コハルちゃんとは、えっち本を共有する仲なんです! 作:ペンギン3
朝、起きると隣にお姉ちゃんが寝てたの。
でも、夢の中まで一緒って感じがしなかった。
夢の世界でずっとケツちゃんと一緒だった気がするのに、お姉ちゃんのはパイパイを揉んだ感触がした程度。
つまりね、今回はいつもと違ってたってこと!*1
試しにおっぱいをツンツンってしても*2、お姉ちゃんは全然ビクンビクンってしないまま寝ちゃってた。いつもは私より早起きさんで、優しく起こしてくれるのに。
けど今は、お姉ちゃんの乳首当てゲームを開催しちゃっても、多分起きないくらいにぐっすりさんなの*3。簡単には起きられないくらい、疲れ切ってる感じで。
ここまで分かったら、私の1万マンを誇るIQが、全ての答えを導き出しちゃう。
──つまり、お姉ちゃんは夜遊びをしてたってことを!*4
夢の中で、お姉ちゃんがおっぱいをモミモミさせてからすぐにいなくなった理由。
それはね、お姉ちゃんは近未来的に発展してるミレニアムに来ちゃったことで、その技術力を利用して先生と遠隔えっちをできないか試したくなっちゃったから*5。
前から先生のことを想って、ずっとムラムラしてたし。実際にできちゃったかはわからないけど、エア騎乗位で激しくヘコヘコしちゃって、腰がテクノブレイクしちゃったんだよね?*6
だから、こんなに疲れてる感じで、朝までスヤスヤ狐さんになっちゃってるの。旅行先でテンションがアガって来ちゃったんだったら、それは仕方ないもんね?
旅の恥はマス掻き捨てって言うし、いっぱい気持ちよくなれたならよかったって思うもん*7。
これで先生を想ってムラムラしちゃうの、少しは治ると良いね?
そういうわけで、疲れちゃってるお姉ちゃんを起こしちゃうのは可哀想だから、行ってきますのモミモミをして(おっぱいのことだよ!)*8、コハルちゃんやハナコちゃんたちと朝ごはんを食べに行こうって誘いに行ったの。
あっ、でもその前に……。
「ケツちゃん、おはようございます!」
『……おはよう、ございます』
今日もケツちゃんと一緒、よろしくお願いしますなんだよ!*9
コハルちゃんたちと合流した後、直ぐにホテルの食堂まで行ったの。
ホテルのビュッフェ形式(えっちな単語じゃないよ!)*10で、ビーフシチューさんをドバドバした後、一緒にいただきますをして。もぐもぐしながら、みんなと一緒におしゃべりしたの!
合宿の時みたいで、すっごく懐かしい。
……嬉しいね、えへへ。
「また、朝からそんなのばっかり」
「コハルちゃん、ビーフシチューはカレーとは違う食べ物なんだよ!」
「知ってるわよ、そんなこと」
知ったかぶりさんをするコハルちゃんのご飯は、トーストにウィンナー、緑色のサラダに卵焼き、ポタージュの満漢全席セットだったの。
コハルちゃんってば、お貴族さん。
酒池肉林だって、お手の物だね?*11
「ですが、メブキちゃんのカレーと違って、お野菜がゴロゴロしていませんね」
「……にゃーん」
でもね、コハルちゃんだけじゃなくてハナコちゃんにまで心配してる言葉を掛けられて、うにゃってなっちゃう。
二人に構って欲しいけど、不安で胸をぐにゃぐにゃってさせたくないから*12。
……コハルちゃんと一緒のサラダとか、取ってきた方がいいのかな?
「ですので、はい」
でもね、ハナコちゃんはそれだけでは終わらなかったんだ。自分が食べてた、カットされた果物とかの盛り合わせを、フォークで刺して私のお口近くまで持ってきてくれたの。
こ、これってまさか!?
「はい──あーん」
やっぱり、あーんだったよ!
ハナコちゃんがあーんを、私にしてくれてる!!*13
「あーん!!」
「はい、どうぞ」
ハナコちゃんにあーんをしてもらえる私は、世界で一番幸せな妹ネコさんかもしれなかった。ドキドキしながら、差し出されたフォークの果物をモグモグってする。
うん、おいしい!
甘くて瑞々しくて、まるでハナコちゃんのお肌みたいな果物だよ!*14
ほわーって、幸せを噛み締めちゃう。
世界で一番甘い果物を、食べちゃった気分になれたから。
……あれ、コハルちゃん、何でネコさんの目になってるのかな?
「どしたの、コハルちゃん」
「ハナコが使ってたフォークから、そのまま食べてた……」
「!?」
き、気が付いてなかった!
でも、気が付いたら、うにゃにゃにゃパワーが全開になってきちゃった!!
だって、それってつまりは、私とハナコちゃんが間接キスしちゃったってことなんだもんね!*15
「あ、赤ちゃんできちゃったら、みんなで子育てしようね?」
「はい♡」
「できるわけないでしょ、ヘンタイ!」
ハナコちゃんに優しくされている私に、コハルちゃんは嫉妬しているのかもしれなかった。元は、コハルちゃんが間接キスはズルいって言い始めたはずなのにね?
「コハルちゃんもどうですか?」
「い、いらないから!」
それに気が付いちゃったのか、ハナコちゃんはコハルちゃんにもあーんをしようとして。コハルちゃんは意地っ張りになって、プイッてソッポを向いちゃったの。
ツンデレさんは、いつも素直になれなくて辛いね?
「で、今日は何するのよ」
ご飯を食べ終わって(私もハナコちゃんに、ビーフシチューをあーんしてあげたよ!)、食後のお紅茶を飲みながら、コハルちゃんは今日どうしようかって話を始めて。
「メブキちゃんは、どうしたいですか?」
ハナコちゃんにも聞かれて、ちょっと考える。
エロゲー探しはもちろんするけど、ずっとそれだと二人はつまんないと思うし……。
でも、エロゲーミッションをクリアできず、見つけられないのはすごく困っちゃう。だって、キヴォトスにやっと出展してくれたエロゲーだもん。
EXPOとエロゲー、どっちを取ればいいんだろうね……*16。
「ケツちゃん、どうすればいいのかな?」
考えているうちに、頭がぐちゃってなってきちゃったから、エロゲー水先案内人のケツちゃんに助けてもらうことにしたの。一人で考えてても、頭がパーンってなっちゃいそうだったから*17。
するとね、ケツちゃんは全て想定内ですって言わんばかりに、直ぐ液晶のテキストボックスを表示してくれたんだ。
『問題ありません、見て回りながら探せます』
「ケツちゃん、本当!?」
『本当です。ですので、そこまで思い悩まないでください』
ケツちゃんの優しい言葉で、パーって目の前が明るくなった感じがする!
みんなで一緒に楽しんで良いし、エロゲーだって探せちゃう。ケツちゃんの出した結論は、まるで都合のいい彼女さんみたいだね!*18
「そういうことになったから、今日はEXPOもいっぱい見て回ろうね!」
そう言ったら、コハルちゃんはツンツンしながら頷いてくれて、ハナコちゃんはニコニコ笑顔で受け入れてくれたの。
えへへ、楽しいEXPOの始まりだね?
ケツちゃん、本当にありがとうだよ!*19
そうして、ねむねむ狐と化しているお姉ちゃんに、"いってきおマンマン!("お"がついてるから丁寧語だよ!*20)"って置き手紙をしてから、私たちはミレニアムEXPOの会場入りを果たしたの。
会場の中は、トリニティ生とミレニアム生のみんなでいっぱいで、それぞれが気になる展示物の所で楽しそうにしてたの。
「それでケツちゃん、何から見れば良いかな?」
『まず、ゲーム開発部のブースに向かってください』
そんな中で、ケツちゃんが真っ先に指示してくれたのは、ゲーム開発部の展示場所。EXPOに来たら、絶対に見たいなって思ってた展示場所だったの。
昨日居なかったゲーム開発部のみんなに会えるし、とっても楽しみだよ!
「清楚王メブキ一行よ、よくぞここまで辿り着いた!」
「アリスちゃん、昨日ぶり!」
「はい、昨日ぶりです!」
ブースで真っ先に出迎えてくれたのは、やっぱりアリスちゃんだったの。
ニコニコ笑顔で、本当に可愛い女の子。
いつもみんなを、ポカポカきゅんきゅんにしちゃう妹力を持っていたの*21。
もしトリニティにいたら、私は全妹協会会長の座を譲って、アリスちゃんのお姉ちゃんになるしかない運命だったし、そう考えると巡り合わせって本当に不思議!*22
でもね、そんな感慨に浸ってる暇はないの。
何故なら、ここにはアリスちゃん以外にも、ゲーム開発部のみんながいるから!
「メブキ、よく来たね!」
「メブキちゃん、いらっしゃい」
次に声を掛けてくれたのは、開発したゲーム機(ゲームセンターにあるみたいな、おっきな筐体のゲームだよ!)のメンテナンス中だった、センスの良いぴこぴこ機械耳してる双子さん!
「モモイちゃんにミドリちゃん、来ちゃったよ!」
才羽家の双子さん、お姉ちゃんのモモイちゃんに妹のミドリちゃん。
二人とも、ゲーム開発部でそれぞれシナリオライターをしたり原画家さんをしたりしてる、立派なクリエイターさんなの!
それだけで尊敬に値しちゃうのに、あのテイルズサガクロニクル2の開発者さんだっていうんだから、本当は私如きが話しかけるのは戸惑われちゃう人たち(アリスちゃんも含めて)*23。
でもね、シャーレで会ったゲーム開発部のみんなはとってもフレンドリーで、にわかゲーム初心者の私なんかにも優しくしてくれたの!
それ以降、ゲーム開発部のファンになっちゃったんだ。"次はギャルゲー開発をお願いします"ってファンレターも出しちゃったの!
ゲーム開発部のみんな18歳未満だからエロゲーは作れないし、エロゲー制作を依頼したらえっちな女の子と勘違いされそうで怖いから、我慢したけどね!*24
「こっちは私の親友のコハルちゃんとハナコちゃんだよ!」
「こ、こんにちは……」
「お久しぶりですね、皆さん」
折角だから大好きな二人のことも紹介すると、内弁慶なコハルちゃんは小動物さんみたいに挨拶したの。モジモジで可愛いね?
でもね、それより気になったのは、ハナコちゃんの方。
「お久しぶりって、ハナコちゃんはみんなと知り合いさんなの?」
聞いてみると、ハナコちゃんもモモイちゃんもうんって頷いて。
「一緒に世界の危機を救った仲間だよ!」
「最後は、全裸の先生をみんなで迎えましたね♡*25」
「……先生の、大きかったな*26」
なんか知らない間に、ハナコちゃんとゲーム開発部のみんなは壮絶な冒険をしちゃってたみたいだった。ハナコちゃんがウソッ子する訳ないから、先生が全裸勃起してたことも本当のことだと思う*27。
ミドリちゃん、ぼそって大きかったって言ってるし。
……みんなの処女膜は無事なのかな?*28
「大人の階段、登っちゃった?」
「大丈夫です、メブキちゃん。みんな処女のままです」
「そっか!」
ハナコちゃんとこしょこしょ話をして、みんなの貞操と先生の童貞が無事なことを確認する。何でか、ちょっとだけ安心できちゃったね?
因みにコハルちゃんは、先生が全裸って聞いてから、モモトークの画面を開いてたの。チラって覗くと、先生に"死刑!!"ってメッセージを送ってた。
だからね、私も"全裸で世界を救って、気持ち良くお射精できて偉いね?"って先生にモモトークを送ってあげたの*29。
爆速で、"絶妙に間違ってるし、そんなことしてないよ!"って返信が来たけど、もうネタは上がっちゃってるから言い訳しても無駄なんだよ!*30
「つまり、先生はえっちってことだね!」
「結論がなんかおかしいよ!?*31」
「お姉ちゃん、先生はセクシーだよ*32」
「ミドリ、最近おかしくなること多くない!?*33」
どうしてか、モモイちゃんはお口を栗みたいにしてあたふたしてた。先生はえっち、その結論は誰にも覆せないのに。
気がつけば、コハルちゃんが優しい目をして、モモイちゃんの肩に手を置いてあげてた。……よく分かんないけど、新しい友情が芽生えた瞬間だね!
「ところでなんだけど、いま伝説のゲーム会社が作ったゲームを探してる最中で、ナビゲーターのケツちゃんの指示に従ってここに来たの。何か手掛かり、持ってないかな?」
「ケイツーです!*34」
「うん、ケツちゃんだよ!」
あれから結構お話をして、コハルちゃんも雰囲気に慣れてきた頃に今日の目的についてのお話を始めたの。
ゲーム開発部のみんなは、アレがエロゲーって知ってるかどうか分からないから、ゲームって単語で誤魔化して尋ねて。
すると、モモイちゃんはフフンってお顔をしながら答えてくれたの。
「そのヒントはズバリ、このゲームの中にあるんだよ!」
そう言ってモモイちゃんは、出展してた筐体──じゃなくて、端っこのロッカーの隣にあるゲーム機を指差す。
……この中に、keyのエロゲーのヒントがあるの? ゲーム開発部さんも、エロゲーイベントを共同開催中ってことかな?
「プレイ、してみても良いかな?」
「はーい、一名様ご案内〜!」
言われるままに手に取ってゲームを始めると、そのゲームは脱出ゲームで、ヒントを探しながら部屋の外に出ようってゲームだったの。
この中で、脱出以外にもエロゲーの手掛かりを見つけてねってことだよね。よーし、IQ一万マンの名探偵、春風メブキが全部解き明かしちゃうんだからね!
keyのエロゲー、今から見つけ出してあげるから、首を洗って待っててね!
………………
…………
……
「死亡フラグしかないよ、このゲーム!?*35」
私は脱出ゲームをしていた筈が、いつの間にか殺人鬼に冷凍マグロで殺害されないように逃げる、彼の伊頭家シリーズを彷彿とさせられちゃうサスペンスを強要されてたの*36。
しかも、ことあるごとに殺されちゃう。乱暴(えっち展開)されちゃうんだって思う展開でも、冷凍マグロでグサってされちゃう*37。
もっとインモラルなゲームになる筈が、規制の関係でえっちをグロでカバーしたエロゲーみたいなゲームになっちゃってた*38。
お陰で、何度もゲーム内で殺されちゃう。冷凍マグロは、恐ろしい武器なんだって思い知らされちゃう。
私やコハルちゃん、ハナコちゃんで交代ばんこでプレイしてるけど、全然クリアできそうにない。
ハナコちゃんなんか、冷凍マグロ殺人鬼相手に完璧な立ち回りをしてたのに、途中で冷凍マグロが解凍マグロになって、蘇って宙を泳ぎ始めたマグロに串刺しにされて死んじゃうなんて結末を迎えてる*39。
エロゲーのヒントを探すどころか、ゲームクリアすら難しい難易度すぎるよ!!
「あーっ、もう! 何でマグロが宙に飛んだ挙句、時速80kmで泳ぎ始めてこっちに突っ込んでくるのよ! 躱せる訳ないじゃないっ!*40」
「かといって、ずっと逃げていると、時間切れで館ごと燃やされて死んでしまいます。……逃げるだけじゃない、なにか別のアプローチが必要なのかもしれません*41」
隣でコハルちゃんとハナコちゃんも、ウンウン悩んでる。かなり難しいゲームだし、クリアする未来が全然見えないもん。その気持ち、すっごくわかる。
モモイちゃんたちは、EXPOできたお客さんにゲームの案内とかしてて忙しそうだから、自分たちで何とかするしかない。
……自力でやるしかなくても、絶対に諦めるわけにはいかないから、頑張るしかないんだよ!
そうして、また最初からやり直そうとした──その時のこと。
『クセン、シテイルネ。メブキ』
「え?*42」
どうしてか、ゲーム画面にイマジナリーお姉ちゃん棒が出てきたの。本当に何で? タイガー道場、始まっちゃってる?*43
「な、なに、あれ、知らない……っ」
急に近くのロッカーもガタゴト音がして、イマジナリーお姉ちゃん棒の登場に驚いてるみたいだった。私もビックリしたし、ロッカーの妖精さんもビックリしちゃうのもわかっちゃうよ*44。
「……救済措置、あったんだ」
「いえ、これは……」
本当、いつの間にゲーム開発部とコラボしちゃってたんだろうね?
『ソンナトキハ、アセラズ、チョウリバデ、リョウリヲスルンダ*45』
「よく分かんないけど、分かったよ!」
イマジナリーお姉ちゃん棒に指示厨されながら、冷凍マグロ殺人鬼から逃げつつ、何とかキッチンへと侵入することができたの。
それで、冷蔵庫の中にあったシャケさんでサーモン丼を作る。……出来たよ!
「この後、どうすれば良いのかな!」
『カクレルンダ、メブキ』
イマジナリーお姉ちゃん棒の指示通り、厨房の棚下に隠れると、ちょっとしてから冷凍マグロ殺人鬼がキッチンに現れる。
そうして、ポツンと置いてあったサーモン丼に目をつけて──キョロキョロとしてから、一気にその丼を掻き込み始めたの!
「イマジナリーお姉ちゃん棒、丼食べられちゃってるよ!」
『ソレガ、セイカイノ、ルートダヨ』
「……ねぇ、ハナコ。アレって本当にお助けキャラなの? メブキと会話、成立してるけど」
「それは、きっと──」
コハルちゃんとハナコちゃんが、こしょこしょ話してるけど、今はゲームの方でいっぱいいっぱい。目の前に冷凍マグロ殺人鬼がいるから、聞き耳なんて立てられない。
ジッと、息を潜めて待ってて。
──そうしたら、時間経過と共に、冷凍マグロ殺人鬼が苦しみ始めたんだよ!
「な、何が起こってるのかな?」
『アニサキス、ダヨ。レイトウコ、デハナク、レイゾウコデ、ホカンシテイタ、サーモンダッタカラネ。モノノミゴトニ、アタッタンダ*46』
「チャンスってこと?」
『ソウダ、レイトウマグロデ、トドメヲサスンダ』
「分かったよ、殺人鬼さんごめんなさい!」
また殺されちゃう前に、今度は先手を打ってこっちが冷凍マグロでグサーってしたの。
すると、殺人鬼さんはビクンビクンって跳ねてから、その場で力尽きて死んじゃったの。そしたらね、倒された殺人鬼さんから、アイテムがドロップしたんだ!
『ヒロウンダ、メブキ』
「うん!」
ドロップしたアイテムを拾うと、それは一枚の紙だったの。
「"ハッカーの元を尋ねなさい、ファッカーではありません"、って書いてあるけど、これがどこへ行けば良いかのヒントなのかな?」
「脈絡はありませんが、そうなのでしょうね」
「ファッカーってなによ、バカなんじゃないの!*47」
「ハッカーとは書いてたけど、ふぁ……かぁ、なんてモモイはスクリプトしてなかった。ど、どうなってるの?」
「とにかく、ヒントを手に入れたから、あとはゲームをクリアするだけだね!」
折角のゲームだし、クリアしとかないとだもんね!
そうして、冷凍マグロの先っぽがカギの形になってたことに気がついて、無事に館からの脱出に成功した主人公は、マグロごと館を放火して、殺人の跡を全て抹消したの。
燃え尽きた館には、マグロの良い匂いが漂っていて、誰も人が一人燃え尽きたなんて気が付かない。まさかの完全犯罪エンドで、ゲームは幕を閉じたんだよ。
ゲーム開発部のゲームは、毎回内容がキマってて攻めてる内容で、本当にすごいね?
「頭を沢山つかっちゃったけど、ちゃんとクリアできたら達成感あるね!」
「うるさい、放火魔メブキ! 何で戸惑いなく刺してるのよ!!」
「無能な竿役おじさんは去勢しなくちゃいけないから、仕方なかったの!」
「そんなわけないでしょ、死刑!!」
コハルちゃんは、ゲームの中だけでも犯罪行為は許せないタイプの人間だった。RPGとかで、人の家を漁れないタイプの勇者様だね!
やっぱりコハルちゃんは、性技と正義の味方さんなんだね!*48
ゲームクリア後、ヒントを手に入れた私たちは、その内容と睨めっこしてたの。ハッカーを尋ねろって、誰のことなのかなって。
「ハッカーさんって知り合いにいる? ファッカーさんなら、間違いなくコハルちゃんなんだけど」
「ふざけないでっ! そんな頭の悪い職業なんて、自称するのはアンタしかいないじゃないっ、エロバカメブキ!!」
「えろじゃないよ!*49」
コハルちゃんは清楚王の私に向かって、えろなんてとんでもない冤罪を掛けてきたの。きっと、コハルちゃんがおにゃにーする時に出てくる私が、世界で一番セクシー妹でごめんなんだよ! してる私だからなんだと思う*50。
正義も思い込むと暴走して危ないって、こういう時にわかっちゃうね?*51
「ミレニアム生ハッカーは複数いるでしょう。ですが、代表的とも言える活動をしているのは指折り数えられるくらいです。……ケツちゃん、次の行き先はヴェリタスの部室ですか?」
『……流石と言っておきます。その通りです、浦和ハナコ*52』
そんな、下江コハルエダ死裁判長の冤罪性教裁判を、ハナコちゃんは名推理で断ち切ってくれたの。
私たちが、次にどこへ向かえば良いかってことを教えることで、コハルちゃんの私への疑いは有耶無耶になっちゃったんだよ!
「流石だよ、ハナコちゃん! 私やコハルちゃんとは、脳の海綿体の働きが違うね!」
「何で脳が海綿体なのよっ! 私は違うから、一人で脳勃起してなさいよ、ドヘンタイメブキ!!*53」
コハルちゃんはEXPOが楽しみすぎて狂っちゃったのか、人間が脳で勃起できる生き物だと思い込んでたの。えっち漫画の読みすぎだね?
「大丈夫だよ、コハルちゃん。コハルちゃんがどれだけえっちでも、私とハナコちゃんはずっとずっとコハルちゃんの味方だからね」
「はい、私とメブキちゃんとコハルちゃん。3人でえっち本同盟ですから」
私とハナコちゃんの麗しい友情に、感動したコハルちゃんはプルプルと身体が喜んでくれたの。とってもハートフルだね?
「違うって言ってるでしょっ、死刑死刑死刑!!」
私とハナコちゃんは、照れたコハルちゃんに沢山死刑宣告されちゃった。コハルちゃんってば、最近はとっても照れ屋さんだね?*54
「モモイちゃん、ミドリちゃん、アリスちゃん。謎が解けたから、次の所に行くね! ゲーム、大変だったけどすっごくやり込めました、ありがとうだよ!*55」
「どういたしまして! メブキの感想は、いっつも気持ちいいね。……ごめん、本当はちゃんと見送ってあげたいんだけど、展示してた格ゲーの方がバグっちゃってさ。ミドリー、アリスー、どーおー?」
「うわーん! 変な棒が消えてくれません!!*56」
「こんなデータ知らないし、描いた覚えもないけど……」
ゲーム開発部のみんなは、バタバタと忙しなく動いてて、本当に忙しそうだったの。
本当はもうちょっとお話ししてから出たかったけど、今は構ってって言える状況じゃないのは、私にだって分かっちゃう。
「うん、忙しい所にごめんね? 楽しかったです、お邪魔しました!」
「今度はゆっくりお話ししましょう、みんなを交えて、色々と♡」
「お、お邪魔しました。……次のゲーム、楽しみにしてるから」
私たちの挨拶を聞いて、ゲーム開発部のみんなは忙しい中でも、とびっきりの笑顔で見送ってくれたの。やっぱり、一流のクリエイターさんたちは、心の方まで一流なんだね!*57
あっ、そうだ、忘れちゃうところだった!
「ロッカーの妖精さんも、いつも楽しいゲーム、ありがとうございますだよ!」
聞こえるように大きな声で告げると、ロッカーがビクッて震えたの。
何でも、あそこにはゲーム開発部の部長さんがいて、恥ずかしがり屋さんでいつも隠れてるんだって。
私はいつもロッカー越しにしか話したことないけど、いつかは一緒にゲームとかできるといいなって思ってる。エロゲーとかね!*58
そう思ってると、ロッカーがガタガタって揺れて、何と扉が開いたの!
中から現れたのは、おでこが広めな赤髪の小動物系女の子。思ってた通り、他のゲーム開発部の女の子と一緒で、ロリ系の美少女だったの!*59
唯一予測と違ってたのは、全裸で恥ずかしがってお外に出られないって思ってたのに、ちゃんと服を着てたことくらいだよ!
ニアピン賞ってところだね?*60
「あ、あの、メブキさん、初めまして。……ゲーム開発部部長の、花岡、ユズ、です」
「初めまして、花岡さん! みんなの心の妹、春風メブキだよ!」
急な展開でビックリだけど、嬉しい方のサプライズだね?
でも、恥ずかしがり屋で人前に出てこない花岡さんは、どうして出てきてくれたんだろうって思ってると、向こうの方からお話をしてくれたの。
「あ、あの、ユズ、でいいです」
「分かったよ、ユズちゃん!」
「それで、ですね……お聞きしたいことが、あって……」
「何でも聞いてくれていいよ!」
因みに、スリーサイズを聞かれたら、コハルちゃんの数字を答えちゃうよ!*61
そうして、お口をモニャモニャしてるユズちゃんの言葉を待ってると、なんて言うのか決まったのか、モニャモニャが止まったの。
私も、直ぐにコハルちゃんのスリーサイズを答えられるように、ユズちゃんに合わせて準備して。
さあ、ばっちこーいだよ!
「……さっき、ゲームに出てきてたよく分からない棒。あれは、メブキさんと面識があるんですか?」
「イマジナリーお姉ちゃん棒のこと? それなら、うん、とっても大切な棒だよ!」
……残念なことに、スリーサイズは聞かれなかった。
でも、聞かれた内容には、しっかりと答えた。迷う余地なく、イマジナリーお姉ちゃん棒は家族だもん。
すると、ユズさんはオドオドしていた顔から真剣な表情に変わって、澱みなく言葉を口にしたの。
「メブキさん、気をつけて。いま、ゲーム開発部で……ううん、それ以外でも、ミレニアムはその棒、イマジナリーお姉ちゃん棒を名乗ってるAIに、次々と侵食されていってる──メブキさんのことを、探しながら*62」
「…………え?」
ユズさんが見せてくれたスマホの画面。そこには、ニューストピックとして、妹を探す謎のAIとして取り上げられているイマジナリーお姉ちゃん棒の姿があったの*63。
──次々にミレニアムを侵食してる、悪質なウィルスって情報と一緒に*64
、未だに途切れていない……?