アニメベースの話です。五等分の花嫁∽ですね。
原作92話→90話へ回想 という話の繋がり方という認識です。
プールサイドでかき氷を食べながらみんなが降りてくるのを待っていた。
中々来ないな。どんだけ時間かかってるんだ。
まだ一組も来ない。
メロン味のかき氷をつまむ。あー。あたまピッキーン。
このシロップ。イチゴとメロンは同じ味らしい。
着色で人間の脳をごまかせるとどこかで聞いた。
かき氷といえば、昔屋台のバイトをしてた時に
対面にかき氷の屋台が出てた事があった。
店員が筋肉モリモリのイケメンばっかりだった。
キャッチコピーは「フワフワ、サラサラ、サクサク、シャリシャリ・・・・
ではなく、ムキムキである」
俺も食べてみたかった。いち男子としてあのマッスルかき氷を実食したかった。
食ったらやる気出そう。この上なく素晴らしいキャッチコピーだと思う。
そんなことを思い出していたら第一陣が降りてきた。
二乃と・・・四葉か。
はい二乃くん残念。脱落です。三玖さん残りました。
第二陣・・・・
一花と三玖。
あーっとこれもダメ。なんと五月が残った。カップル成立。
ちゃんとしたガチンコジャンケンだったらしい。
第三陣が降りてこない。
・・・・・まあ、上で何が起きているのかは想像できる。
高所が怖いんだろう。そして風太郎と五月のセット。ごねにごねる。
ん?でも遊園地はジェットコースターにハマって一花を振り回してた気が。
では、怖がっているという線は無いか。単純にペアが風太郎というのがネックだな。
「あー!有坂さんがかき氷食べてまーす!」
「おいしーよ。ちょっと食べるかい。」
「いただきます!」
「もう。フー君と滑りたかったのに・・・・」
「また滑ってらっしゃいな。」
第一陣が合流。お疲れ様です。また頑張ってください。
体がふやける前にフー君と一緒に滑れると良いね。
おっと、第三陣。きた。
風太郎が前か。
無難にボートのまま水に突っ込んだ。なんだつまらん。
お前も背中から行けよ。中々痛いぞ。
まあコレ滑り台タイプでジャンプ台ないんだけど。
「一花!楽しかったですよ!次はあれに乗りましょう!」
「ごめん五月ちゃん・・・ちょっと休ませて。」
全員降りてきたが、五月が遊園地と全く同じテンションになってしまった。末っ子モード発動。
慣れちゃったんだね。
「じゃあナギくん!次はあそこに行きますよ!」
「俺かぁ。はーい。」
「え?ナ、ナギ君と行くの!?」
「さあさあ行きますよ!」
「あーれー」
手をきっちり掴まれて半ば無理やり連れていかれる。
テンションの上下がおかしい。一回滑って吹っ切れたのか。
「連れて行かれちゃったね・・・一花。」
「アンタが五月にしてやられるとはねー。」
「あはは。多分五月ちゃんにそんなつもりはないとおもうなー?」
「さ、さっきより高いのでは?」
「そうだよ。あと下はジャンプ台だよ。飛ぶよ。」
「そ、そんなの聞いてません!」
「そう言われても。もうやるしかないです。」
さっき一花と滑ったジャンピングスライダーの出発地点にいる。
ちゃんと下調べしないとダメじゃないか。なにしとんのよ。
「どっちにする?」
「う、うう。じゃあ今度は前で。」
「はーい俺後ろね。」
先にボートに乗り込み五月を受け入れる。
股の間に五月の背中が入る。
「て、手を握っててもらえませんか?」
「ダメです。バックル掴まないと危険です。」
「え、えぇ~~……」
「わかったわかった。肩。肩で我慢してください。
そもそも後ろのバックルの位置まで俺の手が届かないので。」
「お願いします・・・・・」
五月の肩に手を置きながらスタートすることにした。
「お二人さんお似合いですねー。ではいきますよー。いってらっしゃーい」
またスピード強めに打ちだされる。良い度胸してんなあの係員。
俺がさっき一花と滑ってたの覚えてんだろ。
肩を握っていたが、なんとなく手持無沙汰なので首に手を回してみる。
ナギお兄ちゃん本日2回目のいたずら。
「しつれい」
「え!?ちょ、ちょっとナギくん!?」
首に手を回しながら五月の右隣に顔を出す。
耳に空気砲撃ったら怒るかな。怒るよね。流石にやめておこう。
「この方が安心するのでは?」
「ま、まあ、そうかもしれませんが!」
「はーいちゃんと前見ましょうねー。バックル離さないでねー
離したら俺も飛ぶからねー。」
「は、はい!責任重大ですね!」
まあ嘘だけど。すんでのところでこっちのバックルを掴めばいい。
ぶっ飛んだときに首が締まってしまうからな。離さなくてはいけない。
しかし思ったよりもスピードが速
「ナギくん!大丈夫ですか!」
「・・・・生きてまーす。」
やっちまった。さっきの一花と一緒だ。不覚にもあのスピードで油断をしてしまった。
バックルを掴む前にボートが打ち出された。
ジャンプ台に打ち出されながら空中で一回転した。
五月の下に潜っていた俺の足がスポっと抜けた。
足から綺麗に着水したので被害はほぼ0。中々楽しかった。
ただ結果論だと思う。二度とやらない。
「さっきと違ってほぼノーダメージだ。良かった良かった。」
「さっきって・・・・あれより酷かったんですか?」
「うん。思い切りが良い方が結果も良いんだね。」
「それは良かったです。じゃあ今度はあそこに行きましょう!」
「はいはいあそこねー。」
またもや腕を掴まれて移動させられた。完全に末っ子である。
俺がお母さんだよこれ。ママちょっと疲れちゃった。
「流れるプールかぁ。」
「ふふふ。楽ちんですね。」
二人で流れるプールに身を任せていた。良かった。疲れ気味だったので安心。
楽だね。浮かんでいるだけでするする動く。ビート板か浮き輪が欲しいな。
浮かんでいるだけなら問題ないが。
「ナギくんは泳げないんでしたよね?」
「そうだねぇ。息継ぎナシのクロールしかできないねぇ。」
俺が泳げない理由は息継ぎが出来ないからである。そのため正確には泳げない訳ではない。
肺活量が無いんだか、心肺能力が低いのかはわからないが、多量の息継ぎが必要。
しかし昔に息継ぎしようと思ったら鼻から思いっきり水を吸ったことがあり、
それがトラウマとなってしまった。
「ふふ。じゃあ浮かんでいましょう。ほら。
上を向いて。背泳ぎみたいに。手を繋いで。」
「どやって真横に浮かぶのコレ。」
「力を抜いて、深呼吸してください。あとは、流れに身を任せましょう。」
「はーい。」
五月と手を繋いで二人で浮かぶ。
意外と浮かべるもんだな。背泳ぎ意外と良いかもしれん。息継ぎどうやんのあれ。
顏沈まないんだっけ。あー。でも耳に水が。この感覚きらい。
まあ浸かりっぱなしなら良いか。そのうち慣れるだろう。
「・・・いいもんだね。初めての体験だ。」
「でしょう?普段は教えられてばかりですが、泳ぎ方は私が教えます!」
「ありがとう。・・・ただ、今はもう少しこうしてゆっくりしたいかな。」
「ふふ。私もです。少しだけ疲れました。」
そのまま、手を繋いで二人で浮かんでいた。
途中からは会話もなく、互いに目をつぶり。
周りに人も結構いるのに。だけど何ともぶつからず。
お互いの体がふとした時に接触するだけ。けれども、何も言わず。
行先は流れの赴くままに。
運命を共にした二人。
お互いを結び、川に流した草船のよう。
「あーりーさーかーさーーーーん!!」
「あらぁあああーー!?」
「ナ、ナギくん!?」
浮かんでいたら四葉に沈められてしまった。
腹から持っていかれた。お陰で手が離れてしまった。
「たまには私とも遊んでください!あのウォータースライダーに行きますよ!」
「いや、アレ3回目・・・・」
「3度目の正直です!」
「わかったわかった。行くから。」
今日のナギママは大人気であった。
その後、四葉ともスライダーを滑った。
俺は飛ばなかったが四葉がボートから飛んだ。
1回転して手を前に出して頭から突っ込んだので多分狙って飛んでる。
上級者が過ぎる。キミはプロになれるぞ。
ただわざとやるのはダメだ。危ないから。俺は事故だから。
「たっくさん泳いだねー!」
「も~疲れたよー?五月ちゃんに何度スライダーに連れていかれたか・・・」
日も落ちてすっかり暗い。プールを満喫し、7人で帰宅途中であった。
四葉に攫われてからは、やっぱり一花が五月の被害者になっていたようだ。
「四葉?水着の跡ついてるよ?」
「・・・・わ!ホントだ!」
「日焼け止めを塗らないからですよ?」
「フータローも腕が真っ赤・・・・」
「海で少し日焼けしてるし、丁度いい・・・・ん?なんだコレ・・・」
風太郎の両手の一部、手の甲が白い。
腕全体が赤いのに、そこだけ白いラインが出来ている。
「あたしと三玖で手を繋いでいたからだわ!」
「フータロー・・・その跡、大事にしてね。」
「そ、そうだな……」
そういうことらしい。それもまた一つのタトゥーですね。
三玖はホントに変わったなぁ。もう隠す気0。まあ、良い事か。
「凪も少し日焼けしてるな。」
「あ、そう?貫通しちゃったか。・・・俺も手の一部だけ白いな。」
「・・・・わ、私は何も知りません!」
「まだなんも言ってないよ五月。」
プールで浮かんでた時か。
俺の左手の一部が少し白かった。
プールからの帰り道。みんなで市街地を歩いて帰っていた。
「修学旅行の時はどうなるかと思ったけど。元通りになってよかったよ!」
「そうですね。・・・・上杉くんは、二乃や三玖、私達との関係を真剣に考えてくれていました。
それを、信じようと思います。
・・・・・四葉は、本当にこのままで良いのですか?」
集団から俺、四葉、五月が離れた。
風太郎、一花、二乃、三玖は前にいる。
・・・・・信号待ち。さらに前後との距離が離れる。
「・・・これまで上杉さんと向き合ってきたのは、三玖たちだもん。
今更、私の出る幕はないよ。」
「いいえ!四葉だってずっと・・・ずっと。彼のそばで見続けていたじゃないですか!」
「・・・・・・・・・」
「・・・・その通り。最初から家庭教師に協力的だったのはキミだけだ。
キミが居なかったら・・・・風太郎も俺も、途中で心が折れていたかもしれない。」
「いいんです。・・・上杉さんは、わたしと会ったころから、
ずっと頑張り続けていました。わたしは・・・違うんです。
わたしのせいで・・・姉妹全員で転校することになって。
みんなの足を引っ張り続けてきました。」
「転校・・・・」
「そんな私は・・・上杉さんには相応しくありません。」
・・・・そうだったな。黒薔薇女子からの2年転校だった。
その理由が、四葉の成績不振による転校だったという事か。
風太郎も、昔は勉強なんてできる奴じゃなかった。
それが、修学旅行から帰ってきた途端、変貌した。
つまり、修学旅行で出会った四葉によって、今まで勉強を頑張ってきた。
対して、成績不振で転校の原因となった四葉。
100点のテストを見て、修学旅行の一件から風太郎が頑張っていたことを知った。
完璧を体現した風太郎。だが、四葉の成績は反対。真逆。
きっと四葉なりに頑張ってはいただろう。しかしながら、結果を出すことが出来なかった。
自分と風太郎を比較し、言い出せなかったわけだ。
姉妹サイドは別に転校の件を何とも思っていないだろう。
しかし、四葉本人は別。引きずっている。負い目がある。
・・・・・俺と似ているな。いや、大抵の日本人はそうかもしれない。
ほぼほぼ全てが、繋がった。
四葉が食堂で風太郎に昔の事を言い出すことが出来なかった理由が、解けた。
「わたしだけが特別になっちゃいけないんだよ。
上杉さんが誰を好きになっても良いように・・・・全力で応援しないと!」
「四葉の気持ちはわかりました・・・・けど、
誰だって自分の幸せを願う権利はあるはずです!」
「五月。・・・もう、言わないで。
・・・・・・上杉さんと公園で会った時、辛い役を任せちゃって、ごめんね。」
やはり。自分の気持ちをこのまま殺していくらしい。
どうしてそんなことをする。
誰だって間違いは犯すだろ。いちいち気にすることじゃない。
・・・しかも、キミの場合は間違いなんかじゃないだろう。
キミと俺は似ている。しかし似ているようで違う。そんな風に悩む必要なんかない。
「特別ねぇ。・・・・一つ確認しておこう。
京都で出会ったのは、キミだけなのか?他の姉妹は会ってないのか?」
「・・・一花が、会ってます。
二人で迷子になった時に、一回宿に一緒に帰って。
上杉さんに会いに行こうと思ったら・・・二人でトランプをしていました。」
「・・・あいつは気づかなかったわけだ。」
前に見せてもらった、アルバムの昔の写真。
全員同じ髪型をしていた。そして今のように四葉のリボン、五月の星の髪飾りのように、
アクセサリーを身に着けていなかった。・・・普通は、間違える。
俺だって見分けはつかない。
「一花が会っているのなら・・・・特別でも何でもないんじゃないか。
キミのそれは自惚れではないのか。」
「・・・・・」
「確かに修学旅行から帰ってきた後、風太郎は勉学の鬼となった。
俺にも何か一つ、誇れるものが欲しい そう言っていた。
・・・今でもその言葉を忘れない。」
「・・・そんな、ことを、言っていたんですか。」
「そう。・・・・だが、所詮はそれだけ。
いつからか、あいつは・・・・勉強の邪魔だと言って色々なものを切り捨ててきた。
俺以外の友人や、娯楽なんかを。・・・なかなか心配だったね。
教師としての情もあるから、見捨てられなかったし、俺はずっとついて回ったが。」
折角100点を外すことのない超優秀な生徒を生み出したと思ったら、これだったからな。
当然放ってはおけなかった。
「しかし・・・そんなあいつもまた一つ、変わった。
この間はクラスの連中と一緒に海に行ったんだぞ?
・・・ちょっと前までの風太郎ならまずありえない。
俺が誘ったところで、勉強の邪魔だ、くだらん。と一蹴されるのがオチだ。
そんなあいつが・・・・すっかり約束を忘れていた俺を、誘ってきたんだ。」
前田くんは言っていた。風太郎が俺を呼べとうるさいと。
前までなら連絡もよこさず、一人でキレて帰ってる。
もしくは最初から行っていない。
「良い事だ。実に良い変化だ。
そんな変化のきっかけとなったのは・・・・間違いなくキミたち5人に出会ってからだ。
海に行った帰り。・・・クラスの連中と遊べて楽しかったが、何かが足りなかった。
あいつはそう言ったんだ。・・・わかるね?もちろん、キミたちの事だ。
そして、今日のプールのお誘いに繋がる。」
「・・・この家庭教師。風太郎を変化させた二つ目のターニングポイント。
間違いなく大きい。とてつもなく巨大。絶大と言っていい。
この変化は俺ではない。キミたち5人がかなりの時間をかけてもたらした。
・・・多分、昔の1件よりも風太郎の頭には強く刻まれるだろう。
この変化に比べたら・・・昔の1件など、大したことではないと思うよ。
昔、俺が二乃に言ったことを引用すると・・・・
昔は昔。未来は未来。重要なのは今この時。今この一瞬。
それが俺の考え。・・・多分、あいつも同じ・・・・・・・かどうかはわからないが。」
「そうかも・・・しれませんね。」
・・・まあ、昔の四葉と風太郎の出会いがどれだけ大きなことだったのか、
俺は知らない。当事者ではないからな。
それを俺が勝手に 大したことはない と言うのもどうかと思うんだが。
「あともう一つ言っておこう。四葉。
風太郎がキミの事を好きだと言ったら、どうするつもりだい。」
「え・・・?わ、わたしを・・・?そんな、あ、あり得ないですよ!」
「どうして?・・・・さっき言っただろう。
風太郎のこの変化。それを迎えることが出来たのは、
家庭教師の最初、キミが俺達と姉妹を繋ぎとめたからだ。
俺はそう思ってる。だから、あいつもそう思ってるはず。俺にはわかる。
・・・風太郎はあれでも義理堅いからね。そのことを忘れるはずがない。
ああ見えて、キミには多大なる感謝をしているはずだよ。
それが恋愛に結びつくかどうかは、わからないけどね。」
最初は三玖すらも家庭教師に対して否定ぎみだった。
四葉だけは違った。いついかなる時も、こちらの味方だった。
陸上部の事件はあったが……あれは四葉なりに頑張っていたってだけ。
結果論だが、四葉以外のみんなも赤点をとってしまったしな。
姉妹喧嘩の発端は四葉ではない。
「ナギくん・・・」
「俺の意見はここまでだ。・・・向こうはだいぶ先に行ってしまったな。追いつこうか。」
「はい。」
「わたしは・・・いつもの公園に行ってます。ちょっと・・・整理させてください。」
「わかったよ。」
四葉の頭の中は覗くことが出来た。
わからないことがわかって、色々スッキリしたな。体も疲れている。
・・・・・今日はよく寝れそうだ。
・・・・・スッキリしたのは、3人の中で俺だけだと思うが。
以前少し記載しましたが、82話からは原作ベースの話となります。
日の出祭の時系列の確認のため、12~14巻を先んじて確認していたからです。