ブルアカ転生withハードモード(旧題:僕思うんですよ、キヴォトスに必要なのは装甲戦力じゃ無いかって。)   作:焼け野原主任

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ども。焼け野原主任です。

今回から始まったアビドス編。どうなるやら…。

では、どうぞ…。


第一章、アビドス編
第五話、砂漠の中で輝いて


 さて、突然ですが皆様方は灼熱の砂漠にある戦車の車内にいた経験はあるでしょうか。

 普通に暮らしている分ではそんな経験無いと思います。と言うか僕もついこの前まではありませんでした。

 

 

 なぜ突然こんなことを話し始めたのか。なぜなら、我々率いるIS-2戦車と二両の輸送車両による車列は、このクソだだっ広い上にクソ熱い砂漠の中を突き進んでいます。

 

 なんでまたそんな辺鄙なところでそんなひいこら苦労しているのかと思うでしょう。事情はさかのぼる事一週間前。

 

 

 

 

 ◇◇◇

 

 

 

 

 

 一週間前のある朝。シャーレの執務室にて。

 

「おはようございます! 先生!」

 

 目の前でホログラムとして出てきたアロナが元気いっぱいに話し始める。

 

「ああ、おはようアロナ、今日は一段と元気だね」

 

「はい! 我々の最初の任務からここ数日間、いろんな生徒から助けを求める手紙が届いていますから!」

 

「つまり! これはシャーレの噂が広がっているという事! いい兆候に違いありません!」

 

「それは良かった、僕らの活動も始まるね」

 

「はい! …ですが」

 

 さっき迄元気いっぱいだったアロナの顔が少し曇る。

 

「ですが?」

 

「少し、他とは違う少々不穏な手紙が一通ありまして」

 

「他とは違う?」

 

「はい、そうなんです。これは先生の許可をもらわないとどうにもできなくて」

 

 ここで僕は一つ思い出した。まだこの時期における一つの懸念と難関があることを。

 

 そして、アロナがホログラムで映し出したその手紙に書かれていたのは、アビドス高等学校からの救援要請。

 

「アビドス高校からの救援要請…ですか?」

 

 ある意味思い通りの展開に少し不安を感じる。が、それは一応心の中に仕舞い込み、表情には出さないようにする。

 

「はい、読みますか?」

 

「そうするよ」

 

 ガーと言う機械音と共に机の下に置かれているプリンターから3枚の紙が吐き出される。

「(紙ベースかぁ…)」

 そんなことを思いながらカサリとその紙を取り、読み始める。

 

 


 

 こんにちは、急にこのような手紙を送ってしまい申し訳ございません。連邦調査部『シャーレ』の先生。

 

 私はアビドス高等学校一年生、十六夜ノノミと申します。

 

 我々、アビドス高等学校は地域の暴力組織によって今現在窮地に立たされています。

 

 

 カサリと捲り、二枚目の紙を読み進める。

 

 

 今回、そのような事態になりどうしても先生のご助力を願いたく、この手紙を送らせていただきました。

 

 どのような理由かは依然分かりませんが、我々の校舎が狙われているのは確かです。

 

 今はまだ何とか食い止める事が出来ていますが、そろそろ弾薬や各種物資が底をつきそうな状態です。

 

 このままでは暴力組織に校舎を占拠されてしまいます。

 

 

 カサリと、三枚目の紙に移る。その紙にはそこまで文字は書かれていなかった。

 

 

 なので、キヴォトスで多くの暴力組織を撃退している先生に改めてご助力を願いにこの手紙を送らせていただきました。

 

 先生、どうか、我々の力になってくれませんか? 

 


 

 

 三枚の手紙をすべて読み終わり、座っている椅子にもたれかかる。

 

「なるほど…」

 

「アビドス高等学校…、たしか、昔はすっごく大きな学校だったらしいのですけど、度重なる気候変動によって町全体が厳しい状況に陥っていると聞きました」

 

「…ちなみにどれくらい? まさか、街の真ん中で遭難するレベルだったりしないよね?」

 

「そのまさからしいですよ、まぁ! 流石に街の真ん中で遭難なんて誇張だと思いますからけど…」

 

「それより、学校の校舎が暴力組織に狙われているなんて、一体何事でしょう…? ただ事ではありませんが…」

 

「…アロナ、シャーレでも連邦生徒会でもいいけどその内のどれかが管轄している輸送車両ってある? できれば無限軌道で砂塵に対する防護性が高い奴」

 

 僕はアロナにそう聞く、恐らく現在の自治区内に滑走路のないアビドス高校では輸送機による輸送手段が使えない。そして、ヘリコプターによる輸送も砂漠地帯では難しいし、何より撃墜される可能性もままある。

 

 なら、僕らのIS-2で直接護衛ができて、何より長距離運搬に耐えれる陸上車両を使った方が早い。

 

 と考えうる限りで僕は判断した。

 

「お! もう行く気ですか! さすが先生です!」

 

 ホログラム上でアロナが目をキラキラさせてこちらを見てくる。

 

「うん、助けを求められてるなら行かなきゃね」

 

 そうだ、原作の先生ならそうした。

 

 椅子から立ち上がり、自衛用にシャーレの予算で購入したM10イングラムを肩にかけ、数本のロングマガジンを着ていた服のポケットに入れる。

 

「じゃ、行こうか」

 

「はい!」

 

 アロナのホログラムが仕舞い込まれると同時に僕はシッテムの箱を持ち、バッグに入れる。

 

 

 

 ウィーンと、執務室の自動ドアが開き、退出すると目の前に主席行政官のリンが居た。

 リンは僕が持っているイングラムを見ると

 

「あら、射撃練習でしょうか?」

 

「ううん、今からアビドスに出張に行ってくる。救援要請があったからね」

 

 そういうとリンはああ、と少し納得する表情をして。そして、頑張ってくださいと見送る顔で。

 

「わかりました、いってらっしゃい」

 

 と言った

 

「うん、いってくるよ」

 

 

 僕が歩を進めると、リンが少し思い出した顔をしてこちらに話しかけてくる。

 

「そういえば、アビドスはその環境上かなり暑いので注意してくださいね」

 

「ああ、分かったよ」

 

「(まぁ、そこまで危険視する必要も無いか…)」

 

 

 ◇◇◇

 

 

なんて! 慢心しなければよかったー!!! 

 

 

 そう後悔したけれど、もう遅かった。

 

 結局の所としては一応スポーツドリンクなどの各種経口補水液は持ってきているし、いくつか輸送用とは別に食料を持ってきているから飢餓状態には陥らなくて済むけど…。

 ガラガラと砂漠を走りながら、近辺にある物の確認をする。

 …ん? あの半分砂に埋もれた橋、さっきも見なかったか? あれ、この線路…さっき乗り越えたような…。

 

 暑さでかくじっとりとした汗とは別に背中を冷や汗がつたう。

 

 まさか…、迷った? 

 

 

 

「車長、現在位置は? …車長?」

 

 操縦手が無線を介して僕に現在位置を聞いてくるが、生憎その答えを今はもちわせていない。

 

「…」

 

 双眼鏡を手にして、再度周囲を確認する…、が、アビドス高校の様な施設は見当たらない、と言うか考えれば僕は原作知識はあるけれど、いろんな施設の細かい全体像と言うのは全く知らないのだった。その事実に落胆しながらもう一度周囲を確認する。あるものと言えば広い砂漠に埋まった建物にこちらに大挙して向かってくる歩兵を乗せた巡航戦車クルセイダー…。

 

 

 

 

 …ん? ()()()()()()()()()()()()? 

 

 

 

 僕はその集団から目を離さずカチリと小型無線機のスイッチを押す。

 

「…、10時方向! クルセイダー! 距離八百! 数6両! 随伴歩兵多数! 迎撃態勢取れ!」

 

「「「えぇ!?」」」

 

 物凄い剣幕で無線機に向かって怒鳴りつける。

 

「砲手! 先頭一両に一発食らわせろ!」

 

 

『ちょ! ちょっと待ってください! なんかいつも以上にハンドルが重くて…!』

 

「なにぃ!?」

 

 砂でも挟まったか? 畜生! 

 

 此方の砲塔が回りきらない内に、相手の方からバァン! と言う小口径砲ゆえの甲高い砲声が響き、バガァンと近くの地面に着弾した。

 

 どうやら初弾は榴弾だったようで、着弾時に巻き上げられた砂埃を思いっきりかぶってしまう。

 

「!? ペッ、ペッ…。この…、てぇ!」

 

 砲の指向が終わり、いろいろなイライラを込めて砲手に砲撃を指示した。

 

『了解!』

 

 その返事と同時にズボィィン!! と、大口径特有の腹に響くすさまじい重低音の効いた砲音が轟くと、集団の先頭を走っていたクルセイダーに直撃し、大爆発を起こす。

 また、その先頭車両にぶつかって後続の動きが止まった。

 

「直撃! よくやった!」

 

『ありがとうございます!』

 

「…ッラァ!」

 

 装填手の聞いたことのない声と同時にガシャン! と閉鎖機が閉まる音がする。

 

「装填完了!」

 

 まさか、さっきので砲弾と一緒に装薬も装填したのか? 化け物すぎるでしょ…。

 

「…次! 先頭車両の右! 撃てぇ!」

 

『了解!』

 

 またも腹に響く砲声を感じながら、再度双眼鏡で敵車両の撃破を確認する。

 

 弾薬庫が誘爆し、砲塔が天高く打ちあがっているのを確認した。

 

「(うおー…、飛んだなぁ…、……あれ中の乗員大丈夫かなぁ?)」

 

 そんなことを思いながら残敵を確認する、歩兵が数人まとまって戦車から降り、こちらに向かっているのが見えたため、近づけないために上部に搭載されたDShkを打ち放つ。

 

 そして気が付いたころには相手は壊滅しており、僕は双眼鏡で戦果を確認する。

 

「(一両…二両…三両…、あれ? 一両足りない…?)」

 

 まさかと思い、周囲を確認すると真横にクルセイダーが一両接近しているのを確認した。

 

 

「(マズ…!)砲手! 6時の方向クルセイダー! 距離500!」

 

 砲手が回頭させるよりも早く、相手は此方に撃ち放ったが砲弾はIS-2の重装甲に阻まれ、貫通はしなかった。

 

「くっ…撃てぇ!」

 

 

 ズドィィンと言う砲音が轟き、相手のクルセイダーを吹き飛ばした。

 

 

 やっと終わったかと思っていたが、周囲をまた見ると新たなクルセイダーの集団が接近していた。

 

「クソ…ここじゃ分が悪い! 近くの市街地に退避! そこで迎え撃つ! 補給車両もついてこい!」

 

 

『『『『了解!』』』』

 

 此方は重戦車とはいえ分が悪い、そのために、我々は近くの市街地へと逃げ込んだ。




お読みいただきありがとうございます。

多分この戦闘シーンは某ウクライナで戦うパンターの漫画を参考にしました。

いやぁ…、やっぱ大口径は強いよね!

次回投稿は多分火曜夜かな?になります。では!また次回!

出して欲しい戦車

  • T−34(1941年型)
  • Tー34−85
  • KV−1(前期型)
  • KV−1(後期型)
  • KV−2
  • IS−1
  • ISU−152
  • SU−122
  • BMP-1(歩兵戦闘車)
  • IV号戦車F2型
  • IV号戦車H型
  • III号戦車M型
  • ティーガー1
  • レオパルト1
  • マウス(!?)
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