一般儀式おじさんypが懐かしみながらアカデミアを過ごす   作:火壁

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粛声制限掛かるな……掛かるな……

 あの後すぐにクロノス教諭の下へ行きO☆HA☆NA☆SHIをしたが、既に倫理委員会に話が通っているようで、十代と翔の退学を決定する制裁デュエルを止める事はできなかった。タイタンの証言や俺が隼人に記録してもらった映像記録を送って再考してもらえないかと話すと、送ってはくれたが明日になってからでなければ結果は分からないだろう。

 

 寝る気分にもなれなかったので、タイタンの船出を見送り、十代のサボりスポットの一つである一本木の立った崖で夜明けを待ちながらキースについて考えていた。

 

 ―――奴をこの島に送り込んだ人物。タイタンはクロノス教諭だと確認が取れたし、キースのついて聞いても知らない様子だった。という事は他に十代を狙う、或いは

 

「俺を狙う人物が、存在する……?まさかな」

 

 十代と絡む事はあれど、それこそ転生者で敵サイド。更に俺の存在を認識して不穏因子として認定し……いやそこまで要らないか。それよりも十代を潰したがる奴と考える方が自然。

 

「敵サイド……と判断するのが妥当か。となると現れるのは……」

 

 そうして俺が思考(もうそう)に耽っていると、いつの間にか夜が明けていた。とは言っても、俺の頭で考えられる内容なんて子供の発想程度でしかなく、お粗末な物でしかなかったが。

 

 そう考えていると、レッド寮からドタドタと早朝には似付かわしくない複数の走る音が聞こえ、その直後にドアを叩く音が周囲の迷惑などお構いなしに響く。どうやら倫理委員会への説得は失敗に終わったようだ。つっかえ!クロノスきょーゆつっかえ!!

 

「しっかし、レッド寮だから許されると思ってんかね……本土のアパートなら一発殴られても仕方ねえだろこれ」

 

 長い島生活で感覚がバグってるんだろうか、差別意識が中世レベルに下がっちまってるじゃんよ。クロノス教諭だって上昇意識ある奴にはたとえレッドでも対等に扱うだろうに、ブルーの連中はどういう意図で差別とか見下すような態度なんだろうな。クレームってどこに入れれば良いんだ?海馬コーポレーションに言っても権利は自らの手で勝ち取るものだ!とかで取り合わないだろうか。

 

「とりあえず、クロノス教諭んとこ行くか」

 

 朝の静けさすら許されないのは基本的人権を守ってねえよなあ?

 

 

 

 

 結論から言うと、最早問題はクロノス教諭の手を離れ深刻化していた。レッド寮へ押し入っていたのは予想通り倫理委員会の回し者で、二人の制裁タッグデュエルという原作既定路線まで話は飛んでいた。どんな理由でもって事なのか、原作の流れは止められないって事なのか。

 

 一先ずクロノス教諭に今回の件を含めて()()として、俺も制裁デュエルに参加できないか確認してみる。校長に確認を取ったが、今回の件はこれ以上審議にかけるつもりは無いとの事。こういうのが冤罪被害を無くせない理由なんだろうなぁ。でも参った、十代と翔二人でも勝てるとは思うが、それはそれとして不安要素が多い。キースの乱入もそうだし、彼のデッキに入っていたカードから考えても暫定転生者が介入してくる可能性を捨てきれない。俺が居るからというバタフライエフェクト的サムシングで差し込まれたと言われればそこまでなんだが……

 

「強化……しに行くか……」

 

 どの道主人公と関わっちまってるんだ。このまま振り切るか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「で?これはどういう状況?」

 

「え……ええっと……」

 

 俺がレッド寮付近の崖下で見たのは、今にも旅立ちますとイカダに乗って旅立たんとしている翔の姿だった。十代はまだいない。原作通りに回ってくれね~~~

 

「もう僕は放っておいてよ。天道君が代わりにアニキと制裁デュエルに出て欲しいんだ」

 

「それに関してはもうクロノス教諭経由で校長に言った。だが倫理委員会はこの件についてこれ以上審議にかける事は無いってお達しだ。てかお前それで出る気か?」

 

 せめて校長や進路指導員に進言してから定期船で出ろよ、と言いたくもなるが、いっぱいいっぱいなんだろう。でもこうは考えなかっただろうか。

 

「それでタッグ相手がいないからって理由で十代が不戦敗判定くらったらどうするつもりだ?」

 

「……え?」

 

「え?じゃねえだろう。クロノス教諭がどれだけオシリスレッドを毛嫌いしてるかもう知ってるだろ?そんな中で一人欠けるってのは、教諭に追い出させる口実が出来るのと変わんねえんだわ。そんな愚行だと分かった今、お前さんはまだやるんか?」

 

 クロノス教諭はまだ改心前、普段から真面目に勉学に励んでいない上に成績ドベの二人へ甘い対応するならまず今回のような事は起きていない。そろそろ現実を見なければならない頃だ。

 

「気になってんだけどさ、お前のその甘ったるさはどこから来るんだ?お前の兄はカイザーと呼ばれる程の腕前とカリスマ、コンプレックスを抱くのは分かるが、デュエルアカデミアの門を開いたのなら卑屈根性は邪魔なだけだろ。心象悪くしてるのは自己責任だし、それを他責的にするのはお前の我儘だしそれを食う気で挑むのがデュエリストだろ?」

 

「う、うるさいな!儀式モンスターなんか使っても強い戦真君と僕は違うんだよ!僕なんか四人家族の五膳目の箸くらい地味な存在なんだから「今お前なんつった?」え?」

 

「今言った台詞はなんだと聞いてるんだ」

 

「え、ええっと……四人家族の五膳目の箸?」

 

「その前だ」

 

「えっと、儀式モンスターなんか使っても「それだふざけんなカス」カス!?」

 

「お前からすれば俺の存在はチートそのものだろう。だがそれは努力と研鑽に裏打ちされた結果であり、無い物ねだりが出来る世界ではない。須らく自分に足りないものを認識した上でそれを補う、或いはあるものを特化させてねじ伏せる手法を導き出す。学生はまだその途中だ。完成がいつかは誰にも分からんがな」

 

 デッキを回していれば誰しもがぶつかる。デッキのバランス、手札事故率、出来るだけ手広いメタ、そのほか諸々。カードゲームをプレイする人すべてに言える事であり、その中で好きなカードを使うのはカードゲーム本来の姿であり、こいつはその解答すら求めていない。ただ強いカード、それも攻撃力だけで判断してる節がある。ソースはこれの前にあったであろう十代とのデュエル。こいつは原作でパトロイドの効果を確認せずに突貫している。それで強くなりたいが通るのはどれだけ甘く見ても小学校高学年までだろう。

 

「その中で儀式モンスターが不遇と呼ばれているのは理解している。だが、そのデッキに負けている奴が、儀式モンスターを悪く言う事も、カードを弱いと断じる事すら恥と知るべきだ」

 

「そ、そこまで言うッスか?」

 

「数字しか見えていない奴が兄のデッキリスト見て強いと思ったカード突っ込んでるだけの紙束でどんなシナジーがあるのかを見ていないような奴が言えた義理か?異次元からの埋葬とか入れなきゃいけないシーンがあったか?ミクロ光線の発動タイミングはジャンボドリルアタック以外どこだ?ビークロイド・コネクション・ゾーンが1枚しかないなら魔法石の採掘や魔法再生を入れるなんかで融合戦術を広げるなんかも出来るはずだ。何故やらん?」

 

「……」

 

 最早だんまりを決め込んでいる。反論しようにもそれも返されると考えてしまっているが、俺が言う前に数人の影が俺たちの会話に割って入る。

 

「翔!!」

 

「翔君!何をやっているの!?」

 

 我らが主人公遊城十代、ヒロイン天上院明日香、カードイラストレーター(来年)隼人、そして

 

「……お兄さん」

 

「翔……」

 

 学園の帝王(カイザー)、サイバー流最強の男、丸藤翔の兄。丸藤亮である。

 

「逃げるのか?」

 

「っ……」

 

「それも良いだろう」

 

「えっ……」

 

 亮の方は語彙力をかなぐり捨てたような台詞一つ吐いただけで去っていこうとする。翔は翔で縋るような捨てられた犬のような表情で亮を見つめる。

 

「ちょ、ちょっと亮!!それだけ?アカデミアを出て行こうとする弟にそれだけなの!?」

 

「翔が望むなら、それもいいだろう」

 

「……」

 

 兄なら止めてくれると思ったのか、梯子を外されたように呆然とする翔。義務教育を経た直後の少年には酷なのかもしれないが、この世界でデュエリストは元の世界でいうスポーツ競技と同じ。まああのコミュ障兄に苛立ちは隠せないが。

 

「聞いたか翔?お前の兄はお前の人生なぞどうでもいいと答えたぜ。デュエリストとなった以上、責任転嫁は出来ない。デュエルの結果も、自分が起こしたトラブルも、それでお前が逃げて野垂れ死のうと、痛くもかゆくもないってさ」

 

「戦真!お前言いすぎだぞ!!」

 

「ここで甘えた事言って腑抜けさせた方が悪手だ。こいつがここまでグズグズになったのは、己を奮い立たせるものも、切磋琢磨できる同好の士も、一歩二歩先を進んで追いかけられる自分より少し強い目標もいなかった」

 

 亮がカイザーと呼ばれる程強くなければ、努力すれば手が届くかもしれないと立ち上がれたかもしれない。十代のように熱い友人が他にいれば、翔が大会に何度も出場して何度負けても勝ちたいと立ち上がれるハートがあれば、十代とデュエルとなっても逃げ腰にはならなかったかもしれない。

 

「尤も、今となっては後の祭り。現状は何も変わらない、ただの自殺志願者となり果てた。そして、実の兄もお前の死に何の感動も無い」

 

「っ……お、お兄さん?」

 

 亮は何も答えない。

 

「なあカイザー、デュエルしようぜ?」

 

「デュエルだと?」

 

「ああ、ひとつものを賭けてさ」

 

「天道君!こんなところでデュエルなんて、しかもアンティデュエルは校則で」

 

「安心しろって。カードなんて賭けないからさ」

 

「いや、そういう意味じゃ……」

 

「賭けるって、何賭けるんだ?」

 

「カードよりよっぽど安いものさ

 

 

 

 

 

 

 

 

 こいつ()のいのち」

 

「「「……は?」」」

 

 十代、明日香、隼人が揃って訳の分からないと疑問符をあげる。そして、これに声をあげたのは、当然だが翔だった。

 

「ちょ、ちょちょちょっと戦真君!?何考えてんスか!!僕の事殺すつもりッスか!!?」

 

「理由は三つ。

 

 一つ、翔に自身の兄がどれだけ自分を想っているのかを理解させる

 二つ、亮が負けた時に翔が生き残る択を用意する事でデュエリストの魂か兄としての矜持か天秤にかける

 三つ、元より死ぬ気満々だった翔の命はカードより安い

 

以上だ」

 

「死ぬ気なんて無いしお兄さんが負ける訳ないッスよ!!」

 

「賭けは簡単だ。俺が負けたら、翔はこのままイカダに乗って陸地を目指す。今すぐだ。お前さんが負けたら、翔は島を出る以外の行動をとる。それは俺が決めるがな。まあ悪いようにはしない。少なくとも島から出す行動はさせないさ。だが、決めるのは亮だ。乗るか反るか、どの道今のままなら翔は陸地へたどり着けるか分からないイカダに着の身着のままで漂流して死ぬだけだ。賭けるには丁度良いだろ」

 

「……良いだろう」

 

 少し不機嫌になったな。声音で分かるのなんか嫌だな。

 

「「デュエル!!」」

 

 天道戦真VS丸藤亮

 

「先攻は譲ろう」

 

「先攻要らないだけだろ。もらうけど。俺のターン!ドローしてスタンバイ、メインフェイズだ。モンスターをセット。カードを3枚セットしてターンエンド」

 

「戦真君にしては、ちょっと不気味」

 

「1ターン目でも儀式召喚をしてくる戦真だ。あのセットカードにも何かあるんだろう」

 

「でも、戦真が負けたら翔は出て行ってしまうんだなぁ。流石にカイザーもそんな事させたくないと思うし、カイザーも手加減せざるを得ないはずなんだなぁ」

 

「天道君も亮も何を考えているのかしら!!これで亮が勝って翔君が死ぬかもしれなくなったらどうするつもりで」

 

「明日香……」

 

 明日香の憤りを受けてか、亮の動きも緩慢になっている。ここからならワンキル出来ると余裕ぶってるんだろう。だけど、それで手抜かれるのも癪だ。

 

「カイザー、何を考えている?」

 

「俺を倒したという称号が欲しいのならくれてやる。だが、翔を巻き込むのは許さん」

 

「何?弟人質に取られて怒ってるわけ?元より不出来で社会的外聞の悪い丸藤家の悪性腫瘍みたいな奴を後生大事に守る道理ってどこにあるんだ?」

 

「っ黙れ!」

 

「「「「っ!!」」」」

 

「……お兄さん」

 

 亮が初めて怒りを俺に向ける。いいぞぉ、怒りはやはり分かり良い。

 

「なら何故先程お前は翔を引き留めなかった?あのイカダで食料や水も無しなら餓死や枯死は必至。お前さんが俺を咎めるのはお門違いというものだ。命を軽んじているという点では、同じ穴の狢なんだからな」

 

「俺は……翔が諦めたのなら、その道を進めば良いと」

 

「お前さんが思っているよりずっと、翔は弱い。お前さんは学園で英雄的存在だが、あいつの学園生活ははっきり言ってクソだ。友好関係も希薄、デュエルが弱けりゃ卑下されるこの環境。強くなるにもオシリスレッドは何をやっても無駄というレッテルが、あいつの脚を固める。頼りの兄も、天上の存在で話す事すらままならない。アカデミアで習う内容なんざルルブ見れば分かる基礎ルールばかりでデッキ構築にまつわる話は碌に聞けない。環境もクソ、人間関係もクソ、強くなる土台も無い。そんな中で戦うなんざ、無理な話だ。そして何より、お前から翔に話には行ったのか?」

 

「……いいや」

 

「呆れ果てたな。入学おめでとうの一言も無いと?逃げ出して仕方ないだろうさ。俺が気に入らないのは死ぬ可能性度外視で夜逃げして十代が問答無用で退学になる可能性に目を向けなかった事と、デュエルへの姿勢だけだ。そいつを叩きなおして制裁デュエルに勝つと本気で誓うなら、俺は力を与える準備がある」

 

「っ戦真君!」

 

 最終的には亮と共にプロリーグ設立する奴なら、潜在能力自体は一定以上はあるんだ。元の世界で才能が錆び付くのと同じように、デュエルの腕も錆び付くと言うだけ。それが磨かれてデュエルが面白くなるなら、それは上等じゃないか。

 

「最後に、お前は一つ勘違いしてる」

 

「……何がだ?」

 

「……なんでお前が勝つ前提なんだ?お前が本気を出そうが勝つのは俺なのに」

 

「っ、フフフ」

 

 亮が笑う。俺の意図にでも気づいたか?まあ分かりやすく言ったからな……分かりやすかったよな?

 

「そうか、なら大丈夫だな。俺のターンドロー。『サイバー・ドラゴン』は、相手フィールドにのみモンスターが存在する時、手札から特殊召喚出来る。更に手札から『パワー・ボンド』を発動!手札のサイバー・ドラゴン2体を生贄に、『サイバー・ツイン・ドラゴン』を融合召喚!!」

 

 サイバー・ツイン・ドラゴン ☆8

 ATK2800/DEF2100

 

「パワー・ボンドは、融合召喚したモンスターの攻撃力を倍にする。よって攻撃力は」

 

 サイバー・ツイン・ドラゴン

 ATK2800→5600

 

「攻撃力5600!?」

 

「戦真君……本当に勝てるんだよね?」

 

「バトル!先ずは、サイバー・ドラゴンでセットモンスターに攻撃!エヴォリューション・バースト!!」

 

「リバースカードオープン!『粛声なるガーディアン』!!」

 

「っ!なんだそのカードは」

 

「まあ今は何も無いんだけど」

 

「なら攻撃は継続だ!いけ!!」

 

 機械竜のブレスが俺のモンスターを破壊する。そのカードは

 

「『メタモルポッド』だ!!」

 

「効果で最大級の手札交換を行う強力なリバースモンスターか!!」

 

「そゆこと!!俺は2枚!あんたも3枚捨てて5枚ドローだ!そして、そちらが何も無ければ、粛声なるガーディアンの効果が発動する!!」

 

「さっき発動した永続トラップ!」

 

「戦闘・効果で俺の儀式以外のモンスターが破壊された場合、手札・デッキからローガーディアンを特殊召喚する!!さあ行くぞ!」

 

 破壊された壺から光の守護者が姿を現す。その力はフィールドの全てのモンスターの中で最弱。しかし、これが

 

「俺の最強のモンスターだ!!」

 

「成程、それがお前のフェイバリットか。だが、サイバー・ツイン・ドラゴンの前に、その程度の壁は無意味!サイバー・ツイン・ドラゴンで、ローガーディアンを攻撃!!」

 

「墓地の『超電磁タートル』を除外し、効果発動!!バトルフェイズを終了する!!」

 

「俺は『サイバー・ジラフ』を召喚。このカードを生贄に捧げ、このターン、俺の受ける効果ダメージは0になる。カードを2枚伏せてターンエンド」

 

 当然の如くデメリットを帳消しにする。さあここから全部ぶっ壊すぞ。

 

「俺のターン!正面切るには整地が大事!速攻魔法『ツインツイスター』発動!手札1枚をコストに、フィールドの魔法・罠カード2枚までを破壊する!」

 

「速攻魔法『融合解除』。サイバー・ツイン・ドラゴンの融合を解除。墓地のサイバー・ドラゴン2体を守備表示で特殊召喚!」

 

 もう1枚は『サイバネティック・ヒドゥン・テクノロジー』。この状況では使用しても意味がない。壁を増やす事を選択したようだが

 

「無駄だあ!!永続トラップ『最終突撃命令』!!」

 

「最終突撃命令だと!?」

 

「ここで攻撃表示に固定する永続トラップ!」

 

「そして粛声なるガーディアンの効果を発動!このカードを墓地へ送り、俺の儀式モンスターであるローガーディアンを対象、他のモンスター全ての攻撃力の合計分アップする!攻撃力の合計は6300!よってローガーディアンの攻撃力は」

 

 ローガーディアン

 ATK2050→8350

 

「8350!!?」

 

「そして!俺は墓地を見逃さない男!『D.D.クロウ』を墓地へ送り、相手の墓地の『超電磁タートル』を除外する!」

 

「くう!?」

 

「バトルだ!ローガーディアンでサイバー・ドラゴンを攻撃!!断罪の粛声!!」

 

「ぐぅうううあああああああああ!!!」

 

 丸藤亮

 LP4000→0

 

 亮のライフが消し飛ぶ。ライフが0になったアラートが鳴り響き、デュエルの終了を告げる。翔も明日香も隼人も、起きた事が信じられない様子で俺を見つめる。

 

「今のサイバー・ドラゴン、なんでエンドにしなかったんだ?」

 

「あれだけリバースカードがあるなら高パワーよりも連続攻撃で攻めるべきだと考えたんだ。結局それが裏目に出てしまったが」

 

「予測が必ずしも当たるとは限らないってな。さて、俺の勝ちだし翔は好きにさせてもらうぞ」

 

「なあ……本当に悪い事はしないんだよな?」

 

「しつけえゾ。ちゃんと強化を図るだけだから安心しろよな。元々はお前さんが先陣切らなきゃいけない話だってのに」

 

「ああ、感謝してる」

 

 本当にしてる……んだよなこいつ?まあ嘘つく要素は無いし、只々口数少ないのがダメ要素に引っかかりすぎるだろ……これでプロ契約引く手数多になるとか、スポンサーそれでええんか?

 

「つー事だ翔、明日から鍛えてやる。そのナメクジみたいな精神も鍛えなおすからそのつもりで」

 

「えっと……それで強くなれるんスか?」

 

「なんだ?どうせ強くなる宛てなんか無いんだからここは乗っとくべきだろ。それともこのまま努力せずラッキーパンチで何とかなるように祈っとくか?そんな事で俺の強化イベント逃すって言うなら今すぐにでもお前の望みだった海にフリーダイブさせるけど」

 

「よろしくお願いしまっす!」

 

 ま、冗談なんですけどね。

 

 兎に角これで大団円。あるかもしれない敵転生者への対策ができる。

 

 

 

 

 

 そういえば学園に俺以外の転生者っているのか?




戦真「墓穴入れたかったけど、この環境強すぎるしクロウでいいかなって……アレもしかしてクロウの方がこの環境強い?」
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