し始めた。その後壁があった場所に上に続く階段が現れた。
「…………怪しさ満点だけど行くしかねぇよな」
私は構わず階段を上っていった。
「おや、まさか階段が現れてしまうとは……クククッ。これは裏切り者の匂いがしますねぇ? さて、どうしましょうか」
「じゃあ、オレの相手でもしてくれよ?」
〜〜〜〜〜〜
黄金の鎧を身に纏いし王がいる寂れた世界。様々な石像がある前に存在する王座に座る王――オーマジオウは手に握られた紙を見て頭を悩ませる。
それは突然開いた黒いオーロラカーテンからひらひらと飛んてきた黒い狐の紋章が刻まれた紙である。そのことからオーマジオウはこの紙を寄越した存在が誰か理解した。
そして紙に書かれた内容を見て、頭が痛くなった。
【◯月✕日
様々な種族が暮らすホロライブの世界にて最強を決めるデザイアグランプリを開催する。ぜひともメンバーを決めて参加してくれよ? 楽しみにしてるぜ
クロスギーツ】
全くもって舐め腐っている。そんな言葉が口から出そうになるのを我慢して、この紙もとい招待状を握り潰す。
「……奴の思惑に乗るのは癪ではあるが、これは好機とも言えようか」
オーマジオウは転生ライダー達が開いているスレへ赴いた。
〜〜〜〜〜〜
場所は代わりラビスの研究室。そこにある少し大きめの可愛らしいベッドに横になっていた少女ことラビスはもぞもぞと起き上がり大きく伸びをする。
「ふあぁ~……よく寝た。さてと、行こっかなぁ」
そしてニヤリと笑みを浮かべると、机の上においてあったスクラッシュドライバーを手に取り制服の上着を脱ぎ捨て白衣を羽織る。
必要なボトルを一本中に投げそれを片手で掴むと、白衣の内側に入れる。
「さて、お姫様の救出劇と行こうか……」
手に持ったフルボトルをカシャカシャと鳴らし、キャップを動かす。
【ファントム!】
そしてスクラッシュドライバーを腰に装着しファントムフルボトルを装填する。その後手を天へ突き出し銃の形にしてから顔の前に持ってくると、指先を唇につけてウィンクをしながら投げキッスをする。
「変身」
レンチ型のレバーを下ろしボトルの中身がスクラッシュドライバーに注入された後、ビーカーとケミカライドビルダーが出現する。そしてどくどくと成分の液体がラビスの体を覆ってスーツが形成され、最後に頭部から液体を放出してボディや頭部のパーツ等が出現する。
それはまさに死神を思わせる姿をしていた。普段の仮面ライダーエボルに近い姿をしている仮面ライダーラビスとは違い、どちらかと言えばグリスやクローズチャージに近い姿だった。
背中には黒いマントが風に靡かれバタバタと動き、スクラッシュドライバーの横には数本のフルボトルスロットが存在していた。
仮面ライダーファントムラビスの爆誕である。
「初変身は良好……なら次はスペック調査を開始。完了……さて、現場へ」
手を前にかざすとズズズと音を立てながら黒い渦巻きが出現し、ファントムラビスの体を覆っていく。
彼女がいなくなった研究室では、置いていかれたラビスドライバーが悲しそうにしているように見えた……。
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