需要あるなら続けます。
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ハリポタの世界に転生して一族が吸血鬼に呪われてて、呪いを受けた人生は初めから不幸の連続だった。闇の勢力とのドンぱちとか断固拒否したい。原作にはなるべく関わりたくないけど、魔法族として生まれたからにはホグワーツに通わなきゃいけない。
私にはあのダンブルドアから逃げられるようなツテも知識も技量もなかった。
潔くそこは諦めた。
だから呪いを受けていることを只管に隠し通して、目立たないように、卒業したら即国外に逃亡できる準備だけを進めていた。
◇ ◆ ◇
「これ、食べられるかな?」
取り敢えず、街から離れた森に入って何か食べられそうなものを探したが、毒々しい茸しか見つからなかった。
別に私が食べてもいいけど、お腹壊すのは嫌だなぁ。
手っ取り早くお腹を満たす方法はあるけどアレはできるだけやりたくないし。そりゃ、必要最低限はしなきゃいけないけどさ。
いや、そもそも言葉をどうにかしなきゃ何も解決しないのでは?
「ベネガ、ワァムガ?」
翻訳魔法とかあれば便利なんだけど、生憎、現在の魔法文明の中でそんなものはない。道具とか、薬もない。
なぜ先人たちは狭い魔法族コミュニティの中で言葉の壁を取っ払う努力をしなかったのだろう?
「ウル。デテミミガ」
パイナップルにタップダンスを踊らせる魔法よりそっちの方が有意義だと思う。
試験の時のアレ、未だに意味が理解できない。ワルツだろうが、サンバだろうがどっちも変わらんだろう。
「デテミミガ!」
私が新しく魔法を作る?
でも、作ったことないなぁ。
呪文ってどう作るんだろう?確か今使ってる呪文のほとんどはラテン語が元のはず………。
ラテン語なんてよく知らない。
こんなことならもっとスネイプ先生に詳しく聞いておくべきだった。
いや、呪文ならフリットウィック?
元を辿る歴史ならビンズか?でもあの人の授業眠たかった記憶しかない。
まぁ、新しく呪文を作るのと、普通に言語を覚えるの。どっちが早いかなんて一目瞭然だな。
よし、地道に努力しよう。
「エネマス」
「っ!」
パリーン!!
咄嗟に杖を振り上げて盾呪文を使用すると盾が何かを弾いた。振り返り、背後にいたのは一人の人間。オレンジがかった赤髪の女だった。
こちらを睨みつける視線は鋭く。敵意が丸出しだ。
言葉を理解できないからさっきから聞こえる音を雑音として処理していたが、どうやら私に向かって話しかけていたらしい。
無視したのは悪い。
わざとだ。
…………ん?この女、私が見えているのか?
突き出す杖を左右に振ると女の視線が合わせて動く。
驚いた。
私は目眩し術を解除した覚えはない。
ただの人間が見破れる筈ないのに。
「ウル、エミイダ。ワァムガ?」
先ほどから同じ発音で何かを言われているが生憎意味がわからないから首を傾げるしかない。
「なんて言った?」
「アウ、レレガ?」
英語………通じてないな。
向こうも私の言葉に怪訝そうな顔した。
『言葉が通じない』
「アウ………」
日本語もダメか。
あたりまえか。
しかし咄嗟に杖を出して構えてしまったが、これは大丈夫なのだろうか?この世界に魔法の文化はあるのか?
さっき盾呪文を使っちゃったよ。
念のため忘却呪文で記憶を消しておくか。
「オブリビエイト」
数分程度の記憶を飛ばせるように調節したからこいつが気絶してる間に逃げようっと。
私の杖先から出た閃光が真っ直ぐ人間に飛んでいく。
しかし………
パリーン!!
「………は?」
私の魔法は女の前で離散した。
いや、何か盾のような物に当たり女まで届かなかった。
女は何もしてない。
ただこちらに手をかざしているだけ。
無言
無詠唱
杖なし
見えない盾
防御呪文。
僅かに感じた魔力の気配。
頭の中でこれらの単語が浮かんだ瞬間、私はその女から慌てて距離を取った。
こいつ、魔法が使える。若しくはそれに類似したものが。
しかも、無言で杖なし。
呪文を唱えて杖を振らなきゃいけない分、魔法使いの戦いでは隙が生まれる。そして対処もされやすい。だからこそ杖なし魔法や無詠唱は称賛される。
それが元いた世界の常識。
でも、一瞬のうちに考えてしまった。
この世界ではこの女が、無言杖なしが普通なら………相手が人間一人だと思って油断したらいけないな。
目眩しは使えない。
あいつは私の得意魔法を看破した。
呪文を言う魔法もダメだ。
無言杖なしの相手には効かないと思った方がいい。
その上でこの場を逃げ切る手段として確実なのは『姿くらまし』で街まで戻る!
時空を越えることは無理でも一度行った近場の街までなら一回で行ける。あの女が瞬間移動系の魔法を使えるかどうかは分からないけど、これしか方法はない。
私は勝利が不確定なことはしない。自分が必ず勝つ試合しかしない主義だ。
最悪、連続使用で撒くしかない。
確実に酔うだろうけど。
姿くらましに予備動作なんて必要ない。
《どこへ》《どうしても》《どういった意図で》
それだけが重要だ。
先ほどの街を頭に思い浮かべながら姿くらましを行使する。
体が捩れるような引っ張られる力に身を任せようとして………
バチンッ!
「ギャフンッ!」
何かに弾き飛ばされた。
姿くらましの勢いを殺せず、地面を転がる。
「え?………は、え?」
頭を打った衝撃で視界が回る。
何が起こった?
姿くらましを私が失敗した?
ありえない。
そんなこと今まで一度も………。
なんとか身体を起こして目を凝らすと私と女の周りに薄い半透明の膜のような物がドーム状に覆いかぶさっているのが確認できた。
「え、何これ………いつの間に?」
これは……結界?
オーロラのように揺らめく結界は幻想的な芸術品のように美しいが、今の私には背筋が凍る感覚を与える恐ろしい物に見える。
「っ!」
触れて分かった。
この結界は姿くらまし防止呪文と似た魔法だ。この結界内だと姿くらましが使えない。
しかも、これは物理的にも結界内の生物を外に出さない点においても強固に造られてる。
触った手がバチッて火傷したみたいになった。
不味い。
これは冗談抜きで不味い。
女の方を見ると余裕綽々でこちらを観察している。
見た目は私の半分も生きてない人間なのに、私の魔法を弾いたばかりかこんな高度な結界まで張るなんて………。
こいつバケモノ?
魔力だってそんなにないのに。
女は何か考えこむような仕草をすると私と距離を詰めてくる。
杖を握る手に力がこもる。
何故か今は敵意は感じないが、私をこんなふうに閉じ込めたり、そもそも最初攻撃してきた。
私の中でこの女は限りなく黒に近いグレー扱いだ。
さっきめっちゃ睨んでたし。
女はどんどん私に近づく。
見れば見るほど普通の人間だ。トロールが殴りつけたら潰れてしまいそうなくらい華奢なのにどうしてだろう?自信に満ちたその顔を見ると強者に見える。
…………いや、待て。
なんだこの違和感。
この女から感じる魔力は微力なのに、どうしてこんな強力な結界を張れる?
姿くらましの妨害呪文に類似した魔法があることはまだ納得できるが、
私を閉じ込め続ける物理結界は魔力の消費も早い筈。
なのに、この女の魔力は………。
「少なすぎる」
「気がついたか」
その口から出た言葉は私の理解できる言語だった。
「はじめまして、話し合いをしようか?」
ハリポタの魔法って基本呪文を唱えて杖を振る。
呪文なしで杖いらずの魔法は高度な技術扱い。
対して、フリーレンの魔法は魔導書読んで理解すれば魔力さえあれば誰でも使える。しかも、詠唱とかは必要なさそう。杖を使わずに魔法を使ってる描写もあるので、杖がなければ魔法が使えないわけでもない。
フリーレンの魔法は速攻性や利便性に優れてると思う。
逆にハリポタの世界って魔族のような外敵がいない分、魔法の発展はフリーレンより盛んだと思う。空飛べるし。瞬間移動できるし。魔法の習得も少し難易度が高いと思う。
ゾルトラークと死の呪文なら、死の呪文の方が脅威。
だって、掠るだけでオダブツになる。
エミリア
自分の魔法の腕に自信があったけど、赤髪の人間の魔法使いに負けた。
悔しい。
人間の魔法使い
後の大魔法使い。