コハルちゃんとは、えっち本を共有する仲なんです!   作:ペンギン3

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今週はメブキ視点での更新をしてなかったので、なんとか一つ書き上げました。補習授業部編開始です。


二章 夏のファンタジア
はじまり


 赤点を取った私は、セミのように短い夏を迎えていた。

 

 ペロロ様のペロペロ交流会にヒフミちゃんと一緒に行って、沢山はしゃいで。シミコちゃんやウイ先輩と一緒に好きな本のディベートをして、中納言の屈辱の紹介をしたら白い目で見られたよ。おかしいね? あと、コハルちゃんと一緒に、テイルズ・サガ・クロニクルの続きをして何とかクリアしたんだ。やったね!

 

 そんなことをしてると、あっという間に時間は経っちゃって。そろそろかなー、嫌だなーって思ってる時に、遂に呼び止められちゃった……先生と、何故かヒフミちゃんから。

 

「2人とも、どうしたの?」

 

「メブキちゃん……とても残念なお知らせがあります」

 

「残念? ま、まさか、クラウドファンディングに出資してた、バイブレーションこけしソードの開発が頓挫しちゃったの? 私のイマジナリーお姉ちゃん棒は、永遠の闇に消えちゃったとか?*1

 

 確かに、それは一大事だった。もしかすると、イマジナリーお姉ちゃんは私がウイ先輩のことが1番好きって思っちゃうかもしれない。嫉妬のあまりウイ先輩の夢に出張して、イマジナリーお姉ちゃんのおいなりさんを食らわせちゃうのかも。だってイマジナリーお姉ちゃんは狐さんだから、おいなりさんを錬成できる筈だもん!*2

 

 でも、そんなことしなくてもいいからね! 安心して、イマジナリーお姉ちゃん。私、お姉ちゃんが今は唯一の家族だよ! お兄ちゃんは、どっか別の空の下だもんね?

 

「いいえ、違います。……先生」

 

「うん、メブキは補習授業部へ編入することになったんだ」

 

「ほしゅー授業部?」

 

「成績が良くなかった生徒を集めて、成績を向上させることを目的とした部活。そこに、メブキも参加することになったんだ。私も精一杯教えるから、メブキのためにも来て欲しい」

 

「先生が教えてくれるの!?」

 

「そうだよ、ヒフミだって一緒だから」

 

 驚いて、おめめがまん丸になっちゃう。だって先生とヒフミちゃんが一緒だなんて、私が欲しかった青春そのものだもん。

 

 勉強でも、誰かと一緒ならそれは素敵な記憶になる筈だから。補習は辛い気持ちになっちゃうと思ってたから、上の口と下の口がひっくり返ってしまった様な衝撃。ずっとシックスナインしてたら、そんなことになっちゃうのかな? 怖いね?

 

「えへ、えへへ、そっか、2人とも一緒なんだ。嬉しいなぁ」

 

 ルンルンな気分で2人の間に入って、手を繋いだ。ブンブンと腕を振ると、3人仲良くぐわんぐわん。なんて事ないことなのに、なんだかとっても楽しいね!

 

「メブキちゃん、なんだか楽しそうですね?」

 

「うん、2人ともありがとう、大好き!」

 

「あはは、私もメブキちゃんのこと好きですけど、補習になっちゃったことを喜ばれると少し複雑ですね」

 

「大丈夫だよ、世の中ウマシカでも動物愛護団体が保護してくれるから!*3

 

「ち、違うんです。テストさえ受けられていれば、合格点は取れていた筈……」

 

 ヒフミちゃんは、遠い目で何処かを見ていた。多分、ペロロ様がぺろぺろしてる光景か何かを見てるんだと思う。えっちだよね、あれ。でも、ヒフミちゃんはそう感じないみたい。ペロロ様のぺろぺろをえっちだと思えないなんて、やっぱりおかしいと思うんだ。尊いじゃなくて、えっちぃでいいと思うのに……ヒフミちゃんの性癖は謎めいてるよ。

 

「ペロロ様、どこかにいるの?」

 

「メブキちゃん、ペロロ様はいつだってみんなの心の中にいますよ」

 

「そっかあ」

 

 ヒフミちゃんは、ペロロ様を見てたんじゃなかったみたい。ヒフミちゃんほどの達人さんになると、頭の中でペロロ様の腰を前後左右できちゃうってことだよね。私はまだまだ経験が足りないから、ペロロ様のクンニリングスと絶頂する姿しか想像できない。やっぱりヒフミちゃんはすごいよ!*4

 

「ところで、私たちどこに向かってるのかな?」

 

 親子繋ぎで悠々と歩いてたけど、私達はどこに向かっているのかを微塵も知らない。もしこのまま、"満淫オーク電車 くっ! 任務じゃなければこんな場所"ってエロゲの世界に連れていかれちゃったら、私の人生は終わっちゃうね。先生もヒフミちゃんも、そんなことしないって信じてるけど!

 

「他の部員の人を迎えに行くんです」

 

「え、まだいるの?」

 

「はい、あと3人ですね」

 

 驚いたことに、みんな合わせて5人いるみたい、戦隊モノを組めちゃうね。

 ヒロピン戦隊アカテンジャー、私は隠れヒロインのアカテンブラックがいいかな*5。先生は司令官役で、ヒロインがピンチになったら全裸で助けに来てくれるの。先生とちゅーすることでラジカルパワーアップして、悪者さんを一発ノックアウト。最後は先生とえっちして終了!

 ……あれ、それだと私、先生とえっちすることになっちゃう?

 

「せんせー、初めては優しくしてね?」

 

「何のこと?」

 

「えっちっち」

 

「本当に何のこと!?」

 

「め、メブキちゃん、急にそんなこと言っちゃダメです!」

 

「でもね、乱暴にされたら、私のちっちゃくて壊れちゃうと思うから……」

 

「メブキ、どうしてエッチな話になったか、説明してもらえるかな?」

 

「えっとね――」

 

 5人揃うと戦隊モノで、先生は司令官でヒロインとえっちする役割なんだと伝える。最近の変身ヒロインエロゲーは、ラブラブえっちものが少ない憤りも添えて。

 

「つまり先生が私達とえっちする時は、絶対にラブラブじゃないと嫌なの。ね、ヒフミちゃん!」

 

「エッチなことする前提で話さないでください! 先生は、その、一緒にいたい人ですけど……」

 

「私も2人と一緒にいたいよ!」

 

「メブキはまず、好きにも色々あるって知るところから始めないとね」

 

「知ってるよ。ラブとライクだよね!」

 

「じゃあ、メブキが私たちに向けてる好きは何かな?」

 

「えっとね……あれ、何かな?」

 

 考えてみると、ちょっと難しい。

 愛してる、ぶちゅちゅっていうのとは違うけど、好きだよーっていうのもなんかもの足りない。すっごく大好き! っていうのが正しいのかな? うにゅにゅ、言葉って難しいね?*6

 

「大好き、だね、すっごく」

 

「うん、私もメブキのことが好きだよ。でもね、多分私やメブキが持ってる好きは、エッチなことと取り合わせが悪いと思うよ」

 

 先生に言われて、ちょっと考えてみる。先生とチューする光景、抱き抱きしてにゃんにゃんするのを。じゅっぽじゅっぽ、ぬっちゃぬっちゃ……えっちすぎないかな、これ!?

 

「先生、えっちすぎ!」

 

「そうだね、私も毎回メブキに同じことを思ってるよ」

 

「そうなの!?」

 

「そうなんだよ」

 

 つまり先生は、私に会うたびに、"メブキはえっちで可愛すぎる、エロリータ・エロリートが! クッ、このままじゃえっちな気持ちが抑えきれなくて、思念でメブキを想像妊娠させてしまう!! ごめんメブキ!!!"って思ってたってことなの!?*7

 

 もしかしたら、私は先生のことをずっとムラムラさせちゃってたのかもしれない。そうだったら、本当にごめんね、先生。エロゲーの主人公達も、ヒロインにイかせてもらえなかった時、すっごく辛そうだったもんね。

 

「先生、先生をムラムラさせてごめんね? えっちなの、苦しいよね? 頑張って、先生をえっちな気持ちにしない様に頑張るから、先生も頑張って!」

 

「違う、そうじゃないよ!」

 

「あはは、先生、着いちゃいました」

 

 お話してるうちに、目的地に着いていた。目の前には正実の拠点、正実の人でも赤点取るんだね、コハルちゃんに知られたらウマシカ呼ばわりされちゃって可哀想なことになりそう。

 

 って、あれ? あのガスマスク、すっごく見覚えある。ついこの間まで二人で机を並べてたし、命乞いだって2回もしたことがあるもん。見間違えるはず無いよ!

 

「アズサちゃん!?」

 

「補習授業部の方ですね。彼女は校内での戦闘行為を行い、更には校内での暴力行為の嫌疑が掛けられています。が、ティーパーティからの要請では断れません。補習を拘留と見做す手続きを致しましたので、どうぞ連れて行ってください」

 

 正実の委員さんが、捕縛していたアズサちゃんを解放する。なんか分からないけど、多分"くっ、殺せ"って状況だったのかもしれない。

 

「でも、アズサちゃんが赤点取ってたなんて……お揃いだね?」

 

 新しいアカテンジャーは、私の学友アズサちゃんだった。

 テスト前では、シャーレで一緒にお勉強をした仲。お勉強3Pで叡智をした私達は、残念ながらどちらもお勉強の子供を知恵袋に宿せなかったみたい。悔しいね?*8

 アズサちゃんの合格を応援してたから残念だけど、でもまた一緒にお勉強できるのは嬉しいよ!

 

「そう、メブキも一緒なんだ。またよろしく」

 

「アズサちゃんが一緒なら、勉強だって楽しくなるね!」

 

「楽しいかはわからないけど、一生懸命にはなれる」

 

 ギュゥとアズサちゃんに抱きつくと、首根っこを掴まれて先生に渡されちゃった。ねこねこメブキ、パンツはコットンだよ、にゃあん。

 

「にゃうーん」

 

「メブキ、地面に降りようね」

 

「にゃんにゃん」

 

「メブキちゃん、こっちに来てください」

 

「にゃあん」

 

 ぺとっとコアラさんみたいに先生に引っ付いてたら、ヒフミちゃんが私を抱っこしてくれた。えへへ、ヒフミちゃんの愛猫になっちゃう日も近いかもしれないね? いつか、ペロロ様と一緒にヒフミちゃんをペロペロしてあげるね!

 

「あら~、可愛らしい猫さんがいますね」

 

「ふぇ?」

 

 みんなに甘えてるところで、誰かの声がした。

 わ、わわ、結構恥ずかしいところを見られちゃったかも。あぅ、お外ではしゃぎすぎちゃった、反省しなきゃだよ。

 

「あ、あの、猫さんじゃなくて実は人間、で――」

 

 言葉が途切れる。おめめはおっきく、まん丸になっちゃう。びっくりして、私のペチャパイに言葉がつっかえる。だって、だってね!

 あの日のスク水女神様が、すぐ目の前に居たんだもん!!*9

 

 フラフラと、女神様の下まで赴く。今日もスク水を着ていて可愛過ぎる、アモーレに溢れてると言っても過言じゃないよ!

 

「あにょ、あにょあにょ! ず、ずっと好きでした!」

 

「まあ、告白ですか?」

 

「ち、違くて。えっと、その。……こ、これからもずっと好きでいていいですか!!」

 

 胸がドキッと高鳴って。背筋はソワソワ、喉はカラカラ。でも、この感情は抑えられない。ずっと会いたかった女神様、憧れちゃいそうなくらいやっぱり綺麗で可愛くて。お口が勝手に、変なことを聞いちゃっていた。ヤダって言われちゃったらどうしよう……。

 

「ふふ、初めて言われちゃいましたね、そんなこと」

 

 女神様は優しく笑ってて、私の視線に合わせて屈んでくれた。お胸がたゆんと揺れて、えっちっち。多分いま、世界のどっかで地殻変動が起こってる。だってえっち過ぎるもん!*10

 

「だ、ダメですか?」

 

「どうでしょうね?」

 

 女の子はミステリアスな方が綺麗って、えっちな雑誌のヒロインが言ってた。やっぱり、秘密を持ってる女の子はすごく綺麗で美人さんなんだね。胸がやっぱり、キュンとしちゃう。うーっ、すっごくえち可愛すぎて緊張がとまらないよぉ。

 

「あはは。メブキちゃん、落ち着いてください」

 

「ヒフミちゃん、落ち着くのってどうしたっけ! 頭がね、ふわふわしてて変なの!!」

 

「分かりますよ。初めてペロロ様のイベントに参加した時、私もそうでしたから」

 

「やっぱり、ヒフミちゃんもペロロ様をえっちだって思ってたんだね!」

 

「メブキちゃん、何回でも言いますが、ペロロ様をエッチな目で見るのはダメですよ。ペロロ様手羽先委員会の人達の次くらいにダメですからね」

 

 緊張のしすぎで、ビクンビクンし始めた身体をヒフミちゃんがさすってくれる。いつもありがとうね、今後もビクンビクンしちゃったら助けてね!

 

「君がハナコだね?」

 

「はい、浦和ハナコです。そちらは先生ですね、お会いできて嬉しいです」

 

「こちらこそよろしく」

 

 私がビクンビクンしてる間に、先生と女神様……ハナコ様? は挨拶し合ってた。え、もしかしてもしかして、まさかのほんとにそういうことなの!?

 

「補習授業部で一緒にお勉強してくれるんですか!」

 

「はい、そうですよ春風さん」

 

「わ、私の名前、知っててくれるんですか女神様!」

 

「えぇ、有名人ですから。それと、私のことは女神じゃなくてハナコと、愛情と性欲を込めて呼んでください♡」

 

「そんな、恐れ多いです!! 恐れ多いので、間を取ってメガハナコ様でどうですか!!!*11

 

「絶対に嫌です♡」

 

 女神様もといハナコ様は、メガハナコ様と呼ぶと嫌そうにするので、とっても残念なことにハナコさんと呼ぶことになっちゃった。あれ、様付けまで外されちゃってる。不思議だね?

 

「ハナコさん!」

 

「どうしましたか、メブキちゃん」

 

「名前で呼ばれると、嬉しくておかしくなっちゃいそうです!」

 

「おかしくなったら、どうなるんです?」

 

「えっちな女の子になっちゃうかもしれません!」

 

「そうなんですか、だったらお揃いですね〜」

 

 お、お揃い? ハナコさんとお揃い、えっち概念のペアルックってこと? なら私も、今からスク水着てきちゃった方がいいのかな? ドスケベファンタジア、始まっちゃう?

 

 

「こらーーーっ! 脱走、禁止!!!」

 

 新しい物語が始まりそうなところで、現実に引き戻す聞き覚えのある声がした。大切で、とってもえっちな親友の声。

 

「コハルちゃん!」

 

「め、メブキ!?」

 

 お顔を真っ赤にして現れたコハルちゃんは、私を見つけてぴたりと止まる。そのまま、じっと見つめ合うこと30秒。コハルちゃんは交互に私と先生に目をやってからバイブレーションを開始して、バイブに生まれ変わっちゃいそうなほど震え出していた。

 

「コハルちゃん、ダメだよ人間のままでいて! コハルちゃんがバイブになっちゃったら、私寂しいよ!!」

 

「バカメブキ、自首しにきたのね、死刑!! あと、先生も!!」

 

「え?」

 

「コハル、私はなにかしたかな?」

 

 着衣ものを買ったのに、途中で全部脱がしちゃうえっち本を見た時のような怒り方。コハルちゃんは、もしかすると今日は好みのえっち本に会えなかったのかな?

 

「二人揃ってるの見て思い出したの、これ!」

 

 コハルちゃんがにゅっと、携帯の画面を見せる。そこには、憔悴した先生の上に、私がダブルピース騎乗位してる姿の写真が。……そういえば、テスト勉強の時にそんな写真を撮って、コハルちゃんに送ったね。この様子を見ると、とっても大興奮してくれたのかな?

 

「えっちに撮れたよね、この写真」

 

「あんた達がテスト期間中、ずっとエッチしてたのなんてお見通しなんだから! エッチなのはダメ、死刑!!」

 

「えへへ」

 

「何でこんな写真撮ってるのメブキ!? コハル、違うから。冤罪なんだ」

 

「純愛無罪ってわけ? 許される訳ないでしょ! 二人とも犯罪者、死刑!! 大体、メブキはヘンタイだけどちっさいのに、可哀想だって思わなかったの!!」

 

「お、落ち着いてください。先生とメブキちゃんは、エッチなことなんてしてないと思います!」

 

「じゃあこの写真は何よ!」

 

「勉強を教えて疲れきった先生に、メブキが跨ってるだけ。変なことはしてなかった」

 

「信じらんない!」

 

 一緒に勉強してたアズサちゃんの証言も、コハルちゃんは一蹴しちゃう。あれ、もしかして私の冗談で困らせちゃってる?

 

「待ってコハルちゃん。この写真ね、一緒に遊んでくれなかったコハルちゃんをびっくりさせようと思って送ったの。ほら見て、先生ズボン穿いたままだよ、えっちできないよね?」

 

「先生は大人なんだから、ズボンを性器が貫通してエッチ出来るに決まってる!」

 

「出来ないよ!? 大人を何だと思ってるのコハル!」

 

「うるさい! 大体、おかしいのよ。何でそこのヘンタイがスク水着てるのに、誰も突っ込まないの!」

 

「それはですね、私がお馬鹿さんには見えない服を着ているからです」

 

「え? そ、そんなのある筈ないでしょ、バカにしないで!!」

 

「本当に、そう思いますか?」

 

 ニコニコと、コハルちゃんに指差されたハナコさんは微笑んで。なんか凄い真実を告げていた。ど、どうしよう、全然ハナコさんの服が見えないよ。

 

「ち、違うもん。私バカじゃないもん! それに、だったらこの場の全員アンタがスク水に見えてなきゃおかしいじゃない!!」

 

「コハルちゃん、私はハナコさんがスク水に見えてるよ?」

 

「クソバカメブキ! 一緒にしないで!!」

 

「コハルちゃんとお揃いだと、私嬉しいけど」

 

「私までバカってことになっちゃうからダメ!」

 

 コハルちゃんは息を切らしながら、ぐるっとこの場の全員を見渡した。ずっと真っ赤な顔で、ちょっと心配になっちゃう。熱中症になっちゃうね、そうなったらぶちゅちゅってしてあげた方がいいのかな?

 

「私は正義実現委員会のエリートで、アンタ達みたいなバカじゃないの! メブキを見てたらわかるよね、バカは犯罪じゃなくても罪深いことなんだって。バカなアンタ達は全員メブキ予備軍なんだから!」

 

「ふへへ……言い過ぎじゃないかな、コハルちゃん?」

 

 確かにコハルちゃんは賢い。座薬を100回入れたらお尻を開発されちゃうことや、ローションレズ風俗の閃きなんかは間違いなく天才だって思った。

 

 でも、それはバカにウマシカと断言していい理由にはならないんだよ? 周りにいる心強い味方のみんなを見渡すと、そっと視線を逸らされちゃった。……おかしいね?

 

「その、とっても言い難いことなんですが……」

 

「なによ」

 

「コハル、補習授業部の最後のメンバーは――君なんだ」

 

 …………そう、なの?

 

「せ、先生、コハルちゃんと一緒にお勉強出来るって本当なの!?」

 

「うん、間違いなく事実だよ」

 

 う、嬉しい! 欲しかった夏休み、諦めてたものが全部来ちゃった!!

 ぴしりと固まってるコハルちゃんに、思いっきり抱きついた。好き好きギュッギュ、だいしゅきホールド! えへ、えへへ、えへへへへ。

 

「よろしくお願いしますね、メブキちゃん予備軍のコハルちゃん♡」

 

 ハナコさんの一言に、コハルちゃんが震え出した。だいしゅきホールド中の私も一緒にブルブルで、ウイ先輩棒も一緒に震えて震度7くらいになっちゃってる。

 

「い、イヤーーーーーーーーーーッ!?!?」

 

 それはとっても暑くて汗ばむ、盛夏に向かいつつある日のこと。私たちの夏が――人生で初めての私の夏休みが始まったんだよ!*12

*1
そんなもの、君が寝ている間に爆破するよ

*2
そんな事ができるなら、日頃の感謝を込めて慰労するところだよ。ウイ、何時も本当にすまない

*3
馬鹿は世の中に山ほどいる。君は保護される前に保健所送りになるぞ

*4
口に出す愚は犯さないことだ。友達が一人消えるからね

*5
似たような名前のテロリスト集団がいたね。君達は道を違えないようにしてくれ

*6
だから勉強するのさ。君もいずれは素敵な語彙で、ラブレターを書けるようにだってなる

*7
君は先生を性的な目で見すぎだ! 頼むから自重して欲しい

*8
言い方一つで、ここまで勉強を汚らわしく形容できるのは流石だよ

*9
ひ、昼にまでその姿を……。た、助けてあげることができずにすまない、ハナコ

*10
えっち過ぎるのは君の頭だ、メブキ

*11
間を取れていない。悲しい造語のキメラを生み出しただけだよ

*12
そうか、そうだったね。……良い夏にしよう、メブキ。何度だって、君が夏を迎えられるように

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