イグアスがオールマインドにTSさせられるけど頑張る話   作:宮沢タフ

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序盤は一瞬前の回想です


そしてはじまる

―「貴方は、"コーラル"について、何を知っています?」

移動中、不意にオールマインド(?)から、そう尋ねられた。

「コーラル…?ここで見つかった、新しい燃料となる素材だろ?ただ、不安定で危ないとか聞いたな…。ケッ、よくもそんな怪しいモンに寄ってたかれるぜ」

「大間違い。コーラルは、物質ではありません。」

「は?コーラルは物質だろ?味噌っカスの現物を見たことあるが、あれはどう見ても…」

俺の素朴な疑問に、彼女はため息を付く。

「はぁ…。どうして、人間は、目で見た物事以上に物事について考えないのでしょうか…。

"コーラル"、あれは生命体です。」

「…は?」

「虫ほどですが、確かな意識がそこには存在します。」

「あれが生き物だってのか?ミジンコみたいな?」

「大きさは違いますが概ねそんな感じです。そして、ここからが本題です。あの強化人間C4-621、『レイヴン』の強さの秘訣の一つ。コーラルに宿る小さな意思には、極稀に、人間らしいしっかりとした意識が発現することがあります。我々はそれを、『Cパルス変異波形』と呼んでいます。彼女らは、機械的な、物理的な影響を受けない為、傭兵のパートナーとなれば、恐ろしい戦果をサポートすることが、既に確認されているのです。」

と、さらっと飛んでもないことを言う。

「俺はコーラルが喋ったりしてるのなんぞ聞いたことねぇぞ。しかも、まるでコーラルと仲良くしてる傭兵がいるみたいじゃねぇか」

「そう言ったつもりなのですが。…コーラルに口はないので、言葉は喋りません。彼女らは脳波で交信します。彼女らの声を聴くことができるのは、強化にコーラルを使われた旧世代の強化人間だけです。これが貴方の選ばれた理由の一つです。」

「俺は今までコーラルの声なんて一度も…」

「貴方は、最近耳鳴りがよく起こるそうですね?それこそが、彼女らの声です。…貴方は、あまり完璧に聞くことが出来ない様ですが。」

「…おい待て、その"変異波形"とやらと協力している傭兵ってのは…一つ心当たりができたんだが…」

「貴方の知っている、最近頭角を現したトップクラスの傭兵で、コーラルを用いた旧型の強化人間。こういえば、お分かりですね?」

 

―「何でアイツには声が聞こえて、俺には雑音としてしか聞こえないんだ?」

「彼女…その変異波形と初めて接触したのが彼女だからでしょう。彼女に聞こえる声で、変異波形は喋っているのです。彼女の声を聞きたければ、彼女向けの声で聴けるようにすればいい。」

相変わらずチンプンカンプンなことを言うが、理解できないのは俺がバカだからではないハズだ。

「イグアス。知っていますか?男性より、女性の方が耐G能力が高いと言われているらしいことを。」

「知らねぇな。そもそも、男の方が身体は丈夫なんじゃないのか?」

「女性の方が小柄なので、Gを受けにくいらしいです。そして、強度や空間把握能力は、強化をすればいい」

「だからお前は女の身体だってのか?」

そんな、()()()()()()()をしながら目的地に到着した。

 

 

―『了解。マスター・オールマインド。強化人間C4-〇〇△、起動します。』

…!

目が覚める。

一瞬何があったか分からず混乱するが、事態を把握する。

確か俺はオールマインドの勧誘に乗って、付いてって…あの言い草、俺は何かされて眠らさせられたのか?

とりあえず文句の一つでもつけてやろうと思って起きようとすると。

そこはガラスで囲まれたベッドの中だった。

『目覚めたようですね。イグアス。作業は無事完了しました。これで私のサポートも加われば、貴方は名実ともに最強の傭兵となれます。』

と、スピーカー越しのような声が聞こえてきた。

「………!」

急に眠らされたことへの恨み節を言おうとしたのだが、声が出ない。

まさか戦闘に言葉は不要などと言って声が出なくでもしてしまったのだろうか?

と言った考えが一瞬頭をよぎるが、それは流石にないだろう…と信じたいが、声が出ないのは事実なのだ。

『ああ、イグアス。あなたの声が出ないのは、そのカプセルの中だからです。出れば無事にしゃべれます。お迎えに向かういますので、しばらくお待ちください』

と言った通信が入る。

身動きが取れないので、しかたなしに視界を気にしてみたが、何も見つからない。

ガラスの奥には蛍光灯が光るただの天井だ。

―それと、視界の端で揺れる銀と黒色の糸。これも何なのか気になるが、手も動かせないので、確認することもできない。

すると、部屋の外らへんからドアが開く音がして―

 

彼女、オールマインドがやって来た。

前見た時と何も変わってないように見える彼女は、こちらにやって来て、ガラスで塞がれたベッドの上からこちらを見つめる。

―クソッ、手術受けた時の見下ろしてくる医者の構図と似てて嫌な事思い出す―

と、ここで見下ろしてくるオールマインドに一つの違和感を覚えた。

―デカくね?―

前回、隣を歩いた時は、こっちより拳二つ分くらい小さかった。

しかし、今回は何故か俺の視界を埋めるほどの大きさで見下ろしてくるのだ。

彼女は、こちらの考えなど気にせずベットの開封操作をしている。

そして、操作が終わり、蓋が開く。

 

俺はすぐに立ち上がりベッドから出ようとした。

―が、

動けるようになり、立ち上がろうとして腕を動かし、視界に入った時点で恐ろしいほどの違和感に襲われた。

指が―腕が、まるで人形のように細くスラりとしていて、白いのだ。

流石に驚き、手を顔の前にだして確認する。

細い。明らかに細い。

レッドガンでクソジジイにしごかれ激しい訓練により傷だらけとなった、ゴツゴツの俺の腕はどこへやら―

筋肉が付き、タコもあり、デコボコしていた指はどこへやら―

綺麗で細く、すらりとした白い指になっていた。

TSさせられたイグアスちゃんはこの後どうするか?

  • 1 色々思うところはあるがAMに
  • 1 従い621の前に立ちはだかる
  • 2 「ふざけんなてめェ!」ってことで
  • 2 オールマインドから抜けようとする 
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