コハルちゃんとは、えっち本を共有する仲なんです! 作:ペンギン3
皆様のご意見もあわせて、イマジナリークソデケェお姉ちゃん棒の大きさを、19.194545mにパイプカットいたしました!
始まりは、ゴルコンダの下らない思いつきであった。
イマジナリーお姉ちゃん棒を作りたいと言っていたメブキに、アリウスで物語られた話の礼として、テクストとしてそれを実体化させようと画策したのだ。
それは崇高を目指すものではない、単なる個人の感傷から生み出されたお伽噺。
故に、フランシスは侮蔑する。
──しかし、その純粋な思い遣りが、イマジナリーお姉ちゃん棒に崇高の一端を宿らせた。
なんの悪意も打算も無い、単なる悪ふざけのバイブ。だからこそ、キヴォトスの世界観がそれを容認してしまったのだ。
ただ、それをテクストに落とし込み、現象として顕現させるに至る道筋を描いたゴルコンダが眠りにつき、もはや日の目を見ることは無いかと思われていたが……。
「姉なるものよ。貴様は姿形を持たぬまま、その名のみがミレニアムへと波及した」
しかし現在、雄々しいという形容すら足りない程の質量を持って、超巨大電気按摩器が海を行く。
悪夢の具現化としか言いようのない様相を呈しながら、ゆっくりと陸に向かって侵攻している。
「いつぞやのゴルコンダが発見し、編纂したクリーピーパスタ。その応用……いや、流用とでも呼ぶべき代物であるか」
かつて、ゴルコンダが蒐集した"
そのオマージュを、イマジナリーお姉ちゃん棒でも行ったのだ。
それは、密かにミレニアムで口端にのぼっていた、とある仮定。
"知性を獲得したAIは、人間に反乱し得るのか"
単なる思考実験に過ぎないそれは、先の騒乱により現実味を感じさせてしまった。
ミレニアム生達の間に、薄く広く植え付けられた疑念。それが実態を持ったもの──反乱AI、イマジナリーお姉ちゃん棒。
多くの生徒達の気持ちが、噂が、イマジナリーお姉ちゃん棒の虚像を何百倍にも拡大する。それこそが、このクソデケェイマジナリーお姉ちゃん棒の正体である。
ゴルコンダが絵図を描き、されども果たされることのなかった実態を持ったテクスト。それが今、大いなる力と共に顕現しているのだ。
『センセイト、メブキ、ハ……ドコ、ダイ……?』
その御伽噺、イマジナリーお姉ちゃん棒の目的は、妹を探しながら先生のお尻を汚辱すること。
肉を持ち得ぬ身の上でありながら、イマジナリーお姉ちゃん棒自身の意思に生徒達の噂が絡まり合い、その目的意識は極度に強化されていると言っても過言ではない。
メブキはともかく、先生は己の人生史上で最も過酷な貞操の危機が迫っていた。
「──機械が、生の感情を剥き出しにするとはな」
フランシスは、そんな彼女の行方を冷ややかに見守っていた。
質量が増大しても、なんら基本骨子は変わらないイマジナリーお姉ちゃん棒を侮蔑した声音であったのかもしれない。
「貴様が真に御伽噺に成り果てた時、崇高の頂き、その一片を掴むことができ得るのだろう」
信じていないような、それでいて期待しているような声。
他人事めいた関心で、フランシスはその場の全てを見渡していた。
「──なれば、読解してみせよ。ゴルコンダの残したテクストの残骸、それが何を書き記すのかを」
全てが丸く収まり、事態は収拾した……筈だった。
黒幕であった擬似科学部のミライとヘルメット団は縄につき、コピペされたイマジナリーお姉ちゃん棒はセイアが全て闇へと葬り去った筈、であった。
で、あるのに……。
蒙昧なあの棒は、未だ死せず学園都市にある。
「ふざけているのかあぁぁーーーっ!!!」
セイアがブチギレるのも、やむを得ない仕儀であると言えよう。
今までの苦労はなんだったのか、どうしてそんなに大きくなってしまったのか、自分は何か悪いことをしてしまったのか。
疑問は尽きることなく、無限に湧き出してくる。
しかし、それを脇の下に押し込んででも、真っ先に目の前の棒を叩かねばならないと決意した。
──だってあの棒は、そこそこ百合園セイアの見た目をしてるから。
先のイマジナリーお姉ちゃん棒の反乱は、機械を乗っ取るという形態で行われた。故に、セイアは自らの姿に似せたバイブを、ミレニアム生達の前に晒さずに済んだ。
しかし、これは言い訳できない。
だって、百合園セイアの形をした、クソデケェバイブなのだから。
「っ、まだ深夜だが、先ほどの揺れで起きた生徒もいるかもしれない。早く、早く片付けなければっ」
証拠淫滅を図るため、セイアは携帯を取り出した。
本当は自らの力で全てを水底に沈めたかったが、あれだけの質量を備えているデカブツを相手にするには、セイアの手は小さすぎたのだ。
『こちら調月リオ、セイアね』
「不躾ですまないが、事態は把握しているかい?」
『えぇ、超大型戦術巡航按摩器へと拡大変容しているイマジナリーお姉ちゃん棒を確認しているわ』
"そんな大層な物じゃないっ、あれはタダのクソデカバイブなんだ!"
そう心から叫びたかったセイアではあるが、そんな議論をしている暇は無いことを理解もしていた。
電話越しのリオも、どこか口早で落ち着きがなかったから。お互いに、危機感を共有していることを悟ることができていた。
「どうすれば良い?」
『迎えを寄越すわ、それから任務も』
ふと、あの巨大で棒力的な怪物を相手に、自分はどうすれば良いのかと緩い絶望を抱きそうになっていたセイアであったが、リオの任務があるという言葉に、活力が戻ってきた。
「……私に任せられる事柄があるのだね」
『えぇ、あなたにしか無理なことよ』
あなたにしか無理、何て甘美な言葉なのだろう。
これがメブキからの言葉であったなら、ペチャパイ(パイ生地の意)パイパイ大作戦、つまりは先生へのパイ生地貧乳女体盛りを指してのことだとして、セイアは激怒しただろう。
だが、リオは意味不明な用途で言葉を汚辱したりしないし、常に合理的な判断をしながら話をしている。
時にそれは無神経に感じたり、合理性が先行しすぎて倫理を置き去りにすることはあるが、逆に言えば飾らない心からの言葉とも言える。
故に、セイアはリオの言葉をすぐ信じることができた。
このふざけた棒が相手の時に、自分が何も出来ないかも、なんて屈辱から逃れられて、やる気が漲り始めてもいる。
「それで、私は何をすれば良いんだい?」
フンスと鼻息荒く尋ねたセイアは、初めてお使いに行く女児のようで。
そんなセイアに、リオは簡潔に要件を伝えた。
『超巨大戦術巡航イマジナリーお姉ちゃん棒を、指定の場所まで誘導してほしいの』
「……どう、やって?」
いや、無茶振りでは?
そう過ぎったセイアに、リオは冷やっこい声で伝えた。
『──あなたの話術で。どのイマジナリーお姉ちゃん棒も、オリジナルであるあなたには一目置いているから、あなたにしか出来ないと伝えたの』
そう、リオは合理的に考え、出した結論を装飾なくそのまま口にする。さっきセイアがリオの言葉を信じた理由であり……みんなから、リオがブツブツ文句を垂れられる要因でもあった。
それは勿論、セイアも同様であって……。
「ふざけないでくれっ。私は私一人で、あんな物は贋作ですらないんだ!!」
なんか微妙にズレた怒りで、電話口にセイアは叫んでしまっていた。
『……厳然たる事実よ』
そしてリオも、微妙に気が利かない言葉で、セイアの怒りに油を注ぎまくっている。
何だかんだ、デコボコ仲良しコンビな二人組なのかもしれなかった。
電話から5分も経たないうちに、プロペラ音がセイアの耳に入ってきた。そして直ぐ、ヘリコプターが一機、セイアの目の前へと着陸する。
中から現れたのは、瀟洒にメイド服を着こなしている生徒が一人。
セイアを視認すると、確かめるように呼び掛けてきた。
「あなたがオリジナルイマジナリーお姉ちゃん棒である、百合園セイアですね」
「その前置詞は全てゴミ箱行きだっ。イマジナリーお姉ちゃん棒などという、ふざけた電気按摩器と同一視される謂れはないんだっ!!」
反射的にシャウトするセイアに、そのメイドはうんうんと頷きながら呟いた。
「なるほど、リオ様が仰っていた通り、イマジナリーお姉ちゃん棒と自身を重ねられると、酷い発作がおこる、と。間違いなく、百合園セイア本人ですね」
「カスの認証方法で、私の自尊心を破壊しようとしないでくれ!!」
「時間もありませんし、これが一番早いと思いましたので」
丁寧語を喋っているが、もう完全に慇懃無礼が極まっているメイドに、セイアは赫怒しそうになった。
しかし、メイドの言う通り、ゆっくりとだが確実に沿岸を目指しているイマジナリーお姉ちゃん棒を前にして、その怒りを必死に嚥下した。
言い争いをしている時間が勿体無い、そう分別をつけて。
「っ、何か装備はあるかい!」
「あなたの役目は呼び掛けを行うことですので、こちらの拡声器をお使いください」
渡されたのは、ミレニアム製の拡声器。
定期的にレッドウィンターから受注が入る、よく声が通るタイプの製品。
これが、いま唯一自分にできることであり、自分なりの戦いである。
それを意識して、拡声器の柄の部分を強く握りしめた。
「分かった、行こう!」
「では、お乗りください」
促されて、悠々とヘリに乗り込んだあたりで、ふとセイアは気が付いた。
「……ところで、私は君の名前をまだ知らないのだが」
怒りに燃えすぎで、全く気が回っていなかった。
その事実に気がつき、恥いって僅かに冷静になったセイアに対して、そのメイドは軽やかに名乗った。
「飛鳥馬トキ。リオ様一のメイドにして、C&Cと美少女力学同好会を兼部している万能メイドです、いぇい」
片手で操縦桿を握りながら横ピースしてくるメイド、トキに対してセイアは目を瞬かせた。
……リオの周りには、ネルとかナゴリとかトキとか、濃ゆい変人しか集まって来ないのかな、と。
ネルが聞いたのなら、軽めのグーパンが飛んで来たであろう所感であった。あと、"他人ヅラしているが、お前もその一味だろうがっ"、と扱き下ろされることであろう。
仲間扱いをされて、嬉しくて馴れ馴れしくなるセイアが、いたりいなかったりしたかもしれない。
尤も、現実はそんな微笑ましい場面を迎える余裕がなく、現実にイマジナリーお姉ちゃん棒として聳え立っているのであるが。
「準備は良いですね。──では、行きます」
そんな現実へと立ち向かうため、セイアとトキは飛び立った。ミレニアムを救うためであり……セイアの尊厳を守るためのテイクオフであった。
今日はね、ヴェリタスさんの所でお泊まりしてたの。
お外にまだ、討伐されてないイマジナリーお姉ちゃん棒がいるかもしれないからって。
私、イマジナリーお姉ちゃん棒に意地悪されたことないよって伝えたけど、それでもダメって言われちゃった。
大きな機械を乗っ取ったイマジナリーお姉ちゃん棒が、私のこと大好きすぎてだいしゅきホールドしてきたら、私が木っ端微塵になっちゃうよねって*1。
先生のデカデカ30cmおにんにんを、私のキツキツおまんまんに挿入したらガバガバになっちゃうのと同じ理屈で、直ぐに納得できちゃったよ*2。
だからね、今は大型機械を乗っ取ったイマジナリーお姉ちゃん棒がチン静化するまで、私は大人しくしてなきゃいけなくなったの。
あっ、でもね、コハルちゃんとハナコちゃん、それにケツちゃんも一緒に居てくれるから、全然退屈なんてないの!
それに、ヴェリタスのみんなが祝勝会を開いてくれて、その後にパジャマを貸してくれてお泊まり会もしちゃってたんだ。
いっぱいワイワイ出来て、すっごく楽しかったよ!
「あにょあにょ!」
「ん? あっ、メブキちゃんだ。どうしたの?」
その祝勝会の最中、私は赤髪お団子さんなマキちゃんに話しかけたの。
イマジナリーお姉ちゃん棒のことを可愛いって褒めてくれたし、エロゲーの在処についても、なんか知ってそうだったから*3。
あとね、お礼、言わなきゃダメだったから。
「さ、さっき、イマジナリーお姉ちゃん棒が悪い子になってた時、メッてしてくれて、ありがとうございました!」
本当は、雨後のおにんにんみたいに沢山生えてきたイマジナリーお姉ちゃん棒達に、こんなことしちゃダメでしょ! って、妹の私が言って回らなきゃイケなかったの*4。
でも、そうしてあげられなくて、私がジッとしてる内にヴェリタスのみんなが代わりにメッてしてくれた。だから、ごめんなさいに近い、ありがとうございましたを伝えて。
そしたらね、マキちゃんは気にしちゃダメだよーって感じで、とっても明るい笑顔を浮かべてくれたんだ。
「メブキちゃんがイマジナリーお姉ちゃん棒を持っててくれたお陰で解決できたんだし、落ち込んでたらダメだって。今は祝勝会だし、楽しくいかなきゃ!」
「うにゃにゃ!?」
フライドチキンをお口にズボってされて、先生のおにんにんをペロペロしたみたいな感じで、お口の中がいっぱいになっちゃったの。
うん、美味しい鳥さんの味がするね!
……ペロロ様も、こんな味がしちゃうのかな?*5
「美味しい?」
「えとね、ペロロ様みたいな味だね?」
「え?」
「あっ」
違う、そうじゃなかった!
ちょっと言い間違えちゃった!!
これだと私、ペロロ様を丸焼きにして食べちゃったみたいだよ!
そんなことしてないし、間違ってそうしちゃったら、次は私がヒフミちゃんに丸焼きにされちゃうのに!!*6
「ち、違うのマキちゃん! 私ね、ニワトリにペロロ様って名付けて、その子を丸焼きにして食べたりするなんてアンチ活動、絶対にしてないよ!」
「発想がかなり残虐だよ!?」
「本当にその通りだね!」
みんなは、"エロゲー""親子丼"で検索する時、魔が差して"ひよこさん"とか付け足しちゃダメだよ? *7
ひよこババアって単語が思い出せなくて、ひよこさんで検索したら……なんか、とあるエロゲーの記事を見つけちゃったから。
私ね、オークに負けて犯されちゃう姫騎士さんはえっちだと思うけど、グロ展開は本当にダメなの。
世の中、自分に合わないエロゲーも存在するから、純愛至上主義者のお姉ちゃんとかは、興味本位で調べちゃダメなんだよ?
ゴア・スクリーミング・ショウとか、純愛だけどゲーゲーしちゃったし。みんなも、自分の性癖を守って、楽しいエロゲーライフを送ろうね!
ん、エロゲー?
……あっ、そうだよっ。
私、マキちゃんにエロゲーの手掛かりこと、聞こうって思ってたんだった!*8
「マキちゃんマキちゃん、お耳貸してください!」
「んー、なになに?」
お耳を傾けてくれたマキちゃんに、こしょこしょ声で尋ねたの。
私がエロゲー大好きってことがヴェリタスのみんなに知れ渡っちゃったら、スーパーハカーさん達の間で私がエロゲー好きって共有されちゃうかもしれないしね*9。
そうなっちゃったら、正義のスーパーハカーなヴェリタスのみんなだけじゃなくて、悪のスーパーファカーなハカーさん達にも、私がエロゲー好きなことが伝わっちゃうんだ*10。
でね、そのスーパーファッカーさん達から、この秘密をバラされたく無かったら、私たちのレズ奴隷になれって脅迫されちゃうの。恐ろしいね?*11
でも、秘密を全トリニティに発信されたくなかった私は、それを受け入れちゃったの*12。
そうして私は、スーパーファッカーさん達のレズクンニリングス奴隷として、ぬきぬきしてあげる毎日を過ごすことになっちゃう*13。
そんな愛情の欠片も無い結末、絶対に受け入れるわけにはいかないもん!*14
だから、誰にも聞こえないこしょこしょ声で、マキちゃんに話しかけたんだよ?*15
「え、エロゲー、えっちなゲームのことについて、なん、ですけど……その、どこにあるか、知ってる、かな?」
他の人に聞かれて無いか、緊張して声が震えちゃったの。
けど、マキちゃんはね、そんな私に気を遣ってくれて、同じくこにょこしょ声で会話してくれたの。
「他の人にそう言うこと聞くの、結構勇気いるよね。分かるよ」
「……マキちゃんも、そーゆーことあったの?」
そう聞くと、マキちゃんはちょっぴり頬っぺたを赤くしたの。
キョロキョロしてから、"誰にも内緒だからね"って言って、マキちゃんは小さい声でそっと教えてくれたんだ。
「──メブキちゃんが探してるゲーム、実は私が塗りを担当したんだ*16」
「っ」
思わず、"本当!?"って声が出そうになったけど、口元に指を当てて、しーってしてるマキちゃんを見て、大きな声が出そうになったのを我慢したよ。
私と一緒で、マキちゃんの秘密も、他のみんなにバレちゃったらレズクンニリングス奴隷にされちゃうくらいのものだったから*17。
「内緒にできる?」
赤いお顔で聞かれて、ブンブンって何度も頷いちゃった。
マキちゃんは、エロゲー作るのに携わってくれた偉人さんだから。その人を裏切ることなんて、私絶対しないよって気持ちも込めて。
私の気持ちが伝わってくれたみたいで、マキちゃんも"メブキちゃんのこと、内緒にするからね"って言ってくれたんだ!
約束の指切りをした後、ヒソヒソ尋ねたの。
目的の物は、何処にありますかって。
するとね、マキちゃんはニカーって笑って、その場所を教えてくれた。
「美少女力学同好会って部室にあるから、次はそこを探してみて欲しいかな*18」
「あ、ありがとうございますです!」
「うん、今はまだイマジナリーお姉ちゃん棒がウロウロしてるかもしれないから、今すぐ行っちゃダメだからね」
「はーい!」
お行儀良く、エロゲー探索は明日からにしますって決めたよ。マキちゃんは心配してくれてるんだから、それを無視しちゃうのはヤだもんね。
あと、エロゲーのある目的地も分かったし、焦ることないやって思ったのも大きいの。
今はね、みんなと一緒に美味しいご飯を食べて、いっぱい楽しんじゃえば良いんだって思ったし!
マキちゃん達のお陰で、この冒険の目的地も分かって、あとは素敵な宝物を見つけるだけ。
この時の私は、そう思ってた。
……だけどね、まだ終わってなかったの。
「じ、地震!?」
「め、メブキ、ハナコ、怪我してない!?」
「大丈夫だよ、コハルちゃん!」
「私も無事です、コハルちゃんは無事ですか?」
「うん、大丈夫」
祝勝会をして、お泊まり会でパジャマを貸してもらったりとかして、沢山楽しんでスヤスヤおやすみなさいをした、そんな日のこと。
色々大変だったけど、楽しかった! で終わるはずだった一日は、まだ終わってなかったの。
「な、なに、あれ……」
「暗くてよく見えないけど、なんか既視感を覚える輪郭してるね」
「巨大な何かみたいだけど、アレが地震の原因かな?」
それはヴェリタスの誰かが捉えた、とある海面の画像。
海の上に、巨大な何かが浮かんでいたの。
ヴェリタスの人たちは何だろって話し合ってたけど、私はその逞しいシルエットを見ただけで、アレが何なのか分かっちゃった。
だって、私は妹だから。
「……イマジナリーお姉ちゃん棒、だよ*19」
ミレニアムの海綿体の海から、イマジナリーお姉ちゃん棒が勃起して浮上してたの。
まだ、イマジナリーお姉ちゃん棒の騒ぎは終わってなかったんだって、気がついちゃった。
……ダメ、だよ、イマジナリーお姉ちゃん棒。
それ以上、悪いことをしようとしちゃ。
イケないこと、しようとしてるなら……。
私、イマジナリーお姉ちゃん棒のこと、怒っちゃうんだからね!
他の人が悪いことした時より、何倍も何倍も怒っちゃうんだから!!