五等分の花嫁 ~家庭教師の助手~   作:I-Ris

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オリジナルのサブヒロインの登場です。

この彼女だけは、申し訳ありませんが覚えておいてください。


5

「ご苦労だった、凪。今日決着をつけてくる!見ろ、これが果たし状だ。」

 

【放課後 西昇降口で待つ】

 

「そーですか」

 

十分な自信がついたらしい。意外と早かったな。流石は天才だ。

図書館2往復で済んだ。それにしても借りた本を翌日には全部読んでこっちに返してくるんだから凄い。本当に頭に入ってるんだろうか。

 

 

 

 

「今日は放課後付き合えないからね。一人で頑張ってくれ。」

「元よりそのつもりだ!お前ではここから先の戦いについてこれまい!」

 

この自信。この立ち振る舞い。この胸の張り具合。見習いたいわぁ。

威風堂々。

 

「ちなみに放課後何があるんだ?」

「陸上部。『たまには先輩来てくださーい』だってさ。別に今日じゃなくてもいいんだけど。」

「ああ・・・あの後輩か。」

「そ。学校内には居るから何かあったら連絡してよ。」

 

健闘を祈る。上杉公。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

放課後

 

風太郎は上手くやれているだろうか。やってくれなければ困るのだが。

また図書館通いになるし。こちらも用を済ませに行こう。

 

陸上部はグラウンドで準備運動の最中だった。

あれは声を掛けに行くような雰囲気じゃないな。まあいいか。

どうせ遠目で見ててもいつか見つかるんだ。

「お疲れ様ですセンパイ!来てくれたんすね!」

 

ほら見つかった。

 

 

「やあ有坂くん。来ていたのかい。」

「こんにちは、江場さん。ラダーやハードルの出し入れくらいなら手伝いますよ。」

「それは大丈夫だよ。いつも通り、キミには短距離組のストップウォッチと旗をお願いしようかな。」

「承りました。」

 

100mのゴールラインにつく。何レーンかあるが、走るのは1人だけ。

つまり、早速あいつが来る。集中しよう。向こうで手を振っている。準備ができたらしい。

旗をクルクル振って返事とする。

 

「おんゆあまーく」

どうせ聞こえないが呟いてみる。雰囲気だけでも出す。

 

バサッ!

 

旗を振り上げて、スタートが切られた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

朝倉 茜。

旭高校1年。陸上部所属。

ルビーのように赤い、短髪をたなびかせながら、こちらに全速力で迫ってくる。

 

ん?あいつどんどん左側に寄って来てるんだが。真面目に走れよ。ぶつかるってこれ。

 

 

左手を上げて、1歩後ろに下がる。カチリとストップウォッチを止めて、12秒62。

おっそ。あと手が痛い。ハイタッチする格好になった。

「もー!なんで避けるんすかぁ!」

「茜くん?真面目にやりなさい。」

「1本目はウォームアップですから!」

 

 

 

 

 

「センパイも一緒に走りましょうよ。」

「いや制服だから。あと絶対お前の方が速い。」

「中距離で良いですから!」

「それでもお前の方が速い。戻って2本目の準備して来いよ。」

「はーい。」

 

茜は中学校の時の後輩であり、妙に懐かれている。

旭高校に入学したというのは驚いた。強豪校に引く手あまただっただろうに。勿体ない。

この高校の中では異質の存在だ。一人だけ飛びぬけて早い。

 

 

 

 

「いてて・・・・センパイ強く押しすぎですよー。」

「お前はこれくらい念入りにやった方が良い。ケガでもしたら大変だ。」

 

「ストレッチでケガしちゃったらどうするんですかー!」

「それはお前が日頃からちゃんとやってないからだ。また見に来るからな。」

「むー。」

練習後のクールダウンを手伝って資機材の片づけをする。

しかしその道中。

 

 

 

「・・・・・織田・・・・信長!」

「が・・・・・蒲生・・・・氏郷!」

 

武将の名前を良いながら鬼ごっこをしている風太郎と三玖を見かけた。

まーたストーキングしてるよ。今回はバレバレだけど。

 

何やってるんだこの2人。息も絶え絶えだし。落ち武者狩りごっこか?

周りからめっちゃ白い目で見られてるじゃん。知らんぷりしとこ。

ぼくこのひとたちしりません。 というか俺に気づいてないし。

 

 

 

「センパイの知り合いですか?今の人たち。」

「一人は風太郎だったぞ。」

 

「・・・・もうちょっと友達は選んだ方がいいっすよ?」

「あいつの事はお前も知ってるだろ・・・・・」

 

「それよりセンパイはまた陸上やらないんですか?」

「高校になったらバイトするから部活やらないって言ったじゃん。」

 

「そうでしたけど本当にやってないとは思わないじゃないですかー!

それに部活やりながらでもバイト出来ますよー!」

「自分不器用ですから」

 

 

出来ないことは無いだろうけどそこまでやる気はない。

今のバイトも力仕事だし。それを両立させる体力もない。

 

 

「ご苦労だったね有坂くん。うちは部員少ないから、タイマー係がいるだけで効率が違うんだ。

また頼むよ。」

「あい。お疲れ様でした。」

 

「また来てくださいね?約束っすよ?」

「気が向いたらな、茜」

 

 

トップレベルの実力がありながら茜は陸上部をちょくちょくサボる。

だから元先輩の俺が時々釘を刺しに行っている。効果があるのかはわからないが。

『キミが来た時は皆のタイムが良くなる』は陸上部部長の談。

ストップウォッチ使うの下手なんだな。俺。

 

 

 

 

机にスマホを忘れたので一度教室に戻った。

校舎から出た時にベンチであの二人が喋っているのが見えた。風太郎と三玖だ。まだいたのか。

和解出来たんだろうか。凄いな。落ち武者狩りごっこ。

 

 

もう周りには誰もいないし、声を掛けに・・・行こうと思ったが、やめた。

折角打ち解けたんだ、二人きりにしといてやろう。いい雰囲気に見えるし。

 

 

 

「センパイ!ほら一緒に帰りますよ!」

 

「茜。お前もまだ居たのか。」

 

「校舎に入る凪センパイが見えたので待ち伏せしました!」

 

「帰るって、家の方向逆・・・・」

 

「うら若き高校1年の乙女を一人ぼっちで帰すんですか!薄情っす!」

 

「・・・・じゃあ駅近くのコンビニまでな。」

 

 

 

 

 

 

 

その後帰ったら風太郎からメールが来ていた。

『う から始まる戦国武将を知らないか』

との事だった。

 

氏家卜全と返しておいた。

『お前それじゃあ三玖に勝てないぞ』 と返ってきた。

意味が分からなかった。






江場部長はあの人です。部長で合っているか調査が怪しいのですが。
データが少ないのでセリフを考えるのに苦労しました。
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