コハルちゃんとは、えっち本を共有する仲なんです! 作:ペンギン3
状況は非常に悪かった。学園ソドム始まっちゃった? って感じなくらいに。
あば、あばばばば!? 銃持ってるんですけどぉ! 私、もしかしなくても、このまま性奴隷に!?*1
「こ、コハルちゃん、どうしよう。このままだと私たち、ドスケベカンパニーに売り飛ばされて、ひたすらえっちな音声を制作する仕事に就かされちゃうよぉ!」
「こんな状況で何言ってるの、バカ!」
だって、だってぇ! 強盗に来た人、なんか荒んだ目をしてるし、拳銃撃つことに戸惑いとかなさそうだし!
やだよぉ、今日はコハルちゃんと楽しいお買い物なのに。そんな日に性奴隷にされて、一生の思い出刻んでやるぜ、とかされるのは!
「だって、怖いもん……」
銃を持っていて、それがいつ自分に向けられてもおかしくない状況。銃を突きつけられながらお股を舐めろと命令された時、くっ、殺せとお返事する勇気はなかった。だって死んじゃいたくないし、痛いのも嫌いだし……。
「メブキ、震えてるの?」
「こ、コハルちゃんは怖くないの?」
「わ、私は正義実現委員会のエリートなんだから。全然、怖くなんてな、ないから」
「……コハルちゃんは凄いね」
頼りになるコハルちゃんに引っ付くと、やっぱり温かくて。怖いのが少しなくなって、震えてるのもちょっと落ち着く。……そうだよね、大丈夫。だってヘイローもあるし、撃たれてもすぐに死んじゃったりしないし。
「ありがと、コハルちゃん。ちょっと落ち着いたよ」
「別に、メブキなんて私の後ろにでも隠れとけばいいし」
「うん」
そうだ、コハルちゃんはつよつよ無敵の女の子だった。私あいてに3勝0敗だし。きっと、どんな相手でも負けない強さがあるんだよ!
「オイ! 本当にこれだけなのか!!」
「ひぃ、すみません! 現金は昨日本社に入金して、ここにあるのはこれだけなんですっ」
私が震えている間に、強盗は店員さんから紙袋を渡されていた。けど、入っている金額にブチギレてる。こ、怖過ぎる……。
「フザケンナよ、あたしは強盗しちまったから、もう明日にはいくらゲヘナでも退学処分にされるんだぞ! こんだけで、どう暮らしていけってんだよ!!」
「すみません、すみません!」
平謝りしている店員さんを他所に、彼女は辺りをキョロキョロして……え? 目があっちゃったんだけど、どうしてだか私に視線を留めたままにしてる。もしかして、恋が始まっちゃったの?
「へぇ、こんな庶民の店で、トリニティのお嬢様がいるなんて意外だな」
違ったみたい。まだ恋の方が良かったかも、心臓がバクバクして止まらないよぉ!
強盗は店員さんの頭に銃を突きつけて、大きな声を出した。
「おい、そこの! こっちに来い、来ないならこいつを撃つ」
あぁ、お兄ちゃんにイマジナリーお姉ちゃん。私はこれから人質になって、酷いことをいっぱいされると思います。清らかな体と心で無くなったとしても、どうか嫌いにならないでください。流石に店員さんの命とは代えがきかないから……やだよぉ、もっと素敵な初体験が良いよ……。*2
「わ、わか――」
「ま、待って」
嫌々、分かりましたと言って前に出ようとしたタイミング。そこで待ったを掛けられた。ギョッと振り向くと、見たことないくらいキッとした目をしてるコハルちゃんがいて。
「わ、私が代わりになるから。メブキは下がってて」
「で、でも……」
「いいから!」
けど、と続けようとしたところで、私たちの会話は遮られた。銃声が一発、その場に響いて。
「ごちゃごちゃするな、ちっこい方が来い」
「ひゃ、ひゃい!」
威嚇射撃だったから、店員さんは怪我をしてない。でも、次はどうなるか分からなかった。店員さんは、必死な形相で私を見ている。慌てて私は飛び出して、強盗の前に滑り出た。そして即座に、その場で土下座をした。舐めろと言われれば、直ぐに出来るように。
「え、何?」
「だ、だんにゃさま、お靴をお舐めいたしましょうか?」
「何だこいつ!?」
私は死にたくないし、生きていたかった。だから覚悟は決めてここまで来てる。何だってできちゃうんだから! コハルちゃん、私の勇姿を見守っててね! あれ? コハルちゃん、なんか大人の人に肩を掴まれてるけど、知り合いかなぁ?
「い、いらねぇし余計なことすんなよ」
手を差し出されたので、ペロペロとそれを舐める。ちょっと汗かいててしょっぱいね?
「うわっ、何すんだお前!?」
「お、お気に召しみゃせんでしたか?」
「いや、何で舐めたし」
「ひ、必要かと思って」
「いや何でだよ!」
「あ、おててじゃなくて、お股の方がよろしかったでしょうか?」
「何だこいつ!?!?」
私のよだれを必死に制服で拭いてる強盗は、私のあまりの従順さにびっくりしてるみたいだった。*3
「いや、立てよ。人質だぞお前、何してんだ」
「ひ、人質はえっちな目に合うのが、悪い人たちの常識なんですよね……。その、本当は嫌ですけど、よろしくお願いします!」
「何なんだよお前本当に!!!」
強盗はなぜかキレ散らかしてて、頭を掻きむしっている。そしてそんな中で、一人の大人の声が聞こえた。
「今だよ、コハル!」
「メブキを離してぇ!」
「いや掴んですらねぇしって、えっ?」
強盗が謎の地団駄を踏んでいる隙に、スナイパーライフルを構えたコハルちゃんがエントリーしていた。一発は強盗の腕に着弾して拳銃を弾き、二発目は足元で弾けて体勢を崩し、最後の三発目は堂々と胸元へ突き刺さった。
「な、なんだよそれ~」
強盗が目を回しながらそう言ってダウンすると、コハルちゃんがこっちに駆け寄ってくる。こ、コハルちゃん! ヒシっと抱き合う展開かと思って腕を広げて待ち構えてると、コハルちゃんは私のほっぺをくにゅっと引き伸ばした。あー、久しぶりだけど、結構伸びるね!
「バカ、ほんっとうにバカ! よわよわメブキの癖に!」
「コハルちゃんがいるから、何とかなるって思ってたよ!」
ふにふにされ尽くしてから、ペチンと戻される私のほっぺ。今日は一段とヒリヒリしてる。私のために怒ってくれてるからだよね。喜んじゃダメなんだけど、やっぱり嬉しい。
「えへへ、コハルちゃんありがと!」
「もう無茶したらダメなんだからね!」
「うん!」
ふぅ、緊張してたのが落ち着いてきたら、気が抜けちゃったね。ん? あれ、なんかお股のあたりが変な感じがする……あっ。
「こんにちは、君はコハルのお友達かな?」
「こ、こんにちは、春風メブキです。ぴぃ――」*4
「え?」
さっきコハルちゃんの肩を掴んでた大人の人が話しかけてきたタイミングで、私は……その、溢れさせちゃった。……そうだった、私おしっこ行きたかったんだ。健康な体が嬉しすぎて、紙パンツしてなかったのが運のつきだったのかな。
ど、どどど、どうしよぉ! このままじゃ私はお漏らしメブキに改名させられて、全校生徒にレモン水を掛けられる存在になっちゃうよぉ!!! そして退学になった挙句、場末の酒場でビールジョッキにレモン水を注ぐお仕事につくことになるんだぁ!!!
「ぐす、ひっぐ――」
「大丈夫だから、泣かないで」
ポロポロと私は泣いた。下からも上からもお漏らしが止まらなかった。下の方は正直ってこう言うことなの? こんなんなら、ずっと嘘つきのお股でいて欲しいよ。
それから大人の人、おしっこに巻き込んじゃってごめんね。革靴、私のでぐっしょりしちゃったね……。私、エロゲーのヒロインみたいに可愛くないから、ヤだったよね? 本当にごめんね、次はワンコにゃんことして生まれ変わって、おしっこしても恥ずかしくない種族になるね……。
こうして泣きべそかきながら、大人の人にシャーレっていうクソデカビルまで、コハルちゃん共々連れて行かれることとなった。大人の人、コハルちゃんに先生って呼ばれてるけど、私もそう呼んだほうがいいのかな? おしっこ漏らしに、そんな呼ばれ方したらヤかもしれないけど。
「ガチャガチャぎゅうっとふぃぎゅあっと♪」
そして何故か、私はシャワーを浴びさせてもらっていた。
心配そうなお顔で、大人の人……先生はここに連れてきてくれた。大丈夫、気にしちゃダメだよって何度も言ってくれながら。
「このまーちーに降りたえーんじぇーる♪」
それでもまだ半泣きだった私を、コハルちゃんは元気出しなさいよって励ましてもくれて、服を脱がせてもくれた。いつもありがと、コハルちゃん。コハルちゃんは私のパンツを買いに行ってくれてて、ここにいるのは私だけ。中々落ち着かなかったけど、シャワーを浴びてる内に少しずつ気持ちもへにゃっとなってきてくれた。
「おでましあーいの原型師♪」
うん、退学になって場末の酒場でレモン水をジョッキに注ぐ仕事でも、きっとできそうな気がしてきた! ……でも、やっぱりみんなと一緒にいたい。どうにかして、退学を回避できないかな?
「もーそーばくそー、いっのちがけ♪」
問題なのは、私がお漏らしメブキだとトリニティのみんなにバレちゃうこと。お嬢様学校のトリニティは、お漏らしをしたなんてバレたら退学になっちゃうに違いないから。なら、その事実を何とかして闇に葬り去って、今後は紙パンツを履いて過ごす。これがきっと正解で、私が退学にならないで済む方法なんだよね。
「ガチャガチャぎゅうっとふぃぎゅあっと♪」
うーん、エロゲーとかだと、悪い人との戦いはテレビ局によって中継されて、魔法少女さんとかの痴態が全世界に発信されちゃっていた。つまり、さっきのがテレビで発信されてなければ、私の学生生活は助かるんだ! うん、テレビ局が来てた気はしないし、なんか大丈夫な気がしてきた!
「どとぉのトラブルえーんじぇーる♪」
うん、じゃあ……先生に話してみても良いのかな? とっても心配してくれてたし、お兄ちゃんみたいに優しそうな感じだったし。私のお漏らしが全キヴォトスに発信されてないか、調べるの手伝ってもらえるかも! うん、大丈夫って分かったら、私はお漏らしメブキから春風メブキに戻れるんだ!
「みとれるよぉなぞーけーび、もっと、ちゃんと、めっでなさい♪ みっがきなさい♪ あっがめなさーい♪」
石鹸でごしごしって身体を洗い終えた私は、そのまま先生の元に向かった。コハルちゃんはまだ帰ってきてくれてないので、上の制服だけ着て下はバスタオルで。スカートとパンツは洗濯中だし、急いで確認したいしね! 着せ替えのカスタム可能、実質イフリナちゃんだよ!*5
「せんせーせんせー! 私のお漏らしが全世界に発信されてないか、調べるの手伝ってくれますか!!」
「メブキ、何て格好で出てきたの!?」
「先生と調べ物したくて!」
「服はちゃんと着ないとダメだよ」
「コハルちゃん、まだ帰ってきてないから」
「それでも! 急にそんな格好で出てこられると、びっくりするでしょ」
「あ、そっか、確かに。びっくりさせてごめんなさい、先生」
でも、他に着るものもないから謝っただけ。その場で話し始めると、先生はもにゃとした顔をしてた。
「あ、調べ物の前に。……先生、靴汚しちゃったのもごめんなさい」
先生の靴は私のおしっこにより、おしっこの匂いがする牛さんの皮と化していた。うん、使えないね。だから、ペコリと頭を下げた。靴底が擦り減ってて、ずっと使い続けてた靴だって分かっちゃうから。
「ちょうど、買い替えどきかなって思ってたから」
「先生、ほんと、ですか?」
「うん、良い機会だったんだ」
そっか、それなら良かった、のかな? でも、悪いことをしちゃったのには変わりないから、今度なにか持ってくるね。ミネ団長はしおりを受け取ってくれたけど、先生は何なら喜んでくれるだろ。木彫りのシマエナガとか、喜んでくれるかな。彫るのに失敗して、ハメドリくんになっちゃったけど*6。
「それで、君の画像がネットにアップされてないか調べたいんだっけ?」
「そうです、手伝ってくれますか!」
「大丈夫だよ、ちょっと待ってね……アロナ、やれる?」
先生がタブレットに語りかけると、そのタブレットがひとりでに動き出した。アレクサかな?
「…………わかった、ありがとう。メブキ、大丈夫だって。君の写真や動画、それに情報もネットには流れてなかったよ」
「もう!? というか、そこまで分かるんだ!」
先生のアレクサは、すっごく高性能だった。私が19人分くらいの性能はあるのかもしれない。けど、これで一安心出来る。トリニティに登校した途端に囲まれて、レモン水を掛けられることは無くなったんだから!
「先生ありがとう! ございます!」
駆け寄って、先生のお手々を握ってブンブンする。
わぁ、大人の手だ! お兄ちゃんみたい、おっきいって安心するね! ……ナデナデってしてもらえるかな?
「先生のお手々、おっきいです」
「大人だからね」
「先生はナデポ、できますか?」
「出来るわけ無いよ」
「じゃあ、頭撫でて下さい!」
「いいけど、変なスラング知ってるね」
「? 大人の人は、ナデポと催眠、あと分からせを出来る人が多いんですよね?」
「出来ないよ!?」
「出来ないことは恥ずかしいことじゃないって、昔お兄ちゃんが言ってました」
「そういう意味じゃないよ!」
頭をにゅっと差し出すと、先生はナデナデしてくれた。おっきい手、安心できるね、本当に。えへへ……あれ、やっぱりナデポされてる?
それと、何か誰かが走ってる足音が聞こえたような? あ、扉開いた、コハルちゃんだ。
「メブキ、それに先生!? 何してるの! ていうかその格好何!」
「えっと、ナデポ?」
「違うよ!」
「違うよ先生、そこはグヘヘだよ」
「何言ってるの!?」
プルプルと、コハルちゃんは震えていた。お顔は真っ赤で、もしかしたら私に告白してくれるのかもしれなかった。……ウソ、この流れ知ってる。
「二人とも死刑!! エッチなのはダメ、絶対!!」
コハルちゃんが手に持ってた物を、こっちに投げつける。ひょいっと反射的に避けると、それは先生の頭の上に着弾した。ピンク色のパンツ、コハルちゃんが私用に買って来てくれた新品のもの。びっくりした先生はオズオズとそれを手に掴むと、気まずそうなお顔で私にそれを渡してくれた。
「コハルちゃん、あと先生もありがとう! あ、ございます!」
「メブキ、喋りやすいようにしてくれて良いからね。あとコハル、本当に誤解だから」
「五回も!? エッチ過ぎ! メブキはちっさいのに!! 死刑! 死刑!! 死刑!!!」
んっしょ、と。パンツを履くと、スースーしてたのが無くなって、温かい感じがする。先生にナデナデしてもらいたかったのも、寒かったからかな? あ、バスタオル……。
パサッと音を立ててズレ落ちたバスタオル。二人が反射的に私の方を見て、固まった。あれ? 私、コハルちゃんだけじゃなくて、男の人にもパンツ見られてる? ……イマジナリーお姉ちゃん、こういう時どうすれば良いかな?*7
「ふ、ふへへ、ピンク色だから、コハルちゃんの髪とお揃いだね」
コンビニパンツだから、そんなに可愛くはなくて。でもキチンと恥ずかしくなるのって、何だか不思議な感じ。紙パンツなら、多分そんなこともなかったのに。
照れ隠しで何時もみたいに振る舞って、ほっぺに手を当てると何か熱い。て、照れるってこんな感じなんだ。エロゲーヒロインのみんな、今までテンプレみたいな反応だねって思ってごめんね。ちゃんと私も恥ずかしくて、お顔真っ赤になってると思うよ。
「す、スカート取ってくるね!」
私は全力で駆け出した、この場の全てから逃げようとして。コハルちゃんの真っ赤なお顔と、先生のビックリした顔。その二つを背に走って、ツルッと足が滑って転けた。スライディングみたいに、ズサーっとなっちゃって。二人ににゅっとお尻を突きつけてる姿勢で、突っ伏してしちゃった。
うぅ、これじゃあ私ヘンタイさんだよ。違うのに!
「先生、コハルちゃん、違うからね! コケちゃっただけなの。急に壁尻プレイごっこしたくなっちゃったんじゃないから!」
「~~~~っエッチなのはダメ、有罪、死刑!!!!」
有罪判決まで下された私は、先生にバスタオルを巻き付けられた後、そのまま服が乾燥するまでシャワー室に駆け込んでいた。三角座りをしながら、せかいにさよならって曲を歌った。
ふへへ、座薬100回使ったら全部忘れられるかなぁ?
春風メブキ、お風呂に入る時はエロゲソングを歌い始めるのが日課の女の子。先生の前ではちょっとだけ清楚な気がする(当社比)。
それから服ですが、後日またお店に行ったら、助けてくれたお礼にとあの時の店員さんが自腹でプレゼントしてくれました。やったね!
以下、その日のシッテムの箱に登録された情報
【生徒紹介】
メブキさんは図書委員会に所属している生徒さんです。
言動が斜め横にズレているのは、その、えっちな物が大好きなことらしいのと関係しているのでしょうか?
「先生、えっちな本は保健の副読本なんだよ!」
■PROFILE
春風メブキ
トリニティ総合学園1年・図書委員会 → ?????