天然の天才、作られた天才、そして努力の天才 作:古明地こいしさん
目の前の出来事を楽観視するのは人の本能であり疑問に思うのは極小数である」
席につきさえすれば後は楽だな。それにしても俺と有栖が隣同士だってのは学校側の采配か
恐らく何かしらあった時いち早く対処出来る俺が隣りという方がいいのだろう
他の生徒だとパニックになりかねない
まぁそれを見て試す所もあるのかもしれないが
「隣りですね、これからよろしくお願いします。信頼してますよ」
「ああ、期待に応えられるように努力するよ」
「ふふ、本当にこれまで見てきましたが私の傍に着いてくるために努力をしてきました。それは私が好きだからなどという甘い話では無いのを理解しています。ただ助けたい、手を貸したいという善意からくるもの。それも偽善ではなく純粋な気持ち...本当にあなたは面白い」
有栖に着いていくのに確かに苦労した。授業はちんぷんかんぷんになる内容ばかり、挙句の果てには最下位でクラスの汚点とまで昔は言われた
だがそこから登りつめ過去の記憶を思い出し、有栖の面倒を見ていない時間は全て勉強に費やして有栖の隣りに立った
体育は元々運動神経が良かったのもあり、運動は出来てたがそれで有栖は拗ねる事ばかり
有栖が運動できないので1人だけ運動でチヤホヤされてるのが気に食わなかったらしい。
それで屈辱的とか言われたが仕方がないことだ
それに有栖が運動できないので俺も運動しませんじゃ有栖の沽券に関わる
その事を伝えたらズルいとか言われてベッドに押し倒された
よく分からない日だったな、あれは
「皆さん席には着いてるな、今日からこのクラスの担任を務める、真嶋智也だ」
この学校の事を事細かに説明がなされた。が、特に明かすべき話は明かしていない。まぁいいだろう、有栖なら直ぐに答えへと辿り着く
俺も聞いた時なんだそりゃとなったがつまりは実力...だけではなく、ポイントを持ってる者が勝者になっている。
そんなこと隣りの有栖はなんら考えていないだろうが
先生の説明が終わると皆自由行動が始まるが1人、ガタイのいい男が演説のようなものを始める
「みんな、聞いてくれ。俺は葛城康平という。これからみんなに互いを知りなかよくなるために自己紹介をしてもらいたいと思ってるのだがどうだろうか?」
賛成の声がたくさんあがる。自己紹介をしていく中俺と有栖は帰る準備をしていた
「そこの2人はもう帰るのか?自己紹介だけでも」
「...そうだな、名前を言って減るぐらい恐ろしい学校なわけないし...神海慎吾だ。んで、隣りにいるのが俺の主って感じの」
「...坂柳有栖です。全く、そのような自己紹介ではどちらが主かわかりませんよ?では私達はこれで。日用品などの購入がありますし、それに先生に呼ばれていますので」
「そうか、呼び止めて済まなかった。よろしく頼む」
有栖はその言葉に対してはいとも返さずただ営業スマイルで返した。これは恐らく勝手によろしくしてなさい。こちらは勝手にしますのでということだろう
「よくもまぁあんなにすらすらと言えたもんだ」
「ですが事実です。買わなければ問題が出ますし先生に呼び出されているのもまた事実」
そして先生に聞かされた事は坂柳有栖の部屋と俺の部屋は一緒にするとの事
そしてそうするに当たって女子階のエレベーターに最も近い部屋となった
が、他の女子の部屋に俺が入るのは禁止されている
大きな理由もなく入るような事があれば停学問題、ことによっては退学となるとのこと
「どうだ?今のところ面白そうな事はあったか?」
「いえ、退屈にしかなりませんね。慎吾もスパイスになりうるものはないのでしょう?」
「まぁな...無料コーナー?10万も支給しときながら無料...」
「普通の人ならまだ貰えると浮かれるのでしょうが...」
「なにかあるわな、それこそこんなの作らないといけない理由が」
一つ無料品を手に取ってパッケージの裏や他の品を見ながら言う
有栖はというとその辺歩いてた優しそうな男子上級生に話しかけた
恐らく見た目で釣るつもりなのだろう、男は愚かだからな
「すみません。この無料品を買うのは許されてるのでしょうか?」
「ちゃんと3つまでならな」
「ではなぜこのようなものがあるのか尋ねても...よろしいでしょうか?」
俺は今だけは知らんぷりをしておいた。今有栖の側近だと見られるとあの上級生は話さない可能性がある。なら適当に洗剤でも見るか...ボー○ドにすっか
あと石鹸...これと...あとはクシとヘアアイロンか。高い出費になるが2人で過ごす以上他の人よりかは強く出れるか
「答えられない」
「そうですか...無理を言ってしまい、申し訳ありません。しかし面白い学校ですね、毎月10万という餌をチラつかせ、こうやってヒントを与え、生徒を試す...まさに働く時などそういった類に近いです」
「...今年の1年はすげぇのがきたな...じゃあな」
買い物袋を引っさげて有栖の下へ行く、手を引き一言
「欲しい解答だったか?」
「概ね、ここなら退屈しのぎになりそうです。まずは...そうですね、あのリーダーらしいAクラスの、葛城康平さんを陥れるところをしなければなりませんね」
「自クラス潰そうとするのね」
怖い怖い、そんな女の子に着いてきた俺も俺だが
「それでも着いてきてくれるでしょう?慎吾は」
「あぁ、とりあえず日用品買えたし他のは明日買いに行かないか?」
「ふふ、まるでデートですね」
「これくらい日常茶飯事だったろ。ほら、行くぞ、お姫様」
「そこは行きましょうお姫様ですよ...まだまだ教育がなっていませんね」
怖っ、有栖は俺をどうする気だよ...まぁいいか。好きなようにしてくれたら、なるようになるさ。楽しさ....この学校に退屈しのぎとスパイスがあるようだしな
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