最初、一花からの呼び方をナギくんと書いていました。
五月からの呼び方をナギ君と書いていました。
でも原作よく見たら一花はフータロー君。五月は上杉くんって書いてありました。
90話くらいまではそうやって書いてしまったので、そのあたりを推敲しながら投稿してます。とても面倒くさいです。
「よし。今日はここまでとしようか。」
「ありがとうございました、ナギくん。」
数学と理科、生物の勉強を終える。
最初は不安だったが、杞憂だった。こっちの予想以上に初歩の勉強をしていた。
やはり五月ちゃんも赤点候補生だった。
そして呼び名が苗字から名前にクラスアップした。
「まだ、教えてほしいことがあります。」
「睡眠時間を削るのは関心しません。」
「どうしたら・・・・・あなたのように上杉くんと上手く付き合えるでしょうか」
「oh」
そっちか。
上杉 風太郎と中野 五月。この両者の関係性を考慮したうえで、
付き合うという単語を聞いても、男女の関係だとは思わない。それくらいはわかる。
単に人付き合いとしての話だ。
しかしそんなことを俺に聞いてくるとは。随分素直になった。
「なんとかしたい。そんな気持ちがあればとりあえず大丈夫さ。」
「でも・・・・彼の前ではうまくいきません。」
「まあねー。難しいよね。人付き合いは。怒らないで聞いてほしいんだけど・・・・
キミと風太郎は、似ていると思う。同族嫌悪という奴かもしれないね。」
そういう意地っ張りなとことか。
「俺に聞いてくれるのは、嬉しいね。とりあえずは、こう思えばいい。
人は一人で生きられない。どこかで絶対に誰かの助けが必要になる時がくる。」
「・・・・・」
「キミはまず、中間試験に対して一人で頑張ろうとした。素晴らしい。良いことだ。
誰の力にも頼らず、自分ひとりだけで何とかしようとした。とても・・・・立派だ。」
「けど、俺たちは社会という集団の中で生きている。
それを考えるとね。どうしても一人では対応できない問題がある。
例えば、その勉強机。大きいし、重い。ここから引っ越しするとしたら、
一人で運べるかい?・・・・・俺でも無理だ。
まあ、中身を出して分解して、後に組み立てたら厳密には出来るけど、
そうするよりもまず人に助けを求める。時間もかからないし、楽だから。」
「・・・・・」
「まず、一人で頑張ってみる。そのスタンスは好きだよ。俺も同じだから。
けど、一人で出来る事には限界がある。それをちゃんと頭に入れておこう。まず、そこからだ。」
「はい。」
全く否定をせず、本当に素直だ。相当効いたんだな。さっきの話。
「んで。俺を頼ってくれたのはとても嬉しいよ。でも、もう少し頑張ってみようか。
人にお願いをする練習だ。風太郎とまず、ケンカをやめる。その事にに関してなら多分・・・・
俺より適任な人たちがいる。
ふふ、わかるね?今俺は『人たち』と言った。そして、この家の中にいる。」
姉妹の事は姉妹におまかせ。俺より適任なのは間違っていないと思う。
五月ちゃんの根回しはできた。風太郎に話を付けておく。
「じゃあね。」
部屋を出る。座ったまま、こちらにお辞儀をしていた。
今日の授業はここまでだ。五月くん。
「お客様をソファに寝かせられませんよー!」
「いや人のベッドは勘弁してほしいなぁ・・・・・絶対気になって寝れない。」
俺と風太郎がどこで寝るかの相談をしていた。
ベッドを開けるからと言われたが、断固拒否してリビングのソファに寝かせてもらう。
人のベッド、それも女子のベッドとか絶対寝れない。
寝具に自分の変な臭いがつかないかめちゃくちゃ気になる。
風太郎は三玖のベッドで寝るらしい。やったね三玖ちゃん。
ベッドってなんだよと呟いていた。キミ、まさか布団しか使ったことないのか?
話し合いを終えてソファに寝転がる。さあ、どれだけ寝れるかな。
原因はわからないが、寝つきが悪い。いつも5,6時に起きてしまう。
若干の不安を抱えながら、リビングの電気を消した。
「んあ。」
起床。時計の針は5時40分を指していた。
いつも通りの時間で安心した。3,4時で起きるかと思っていた。
まあ、風太郎と姉妹は当然まだ寝ているだろう。
起きてすぐ時計を見るんだから、頭ははっきりしている。こんなに早く起きても、
睡眠時間は足りていると思う。
何して待とうかな。
そう思っていたら、今、自分の体の血管が脈を打った。それがはっきりとわかった。
間違いない。予兆だ。
ポケットから薬を取り出して、水で飲みこんだ。
あと1回分持っているが、これだけ対処が早ければ、残りは使わずに済むだろう。
もう一つの薬はないが、あれはまあサブだし。
「二度寝しよ。」
もう一度、ソファに寝転んだ。
「やっと7時・・・・」
二回目の起床は7時。ベランダから差し込む光に叩き起こされた。
もうちょっと寝たかった。みんな起きてくるのは8時以降だろう。
ソファにうつぶせになって、光から逃げる。
あー この位置だとソファが眼球にヒットする。もう少し下、おでこを付ける。
右手がだらんとソファから落ちてしまったが、まあいい。態勢を整えたその時。
ガチャ
どこかのドアが開いた。誰かが起きてきたようだ。意外と早起きだったな。
脅かしてみよう。寝たふりでもしておく。
階段を降りてくる音。こちらに近づいてくる。
足音が、俺のすぐ近くで止まった。
・・・・・どうして?狸寝入りがバレてるのか?
そう思っていたら、右手が何かに包み込まれた。誰かの手だ。
しばらく俺の手を握ったまま、動かなかった。
そして、自分の体とソファの隙間に手の位置に戻された。
気になったのだろう。
足音はトイレに向かった。どうしよう。誰か気になるな。
起きるべきか。触覚の感じでは風太郎ではない。
でもなんか怒られそうな気がするのでやめておこう。
足音は自分の部屋に戻っていったらしい。
どの部屋かはわからない。気になる。
まあ俺の手がソファから落ちていたのを見て直してくれたのだろう。それだけだ。
ちゃんと起きる。んー。朝食の準備でもしましょう。
「朝ごはんはハムエッグとキャベツの千切りですからねー」
「今日はパンの気分だったのに・・・・あとなんでハムなのよ。普通ベーコンでしょ。」
「ハムの方が体にいいんですよーお客さん。お代は結構ですからねー」
「うちの冷蔵庫の食材でしょ!」
炊飯器を勝手に動かして朝食を作った。
二乃にダメ出しを食らったものの、ちゃんと食べてくれた。
インスタントの味噌汁を見つけたので、そちらはお湯を沸かすことにした。
「・・・・それにしても、あんた料理できるの。」
「焼くだけのハムエッグと切るだけのキャベツは料理と呼んでいいんですかね」
「まあ・・・そうだけど。」
「両親は仕事で帰るのが遅くてね。晩御飯と休日の昼はときどき作るよ。」
「・・・・あっそ。」
「有坂さんの得意料理はなんですか!」
「中華でーす回鍋肉でーす」
中華料理楽なんだよ。メインは炒め物だし。
揚げ物は準備と片付けがだるい。はいそこ五月くん食べながらよだれを出さない。
「あ・・・・おはよー」
一花さんが起きてきた。うっわー薄着。ちゃんと着てから起きてほしい。
「一花!ちゃんと服着てきなさい!有坂がいるのよ!」
「ん?ああごめんごめん。ナギくん。おはよ。」
「おざます。」
挨拶だけして部屋に戻っていった。
これで二乃、四葉、五月、そして一花が起きてきた。
風太郎と三玖が起きてこない。
「あ、そうそう。隣で寝てた三玖がいつの間にか居なくなってたんだけど、知ってる?」
「え!いなくなっちゃったの!」
「うん。」
「大変!外に探しに行ってきます!」
四葉くんが外に出て行った。外出したのか?こんな朝早くに。
気づかなかったな。