正義実現委員会の閻魔様   作:光からの使者

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アビドス3章、更新分読んだ感想。

 スゥーーーー、ホシノォォォォ!!!!

 いや、もう‥‥はい…情報量の大波でこれ以上何も言えませんでした。
 これハッピーエンド行けるのかな‥‥行けるといいな…

 だがハピエンを求める心を捨てる理由にはならない(ᓀ‸ᓂ)

 35話
 独立傭兵 レイヴン様、感想ありがとうございます。
 



2限目:暖かき心

 

 そして始まった補習授業部の活動。

 けれどその雲行きはそうそう良いものではなかった。

 

 初日では顔合わせということで自己紹介を行ったのだが…

 

 コハルちゃんはどうも周りとは上手く馴染めそうな雰囲気ではなかった。

 

 アズサちゃんはヒフミちゃん曰はく転校してあまり時間が経っていないらしい。そのため学習も2年生用ではなく1年生のカリキュラムを受けている。けれど本人はやる気に満ち溢れていた。

 

 そしてハナコちゃん。おっとりとした雰囲気をしており一見はヒフミちゃん同様まともそうに見える。実際補習授業部の中ではメンバーの中を取り持とうとしていた。ただ補習授業部に入れられたということは、彼女にも理由があるわけであって…

 

 そんなこんな初日を終えたわけだが、補習授業部を抜けるには試験で全員が合格ラインを越えなくてはならない。

 

 第1次試験へ向けて試験勉強が始まるのであった。

 

 

 

 

◇◇◇

 

 ある日の放課後。1次試験が迫る中、補習授業部の面々は教室に集まり勉強に取り組んでいた。

 

 「あら、コハルちゃん?何かわからない問題がありました?」

 

 「いっ、いや別に!」

 

 「ちなみに今見ているページは試験範囲ではありませんよ」

 

 ハナコちゃんに指摘されたコハルちゃんは顔を赤くする。

 

 「し、知ってるし!今回の範囲は余裕だから先の所を予習してるだけだし!!」

 

 初日とはうって変わってメンバー間での雰囲気は良好だ。

 お互いわからないところを教え合っている。

 

 先生と勉強を見えている内に面々の得意科目や苦手科目など把握できるようになった。

 微力ながらも手伝えてる気がして嬉しく思う。

 

 「”みんないい感じみたいだね”」

 

 「はい!ハナコさんが何だかすごくって…!それにアズサちゃんも学習意欲たっぷりです!」

 

 「この分なら全員合格行けるんじゃない?」

 

 補習授業部の様子にヒフミちゃんはほっと胸を撫でおろす。

 

 「本当によかった‥‥実はすっごく心配してたんです。『1次試験で不合格者がでたら、合宿に行ってください』ってティーパーティーから言われてまして…」

 

 「”合宿?”」

 

 そんな話聞かされてましたっけ?

 

 「はい、そうなんです‥‥それにもし第3次試験まで全て落ちてしまったら‥‥うぅ…」

 

 どうも、聞かされてない話がありそうだ。第3次試験に落ちた場合、何があると言うんだか…

 

 「と、ともかくそれも杞憂に終わりそうです。暗い話は終わりにして、試験は問題なさそうです!…ですが、ハナコさんは勉強ができる感じに見えますがどうして落第してしまったのでしょうか?私みたいにテストを受けられなくてとか、何か事情があったんでしょうか?」

 

 うーん…それはよくわからない。

 あたしにも問題が分からないって聞くことはあったけど、あたしの話すこと1から10まで応えられていたしテストが受けられなかった線が妥当だろう。

 

 にしても何か引っかかるんだよなぁ…職業柄、変に勘ぐってしまうというか。

 

 「副先生!ここの計算問題について教えて欲しい!!」

 

 おっ、アズサちゃん積極的でいいね!

 

 「ここの問題は問題文に注目してみて。そして、ここはこう言った方程式に当てはめると‥‥」

 

 「なるほど。わかりやすい」

 

 「”黒狐もすっかり先生が板についてきたんじゃない?”」

 

 「いえいえ。先生にはまだまた及びません」

 

 「副先生!教えてもらってもいいですか~~」

 

 「はいはい!今行くよ!」

 

 

 「ところで副先生、お面で顔を隠すのってとってもエッチだと思いませんか?」

 

 はーい、からかわないの。

 

 「エッチなのはダメ!!死刑!!」

 

 コハルちゃ~ん、反応しちゃダメよ~~。

 

‥‥あたし、エッチなの?てかエッチって何?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇

 

 

 そうこうしながらも第1次試験当日を迎えた。

 

 この日のために補習授業部の面々は勉強を重ねてきた。やる気もひしひしと伝わってくる。

 

 「うぅっ…」

 

 緊張が抜けきらないヒフミちゃん。

 

 「ふふっ」

 

 反対に緊張など微塵も感じないハナコちゃん。

 

 「‥‥」

 

 特に思う所がないのか静かにたたずむアズサちゃん。

 

 「え、エリートの力を見せてやるんだから!」

 

 自信満々に告げるコハルちゃん。

 

 各々の気持ちはあれど時間は待ってくれない。

 

 「”みんな、落ち着いて頑張ってね”」

 

 「放課後の努力をを思い出して、精いっぱい出し切って」

 

 みんなにエールを送り、いよいよ試験が始まる。

 

 「”始め!”」

 

 

 

 ◇◇◇

 

 

 

 制限時間60分で行われる第1次試験。

 内容は基礎的な問題が大半を占めている。テストに取り掛かる面々は三者三様の表情であった。

 ある者は自信に満ち、ある者は既に問題を解き終え、ある者は不安ながらも試験に臨んだ。

 

 

 そして終了のチャイムが鳴る。

 

 「”テスト終了!!”」

 

 「答案用紙はこちらで回収します。皆さんは採点が終わるまで教室で待機していてください」

 

 答案用紙を回収し、先生と共に別室で採点を行う。

 みんなの席に寄った時、反応は様々だ。なんとなく結果は察せられそうだが。

 

 助監督として試験を見ていたがカンニングは見られなかった。ひとまず問題はない。

 ただ…ハナコちゃんの余裕そうな表情が気になった。なんとなくだが。

 

 

 採点を終えみんなの待つ教室に戻る。

 

 「みなさん、お疲れ様でした…!。今回のテストでは100点中60点以上取れれば合格だそうです。先生方結果発表をお願いします!」

 

 満を持して結果を発表する。

 

 阿慈谷ヒフミ 72点---合格

 

 「あ、ありがとうございます!無難な点数ですがよかったです!」

 

 ヒフミちゃんは特に何の問題もなかったからよし!

 これに懲りてテストはちゃんと受けなよ?

 

 続いて

 

 白洲アズサ 32点--ー不合格

 

 「‥‥はいぃっ!?」

 

 「ちっ、紙一重だったか」

 

 「待ってください、紙一重って点数じゃないですよ!?結構足りてませんよ!?」

 

 確かに漫画で言われていた表現で言えば『めちゃくちゃ厚い紙一重』ね。

 でもまぁ、簡単な基礎問題はとれているんだ。ちょっとした応用問題で採り逃しがあるくらいで。

 もう少し期間があれば、合格できたと思う。

 

 そして次が‥‥

 

 下江コハル 11点---不合格

 

 「コハルちゃんんんんんんっ!?力を隠してたんじゃなかったんですか!?それとも2年、3年生用の試験を受けてしまったんですか!!」

 

 「やっ、その…か、かなり難しかったし…」

 

 「簡単でしたよ!?小テストみたいな難易度でしたよ!?」

 

 「あらあら…」

 

 うーん、コハルちゃんはまだまだ学習が身についていなかったのかもしれない。

 補習授業部でも緊張気味だったし不安から来るものもあったのかも。

 

 さて問題は次だが‥‥

 

 浦和ハナコ 2点‥‥不合格

 

 

 「2点!?!?2点ですか!?20点の間違いじゃなくて!?いえ、20点でも駄目なのですが…!寧ろ何が正解だったんですか!?と言いますか待ってください、ハナコちゃんなんだかとっても勉強できる感じじゃありませんでした!?」

 

 「確かに私、そういう雰囲気あるみたいですね…まぁ、成績は別なのですが」

 

 

 「雰囲気!?雰囲気だけだったんですか!?成績とは別ってどういう事ですか!?」

 

 興奮と困惑からかハナコちゃんの両肩を掴みぐわんぐわんと力強く揺らしていた。

 

 「あん///激しすぎます‥‥」

 

 「そういうことじゃなくて!!」

 

 スゥ‥‥これなんだよな。もうこれ明らかに手抜いたと思えない不正解ぶりなんだもん。子供向け漫画で毎回0点を取る人物がいるけど、あれわざとじゃないんだよな…

 

 ご丁寧に難しい問題の部分回答だけ当ててよぅ…

 せめて手を抜くなら、もうちょいマシな点を取っててくれ。

 

 試験中の余裕な表情の正体はこれか‥‥

 遊んでたんだ、ハナコちゃん。落第したってのも痴女行為よりこっちが本命だろうて

 

 「う…」

 

 興奮のし過ぎでヒフミちゃんは思わず倒れてしまう。

 その後、一同でヒフミちゃんを介抱しその日は解散となった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 第1次試験の結果。阿慈谷ヒフミ以外合格者なし。

 

 

 

 この時点をもって補習授業部の合宿が決まったのだった。。

 

 

 

 

 

 

◇◇◇

 

 補習授業部の合宿が決まった帰り道。

 先生はナギサさんに呼ばれたため、あたしは自治区をうろついていた。

 

 当てもなくぶらついていると、珍妙な光景を目の当たりにする。

 

 電柱に縛られた不良がいるのだ。ぐったりとヘッドホンをしながら白目を向いている。

 

 えぇ…‥何、この珍光景。

 銃弾飛び交うキヴォトスだが、こんな光景はそうそう見たことがない。というかヘッドホンで何を聞いてるんだ?

 

 慎重に気絶している不良からヘッドホンを取る。そっと耳に近づけると、爆音の音楽が襲い掛かってきた。

 

 「うおっ!?」

 

 びっくりして手を離しそうになったが、冷静にヘッドフォンを遠ざけた。

 あー、びっくりした…まさか大音量で音楽聞かされたとは…しかも身動きを封じられたまま。

 怖いなぁ…あたしがいない内にどれだけ変わったんだよ、ここは。

 

 というか、あの曲オスティン・ビーバーの『ベイビー』じゃん!

 音量で気づきずらかったけど、うわ懐かしい!一時期あたしのクラスでも流行ってんだよなぁ。

 

 なんて思い出に耽っていたら、別の不良たちがあらわれた。

 

 「あっ!あそこ!」

 

 「なんてひでぇことしやがるんだ!!」

 

 あっ、見られた。誤解してるみたいだけど、これやったのあたしじゃないから。

 

 「おい!てめぇ、トリニティの『走る閃光弾』の仲間だな!!」

 

 「よくもこんな拷問まがいなことを!」

 

 「許せねぇ!!」

 

 どうもその『走る閃光弾』なる人物の仲間だと思われてしまっているらしい。

 

 話を聞く耳も持たないようだし、いっちょ暴れますか。

 最近、自分の弱さを実感するしトレーニングがてら片付けますかね。

 

 

 

 不良たちは持ち寄った銃を一斉に撃ち始める。

 サブマシンガン、マシンガン、スナイパーライフルと選り取り見取りだ。

 けれど日頃彼女たちがターゲットにしているのは非武装の市民、もしくは力の弱い生徒だ。

 はっきり言って銃の打ち方も素人に近くただ乱射しているにすぎない。

 

 縛られた不良の縄を解いて、瞬時に盾にする。

 

 「あばばばば!!」

 

 「アイツ、あたしらの仲間を盾に!?」

 

 「人の心とかないんか!」

 

 ああ、あんたらに対してはとっくに置いてってるよ。

 

 片手でスナイパーライフル持ちの頭を掴み地面に叩き伏せる。

 

 「1人目」

 

 「ち、近寄るなぁぁぁ!」

 

 次にマシンガン持ちの不良を仕留めにかかる。マシンガンを思い切り蹴り上げ、銃口を顔の正面に向けてやった。そんな状態で引き金を引いたのだから、その不良は瞬く間にアフロヘアになって気絶した。

 

 残りはサブマシンガン持ちだが‥‥

 

 「畜生、こうなったら自棄だ!」

 

 震える手で取り出したのはなんとダイナマイトである。

 

 「死ぬなら諸共!!」

 

 大分錯乱してしまっている。自爆される分にはいいが、被害を考慮するとなると困る。

 少し考えていると―――

 

 「閃光弾、投擲!!」

 

 どこからか声がすると不良の足元に筒のようなものが落下する。

 閃光弾と聞いたあたしは筒が破裂する前に目を閉じた。

 

 

 

 破裂すると同時に辺りは真っ白な光に包まれた。

 

 「まっ眩しい!?」

 

 「またあなたたちですね。本当懲りないものです」

 

 「その声は、まさか!」

 

 目を閉じているため状況は分からないが誰かが来たのは確実だろう。

 殴打と銃撃音と共に不良のうめき声が響き渡った。

 

 そっと目を開けると不良たちは全員鎮圧されていた。

 

 「お久しぶりです。っといっても数日前に会いましたね黒狐さん」

 

 そこにいたのは数日前学園であった守月スズミだった。

 

 

 

 

 

 

 ◇◇◇

 

 鎮圧した不良を縛り上げているとスズミちゃんから尋ねられた。

 

 「どうしてあなたはここに?」

 不思議そうに聞く彼女にあたしは答える。

 

 「先生とは別行動でね。たまたま歩いていたら縛られた不良を見てここに」

 

 するとスズミちゃんは納得がいったような顔をする。

 

 「なるほど。そうでしたか。でしたらあれを行ったのは私です」

 

 「えっ、そうなの?」

 

 以外であった。

 正義実現委員会ではない彼女があのような光景を作り出していたのがにわかに信じられなかった。

 

 「危害を加えるつもりではありませんでしたが、無力化しなくてはいけませんでしたので」

 

 「そ、そうなんだ」

  

 それで爆音ヘッドフォンの刑を…おっそろしい。

 でも意外と趣味は合いそうな気がする。ああいった曲、あたし好きよ。

 

 あらかた不良たちを電柱に縛り付け、『ベイビー』の刑に処した。

 

 

 作業を終えたあたしたちだったが、ふと2人してお腹がなってしまった。

 そこでせっかくがてら、あたしはスズミちゃんをある場所に招待することにした。

 

 

◇◇◇

 

 

 

 あたしたちは、中心街から離れた場所にある屋台にやってきた。おでんと書かれた赤い提灯におでん鍋が積まれた荷車、暖簾が風でなびている。

 

 トリニティ自治区にしては滅多に見る機会は少ないだろうレトロチックな風貌は、見る者を引き付ける。

  

 暖簾をくぐり、椅子に座る。

 

 「おでんとは、中々珍しいですね」

 

 「そうでしょうね。トリニティじゃそうそう見ないでしょうし。大将、おまかせで!」

 

 「あいよ」

 

 四角いおでん鍋から漂う湯気を浴びながら、おでんが盛り付けられていく様子を眺める。

 おでん屋の大将は慣れた手つきでお皿に具材を持っていく。そして熱々の出汁を注ぎ、おでんが完成した。

 

 「おまちどうさまです」

 

 スズミの前に置かれた皿には、大根、たまご、ちくわ、こんにゃくがところせまし並べられていた。

 

 「い、いただきます…」

 

 初めてのおでんに少し緊張しながらも箸を手に取る。

 数ある具材の中から、スズミは大根を選んだ。出汁の染みた大根をおそるおそる箸でつまみ、口に入れる。出来立てのおでんは少し熱かったのか、はふはふとしながらも大根を食した。

 

 「この大根‥‥とても柔らかくて食べやすいです。出汁がよく染みていて奥深い味になっているというか…」

 

 思わず片翼をパタパタとさせながら感想を述べるスズミに、あたしも嬉しく感じた。

 

 「そうでしょう?トリニティには飲食店が数あれど、あたしはこの質素で味の染みたおでんが大好きなんだ」

  昔会食で高級食材やらお高いスイーツやら食べたことがあるけど、この質素で味の染みたおでんが上手い。他には柴関ラーメンって場所もいいな。あそこも滅茶苦茶うまかった

 

 

 「柴関ラーメンとは?」

 

 「アビドスってとこにある。これまたうまいお店でね。今度補習授業部の皆も誘おうと思ってる」

 

 柴関ラーメンからアビドスでの出来事、ミレニアムのゲーム開発部での出来事などこれまでサバキが体験した出来事を語った。

 

 「お待ちどうさま、特選おでんの盛り合わせです」

 

 「お、来た来た!」

 

 大方の内容を話終えた頃、大将が山盛りのおでんをテーブルに置いた。卵、だいこん、こんにゃく、昆布、牛すじ、はんぺん、ちくわ、ちくわぶ。おでんの定番の具材がこれでもかと詰まった盛り合わせである。極めつけはおでんから漂う出汁の香り。大将の目利きによって選ばれた昆布から抽出されたエキスがぎっしり詰まっている。

 

 箸を取っているとスズミちゃんの席にも特選おでん盛り合わせが置かれた

 

 「そっちのお嬢ちゃんもどうぞ、食べてってくだせぇな」

 

 「ありがとうございます。では…」

 

 「「いただきます!」」

 

 

 

 

 

 

◇◇◇

 

 

 

 大将のこだわりが詰まったおでんを堪能したあたしたちは、帰路についていた。

 その傍ら、あたしはスズミちゃんに聞いてみたいことがあった。

 

 「‥‥自警団活動っていつもああいう感じなの?」

 

 「はい。かなり広い自治区ですので、巡回活動は欠かせません。ああいった輩も後を絶ちませんので」

 

 「正義感が強いのね。立派なことだと思うよ、あたしは」

 

 「そんなことはありませんよ。ただ誰かが襲われているのを見過ごせなかっただけですから」

 

 誰かに誇るわけでもなく、スズミちゃんは只淡々とした表情で返す

 

  「‥‥前から気になっていたのですが、どうして黒狐さんは悪人を狩っているんですか?ワカモの時もそうでしたし、各地で活躍していた話は耳にしました」

 

 「あたしが悪人狩りしてる理由?うーん、あたしも見過ごせなかったってだけさ。

  責任感…いや、正義感か?上手く表現はできないけど、ほっとけない性分だったから」

 

 「黒狐さんも正義感の強い人なんですね」

 

 正義感が強いねぇ‥‥そうなのかなぁ…カイザーの時だってユメさんやホシノちゃんと一緒に過ごしたから放っておけなかっただけだしなぁ‥‥何なら現役時代より違法行為に手を染めてる気がする。銀行強盗しかり、セミナー襲撃しかり。

 

 あたしの正義ってなんだろう。

 

 ふと立ち止まってスズミちゃんに問いかけた。

 

 「スズミちゃん。あなたにとって正義とは何?」

 

 あたしからの問いにスズミちゃんは少し考え込む。

 

 「実を言うと…正義について、私にはよくわかりません。自警団の活動もトリニティの安全を守りたい、生徒が安全に学校へ通えるようにしたい。そんな思いから参加しましたから」

  

 

 

 

 「‥‥そうよね。『正義』は人それぞれなんだから、わかんなくて当然か」

 

 「ただこれだけははっきりと言えます。『私は私の想いを貫き続けると』」

 

 曇りなき眼で、真っすぐにスズミちゃんは言った。純粋に真っすぐで、芯の通った言葉だ。

 狐面をしていてよかった。仮面の下のあたしの顔はとても緩み切っていたと思う。そんなの恥ずかしくて見せられたものじゃない。

 

 その言葉が聞けてよかった

 

 世界は残酷だ。自分の行いが必ず報われるわけじゃない。

 大人が子供を搾取することも、子供が平和を脅かすこともある。それでも、立って歩かなければならない。

 

 

  「スズミちゃん、あなたは自分を見失わないでね。」

 

  「ええ。私は私のままいるつもりです」」

 

 本当、良い目をしてる。

 

 どうかあなたがあたしと同じ目に遭わないことを祈る。

 

 

 

 

 

 ◇◇◇

 

 

 別れ際、スズミちゃんはあたしに補習授業部のこと、特にアズサちゃんについてたずねられた

 

 

 「うん?アズサちゃんのこと?」

 

 「黒狐さんもご存じかもしれませんが、補習授業部の白洲アズサさんは他校からの転校生なんです」

 

  そういえばヒフミちゃんが言っていたな。他自治区からトリニティに転入してきたって。本人も学習意欲が高くて然程気にもしなかったが。

 

 「それがどうかしたの?」

 

 「彼女とは1度会ったことがありまして、少し気になっているんです」

 

 気になっている?何か不審なことでも?

 

 「数日前の時もそうでしたが、彼女のゲリラ戦術は素人ができる代物ではありませんでした。

  エデン条約の締結が迫っている中での転入…。疑うわけではありませんが、どうも引っかかって

  どうかご注意ください」

 

 なるほどねぇ。あたしとしても彼女は気になる人物でもあった。

 警戒するほどでもないが、用心するには越したことはないだろう。

 

 「わかったわ。ご忠告ありがとう」

 

 そうこうしている内に、シャーレの近くにたどり着いた。

 

 「今日はありがとう。とても楽しかった」

 

 「こちらこそ、美味しいおでんをどうもありがとうございました。

  今度自警団のメンバーを連れていこうと思います」

 

 シャーレの中に入ってしまう前にあたしはスズミちゃんに1つお願いをする

 そうモモトークの交換だ。

 

 「いざという時、貴女の力を貸してもらいたいの」

 

 あたしがそういうとスズミちゃんは二つ返事で承諾した。

 

 「それでしたら、喜んで」

 

 携帯を取り出しモモトークの番号を登録する。

 

 「それでは!!」

 

 そういってスズミちゃんはトリニティ方面へと帰っていった。

 去っていく後姿を見ていると、どこか懐かしいような気がする。シャーレ奪還時よりも前に彼女と会っているような‥‥

 

 うーん…何かもやもやするが気にしていてもしかたない。

 補習授業部の合宿もあるのだ。彼女たちが元の生活に送れるよう。微力ながら手を貸さねば。

 

 先生が帰ってくるまでの間、教材や合宿場に持っていく荷造りをするのであった。

 ついでにエンジェルマートでいくつか材料も買っておいた。

 合宿と言えばあれだからな。

 

 よーし、頑張るぞ!!

 

 




 久しぶりの投稿で本当に申し訳ない。
 中々、文章が書けなくなってたもんで。同じ二次創作小説を書いてる方は詰まった時、どうしてるのだろうか?
ぜひともご教授ください。
 
 余談①:更新分を読んで
 どっすかな…これ、予想してなかったとはいえ話の整合性取れっかな‥‥
 対策委員会編3章どうしよう…

 余談②
 今回連れていったおでん屋はサバキが昔行きつけだった屋台だ。
 久しぶりに受けて、内心喜んでいたぞ。

 読者の皆さんはおでんの具材は何が隙かな?自分はちくわとこんにゃく、さつま揚げが好きです。

 
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