天然の天才、作られた天才、そして努力の天才   作:古明地こいしさん

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愛の重さ

人の付き合い方は人それぞれ、道具のように付き合えば真摯になって付き合うものも

 

「おはよう有栖、朝の準備するか」

 

彼は私のために死にものぐるいでメイクアップ技術を身につけた。と、言っても安物の技術だが

お風呂も一緒に入る。私の身体問題がある以上、1人で入るのは危険、私は彼以外でお風呂にて世話されるくらいなら入らないでタオルで拭いてる方がマシ

そう思うほど彼じゃないと嫌だ

 

私は彼に2度勝っている。真剣勝負にて

チェスでは大差がつくのは分かっていたので別のゲーム、それこそテストの点数などの軽いもの

重ければ重いほど気持ちが壊れてしまうため

1度目の勝利で私は彼を見限った

ああ、この程度だったのかと

でも違った。彼はもう一度勝負を挑んできた

挑戦を受け取らない理由なんてなかったから受け取りやはり勝った

しかし見受けられたのはパーフェクトまではいかなかったが私の一歩手前、そこで彼は諦めこう言ったのだ

 

「凡人が足掻いたところでこの程度か、ごめん。迷惑かけて」

 

凡人が足掻いて私の一歩手前?私達が解いた問題は大学レベルもあった。それを解きながら凡人とは凡人を嘲笑うかのような発言だ

彼の素行は問題がない。同じ学校を出て...裏表は...あると言えばあるが私にしか見せない。それに私に見せたところで暴行を行うわけではなく、ただ私の愚痴や彼の愚痴をお互い言い合うだけ

悪い所などひとつもない

娯楽施設に彼が行ったという話も聞いたことがない。それはそれでどうかと思うが

私の世話でいっぱいいっぱいなのだろう

 

「ん、終わったよ。今日も可愛いじゃん」

 

「ありがとうございます」

 

ああ、愛おしい。今すぐにでもベッドに押し倒して彼を束縛し、誰にも届かない所に幽閉したい。

ですがそんなこと彼は望んでいない

例え私の一方的な愛だとしても、例え私がそのような行動をしても、彼は笑って許してくれるのでしょう。ああ、いや行動理由ぐらいは聞くでしょうが

彼は私の右腕、最高の手駒...などではなく、想い人

努力で成り上がってきた天才は倒すべき好敵手ではなく、手元に置いておきたい恋人として

 

「はい。朝ごはん」

 

「いつもありがとうございます。慎吾くん」

 

「なんだよ、改まって」

 

「...いえ、着いてくるのは当たり前ですがそれに礼を言えないようでは上に立つ者として失格ですからね」

 

「ああはいはい、俺は下僕ですよ」

 

「そうやって愚痴を言いながらも着いてくる貴方が大好きです」

 

そうやって私達の朝は終わった

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