コハルちゃんとは、えっち本を共有する仲なんです! 作:ペンギン3
私はスク水に着替えて、全身にハチミツを塗りたくってたの*1。もしコハルちゃんに見つかったら、カブトムシと化したコハルちゃんにちゅーちゅーされちゃうんだよね。それに加えて、シマエナガちゃんまでツンツンしてきて、すごい大変なことになっちゃうね! でも、今日は違うの。今日は、ハナコちゃんがお家に来る日なんだ!
ハナコちゃんとお家デート! カレーだって甘くて一番美味しくなる様に作ったし、お家も頑張ってずっと掃除し続けたの。ハナコちゃんのために、お部屋で焚くアロマだって買っちゃった。これで良い雰囲気になって、お姉様と妹としての関係性が完成しちゃうんだよね? 今から楽しみだね、イマジナリーお姉ちゃん!*2
あ、ピンポン鳴ったね! ふへへ、ずっと会えなくて寂しかったし、今日は沢山楽しんじゃうんだから! ハナコちゃんはお花だから、ハチミツメブキと化した私と蜜を交わし合うことでお姉様になってね!*3
「ハナコちゃん、いらっしゃい。扉は開いてるから、入ってきてください! お出迎えできなくてごめんね? でもね、私がいま外に出ちゃうと、私の家がレズ風俗と勘違いされちゃうからダメなんだよ?*4」
『お久しぶりですね、メブキちゃん。お着替えの最中でしたか?』
「スク水の最中なんだよ!」
『まあ、私のために、そこまでしてくれるなんて♡ 私も、覚悟を決めなければなりませんね』
「うん、ありがとうハナコちゃん。待ってるね!」
インターホンからプツンと音がして、玄関の開いた音がする。ハナコちゃんがお家に来てくれたなんて、考えてるうちはウキウキだったけど、いざそれが目の前に迫ってくると……ど、ドキドキしちゃうね?
玄関から、ハナコちゃんが入ってくる音がする。ちょっとずつ、私のいる居間に近づいてくの。落ち着くためにお胸をサワサワすると、ハチミツがベッタリついちゃう。しまった、そういえば今の私はハナコちゃんのハニースク水妹メブキだったのに!*5
「メブキちゃん、こんにちは」
慌てておててをペロペロしてる最中に、扉が開かれちゃう。現れたハナコちゃんは、いつ見てもキューンってしちゃうスク水姿。ハナコちゃん、ほんと好き!*6
「こにゃにゃちは、ハナコちゃん! 今日のハナコちゃんも可愛いね!」
「メブキちゃんも、いつも愛らしいですよ」
私達って両想い! ルート分岐でハナコちゃんルート一直線だね? あ、でも、ウイ先輩とお付き合いできないのは寂しいし、先生とお突き合いするとNTRモノになっちゃうし……うぬぬ、私のルートに入るには、好感度が1万コくらい必要にしちゃう?*7
因みに今は、ハナコちゃんへの好感度は9991だから、あと好感度が9無いとルートに入れないから、しばらくの間は安心だね?*8
「ところでメブキちゃん、それは?」
「ハチミツだよ、ハナコちゃんのハニーなメブキだよ!」
「身心共にハニーだなんて、私もミツバチになってしまいそうです♡」
「ハナコちゃんは世界で一番綺麗なお花さんだから、ミツバチはイマジナリーお姉ちゃんなんだよ?*9」
「まぁ」
ブンブン飛ぶイマジナリーお姉ちゃんはまるで、飛んで火に入る夏の虫だね? 私とハナコちゃんの間に挟まろうなんて、不貞の輩だよね?*10
でもね、ちょっと考えてみると、天使のキューピットさんも似た様なものだし、やっぱりイマジナリーお姉ちゃんも間に入って良いよ! 一緒に、ハナコちゃんのおっぱいに溺れようね?
「ハナコちゃん、その……ペ、ペロペロしても良いからね?」
「メブキちゃん、お顔が真っ赤ですよ?」
「えっとね、恥ずかしいの!*11」
イマジナリーお姉ちゃんを真似っこして*12、セクシースタイルでハナコちゃんを歓迎しようとしたけどね……なんかハチミツ身体に塗っちゃってると、今から私食べられちゃうんだなって(モグモグの方じゃ無いよ!)思っちゃって、ソワソワってしちゃうの。
まるで、エロゲーの好きな人をデートに誘った時の女の子な気分。私、ハナコちゃんのお嫁さんになっちゃうんだね?
「待ってください、メブキちゃん。私はお花、メブキちゃんはハチミツ……それでは、お互いに触れ合えない関係性では?」
「た、確かに言われてみると、私達全然動けない仲になっちゃってるね!?」
ハナコちゃんに指摘されて、うにゃーってなっちゃう。確かに、これだと私とハナコちゃんは、ロミジュリ的な引き裂かれた関係性。
動けない私は、イマジナリーお姉ちゃんやコハルちゃん、シマエナガちゃんにナメナメされるところを*13、動けないハナコちゃんに見られちゃう関係性になっちゃうってこと!?
そんなのダメだよ、NTRだもん! 第一、それでお花のハナコちゃんが興奮してくれて、私に花粉を飛ばしてくれても全然受粉できそうに無いし! あんまりすぎるクライミライ、こんなの実質凌辱ゲーだよ!*14
私、自分は純愛じゃ無いと嫌なんだよ!
「じゃあ私、ハニーメブキ止める! これからは、お漏らしメブキになって、毎日ハナコちゃんにジョウロでお水をあげる係するね?*15」
「それだと、メブキちゃんに貰ってばかりになってしまいますね」
「ハナコちゃんは女神様だから、いっぱい貰っちゃっていいんだよ!」
「それは……少し、寂しいですね」
急にハナコちゃんが、私をギュッてしてくれたの。ど、どしたんだろ? ハナコちゃんは女神様で、コハルちゃんみたいにカブトムシなんかにはならないだろうし……汚れてでも抱きしめてくれる、これがアガペーってこと?
因みにね、アガペーとアクメーは似て非なるものだから、間違えたら恥をかいちゃうんだよ、イマジナリーお姉ちゃん?*16
「ハナコちゃん、私のハチミツがハナコちゃんにベチャってなっちゃってるよ。ごめんね、大丈夫?」
「意地悪なメブキちゃんには、これくらいしておかないとダメなんです」
「い、イジワルじゃないよ! 好きな子イジメなんて、私しないもん!」
「そうですね、私もメブキちゃんが大好きです」
難しいことかなって首を傾げちゃうと、ハナコちゃんは頭をナデナデしてくれたの。気持ちいね、私の中でえっちなイマジナリーお姉ちゃんがムクムクとおっきくなってく感じがするの、にゃーん!!*17
「だから、メブキちゃんに何かしてあげたいんです。好きな人には、そうしてあげたい。メブキちゃんだって、よくしてくれますよね? 私もそうですから、私を仲間外れにされるのはイジワルなんです」
「え、えへへー。ハナコちゃん、そんなに私のこと好きなのかな?」
「大好きですよ」
「わ、私もだよ!」
私からも、ギュッと抱きしめ返しちゃってた。ハナコちゃんの柔らかいの、すごく凄く気持ちいよぉ……ふにゃーん。
「ベタベタさせちゃってごめんね? でも、我慢できないの。だって好感度、10上がっちゃったんだよ?*18」
「ふふ、私もメブキちゃんやみんなと会う度に、好きになっちゃいますよ」
「にゃーーーんっ!!」
我慢できなくて、内なる猫さんがマリーちゃんに会って以来の大きさになっちゃう。このままだと、私はハナコちゃんの妹じゃなくて、愛奴隷になっちゃうの(愛液奴隷じゃ無いよ!)。ハナコちゃんに求められる度に、チュッチュってほっぺにしちゃうの。するとね、ハナコちゃんも私にご褒美として、私を猫にしてくれるんだ!*19
「それではメブキちゃん」
「はい、ごしゅじんさま!」
「お友達です♡」
にっこりハナコちゃんに否定されて、ずっとナデナデされ続けた私は、身体が勝手にハナコちゃんの猫さんになっちゃってた。ビクンビクンって、心がきもちくなっちゃうの*20。
「──お風呂、一緒に入りましょうか」
「にゃーーーーーん!!」
家猫を通り越して野生に還った私は、ハナコちゃんに抱えられてお風呂場へと連行されちゃってた。野生の猫さんを一捻りできちゃうなんて、ハナコちゃんは一流の調教師になれちゃうね?*21
おムチムチでペシペシされた私は、あんあんって猫さんからワンちゃんの鳴き声にされちゃうね? あんあん、あんあん、わおーーん!!*22
調教された私はハニーメブキからバターメブキになっちゃうのかな、今からお風呂が楽しみだよ!
「メブキちゃん、流しますよー」
「んー」
そうして、私はお風呂場でハナコちゃんにゴシゴシされちゃってたの。もしかすると、ちょっとだけシコシコされちゃうかなって思ってたけど、全然そんなことないハナコちゃんの洗い方で、私はキレイキレイされちゃってた。将来、ハナコちゃんはペット飼っても、お風呂を嫌がられないご主人様になれちゃうね!*23
「あのね、ハナコちゃん。私ね、ハナコちゃんに洗われちゃうの、とっても気持ちいいの。これって、私はお風呂屋さんで働く才能があるってことなのかな?*24」
「違います♡ メブキちゃんは、私と仲良くする才能があるんですよ」
「にゃうーーん」
サワサワと優しくスポンジで擦られた後に、タオルで優しく拭き取られちゃう。ハナコちゃんが肌にスポンジやタオルをなぞらせる度に、ピクピクってしちゃうの。ハナコちゃんは、相手の弱いところが分かっちゃう才能があるんだね。
もしハナコちゃんが女衒さんで、私がコハルちゃんの連帯保証人さんとして身売りすることになっちゃってたら、喜んで屈服させられちゃってたかもしれないの。怖いね?*25 あ、でも、コハルちゃんはそんなことしないからセーフだね?
そうして、全部ぜんぶ洗われちゃった私は、ハニーメブキから春風メブキに戻れたんだよ! ハナコちゃんのお陰で、私は今日も人間でいられているね!*26
「ハナコちゃん、沢山気持ちくしてくれてありがとう!」
「ふふ、どういたしまして。……では、次は私の番ですね。メブキちゃん、どうか私の柔らかくて敏感なところを擦り上げて、たくさん気持ちよくして頂けませんか?*27」
──ハナコちゃんを、気持ちよく?
『メブキちゃん、ダメです! このままでは、春の季節がやってきてしまいます! メブキちゃんに受粉させちゃいます!!』
『大丈夫だよ、ハナコちゃん。たくさん気持ちよくなって、たくさん花粉を飛ばしてね? 私、ちゃんと雄しべと雌しべについて勉強してきたから。私の大事な雌しべのお豆さんに、ハナコちゃんの透明な花粉を浴びちゃうと、春が来ちゃうんだよね?』
『そうですっ、メブキちゃん! メブキちゃんは今から、種子を作る準備をしちゃうんです!!』
『私とハナコちゃんの種が、どんなふうに咲くのか楽しみだね。だーいすき!』
『メブキちゃん!!!!』
…………これはこれで惜しいけど、ハナコちゃんが私にビクンビクンさせられるのは、ちょっと解釈違いかも?*28 でも、ハナコちゃんが気持ちよくしてって言ってるんだから、私も精一杯頑張らないとだよ!
「ごーしごーし、ごーしごし。ハナコちゃん、どかな?」
「メブキちゃん、とても優しい手付きですね。とても大切にされている気持ちになります」
「そだよ? ハナコちゃんはね、世界で一番お姫様なの。お国のお姫様ならクンニ姫だし、お正月のお姫様なら姫始めだし、トイレのお姫様だったら音姫なの。それくらい大切だから、いっぱい優しくさせてね?*29」
「……嬉しいですね、大切にされるということは*30。でも、メブキちゃんになら、少し乱暴にされてもいいんですよ? ちょっと痛い方が、気持ちよかったりするかもしれませんし」
「そう、なのかな? 力、入れても大丈夫?」
「はい、メブキちゃんを刻んでください」
…………は、ハナコちゃんが悪いんだよ、そんな風に誘惑なんてするから! 私がハナコちゃんを大大大好きなの、ハナコちゃんは全然分かってないみたいだし、もう分からせてあげるしかないんだよね?
「い、行くねハナコちゃん!」
「来てください、メブキちゃん♡」
「にゃおーーーん!!」
今日何度目になるか分からない雄叫びを上げながら、私はハナコちゃんのお背中を擦り始めていた。いっぱいいっぱい、タオルに泡をつけてから、ごしごしギュッギュって。さっきみたいなサワサワって感じじゃなくて、ちょっと強めにコスコスするの。
もしハナコちゃんのお肌が赤くなっちゃったら怖いから、いっぱい泡姫状態にしてからお肌をごしごしする。元から女神様のハナコちゃんからは垢なんて出ないけど、それでも丁寧に、心を込めて、優しく優しく。汚れてないハナコちゃんを、唯々気持ちよくなって欲しくて頑張って。
「メブキちゃん、すごく良いです。私の感じやすいところ、しっかり分かってくれてますね。気持ち良いですよ♡」
「私もハナコちゃんに、気持ちくしてもらったお礼。……そっか、お互いにお返しし合えないとなんかヤだっていうの、分かってきたよ。ごめんね、ハナコちゃん。これからは、ちゃんとお互いに気持ちよくなろうね?」
「ふふ、分かってくれたみたいで良かったです」
お風呂に入る前にハナコちゃんが言ってたことを理解できて、ちょっとスッキリ。そうだね、友達だもん。お菓子を分け合ったり、一緒に遊んだり、一緒にお漏らししたり*31、そういうのが大事なんだもんね。
ザバーってハナコちゃんの泡を流すと、にっこりと笑ってお礼を言ってくれたの。お互い様って、こういう時の嬉しい言葉なんだね。ジワーって嬉しいね?
湯船にのんびり浸かりながら、私はハナコちゃんと一緒にお歌を歌ったよ。気持ち良いから、のんびり子守唄を。……眠くなって、ブクブク沈んじゃったのは、ちょっと不覚だったね?*32
「──アちゃんも、私のことをどうこう言えないくらい、メブキちゃんのことが好きじゃないですか。いつも独り占めしてるんです、偶には分けてくれてもバチは当たりませんよ*33」
「……ハナコ、ちゃん?」
「あ、メブキちゃんですか。目、覚めましたか?」
「…………まだ、夢の中かも?」
お風呂に入ってたはずの私は、気がついたらハナコちゃんに膝枕されてて、団扇でパタパタ仰いでもらっていたの。ここは天国で、私はお風呂で溺れて死んじゃったの? ……また死んじゃうには早すぎるから、あと50年は待って欲しいよ*34。
「メガハナコ様、私はまた死んじゃいたくないから……みんなとまだ一緒にいたいから、地上に帰してください!」
「大丈夫ですよ、メブキちゃん。単にのぼせてしまっただけで、ここはメブキちゃんのお家です」
「ハナコちゃんが好きすぎて、愛にのぼせちゃったってこと?」
「お風呂が楽しすぎて、お湯でのぼせてしまったんです」
……思い出したよ、そうだった! 私、ハナコちゃんのおっぱいに身体が当たって、何だか楽しくなってきて、お返しに私のおっぱいをハナコちゃんにスリスリしてあげたりしてたら、気が付いたらここに居たの。実質、ハナコちゃんのおっぱいに溺れちゃったみたいなものだね*35。
「ハナコちゃん、ごめんね? 膝枕が気持ち良すぎるから、暫くこのままでいいかな?」
「正直なメブキちゃんには、ご褒美が必要ですね。是非、そのままで居てください」
「ありがと!」
スリスリーってすると、ナデナデで返してくれる。野生に還ったはずの私は、いつの間にか家猫に回帰しちゃってた。この家には、私とイマジナリーお姉ちゃん、シマエナガちゃんで3匹の動物が生息してるんだよね。このままだと、レズ風俗じゃなくて動物園と間違われちゃうかもしれないね?*36
「それでメブキちゃん──またって、なんですか?」
「股? ハナコちゃんのえっち! 股はね、玉たまで作られたえっちを受け入れちゃう場所なの。先生はね、将来竿を使って、みんなを妊娠させていくんだよ?*37」
「それは楽しみですが、そうではありません。……また死んじゃいたくないからって、さっきメブキちゃんは言ってましたよね」
「……ふぇ?」
言ったっけ、そんなこと?*38 ……うぬぬ、ふわってしてたし、全然覚えてないよ。でも、ハナコちゃんが嘘なんて吐く筈ないし、じゃあ私って、自分が転生者だって自白しちゃったの? ──幾らハナコちゃんがメガハナコ様でも、その展開はマズいよ!
「それはね、コハルちゃんと潮吹きチキンレースをしてた時のことなんだけどね──」
「メブキちゃん、メブキちゃんのヘイローがないことは、セイアちゃんから聞いて知ってるんです」
「イマジナリーお姉ちゃん、お口ガバガバすぎないかな!? お口ま◯ことか意味不明な言葉があるけど、それくらい意味不明でユルユルだよ!!*39」
コハルちゃんを盾にして、絶頂の勢いで一度心停止したという、小説のネタで考えていた下エロコハルちゃんのエピソードを話そうとしたところで、ハナコちゃんから実はイマジナリーお姉ちゃんはユルユルガバガバびっちっちであるという、私が転生者であること以上に衝撃的な事実を告げられちゃったの。
「セイアちゃんは、仕方のない子ですから」
「もう、本当にイマジナリーお姉ちゃんは! 上のお口でそうなら、下のお口は一体どうなっちゃってるんだろうね?*40」
「それでメブキちゃん、私が聞きたいのは……どうして、そうなったかです。あなたのヘイローは、如何にして壊れてしまったのか。そのお話を、聞かせてくれませんか?」
「うにゃ?」
ヘイロー? ……あっ、そっか! キヴォトスの子は、意識がないとヘイローが壊れちゃうんだよね。なら死んじゃうってことは、ヘイローが壊れちゃうってことと同じなんだね。
「えっとね、そのね……」
「…………私には、話せないことですか?」
ハナコちゃんが、不安そうに私の顔を覗き込んでた。ちょっぴり、悲しそうな感じもする。そんなお顔、して欲しくなんてないのに。
……ごめんね、コハルちゃん。私、転生カミングアウトの初めては、ハナコちゃんにあげちゃうかもしれない。シミコちゃんは名探偵さんで、自力で探り当てちゃったんだからノーカンだよ?*41
「えっとね、元からヘイローなんてなかったの、私」
「それは……なるほど、先生と同じ、外からメブキちゃんは来たんですね」
「うん」
「では、メブキちゃんがそうなってしまった理由は……」
「病気、ずっとベッドの上に居たの」
思い出すのは、痛い身体と消毒液のにおい。温かいお兄ちゃんの手と、人生を豊かにしてくれたエロゲーたち。それに、窓の外から見えて、聞こえてくる世界。それが、私の全部だったの。
だから、コハルちゃんに出会った時の私から、えっちを取り上げられちゃったら、何にも残んないの。今は、みんなが居てくれるから、そんなことはないんだけどね?*42
「メブキちゃん……ごめんなさい」
「しょんぼりしないで、ハナコちゃん。もう痛くないし、美味しいし、楽しいから。ね?」
切なそうなお顔のハナコちゃんの手をにぎにぎして、全然大丈夫だよってアピールすると、そのまま抱きしめられちゃった。……なんか、お兄ちゃんを困らせちゃった時みたいで、ハナコちゃんに抱きしめてもらってるのに、胸がチクチクするね? やっぱり、こういうことを話すのはよくないことなんだね、みんながニコニコできることだけ口にしないとだよ。
「優しいハナコちゃん、私のためにごめんね?」
「メブキちゃんは悪くなんてないです、それこそ一欠片だって。……事情を知ってるのは、セイアちゃんだけですか?」
「シミコちゃん、図書委員会の友達も知ってるよ」
「コハルちゃんは、知らないんですね」
「いつかね、信じてもらえるか分かんないけど、話そうって思ってたの。まだ話せてないけど」
「そうでしたか……」
落ち込んじゃっていたハナコちゃんのお顔が、瞬きをしてる間に格好良くなってた。何かを考えている、スーパーハナコちゃんモードみたいな感じのやつ。可愛いハナコちゃんが一番だけど、こんなお顔も素敵だね?
「いずれ、コハルちゃんにも話してあげてください。合宿の時も、自分だけ除け者にされたみたいで傷ついていましたから」
「実際には私もそうだったから、二人でノノ獣、野の獣だね!*43」
「大丈夫です、二人に何かあったら、私が助けますから。野生に還る必要なんてないんです」
ハナコちゃんに頭を撫でられて、私はそのままハナコちゃんにされるがままになっちゃってた。人肌って、不安な時とかに触れると落ち着くもんね。今のハナコちゃんには、メブキセラピーが必要な感じがしたから*44。
「誰かが居るのって素敵なことだね。ハナコちゃんも、辛かったりしたら私をギュってしていいからね」
「……メブキちゃんは、本当に可愛いです」
「ハナコちゃんには、負けちゃうけどね!」
頭をナデナデされてると、私までぽわーってなってくるの。相互ポカポカ機関なんだよ、素敵だね?
「メブキちゃん、ありがとうございます。お陰で、ようやく落ち着けました」
「ううん、全然大丈夫だよ! 私こそ、ハナコちゃんが好きすぎて、いっぱいキュンキュンしちゃってごめんね? いつかチュンチュン、朝チュンしようね?」
「はい♡」
ハナコちゃんと新しく約束して、私たちはご飯を食べる準備を始めた。つまり、カレーを温め始めたってことだよ!
「ハナコちゃん、今日はいっぱい食べて、いっぱい遊んで、楽しくなっていっぱい笑ってね!」
「……そうですね、メブキちゃんと一緒なら、きっと一日楽しいです」
そうして、私たちは洗濯が終わった濡れたスク水を再び纏って、ご飯を食べて、イマジナリーお姉ちゃんのお部屋を見学して*45、ゲームをし始めて、コハルちゃんと先生に際どい写真を送りつけたの。えへへ、ハナコちゃんと一緒だと、楽しいだけじゃなくてキラキラ素敵な感じになっちゃうね!
そうして、一日中ハナコちゃんといっぱい、いーっぱい遊んだの。今日はお泊まりもしてくれるし、最高で最強な日になっちゃったね? えへへー。
そうして、気が付けば寝る間際。ベッドの上でハナコちゃんにナデナデされて、一日中ハナコちゃんに可愛がられちゃったなって思いながら、ねむねむ状態になってくの。
「メブキちゃんが亡くなったのは外で、ヘイローがないのは元から。なら、セイアちゃんはメブキちゃんを、一体どこで見つけ出して、キヴォトスに連れてきたのか。……外でもキヴォトスでもない、どこか違う場所で?」
「ハナコちゃん、おやすみ、なさい……」
「はい、おやすみなさい、メブキちゃん。いつか、セイアちゃんも一緒に、3人で川の字を作りましょうね」
「……んー」
おやすみなさい、ハナコちゃん。
今日を楽しく過ごせて、ハナコちゃんが感じた不安が全部溶けちゃっていますように。
◯月✖日
昨日は、ハナコちゃんと一日中イチャイチャしていました。あと、シミコちゃんと同じく、転生者だってことがバレてしまいました。でも、ハナコちゃんはメガハナコ様だから仕方ないと思います。それはそれとして、少しハナコちゃんを落ち込ませてしまったので、いっぱいハナコちゃんが喜んでくれるように頑張りました。
でも、中々心からの笑顔を見られなくて困ってた、そんな時のことでした。困った私は、ハナコちゃんをイマジナリーお姉ちゃんのお部屋に招待しました。そこで、ハナコちゃんに完璧な笑顔が戻ったのでここにお礼を申し上げます。イマジナリーお姉ちゃんは世界一えち可愛くて、たくさん叡智だって。私の自慢のお姉ちゃんだって、ハナコちゃんにバレちゃいましたね?
お礼に、お姉ちゃんのお部屋に超高速でヘドバンする赤べこさんを置いておきました。ウイ先輩棒とも仲良さそうですし、いずれうちに来てくれるだろうイマジナリーお姉ちゃん棒とも仲良くしてくれたらと思います。
あなたの愛する妹より かシコ
◯月✖️日
君がハナコに部屋を見せたこと、ハナコに私の部屋を見せたこと、私の部屋を掃除もせずに見せたこと、本当に追及したいことではあるけれども最初にこれだけは指摘させて欲しい。……遂に"かしこ"と書けたね、偉いよ。この日記を始めてから、こんなに感動したのは初めてかもしれない。謎に一部カタカナなのは気になるところではあるが、それは次までに直せば良いからね。
君の成長をこんなところで感じられるのが、嬉しいような悲しいような、そんな不思議な気持ちだよ。ここは君と心を触れられる場で、こうして私の気持ちを伝えられるのが嬉しくもある。今後ともよろしく頼むよ、メブキ。
もう直ぐ楽園の……いいや、パンドラの箱が開かれる。最善は尽くしているが、どうなるかは私にも分からない。だが、君と楽園の扉を叩くために、ここまでやってきたんだ。だからどうか、優しい結末にたどり着けますように。ただ、それだけを願っている。
君の明日を見つける巡礼中の姉より
追伸:それはそれとして、私の部屋をハナコに公開するという蛮行は許せない。ずっと部屋で首を振り続けている赤べこも怖いし、なんとかしてくれ。
次回は掲示板回です。