トラブルばかりじゃないよ!ゲンタイ班!
「んーー…!疲れたぁぁ…」
オフィスにて、男は座っていた椅子から立ち上がると、大きく伸びをする。そしてある程度体の凝りを解すと、机の上に積んでいる書類に目を向けた。
「今日はこんな所かな」
まだまだ解決すべき書類は沢山あるが、緊急性の高い書類は片付けた。逆にこれ以上無理をすれば、明日以降に響くだろう。
「よいしょ…っと」
男は仮眠を取るための部屋に移動すると、其処に置いてあるソファに腰掛けた。
「さてと…」
男は普段使う、携帯端末とは違うスマホを取り出すと電源を着ける。そして軽いロックを解き、中にあるアプリを立ち上げるのだった。
494:普通の名無し
ケモ!ケモモ?ケモケモ!?
495:普通の名無し
とうとう言語すら…
496:普通の名無し
ここまで行くと哀れやな
497:普通の名無し
念願が叶った彼なりの喜びの表現だよ
498:普通の名無し
あの…男なんですけど良いんですか?
499:普通の名無し
ケモ系なら何でも良い
500:普通の名無し
うわ!急に正気に戻るなや!そして業が深いわ!
501:普通の名無し
まあ、危害を与える性癖じゃないから…
502:普通の名無し
大将見て興奮してる人、初めて見たな
503:普通の名無し
うーん…悩みますね。犬系獣人も良いですが、猫系獣人や他の獣人も居る
504:普通の名無し
何を迷ってるの…?
505:普通の名無し
やめとき!それ以上はアカン!
506:普通の名無し
深淵を見る者は、か
507:先生
仕事終わった〜!私も混ぜて〜!!
508:普通の名無し
おっ先生やん
509:普通の名無し
此処に来たって事は、ある程度片付いたか
510:先生
大変だったよ。今日も各地で、事件があってさ〜
511:普通の名無し
相変わらずキヴォトスは治安悪いな
512:普通の名無し
野良猫見たよ、くらいの感覚で言うからな
513:普通の名無し
それで今日起こった事は?
514:普通の名無し
大体察しはつくがな
515:先生
えーと、先ずは美食会の生徒達でしょ。次にミレニアムのゲーム開発部とエンジニア部。それとトリニティの─
516:普通の名無し
これでも少ない方なんだから恐ろしいわ
517:普通の名無し
518:普通の名無し
本当に大丈夫か?先生…
519:先生
心配してくれて有難う。でも生徒達を助けるのが私の役目だからね
520:普通の名無し
教師の鑑
521:普通の名無し
凄いよな〜
522:普通の名無し
でも?
523:先生
体は疲れるー!!!子供じゃないからね!!それに本当はもっと遊びたいなー!!!
524:普通の名無し
せやろな
525:普通の名無し
愚痴モード入ったな
526:普通の名無し
おうおう、聞いてやるから話せ、話せ!
527:先生
生徒達が本当はいい子なのは知ってるよ?でもね─
スレ民達がブルーアーカイブに繋がった時は、ほぼ原作知識を活かせない最新の時系列であった。
なので原作改変は余りされていない。
まあ…そもそも、先生の選択が大事なこの世界で、スレ民達の助言が役に立つかどうかは分からないが。
そうなると自分達はこの世界で何をすればいいのか、繋がった当初、スレ民達は悩んだものだ。
しかしある日先生が溢した愚痴から、先生のメンタルケアをすれば良いのでは、と考えた。
225:先生
愚痴?此処で?
226:普通の名無し
せや、先生も、生徒の前では言えない事の1つ2つはあるやろ?
227:普通の名無し
そうそう。此処なら誰も見てないしね
228:先生
いや、でも……ミレニアムの生徒達に見られると思うし……
229:普通の名無し
ハッキングか。それならば心配する必要はない
230:先生
?自慢じゃないけど、ミレニアムの生徒達の技術は凄いよ?
231:普通の名無し
凄いやろな。でもハッキングをするような悪い子達には、このスレッドは認識出来へん
232:普通の名無し
このスレッドのルールの1つだからね
233:先生
???
234:普通の名無し
まあ言っても分からないか。ものは試し、生徒達にこのスマホを解析するよう、頼んでみるといい
235:先生
まあ…このスマホは、前からミレニアムの皆が気にしてたから見せるつもりだったけど…
そうして先生は、ミレニアムの生徒達に不思議なスマホを解析するよう頼んだ。
生徒達も、未知のテクノロジーが使われているスマホに、やる気を出して解析を始めたのだが…
〘全然分かんない……〙
結果は芳しくないようだ。
どれだけアプローチを試みても、中身を見るどころかロックを開ける事すら出来ない。
「先生。このスマホは当分預からせて貰います」
どんな物が入っているのか分からないスマホを、先生の傍には置いておけない。
そう判断した
しかし、スマホはどれだけ厳重に保管しても、先生の傍に現れる。なので…
「先生!」
「あっ!ユウカ、ど、どうしたの?」
「……またスマホを使ってましたね!危ないから止めて下さい、って何度も言ったじゃないですか!!」
仮眠室でスレ民達と楽しくやり取りををしていると、いきなりユウカが入ってくる。
慌ててスマホを隠す先生だが、日頃の行いからか直ぐに見抜かれ、スマホを没収された。
(まあ、大分スッキリしたし良いか…)
愚痴をスレ民達に吐き、先生のストレスも大分緩和された。
それにこのスマホは、また自分の傍に来るだろうと確信しているので、先生は素直に引き下がった。
「あっ、それと先生。今日の書類も問題無かったです」
「やったー」
(今まで書類仕事は苦手だったのに、どうしたんだろう?)
これはスレ民達のアドバイスのお陰だ。キヴォトスは、才ある子供達が多い。
シャーレに集まる生徒ともなれば、エリート中のエリートばかりだ。特殊な力を持つ先生ではあるが、それ以外は凡人と変わりない。
そんな凡人が、エリート達の真似をして仕事をすれば、噛み合わないのは当然である。
(いやー、最近はやりやすいなぁ…)
なのでスレ民達が、凡人なりの仕事の仕方を教えた。彼等も現実では働いている身。
如何に自分に合った方法で、効率よく業務を回せるかは知っている。
その技術を先生に伝授したのだ。
幸い、スレ民達の中には書類仕事をする者が居たので、先生への技術の伝授も、スムーズにいった。
「じゃあユウカ。私はそろそろ寝るから、何かあったら起こしてね」
「あっ……はい」
最近では、休養を取れる時は取る事にしている先生。これもスレ民達の説得のお陰だ。
いざという時に、生徒達を助けられるのは先生だけだと諭し、その時に休養不足で動けないのは困るだろうと。
(スマホを手にしてから、先生は変わった……ま、まさか本当に女の人と…!?)
その余りの変わりように、一部の生徒達の間ではあらぬ噂が飛び交っている程だ。
621:普通の名無し
あちゃー見つかったか
622:普通の名無し
でも、先生スッキリした感じだったね
623:普通の名無し
最初会った時に比べれば、元気になったな
624:普通の名無し
そのお陰か、奇行も減ってるしな
625:普通の名無し
ストレス溜まると人間おかしくなるからな
そう。先生は誰からも頼られる存在。だがそれは、とても大変な事だ。
事実。突然、奇行や現実逃避に走る程に。
しかし今は、スレ民達という肩肘張らない相手が居る。彼等とやり取りをする事で、先生の明かせない不満も吐き出せる。
勿論、ブルーアーカイブの世界にも大人は居る。だがそれは悪い奴であったり、市民であったりと良くも悪くも、自身の弱い所を見せられない人達だ。
その中で新たに現れた、歳の近い、もしくは年上のスレ民達は先生にとって、良き友であり、頼れる存在であった。更に…
(次は何見ようかな〜!)
先生は特撮作品が大好きである。
スレ民達に紹介された、現代社会の特撮物を見たら興奮する程にだ。
スレ民達の中にはこれらを全て集めている猛者が居た。なので、先生には定期的にリクエストを聞き、その趣味に合った作品を見せている。
(戦隊モノも良いけど、ライダー系も捨てがたいなぁ〜)
先生にとっては幸せの塊である特撮作品達。しかもストックはこれでもかとある。
前に見た戦隊モノの内容を思い出しながら、先生は眠りに就くのだった。
634:普通の名無し
そろそろ寝たかな?
635:普通の名無し
ユウカちゃんの言葉を聴くに、寝たみたいやね
636:普通の名無し
なんか、ずっと見てない?
637:普通の名無し
それだけ好かれてる、て事だな
638:普通の名無し
罪な男だね…
639:普通の名無し
でも先生はそういう目で見てないって…
640:普通の名無し
641:普通の名無し
642:普通の名無し
はい
643:普通の名無し
此処は擁護出来ないよ先生…
644:普通の名無し
先生、奇行をぶつける相手選んでるよね?
645:普通の名無し
前聞いたら露骨に
646:普通の名無し
先生…嘘だよな…?
647:普通の名無し
まあ!最近はやってないからさ!
648:普通の名無し
それ擁護になってるの?
649:普通の名無し
過去の行いは消せない、か
650:普通の名無し
ケモケモケモケモケモケモ
スレ民達には先生の性癖がバレているようだった。
先生
スレ民達との何気ないやり取りが最近の楽しみ。
一部の生徒達
変わっていく先生を見て、複雑な気持ち
先生の奇行
最近は鳴りを潜めている。…何故か残念そうな顔をする生徒も。
スレ民達
生徒の激務や健康状態を見ると、これはアカンと説得を行った。その甲斐あってか前よりはマシになった。この世界での出来事は、自分達が出しゃばるより先生に任せた方が上手くいくかと、先生のサポートに徹している。