東方次龍神   作:ゆっくり無色饅頭

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神、スキアー。

しばらくして、諏訪子が村から帰ってきたので神奈子から預かった文章を渡した。諏訪子はそれを読んで、目を見張った。それを神人も見せてもらった。

 

「何々……諏訪の国の神へ、信仰を明け渡せ。さもなくばこちらは武力にて奪い取る。……なんだこりゃ、阿呆らしい。諏訪子に拒否権無しかよ。」

「そりゃ当たり前よ。相手に拒否権与える訳無いじゃない。阿呆はあんたよ。」

「毒舌だなぁ小裁は……全く。ちょーっと大和行ってくる。」

 

神人は場所も聞かずに、手入れの済んだ神威を手に飛んで行った。小裁もその後を追っていった。二人とも天狗顔負けのスピードである。更に置いてかないでぇー!と、ノアまで着いていった。

 

「行っちゃった……小裁はまだしも神人とノアは知ってるのかな大和の国の場所。」

「知ら……ないよね。」

「はぁ……仕方ない。ならばそこに隠れとる黒いフード男!出て来い。わしが相手じゃ!」

 

豊魅が叫ぶと木の陰から、黒いフード男が出てきた。片目は赤くなっている。そう、スキアーだ。姿が少し変わっており、背中に黒い翼の様な形の闇が出来ている。

 

「クカカ……流石だな。母子鬼神の妹だけはある。」

「諏訪子、霊那を連れて下がっておれ。久々に……本気(マジ)になりそうじゃからな。貴様、そう言えばずっと付いてきておったろう!」

「おお、怖い怖い。確かにいたぜ?今関係は無いがな。貴様には元々用は無いしなぁ。まぁ丁度良い。神の力を見せてやろう!」

 

スキアーの様子が更におかしくなってゆく。黒い闇の杖に、頭の上に黒いリングが浮かび、黒かったもう一つの目が、青に変わり体が青く発光している。更に、バチバチと青白い閃光も走っている。

 

「モードチェンジ。パラドックス!」

「な……この力は!神人と同じか⁉︎」

 

そう、スキアーは次元神力を使ったのだ。異常なまでの威圧感(プレッシャー)に、豊魅はスキアーの上段の蹴りに対し反応が遅れてしまった。

 

「しまっ……!」

「フンッ!」

 

物凄い轟音と共に豊魅はかなり先の林まで吹っ飛ばされた。ただの蹴りが、このパワーならば技なんて喰らえば一溜まりもない。が、現実は非情だ。スキアーは既に吹き飛んだ豊魅に向かって、右手を向けていた。

 

「消えな。ディザスターレイズ!」

「エアブロック!」

 

豊魅は空気の原型を留め、壁を作り出した。その壁はあらゆる変化を拒む最強の壁。たとえスキアーの技でさえも通さなかった。

 

「チッ、面倒な。過去を変える。ザ・パラドックス!」

「エアブロックがッ⁉︎」

 

なんと、豊魅の周りの時間が巻き戻り、エアブロックが消滅したのだ。いや、能力自体の発動が無かったことに変えられたのだ。そして、ディザスターレイズが豊魅を飲み込みそのまま気絶させてしまった。

 

「あーあ、残念なこった。貴様自身にかかってるそれも取れれば今すぐ楽に出来たと言うのに。まぁ、気を失っているお前に言ったところでどうにかなる訳じゃ無いがなぁ!」

 

豊魅の体には傷一つつかない。しかし、気を失う事はある。スキアーの姿が元に戻る。この姿は5分しか持たないようだ。

 

「さて……本当の目的を果たすとしよう。霊那、貴様の能力を頂くぞ!」

「え?きゃぁぁぁ!」

「霊那っ!」

 

諏訪子の後ろに隠れていた霊那はスキアーの陰で出来た腕に捕まれ、引きずられて行った。更に最悪な事に、スキアーはそのまま何処かへ消えていった。

 

「あぁ……私は一体どうすれば良いの⁈」

 

諏訪子は豊魅の手当てが先か後を追うのが先かであたふたしていたのだった。

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