鏡のファースト(完結)   作:プロトタイプ・ゼロ

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ようやく投稿できたぜよ!!


三十四話「プロジェクトデザイア」

 

◆◆ブルーアーカイブの世界◆◆

 

 数千の学園がそれぞれに運営する自治区と、キヴォトス全体の行政を担う連邦生徒会が管理する地域。その一つである地域のほとんどがとある存在によって砂漠で覆われた学園アビドス内にて、3人の生徒が、無数の異形と戦闘を始めていた。

 

「ん、数が多い」

 

「ひぃぃん!! 全然倒れないよぉ」

 

「ユメ先輩、弱音を吐かないでください!! シロコちゃんは周囲に警戒して」

 

 ゾロゾロと向かってくる異形の怪物――バイオアマゾンの群れ。一体一体は弱く脆いが、コイツの厄介なところは相手を感染させ同じ存在へと変異させてしまうところである。これによる感染能力は神秘などによる防御など意味がなく、一度でも感染攻撃を食らってしまえばバイオアマゾンの仲間入りなのだ。

 

 今はなきカイザーコーポレーションがアビドス学園に嫌がらせをするために、とある場所で研究していた存在。それがバイオアマゾンである。なぜカイザーコーポレーションがアビドスにそのような嫌がらせをするのか……それはブルーアーカイブという作品を知っている人間ならばわかるだろう。

 

 セミロングの銀髪で水色の瞳だが瞳孔の色が左右で違うオッドアイを持つ非常にミステリアスな雰囲気を醸し出している美少女――砂狼シロコの元へ数体のバイオアマゾンが迫る。

 

 ピンク色の長い髪の頭頂に一本の巨大なアホ毛を持ち、右目は黄色で左目は青のオッドアイの美少女――小鳥遊ホシノと包容力に溢れた長い水色の髪を持った美少女――梔子ユメが揃って「シロコちゃん!!」と叫びながら駆け出す。

 

 だが、それよりも早く2人の間を赤い雷が通り過ぎ、シロコに飛びかかっていたバイオアマゾンに飛び蹴りを繰り出した。

 

「迅!?」

 

「……間に合った」

 

 シロコを救ったのはアマゾンアルファへ変身した天野迅だった。アマゾンアルファは両手に雷を纏うと地面を殴りつけ周囲に放電する。それは無造作に放電したわけではなく、バイオアマゾンだけを狙って放っている。

 

 とある事情により通常のアマゾンよりも雷に耐性があるアマゾンアルファを除き、雷が弱点となるバイオアマゾン達は放たれた放電に貫かれ次々と肉体を崩壊させていく。

 

「いやぁ、助かったよ迅くん」

 

「別に……アマゾンを殺すのは僕の役目だから」

 

 アマゾンに対して特攻持ちの迅ゆえの行動である。

 

「それじゃあ、他にもいるアマゾンを狩るためにも僕は行くから」

 

「待って……えっと、助けてくれてありがとう」

 

 迅を引き止め感謝の言葉を口にするシロコ。それに対して頷くだけでアビドスから去っていく。その後、人気のない建物の中に入った迅はポケットから一枚の紙を取り出す。

 

 封を切り、中から取り出した紙に書かれている言葉を読んだ迅は……

 

「行かなくちゃ……世界を救いに。絶対に止めないと」

 

 デザイアグランプリへの参加に決意を固めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆◆戦姫絶唱シンフォギアの世界◆◆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 人気のない裏路地にて、愛する親友のためにご飯を作るため買い出しに来ていた小日向未来は、異形の姿を影に持つ男性に襲われていた。

 

 タスクフォースS.O.N.Gの司令である風鳴弦十郎から念の為に渡されていた神獣鏡のネックレス型ギアを持っていたものの、牛の怪物を模した影を持つ男性に奪われ、性的暴行を受けそうになっていた。

 

「いひひ、今これから君はぼ、ぼぼぼぼくの子を産むんだぁ」

 

「い、いやぁ!!」

 

 抵抗しようとする未来の腕を掴み強引に引き寄せる男性だったが、

 

「良くないなぁ……そういうの」

 

 突然肩を掴まれ、強引に未来から引き離される。

 

「大丈夫……とは、言えそうにないね」

 

「く、草加さん?」

 

 ポケットから取り出したハンカチで手を念入りに拭きながら、いつもの草加スマイルで安心させようとする青年――草加雅人。

 

「な、なんなんだよお前ぇ!! ぼ、ぼくとその子の愛を邪魔するなぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 雅人に対して怒りをあらわにしながらオックスオルフェノクに変化する男性。それを見て雅人はつまらなさそうに睨みつけると、未来を守るために前に出る。

 

「人の感情を無視するやり方は好きじゃないんだよねぇ……というか君、キモいよ?」

 

『ふ、巫山戯るなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!』

 

 頭を下げ、雅人に向けて突進してくるオックスオルフェノク。雅人は未来の背中を押して「早く逃げろ」と言い、未来が走り去っていくのを見届けたあとその突進を片手で食い止める。

 

『は、はぁ!? なんで止めれるんだよ!!』

 

「悪いけど……別にオルフェノクになれるのは君だけじゃないんだよ」

 

 雅人の顔に蜘蛛をもした影が出現し、その姿をスパイダーオルフェノクへち変異させるとオックスオルフェノクを蹴り飛ばす。

 

『ぐっ……やりやがったなぁ!!』

 

「君みたいな雑魚にカイザを使うまでもない……というか君程度に命を削りたくもない」

 

『巫山戯やがってぇぇぇぇぇ!!』

 

 怒り狂いまるでおもちゃを取られた子供のように暴れ始めるオックスオルフェノクは次第に体が膨れ上がり、巨大な牛の怪物に成り果てる。

 

 流石に怒らせすぎたかと後悔するも時すでに遅し、このままでは自分にとっても厄介な存在達がやってくるだろうと考えた雅人は、手首から糸を放出し壁の上によじ登る。その後、雅人にとって厄介な存在であるシンフォギアを纏いし戦乙女の一人、天羽奏の姿を確認した雅人は「うげっ!」と思わず声を漏らしながらその場をあとにする。

 

 すでに雅人がいなくなっているのにもかかわらず暴れまくるオックスオルフェノクは駆けつけた戦乙女こと風鳴翼と天羽奏、そして立花響にとって討伐され、灰となって消えた。

 

「くそ!! また雅人のやつを逃がしちまった!!」

 

 怒りながら槍を地面に突きつけ、髪をくしゃくしゃと掻きむしる。

 

「なんで逃げるんでしょうか……私たちは雅人を倒すつもりなんてないのに」

 

「……ま、まぁ、ヤンデレ化した奏から逃げたいだけだと思うけど」

 

「あ"ぁ"!?」

 

 余計なことを口走って怒りの矛先が翼に向いた。響は苦笑いするしかなかった。ちなみに翼は涙目になりながら追いかけてくる奏から逃げ始めた……まぁ、数秒で捕まったが。

 

 場所は代わり、逃げ出したスパイダーオルフェノクこと草加雅人は、空から降ってきた一枚の紙を手にする。その内容を確認し、眉を寄せると苛ついたように髪を掻きむしった。

 

「本当にさぁ、やることなすこと悪質すぎるんだよねぇ。そういうの、よくないなぁ」

 

 デザイアグランプリに参加することを決意した雅人は、呼び出したサイドバッシャーに跨りエンジンを吹かせ走り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆◆鏡のファーストの世界◆◆

 

 

 

 

 

 

 

 

「なくなっちゃったね……リコリコ」

 

「そう、ですね」

 

 ン・ダグバ・ゼバの襲撃によって粉々になった喫茶店リコリコ。その跡地にやってきた千束とたきなは見る陰すらない喫茶店リコリコに胸を痛めた。

 

 自分たちがいない間に起きた出来事であり、偶然にもミカ達は外出していたがために被害か店だけという奇跡だった。それでも2人によって我が家に近しい場所が壊されたのは心にくるものがあった。

 

「お店、これからどうするのかな」

 

「わかりません。ミカさんはしばらく休業すると言ってましたから……その間は私たちは任務に集中するしかないと思いますよ」

 

「……わかってるよ、そんなこと。でも……」

 

 顔を伏せ流れ落ちそうになる涙を必死に止める。強く、ギリギリと音が鳴るくらいに強く握りしめられた拳から血が流れ、地面に垂れていく。

 

「千束……」

 

「許さない……どうして、こんな……」

 

 零れ落ちた涙を見てたきなは顔を伏せる。

 

「よぉ、クソリコリスども」

 

 二人が悲しみに暮れていたとき、フラフラとした足取りで青年が歩いてきた。顔を上げ振り返った二人は、特に千束はその存在に驚いた。

 

 ボロボロの赤い軍隊服を身に纏った青年――三島荘は狂った光を目に宿しながら二人へ迫っていく。歪んだ笑みを浮かべながら近づいてくる荘の姿に、たきなは思わず後ろへ下がってしまう。

 

 ファーストリコリスというリコリスでも二人しかいない階級に属する千束は、何度か任務先でファーストリリベルである三島荘と出会っている。その時抱いた「部下のために自ら動く理想の上司」という印象とはかけ離れている。

 

「どうしてこう、世界は俺の思い通りに動かねぇんだよ!! テメェらもあのクズどもも!! 俺がこの国の頂点に立つための道具に過ぎねぇっていうのによぉ!!」

 

「か、勝手なこと言わないでよ!! 世界も私たちも、君のものじゃないでしょ!?」

 

「うるせえ!! どいつもこいつも!! 俺に意見するんじゃねぇ!!」

 

 荘が手を天に掲げると亜空間からワープしてきた歪な姿をしたザビーゼクターが現れる。それを握りしめるように手に取ると、暴力的な動作で左手のライダーブレスにコンバインする。

 

HEN-SHIN

 

 ライダーブレスから緑色のハニカム状の光が無数に出現し、荘の肉体を覆うとスズメバチを模したワームのような姿をしたザビーとなる。本来のザビーとは違う姿になったことに少なからず動揺を見せる荘だったが、突然苦しそうにうめき声を上げ頭を抱え始めると何故か狂ったように高笑いし始めた。

 

「くっくっくっ……あっはっはっはっはっはっはっはっは!! ヒャーハッハッハッハッハッ!! そうかぁ!! いいだろう!! この俺様が!! この力で全てを支配してやる!! これから俺様の名はアナザーザビー様だぁ!!」

 

 ひとしきり笑い続けた荘はギロリと二人を睨みつける。その尋常じゃない殺気にたきなは尻餅をつき、千束は冷や汗をかく。

 

 人としての恐怖心による本能とファーストリコリスとして戦ってきた戦士としての勘により咄嗟の判断で銃を構える。動けなくなったたきなを守るため、銃を発射するが弾はすべてアナザーザビーの分厚い装甲に弾かれてしまう。

 

「そんなチンケな攻撃じゃ効かねぇなぁ!!」

 

 苛つきながら銃弾を無視して千束に近づくと、一発腹に拳を入れる。

 

「がっ!?(う、嘘でしょ……見えなかった!? この私が!?)」

 

 錦木千束は相手の服や筋肉の動きを見て次の行動を予測することができる、戦闘方面に関しては天賦の才を持つ。だが、その才能をアナザーライダーとしてのスペックが凌駕してしまった。それにより千束は相手の動きから次の攻撃を予測することができなかった。

 

「ほらほらどうしたってんだぁ!? 史上最強のリコリスさんよォ!!」

 

 アナザーザビーの蹴りが千束の腹にぶっ刺さり、後ろで尻もちをつきながら二人の戦闘を見ていたたきなを巻き込んでぶっ飛ばされる。

 

 咄嗟にたきなを抱き寄せ自分が下になることでなんとか衝撃がたきなに行かないようにしながら地面を滑っていく。その時の摩擦で服が破れるが気にしてる暇はなかった。千束が顔を上げた瞬間目の前には歪んだザビーゼクターもといアナザーザビーゼクターの鋭い針か迫っていた。

 

「……っ!! やばっ!!」

 

 思わず顔を下げ、そして横に飛び退く。針を避けて瞬間にアナザーザビーの蹴りが向かってくることが分かったからだ。

 

「ちょいちょい! 少しは女の子に優しくしなよ!!」

 

「テメェみたいなバケモンを女の子扱いできるかよ」

 

「鏡見てからバケモンって言いな!?」

 

 思わずツッコミを入れたが千束のとって今の状況が凄く不利なことに変わりはない。普通の攻撃ではダメージの一つも与えられないことに焦りもある。

 

「ち、千束……」

 

「大丈夫! 私が守るから」

 

 不安にさせまいと後ろを振り返って笑顔を作るが、それを不快に思ったアナザーザビーは鼻で笑った。

 

「はっ! 守る? この状況でどうやって守るっていうんだぁ? あ"ぁ"!?」

 

 アナザーザビーが千束の首を掴み持ち上げる。足が地面につかなくなるほど持ち上げられ、呼吸がすることができなくなる。

 

「テメェはよぉ、あのリュウガのお気に入りだろ? じゃあテメェを殺せばリュウガに対して嫌がらせになるわけだ」

 

「ぐっ……がっ! はっ、はぁっ……」

 

「ヒャーハッハッハッハ!! どうだぁ? ぁぁ? 苦しいか? 苦しいよなぁ? 楽になりたいよなぁ? だが残念。すぐに楽にはさせねぇよ!!」

 

 アナザーザビーは千束を持ち上げたまま、空いているもう片方の手で千束の腹を殴りつける。その衝撃で千束の口から血が吐き出された。

 

「ちっ……汚えことすんなよ」

 

 自分の手に他人の血がついたことに青筋が浮かび上がり、思わず千束を投げ捨てる。千束は背中から壁にぶつかり地面に横たわった。

 

「あ? なに寝てやがんだテメェ!!」

 

「だ、駄目!! 千束ーーーー!!」

 

 それを見てさらに苛ついたアナザーザビーが千束を蹴り飛ばそうとした時、

 

「ふっ!」

 

 何者かが千束を抱きかかえアナザーザビーの蹴りを避けた。

 

「なっ……テメェは!!」

 

「無事か、千束」

 

 千束を地面に降ろし微笑みを浮かべる男性。千束は僅かに目を開け、嬉しそうに笑った。

 

「来て、くれたんだ……先生」

 

「もちろんだ……たきな。悪いが千束のことを頼めるかな?」

 

「それはもちろんですが、ミカさんはどうする気ですか?」

 

 千束を助け出した人物――ミカは立ち上がるとギロリとアナザーザビーを睨みつける。

 

「かつての教え子をぶん殴る」

 

「ハァッ!! ただの人間になにができるってんだぁ? なぁ、教えてくれよ、教官! あ、元、だっけぇなぁ?」

 

「そういうところは変わってないらしいな。安心したよ」

 

「あぁ?」

 

 ミカは一度目を閉じ深呼吸すると、ポケットからとある存在を取り出した。それを見て一番驚いたのはたきなたった。なぜなら、その存在をたきなは知っているからだ。

 

「教え子とは言え、人ですらなくなったお前を安心して殴れる」

 

 それは龍のマークが描かれたカードデッキだった。

 

「なっ!? なぜテメェがそれを!!」

 

「さて、なぜかな?」

 

 ミカはカードデッキを近くにあるガラスに向ける。するとガラスからVバックルが出現しミカの腰に装着される。

 

「変身っ!!」

 

 カードデッキをVバックルにはめ込むとガラスから無数の虚像が現れミカの肉体に重なる。そしてミカは……

 

「なっ……赤いリュウガ、だとぉ!?」

 

「違うな。私は仮面ライダー龍騎だ」

 

 伝説の赤き龍の騎士――仮面ライダー龍騎に変身した。

 

 

 

 

 

 




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それではまた次回でお会いしましょう!!
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