次元樹海神ユグドラシルの力を融合した神人の力により生まれた樹海は、うねうねと気色悪い動きをしながら霊那を回収し神人の前に持ってくる。
「霊那……すまない。俺が遅かったばっかりに。」
(しんみりしてるとこ悪いけど、蘇らせるなら簡単だよ。私の最終手段使えばね。)
「本当か⁉︎スゲェな次元神!」
(あんたも次元神でしょうが。)
「そうなのか?知らなかった。」
神人は自分が次元神になっていることに気が付いてなかったようだ。スキアーは地面から生えてきた触手に縛られ、動けない。頑丈の度合いを超えている。
「(ライフシード。)」
右手に現れたのは光り輝く種。これ一粒に、樹海1億ヘクタール分の生命エネルギーが詰まっている。あらゆる生命をリセットし、さらに生命を与えたり復活できる手段だ。
出しているままでは、維持エネルギーを食うので、さっさと霊那に与えた。するとどうだろう。霊那の体はまばゆい光に包まれ、傷が塞がりどんどん体の機能が再生していく。しかし、最悪の事態が起こった。スキアーが、闇を操り復活中の霊那にぶつけたのだ。闇の中からまばゆい光は漏れ出しているが、ユグドラシルによればこのままではどうなるか分からないらしい。
「チッ!なんて事をしやがる!樹々達よ、奴を貫け!」
「ザ・パラドックス!」
スキアーはザ・パラドックスを発動した。しかし樹々はザ・パラドックスの影響を受けない。なぜならば、次元神の力が流れているためだ。次元神に次元神の能力は効かない。しかしユグドラシルは特殊で生み出した樹海の樹々も、彼女の体の一部として認められる。よってスキアーの力は効かなかったのだ。そのままスキアーは影崎神ごと貫かれる。影崎神は蓬莱人。死にはしない。
「グハッ……!野郎!」
(ふーむ。最高神の右腕ユグドラシルか……少々分が悪いね。ここは引くよスキアー。)
「指図すんじゃねぇ!」
(うるさいよ。洗脳強化。)
「ぐ……ぁァァァ!」
神人から見ればスキアーが叫んだ後急に苦しみだしたようにしか見えない。そのまま、スキアーは何処かへ逃げて行ってしまった。
「……なんとかなった……か。」
光が止み、霊那が神人の腕に受け止められる。しかし黒だった髪は金髪に、同じく黒だった目は赤に変わっていた。これではまるで妖怪になってしまったようだ。しかも追い討ちをかけるように最悪な事が起こった。
「わ……たしは誰?」
「何?まさかお前記憶が!」
(やっぱり……後遺症が残ったわね。あ、10分経つわ。私との接続が切れたら気をつけてね。)
「へ?」
(すっごい疲れるから。じゃねー。)
そのまま神人は霊那を下ろした瞬間に強烈な疲労で倒れてしまうのだった。
「れ……な……」
「……ルーミア?私はルーミア?」
霊那もといルーミアは木の棒で神人をつつきながら聞いた。しかし神人は今意識が無い。いくら話しかけても意味は無い。
「……」
「……そーなのかー♪」
そのままルーミアは何処か消えていったのだった。