コハルちゃんとは、えっち本を共有する仲なんです!   作:ペンギン3

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今回はこぼれ話集で、短編が幾つか入ってる回です。


フラグメント

 夜のトリニティ総合図書館に光が灯る。先生とシミコの2人組が、何度目かになるイマジナリーお姉ちゃん捜査報告会を開催する灯りだ。

 

「おおよそ分かりました」

 

 メガネをキラリと光らせながら、幾つかの書類と写真を取り出す。書類には、その人物の来歴が。写真には、狐耳の小柄な少女の姿が。

 

「全てのデータに当てはまる人物は居ませんでしたが、多くの特徴が合致する人物はいました」

 

 メブキからの証言は、主観塗れで到底信用できるものではなかった。でも、その証言が無いと捜査すらできない。どの情報が正しくて、どの情報が間違っているのか。また、間違っている情報でも、それに近いデータを探して検証して。シミコの細やかな調査によって、ようやく情報を集約できたのだった。

 

「ありがとうシミコ、お疲れ様」

 

「いえいえ、まるで自分が探偵になったみたいで、結構楽しかったですから。それで、先生の方はどうでしたか?」

 

「うん、それが……」

 

 シッテムの箱を操作して、先生はとある情報を提示した。

 それは春風メブキの来歴――過去の記録が微塵も存在しない、蜃気楼のような生徒。高校生になってから、ふとこの世に現れたかのような軽さ。メブキのことを調べて集約したデータは、本当にそれだけだった。

 

 メブキの中に誰かいる、その誰かの正体を解き明かすために始めた捜査。なのに、こうして調べるにつれて、メブキのことすら分からなくなりそうで。姿形はないのに、来歴が残っているイマジナリーお姉ちゃんと、来歴は全く無いのに姿形はあるメブキ。

二人で顔を付き合わせて、余計に混沌とする情報に頭を悩ませた。

 

「今度はメブキが、どこで何をしていたのか。これも気になるね」

 

「勝手にプライバシーを探るのは問題ですが……流石にメブキさんが心配です。もしや誰かに、何かに利用されてしまっているのかもしれません」

 

 シミコの不安そうな言葉に、先生も確かにと頷いて。イマジナリーお姉ちゃんの事と合わせて、メブキについても気を配る運びとなった。新しく決めたことは、メブキに直接事情を聞いてみること、イマジナリーお姉ちゃんのことを知っていそうな人物に聞き取りをすることの二つ。少しずつでも、何か分かればと思ってのことだった。

 

 

「ふぇ。ちゅ、中学はどこに行ってたのって? やだなぁ、シミコちゃん、私は私立さくらんぼ乳学校の出だよ!」

 

 そして当日、早速部活中にメブキに尋ねたシミコは、案の定よく分からない答えが返ってきて頭が痛かった。一応、私立さくらんぼ中学校についてあちこちで調べてみたが、全く引っ掛からず。メブキに嘘を吐かれたことに、ちょっとだけシミコは傷付いていた。

 

 なお、メブキ本人は転生者だとバレることに怯えて、図書館の端でウイ先輩棒と一緒に震えていた。バイブレーションメブキ、見掛けた図書委員達には、またメブキが変なことをしているとスルーされていたのが幸いだった。

 


 

 

 

 

 

 夜の時間帯、多くの生徒は寝静まるが勿論例外も存在する。それは、夜に紛れてしか活動できない生徒達。その日、コツコツと月明かりの下を闊歩している少女は、昼には春風メブキと呼ばれている生徒のものだった。

 

「あら~?」

 

 そんな彼女を見つけたのは、今どきのトリニティで怪談と化している怪異。スク水徘徊女学生、彼女に捕まるとスク水を着せられて、その恥ずかしがる姿を堪能されるとオカルト関連の部活動でもっぱらの噂である。その姿を見つけて、メブキの身体は思わず硬直していた。それは、遂に憧れの愛しの人と会えた喜び……から来るものではなく、信じたくないものを見てしまったが故の動揺。

 

「こんばんは、月が明るい良い夜ですね♡」

 

 一方のスク水徘徊女、浦和ハナコの方も思わぬ出会いに内心で驚いていた。いつぞやか聖堂で見て、時々校舎でも見かける元気印の女の子が、こんな夜中に出歩いているのだから。元々、彼女とかち合わない様に夜中に彷徨う様になった彼女からすれば、ちょっと失敗してしまったと苦笑もしてしまいそうで。

 

「……寒くないのかい?」

 

 だからそう言って、心配そうに自分のことを見てくる少女の反応は、ハナコにとっても予想外だった。想像していた反応、メブキについて集めた情報と組み合わせたものでいえば、目をキラキラと輝かせながら接触してくるといったものだったから。

 

「暑いくらいですから、とっても快適です♡」

 

「そうか……」

 

 尚も心配そうに、まるで友人が突如として奇行に走った現場を目撃してしまったみたいに、ハナコを案じているメブキ。その姿に、ハナコは引っ掛かりを覚えた。自分の知っている春風さんと違う、ということもあるが、何よりその眼差しに既視感を覚えたから。

 

 どこかで彼女と、直接話をしたかもしれない。そう思ったが、全く記憶には引っ掛からない。重なりそうで重ならない、知っている姿とは別の形をしている気がする。ハナコの違和感は、そこに全て繋がっていた。

 

「アツいと言えば、こんな話を知っていますか? 男性は性的興奮を覚えた際には、勃起という生理現象を起こします。その時の男性の陰部は熱くなると定評がありますが、実際に温度を計測したところでは平熱と変わらない。女性が男性の陰部、つまりはお◯んちん触る時に熱いと感じるのは、その大きさに動揺したプラシーボと、自分の指先の温度が低いだけだったというお話ですね」

 

「き、君はなんの話をしてるんだ!?」

 

 露骨に動揺して、真っ赤でぷるぷるしている彼女を見て、ハナコは確信した。これは春風さんではないと。

 

「真っ赤になって可愛いですね♡ 実際に自分で触ることを想像しちゃったんですかぁ?」

 

「君は聡明で思慮深く、けれども等身大の女子生徒だった。それがどうして、こんなことに……」

 

「まぁ、そうだったんですか~。初対面なのに、私のことを沢山知っていてくれて嬉しいです♡」

 

 メブキの首筋にダラリと汗が流れて、ハナコはより深い笑みを湛えた。

 メブキは、余計なことを口走ってしまった後悔を。ハナコは性的な話で動揺してしまった彼女に対して、どう切り込んでいくかという逡巡を。

 

 

「――こんなところに居ましたか。もう待ち合わせの時間は過ぎていますよ」

 

 だから第三者の声が場に響いた時、メブキは安堵してハナコは残念がった。振り返れば、そこには青い髪を結った白衣の制服を着た生徒の姿が。

 

「ミネ、すまない。少しね」

 

「そちらは……」

 

 蒼森ミネ、救護騎士団団長にして、壊して治すという噂がトリニティ学園全土に流れている生徒。要するに、頭のネジが足りていない乱暴者、のレッテルが貼られているのが彼女だった。メブキはミネの後ろに隠れてしまい、ハナコがこれ以上の探りを入れようと思っても、物理的に不可能になってしまっていた。

 

「貴女は、こんな時間に水着で何をしているのですか?」

 

「はい、全裸で乾布摩擦するのが健康に良いと聞きまして。ですが、全裸で行うにはあまりにも恥ずかしかったので……」

 

 趣味です、とはとても言えない状況。仮にもしハナコがそんな事を言ってしまえば、即座に病床の住人となる可能性が高かった。なので、ハナコは自然と口が嘘を紡ぎ出していた。常人なら、全く信じないであろう言い訳を。

 

「そうですか。ですが、やるなら寒い日の方が良いでしょう。今は帰宅して寝る方が、健康を損ねません」

 

「はい、そうさせていただきます♡」

 

 でも、ミネは常人ではなかった。ハナコの言い分をそのまま通して、ミネの後ろで隠れているメブキが凄い顔をしていた。けれども、これ以上ハナコを刺激すると、反撃としてこちらのことを探ってくるのは間違いない。なので、お互いにこれで引き分けとして、今日のところは退くことに。ほっとため息を吐くメブキに、ハナコから一言投げられた。

 

「おやすみなさい、ミネ団長――誰かさん。良い夜を、二人で暑く長い夜を、ね」

 

 ハナコがそう言って去っていったのを確認し、メブキは苦虫を噛み潰した表情をしていた。もう既に、幾つかのことが露見してしまってそうだったから。

 

「では、参りましょう」

 

「……疲れたよ、紅茶でも入れて歓迎してくれると嬉しい」

 

「治療を受けてからならば、喜んでそうします」

 

 二人は月の光が当たらない場所、建物の中に消えていく。ハナコが言ったように、少し長い夜になりそうだった。

 


 

 

 

 

 

 春風メブキは、よく目立ってしまう。

 人よりも小さな体躯に、元気いっぱいで駆けずり回っているその姿。口を開けば、謎の怪言語が飛び出す始末。彼女のクラスメイト達は、もう既に慣れたといった風情ではあるが、一部で彼女が気に入らないと思う生徒がいるのもまた事実。そんな生徒達が、何をするのかと言えば……。

 

「えへへ、これで私たち仲良しさんだね?」

 

「えぇ……えぇ、はい。な、仲直りをいたしますわ……」

 

 クッソしょうもない悪事を働いた挙げ句、正義実現委員会にしょっ引かれていた。

 彼女が行ったことといえば、教科書に落書きしたり、魔法瓶を捨ててしまうなんて典型的なイジメ。ただ、こっそり行った筈のことだったのに、見事なまでにバレバレで。何なら、メブキに手を出して現行犯逮捕されたのは彼女で三人目だった。

 

 何故こんな事になっているのかといえば、メブキの周りには世話焼きさんが多いということに要因が挙げられる。目を離すと、メブキは何かをやらかすと思われてもいるということだが。

 

 メブキがエッチなことをしないか、細かく監視しているコハル。

 メブキのことを助けてあげてと言われたので、定期的に目を光らせているアズサ。

 遠くから、日々の癒やしとしてメブキを観察しているハナコ。

 

 他にも、クラスメイト達がシミコを筆頭に、色々と世話焼きをしている関係上、常にメブキの近くには目があるといっても過言ではなかった。みんなで小動物を飼育している、しかも意思疎通が可能で自分たちに凄く懐いてくれている。クラスメイトたちは意識していないが、そんな感覚を共有しているからこそ、責任感を持ってメブキをみんなで可愛がっていた。

 

 だからこそ、メブキの物がなくなったり、毀損されていたりすれば、眦を吊り上げて犯人探しが始まってしまう。小動物を虐待する輩に生理的嫌悪感を抱くのは、どこの世界だって一緒なのだ。そうして犯人を見つけて正実に突き出して、犯人たちはもう終わりだって事態になってから、もう一つの受難を迎えることになる。

 

 

 正実の委員がメブキに使えなくされてしまった物を弁償させる旨を伝えに行くと、メブキは頷いてお願いしますと言った後に、その人に会わせて欲しいと要望した。正実の委員も、一言くらい言ってやりたいだろうと、面会を許可した後に起こった出来事。それは……。

 

「えっとね、私が貴方の持ち物に落書きしたら、おあいこになるよね? それで仲直りできないかな? あ、勿論、使えなくなちゃった物は弁償して欲しいんだけど!」

 

 それは示談の提示。まさかの申し出に正実側は焦り、犯人側は喜色を浮かべた。犯人側は一も二もなくそれに飛びついて、メブキに自身の教科書を差し出した。キモいとか死んじゃえとか、そういうことを書かれても、捨てて新しいのを買えば良いだけなのだから、と。

 

「まーる描いて、ちょん。まーる描いて、ちょんっと。できたー!」

 

 そうしてメブキに落書きされ、返却された教科書には謎の青くてキモい鳥が描かれていた。あまりのキモさに正実委員も動揺していたが、それ以上に持ち主の犯人側も発狂しそうだった。今すぐに帰って、この教科書を捨てなきゃという使命感を持つくらいに。

 

「はい、じゃあ貴方も私の教科書に落書きして!」

 

「はい?」

 

 更に、そう言ってメブキが新しく新調した教科書を差し出すと、犯人の少女は意味がわからなさすぎてフリーズしてしまっていた。何故という疑問と一緒に、頭の中を青いキモ鳥が踊り狂い、もう正気を保てなくなりそうだった。

 

「教科書、読んだよ。酷い言葉、いっぱい書いてあったね? あれだとね、胸がギュッとして心が痛いから、私を褒める言葉をいっぱい書くか、自分の好きなものを描いて欲しいな。そうしたら仲直り完了だよ!」

 

「あなた、アレが好きなんですの!?」

 

「ハメドリくん? うん、大ファンだよ!」

 

「キモいですわ!」

 

「キモくないハメドリくんなんて、ハメドリくんじゃないよ!」

 

 犯人の少女は、遂に耐えきれなくなってしまった。何なんですのあれ、あれで鳥類を名乗らないでくださいまし! と独りでに発狂し、脳にこびりついたキモいものを必死にこそぎ落とそうとする。でも、脳の中央に居座った鳥は平然としている上、ハーメハメハメと謎の鳴き声で鳴き始めていた。もはや恐怖まで感じながら、少女は教科書に落書きした。描き終えた後の教科書には、何故かスク水を着たハメドリくんが居て、少女は自分が信じられずに崩れ落ちてしまう。

 

「わぁ、ハメドリくんがコスプレしてる! ありがとうね、えへへ。大切にするから、仲直りしようね!」

 

 メブキに手を握られて和解の握手をする間、彼女の頭にあったのは罪悪感でも反省でもなく、意味不明なキモい鳥だった。家に帰ってからも、お風呂に入っている時も、ご飯を食べてる時も、寝る前になってもこの鳥は離れてくれない。

 

 気が狂ってしまった彼女は、何故かモモフレンズに活路を見出していた。なんかキモいけどハメドリくん程じゃなくて、ストーリーも王道で何より見ていて楽しい。モモフレンズに触れている時間のときだけ、彼女はハメドリくんから解放されていた。その後、この少女がモモフレンズの推し活に目覚めて、イジメも陰湿なこともしなくなったのは幸いだった。モモフレンズは、愛と勇気と友情の物語だから、そんなモモフレ達に相応しくあろうとした結果なのだ。

 

 そんなことが何回かあって、モモフレンズには複数の太客お嬢様が付くようになった。資金源の増加によりイベントの開催頻度も上がり、ヒフミとメブキが追試を放り出してペロロ様とペロペロ交流会というイベントに参加しに行くキッカケにもなったとかなんとか。イジメなんかしてるより、アニメ見ている方がよっぽど良い。それにイジメを行った側が気が付けて、少し世界が平和になった瞬間だった。

 

 なお、メブキには、彼女をイジメると呪いに掛けられて頭がおかしくなるという噂が立つことになったとか。触らぬ神に祟りなし、メブキにイジメの刃を向ける人間も、いつの間にか居なくなっていた。

 


 

 

 

 

 

 真夜中のシャーレで残業中の先生の下に、コツコツと誰かが近付いている足音がする。足音に反応して顔を上げた先生の目に映ったのは、いつも騒がしくて愉快な……ちょっと愉快すぎる小柄な女の子のもの。

 

「メブキ?」

 

「こんばんは、先生」

 

 いつもは純真な子供の、年齢以上に下に見える笑みが、今ばかりは年相応のものに先生は感じた。まるで、メブキじゃないみたい。そこまで考えて、先生の口からとある言葉が飛び出した。

 

「イマジナリーお姉ちゃん?」

 

「君にその愉快な呼び方をされると、こそばゆいものがある。でも、ある意味でこの場においては的確な言葉だ。私はメブキじゃないのだからね」

 

 楽しそうに会話をする彼女は、ワクワクしていた。先生とお話ができる喜び、それは彼女にとって珍しいミーハー気質のものであると自覚があって、それを丹念に隠している。品がないものだと、確かな自覚があったから。

 

「一つ、これから起こるであろうこと、それを授けにきたんだ。尤も、君の行動次第で如何様にも変わってしまうものだけれどね」

 

 彼女は語った、エデン条約のことを。七つの古則、その五つ目を交えて、まるで預言者のように。

 

「存在しない者の真実を証明することはできるのか」

 

 それを口にした瞬間、彼女は少し苦笑いをする。自分と妹のことを、まるで皮肉ってしまっているかのようだと感じたから。

 

「不可解な問いなんだよ、これは。――けれど、それが起こり得る可能性があることを、私は証明してしまった」

 

 くるりとひと回転して、いつものメブキのように笑った。

 

「もしかすれば、夢想家が見る夢であったとしても、偶然に偶然が重なれば虚像だったものが化けて実体化するかもしれない」

 

 彼女が先生を見つめる目は、信頼と労りに満ちていた。何かの積み重ねが、確かにあったかのように。

 

「先生。これから始まる物語は、私を含めておおよそが不器用者揃いだ。つまらないことの積み重ねで、しょうのないことが起こり得るだろう」

 

 訥々と語っていく彼女は、一つ一つ言葉を選んでいる。幾つもの選択肢の中から、最善を選ぶように。

 

「不信があり、増長もあって、上手くいかなければ全てが崩れてしまうような……そんな話だ」

 

 先生の中で、誰かと影が重なりそうになる。

 

 ――私のミスでした。

 

 違う人物なのに、誰かの雰囲気と似通っている。それは、自分でどうにか出来なかった者が纏う諦観。どうにかしようとして、でもどうにもならなくて、それなのに諦めきれない必死さがあった。

 

「どうか私たちの舞台に上がって欲しい。助けを求めた時に、手を差し伸べて欲しい」

 

 自分でもかなり厚かましいお願いをしていると、彼女は自覚していた。自らの厚顔無恥さを自覚してしまって、プライドが先生の顔を真っ直ぐと見れないようにする。

 

「任せて」

 

 だからその言葉が返ってきた時、彼女は心の底からホッとした。同時に、先生の性格を知っていて利用してしまっている自分に嫌悪が走る。先生が断る筈ないと、彼女は知っていたから。

 

「妹を頼むよ、先生。バカな子だけど、あれでも愛嬌は人一倍だ」

 

「知ってるよ、メブキだって大事な生徒だから」

 

「そうか」

 

「もちろん、君もね」

 

「……名前すら知らないのに?」

 

「メブキを大事に思ってくれている。それだけで、私にとって君は大事な人だよ」

 

「なるほど、これは……。聞きしに勝ると言うやつだね」

 

 先生に屈託なくそう言われると、さしもの彼女でも心が落ち着かなかった。けれど、一緒に頼もしさも共に覚えて。

 

「では、私は帰るよ」

 

「待って、君の名前は――」

 

 先生の呼び掛けに、彼女は振り向いた。曖昧な表情をして。

 

「頼み事をした上で不誠実なことは承知だが、今は伏せさせて欲しい。勘がいい彼女が、何かに気が付いてしまうからね」

 

 そう言い終えるや否や、慌てん坊の野うさぎの様に駆けていく彼女の後ろ姿に、先生はおやすみと声を掛けた。案外、そそっかしい女の子なのかな、と思いながら。エレベーター付近で、どてっと誰かが転けた様な音がした。

 

「むにゃむにゃ……あれ、ここどこ? え、拉致? 拉致えっちされちゃってる?」

 

 明らかにいつものメブキが、向こう側で目を覚ましたらしい。先生は苦笑しながら迎えに行った。勿論、私にえっちしたの!? とメブキに問いただされたのは言うまでもない。してなかったので、冤罪だった。





そう言えばなのですが、前に掲示板回が見てみたいという感想をもらったのですが、挿入(エッチな意味ではありません)するなら補習授業部編が始まる前のここなのですが。いかが致しましょうか?アンケートを置いておくので、ご協力頂ければ幸いです。

追記:集計期間は12月13日のお昼までとします!

ご協力ありがとうございました。掲示板回、書きます!

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