五等分の花嫁 ~家庭教師の助手~   作:I-Ris

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17話と18話が逆になっていたので入れ替えました。
申しわけありません。


17

 

 

「三玖を探しに行ったっきり。四葉が戻ってこないわね・・・・」

「上杉くんも起きてきませんね・・・彼は?」

「さあ?まだ寝てるんじゃない?」

「そういえばあいつもいたわね・・・・・」

 

朝食を終えてみんなで一息ついていた。

しかし風太郎と三玖が起きてこない。

 

二乃は風太郎をナチュラルに忘れてたらしい。

二乃、昨日キミのせいでこっちは気が気じゃなかったんだぞ。

忘れてやるなよ。

 

「四葉くんが戻ってこないなら、俺も探しに行きますかね。」

「ナギ君、行ってらっしゃい。」

「行ってきます。」

 

風太郎と三玖がセットで出かけたのなら、あんまり無粋なことはしたくない。

 

親友、お前は今日、男になるのか?俺が陰から見届けてあげよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・・・・二人の靴が残ってるじゃないか。」

 

 

 

 

出かけようと下駄箱を見た時、普通に靴があった。

三玖の靴がどれだかわからないが、姉妹が履いているであろう靴が4足分ある。

あと風太郎の靴もある。四葉くんはあわてんぼうだなあ。

 

 

風太郎に連絡をする。

『風太郎、三玖がそこにいるだろ』

 

流石にもう起きていると思う。一花、二乃、四葉、五月が起きているが、誰も三玖を見ていない。

 

外出はしていない。1階にもいない。だからもう消去法が使える。風太郎が寝ているであろう、

三玖の部屋。

 

断言した形の文章にした。こっちはもうわかっているんだぞ。というアピールだ。

 

 

 

 

 

ん?ちょっと待て。よく考える。

 

風太郎と三玖が一緒の部屋で一緒のベッドで寝ている・・・・ということか?

 

 

 

らいはちゃんおめでとう。お義姉さんが出来たよ。

風太郎お兄ちゃんはやればできる子って俺信じてたよ。

 

 

 

 

 

 

返事が帰ってきた。

『いつの間にか居た』

 

 

ビンゴ。うっわー。一緒のベッドで一緒に寝るとか。これもうそういうことじゃん。えっろ。

 

 

『昨日はおたのしみでしたね』

GJマークを付けて返事をした。即座に返信が帰ってきた。

『ぶっとばす』

 

 

怖っ。なんだよ。ちょっとからかっただけじゃん。昨日からお前怖いぞ。

 

 

 

リビングに踵を返すと、五月ちゃんが三玖になっていた。

おー凄い。似てる。髪の色が違うけど。一緒だったらわからんな。

 

「ナギ君?どうしたの?」

「んー・・・・・・・・出かける前にちょっとトイレにね。」

 

三玖なら風太郎の横で寝てるよ。

そう言えるはずもない。とっさに考えたが、これが精いっぱいだった。

 

 

「ね!見てみて!三玖ちゃんの出来上がりー!」

「似てるねー。髪の色が赤じゃなかったら気づかないよ俺。」

「ほら、風太郎くんを起こしに行って来て!」

「い、行ってきます。」

 

 

よくわからないが三玖の姿をして風太郎を起こしに行くらしい。

まずい。止めないと。よりにもよって五月ちゃんかい。

 

「五月さん。あの・・・」

「なんですか?ナギくん。」

 

「えーっとね・・・・・・・・・・・・・・すいません。後で話します。」

「そうですか。」

 

なにも浮かばなかった。なんも言えねぇ。やっぱり俺機転が利かないわ。

とっさに粋な事が出来る男、上杉大先生になんとかしてもらおう。心配するな。骨は拾ってやる。

 

 

 

 

「ぬぉ!三、三玖!?」

 

風太郎の方が部屋から出てきた。

 

「・・・・どうした?五月。」

「・・・・わかるんですね・・・・・あの・・・・今度の中間・・・・」

お。良いぞ。がんばれがんばれ。このタイミングで仲直りかぁ。

 

 

 

「!?用がないならもういいかな!ほら、着替えるから!」

「え!あ、あの!」 バタン

 

 

 

バレそうになったんだろうか。急に五月ちゃんを追い出してしまった。

 

「・・・・・も、もういいです!」

折角譲歩してあげたのに。タイミングが悪すぎる。なんてついてないんだ。

バツが悪そうに風太郎が出てきた。え?出てくんの?

 

 

「フータロー君!三玖がどこいったか知らない?」

「と、図書館かな!」

「あ、良いねー!私達も図書館いこっか!」

 

わかった相棒。流石機転の利く男だぜ。

図書館だな。よし。三玖の靴隠しとく。

 

 

 

「ナギ君も準備して!行こ!」

「あーーー・・・・・いや、俺は留守番してるよ。五月さんの勉強見てるから。」

「そう?残念だなぁ・・・・じゃあお願いね。」

 

誘われたが断る。事情を知ってるやつが一人はいた方がいい。

 

 

 

 

 

風太郎は姉妹と図書館に行ってしまった。お前この状況で行くのかよ。

俺が残るのかよ。言い出したのは俺だけどさ。なにをするべきかな。先に三玖を部屋から出そう。

 

仕方ない。お膳立て作戦を遂行しよう。

 

 

「起きたかい。三玖。」

「ん・・・・・おはよう。」

 

 

どうしてこの部屋にいるのか は聞かない。

事前に時間さえもらえれば、俺も機転は利く。

 

「みんな図書館に行ったよ。着替えて合流しよう。」

「わかった。」

「いや今ここで脱がないでください。」

俺が部屋にいるのに着替えだしたのでいったん部屋から出る。何してるんだ全く。

待っている間にスマホで連絡をする。

 

 

「準備・・・・できた。ナギも一緒に行こう。」

 

「ちょっと俺は別件があるんだ。行ってらっしゃい。

・・・・・あ、ごめん。ヘッドホン貸してくれる?」

 

「今は五月が持ってるけど・・・・いいよ。」

「ごめん。今日一日借りる。」

 

ヘッドホンの許可を頂いて見送る。

目標その1クリア。

 

「靴が・・・・ない。」

「ごめんごめん!この中この中。」

 

 

 

 

 

 

 

 

「五月さーん。入りますよー。」

 

目標その2の遂行。

 

「ナギ君。図書館にはいかなかったのですか?」

「うん。風太郎がついてったよ。」

「じゃあ、また勉強を教えてください。」

 

本当に素直になったなぁ。俺に対しては。

 

「良いんだけど・・・お願いを聞いてくれるかい。」

「お願い・・・・ですか?」

 

「そう、このヘッドホンを付けて、三玖の髪型で、リビングで勉強してほしい。」

「???」

 

「細かいことは聞かないでくれると助かるなぁ。友達からのお願いです。この通り!」

「・・・・・・・わかりました。何か考えがあっての事なんでしょう?」

 

 

よし。目標2クリア。

目標3。これはクリア済みだ。さっき連絡をしておいた。帰ってこい と。

時を待つ。・・・・・・何か忘れている気がするが、何だったかな。

 

 

 

 

 

ピーンポーン

部屋のインターホンが鳴る。いいな。機転利くな。流石だ。

「俺が出てくるよ。休憩してて。」

 

 

五月ちゃんにそう言って玄関に向かう。

「風太郎。思ったより早いね。」

「一花に言われた。筆箱を取ってこいと。」

「・・・・おねーさん流石。」

狙ったのかたまたまなのかはわからない。

 

 

「三玖とはすれ違った?」

「ああ。」

「そう。中には・・・・・・いや、何でもない。今のお前なら大丈夫。

俺の意図をわかってくれるはずだよ。」

 

「何の事だか・・・・」

「まあ入った入った。じゃあ、俺は図書館組の面倒を見とくよ。」

「ああ。任せた。」

 

 

風太郎と入れ替わりで外に出た。上手く対応してくれるだろう。

これだけエスコートしてやってそれでもケンカするようならもうダメだ。

俺の手には負えません。だからここで決めてくれ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

マンションのそばのベンチで一息つく。

ふー。少し休んで図書館に向かわなければ。頭を使うと疲れる。

 

上手く行っているかな。行っているだろう。

行っていなければ2人のうちどちらかが今頃ここを通りがかるはずだ。

 

少なくとも五月ちゃんは風太郎と仲直りしたいという旨を聞いている。

風太郎もそこまで意地が悪いわけじゃない。どこぞの二女じゃないんだから。

 

 

 

「あ”っ」

 

 

そうだ二乃だ。忘れていた。やってしまった。

家にはまだ二乃が居たじゃないか。あれにちょっかいでも出されてみろ。全てご破算だ。

今から戻るべきか?

 

・・・・いや、良いだろう。

スマホで注意を促す連絡はしておく。

『悪い風太郎。二乃が家にいることを忘れていた。上手く躱してくれ。』

 

 

よく考えれば、俺が色々準備していた時に二乃から妨害はなかった。

寝てただけかもしれないが。大丈夫かも。

 

 

 

休憩は終わりだ。図書館に向かおう。

 

 

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