ブルアカ転生withハードモード(旧題:僕思うんですよ、キヴォトスに必要なのは装甲戦力じゃ無いかって。) 作:焼け野原主任
今回は黒服と先生回です。
「初めまして、黒服」
「こちらこそ初めまして、先生」
互いに椅子に座り、部屋の中に緊張感が走る。
実はここまで来るのに大変な労力を消費した、黒服のいるビルへの移動においてIS-2を使わず電車とバスを使って行ったものの、田舎故本数が少なく、黒服のいるビルは割と都市部にあるので本数もあるが、それでも最寄りのバス停から距離があるのでかなりの距離を歩く羽目になった。
というかそれ以上にホシノの説得に時間がかかった。強者ネットワークを駆使して何とか何事も無く済ます事が出来たものの、下手こいてここでホシノからの信用が0どころかマイナスになって仕舞えば即座にバットエンド直行だろう。
セイアちゃん、今はただ、君に感謝を。
「さて、先生がここに来られたと言う事は…何か私に用があってのことでしょう?」
「そうだね…、まず、この時期、僕がここに来ることは予想通りかい?」
「クックック…いえ、今回が初めてですね…」
「ふむふむ、つまり今の僕の状態は
はてさて、そうは言ったものの一体どう話したらいいものか…、包み隠さず全て話すのは憚られるだろうし…、テキトーに嘘を交えて説明してみよう。ダメなら…
「じゃあ、早速本題に入りましょうか、僕は…」
◇◇◇少年説明中…◇◇◇
「クックック…なるほど、つまりはこの世界に入ろうといても立ってもいられなくなり、霊体となって憑依したらこの体だったと…」
「ん…まぁざっくり言うとそうだね、で、納得いただけたかな?」
「ええ、納得しました」
「ならよかった」
コーヒーカップ片手に僕は少し笑顔を浮かべる。
いやぁ…よかったよかった、僕が話し始めてから三十分ちょっとだけど、さっきまでの緊張感のある張り詰めた空気から一転してお茶会ムードになっている。
ちなみにどう説明したのか?
『ゲームでこの世界の未来を知った』なんて言えるはずもなく。ニュアンスを少し変えて、『この世界の外側から(ゲームの世界を)観測していた』と一応本質的な事には嘘は言わずに申し上げたら、当の黒服はなんか自己解釈をして勝手に納得し、友好に接してくれていた。衝突する事無く円満に納得してくれたのは此方としても嬉しい限りです、…なんか嫌な予感はしなくも無いけど。
まぁ、本編でも時期は違えど先生を勧誘するのだし、自分自身の興味があれば邪険に扱われる事はなさそうだ。やはりキヴォトス一出来る男、頼り甲斐がある。
◇◇◇
その後は少しばかり世間話をして解散。連絡先も交換してホクホクである。
ま、ちょっとあの事については話せなかったけど…。
ふと空を見てみると少し日も傾いて来た所、時計と見ると午後六時を刺していたので近くのラーメン屋で夕飯をとり、バスに乗って駅へと向かう。
バスに乗り、お腹にモノを入れた後特有の眠気を感じる頭で僕は思考する。
…一年前のキヴォトス、まだゲーム部は影も形もなく、ホシノやヒナは二年生、そして各校の生徒会長も聞いた事の無い名前が多い。
はぁ〜…、−1から始まる事になるとは思ってもいなかった。
だからと言って、今の問題を解決をしない理由にはならない。
まず、さらりと調べた所だとやっぱりアビドスの借金にはカイザーコーポレーションが関わっている。
そして、恐らく目的もアビドスの大地。
なぜ不毛なアビドスの土地を目標にするのか? これは結構簡単である。
いくら不毛であっても一番手に入れやすいからだ、ゲヘナにトリニティをはじめとした諸々の学校は多大な生徒数と財力を保有している。だから、カイザーが武力で奪い取る事は難しい、なら、生徒数が減少しているうえ財力も無い、それにこちらに借金しているアビドスを狙いにするのは何も間違った判断ではない。
そして、その裏にゲマトリアが関わっている事。彼らにとってはアビドスの土地などどうでも良く、目標はホシノただ一人なのだ。
「…ん〜…」
すぐにカイザーが関係があると知らせるべきか…、いや、今知らせた所で行動には移らないだろう。
…そういえば、来年だったらそろそろ銀行強盗やってる時期だな…、もし今年でもその行動をし始めたら止めるべきか?
『___駅です、お降りの方はボタンを押しください』
「…あ」
ピンポーン
もう駅かと思い、かちりと降車ボタンを押して降りる。
夕方ゆえ、人が少なくなった駅の構内に入り、スカスカの時刻表を確認する。が、ない。
「…え?」
もう一度確認する…が、現在の時刻を指し示す欄には、一つも数字が書かれていない。
「…終電逃した?」
まさか田舎すぎて都市部でもこんなものとは思わなかった、
何かないかともう少し調べるが、ここは小さい駅ゆえ後通るのはこの駅を通過する快速電車のみ。
「やらかしたなぁ…」
今回はアビドスに泊まっていくつもりだったのだがこんな形で当てが外れるとは…、全く、田舎は侮れん。
トボトボと駅の構内から出ると、歩いて帰るという考えが頭をよぎる。
「(いや…無理だな)」
ここからアビドスは相当な距離がある。多分僕の体力じゃ途中でギブアップするだろう。
「どうするか…」
ゴソゴソとポケットの中を探すと、一枚のカードが指先に当たる。
「…第二の大人のカードか」
そう、クレジットカードである、何故かコレも持っていた。
「…泊まるか」
今日はどこかのホテルに泊まる事にした。僕のIS-2に迎えに来てもらってもいいけど距離がある。
あの時交換したホシノのモモトークに今日は遅れると言うメッセージを送る。
「今日は、そっちに帰れません…っと、これでよし。んで近場のホテルは…」
スマホのマップで近くのホテルを探す。
すると、近くにビジネスホテルが一つあることがわかった、今日はそこに泊まろう。
「眠い…」
満腹感と妙な焦燥感に煽られて余計に眠気が…。
早くホテルに向かうか…。
◇◇◇
「うっわ…」
途中から人気のない路地に入った事から少々嫌な予感がしていたが、外観があまりよろしくない。
近くには倒された自転車があり、幾つかのゴミ袋が放置されている。
せめてもの救いが生ごみじゃなかったこと、変な匂いはしなくてよかった。
「つっても、文句は言えないか…眠い…」
眠気でフラフラとした足取りでそのホテルの入り口に近づいた時、何者かに後から何かを嗅がせられる。
「!? 誰…スゥ…」
眠さで限界だった僕の記憶はここで途切れた。
◇◇◇
私は途中で見つけたこのアビドス生に後ろから襲いかかり、ハンカチに染み込ませた睡眠薬を嗅がせた。
「すぐ眠ったな…」
「まぁいいさ、これでやっと情報が得られる」
「とりあえず、アジトに連れて帰ろっか!」
私らカタカタヘルメット団は異様なほど頑強に抵抗を続けるアビドスを制圧する為、中にいるであろうアビドス生を捕獲し、内部の情報を吐いてもらう事にした。
捕獲したアビドス生を車に乗せ、アジトへと向かう。
「ああ、一応持ち物とか確認しておけ。銃とか、スマホとかの連絡手段は没収だ」
いつも真面目なリーダーの指示に従ってこのアビドス生の持ち物を調べる。
「OK〜、あ、やっぱ銃持ってた」
「スマホもここにある」
「お、なんか手帳もあるじゃ〜ん。えっと…なになに?」
一緒に持ち物を調べていたいつものギャルっぽい仕草の子が何かを見つける。
「…
「はぁ!?」
「なに?」
その言葉に我々は驚く…が、逆にそれぞれがヘルメット越しでもわかりそうな薄ら笑いを浮かべた。
「「「じゃあ、誘拐しよっか(するか)(しようか)!」」」
お読みいただきありがとうございます。
さて、疲れからか、ヘルメット団に拉致られた先生、はヘルメット団が出した要求とは一体…。
では、また次回。
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