ブルアカ転生withハードモード(旧題:僕思うんですよ、キヴォトスに必要なのは装甲戦力じゃ無いかって。) 作:焼け野原主任
アビドス編第2話、ではどうぞ…。
「どうしよう…」
市街地に入ってすぐの廃倉庫内に隠れてDShkのリロードを行い、案の定砲塔リングに詰まっていた砂を多少書き出した後、周辺確認をしていた僕は悩んでいた。
物量不利を感じ、絶対に貫通されないのは分かっているが随伴歩兵がもつ携行対戦車兵器を警戒して市街地に飛び込んで各個撃破を狙ったものの、逆に対戦車兵器を持つ歩兵に肉薄されやすい状況になってしまったのだ。
完全に僕の采配ミスだ、やらかした。
「(だけど、後悔してても仕方ないよね)…補給部隊、敵の配置は?」
頭の中を切り替え、大型無線機で高所に配置した補給車両の乗員であるシャーレのモブ事務員からの報告を聞く。
『先生の戦車から正面方向に約550の距離に2両、確認できますか?』
「(正面方向550…、あ、あれか?)うん、こっちでも確認した」
双眼鏡を使って指示された正面の方向を確認すると、先ほどのクルセイダーが2両停車しているのが見える。
『はい、それから700の地点に10時、3時にそれぞれ4両、合計8両ほどが確認できます。また、それぞれ敵歩兵1個小隊規模を随伴させています』
「(合計10両…。それに10個小隊の随伴歩兵…)歩兵の対戦車火器の有無は?」
『確認出来る限りだと歩兵携行の対戦車ロケットランチャーやそれに類するものは見当たりません。ですが、長銃身のライフルを持った歩兵が数名確認できます、種類に関してはここからでは何とも…』
「(長銃身のライフル…、対戦車ライフルか?)ありがとう。砲手、正面に見える2両の内右の車両に照準を合わせておいてくれ、僕が合図したら砲撃」
『了解』
からからと砲手がハンドルを回し、さっきよりも格段に速くなった旋回速度で照準を合わせる。
ふと、車内を見てみるとまた砲弾と装薬を一緒に持っている装填手の姿が見えた。
「…装填手、またさっきみたいに砲弾と装薬一度に装填しなくていいからね?」
『…バレましたか』
「バレるも何も、危ないでしょ」
『…了解です』
少し不服そうにしながら、持っていた装薬を戻す。
「それでよし、あと次弾榴弾用意」
『了解です』
さて、何の因果か生前読んだ漫画と似たような展開になっちゃったなぁ…。まぁ、いかなきゃならんよね!
すぅ、と息を吸い、口を開けて声を出す。
「目標! 正面のクルセイダー! てぇ!」
ドキャァンン!!!
すさまじい砲音と閉鎖器が擦れる音が混ざって聞こえ、飛翔する砲弾がクルセイダーに着弾し、車内から火の手が上がる。
「一両撃破! もう一両を…!」
そう指示を出す前にギィン! と黒板をひっかく様な金属音が車内に響く。
「弾いただけだ! 砲手! 左の車両を狙え! 操縦手! 次弾砲撃の後に全速後退!」
『『了解!』』
ジャコンと、閉鎖器の鎖栓が閉まる音がする。
『次弾装填完了! 早くぶっ放してやってください!』
「ああ! てぇ!」
またも砲撃音が轟き、クルセイダーを周囲にいた随伴歩兵ごと吹き飛ばす。
そして、先ほどの指示通りに砲撃と同時に操縦手がギアを切り替え、IS-2がギャリギャリと高速で後退し、廃倉庫の壁を突き破って外に出る。
「市街地の中にさらに侵入して各個撃破を狙う! 各員それぞれ歩兵の接近に注意せよ!」
僕はキューポラから身を乗り出し、DShkを操作して接近する歩兵の対処に当たる。
出てから早速、此方に銃口を向けるフルフェイスヘルメットを被った赤い服を着たヘルメット団員に向けて掃射する。
「おらぁ!!」
ドガガガガガガガ!
12.7mm故の重い銃声が連続して響き、それを諸に食らった被っていたヘルメットが粉砕されヘルメット団員が後ろに吹き飛ばされる。
「(うわぁ…)」
僕はその火力に惚れ惚れするよりも先に委縮する。まだ何とかヘイローのお陰で気絶で済んでるが現実だったら確実に死んでいる火力だ。
「…っは! 敵戦車は!」
ドイィィン! と激しい砲撃音が轟き渡り、バゴォンと言う破裂するような爆発音がした。
その後も、砲音一発ごとに一両、また砲撃音と共に一両と、淡々としっかり撃破していくのが見えた。
「…心配なさそうですね、4時方向! 敵戦車! 撃て!」
『了解!』
DShkの銃声、D-25Tの砲声、同軸機銃のDT機関銃の銃声。
そして、ヘルメット団が持っているアサルトライフルの銃声に戦車の近くに落ちるグレネードの爆発音、そして、クルセイダーの爆発音。
そんな音が絶えず轟く戦場…。そこで長く時間がたった後、相手の銃声も、此方の砲声も聞こえなくなり、いつの間にやら戦闘が終わった事に気が付く。
長くも短いような戦闘が終わって少し安心した…が、戦場で油断することは命取りだという事をその後。
が、もう遅い。
一瞬の油断で僕はまだ生き残っていた団員に接近された。
「まず…!」
すぐさまDShkを向けて撃ち放ち、団員を倒すが、その団員は置き土産とばかりにグレネードをこちらに投擲した。
この近距離、僕の体の半身が戦車の中に入っている都合上、満足に回避行動もとれなかった。
ドバァン!
満足に動けないまま、僕はそのグレネードの爆風を諸に食らう。
「あが…」
目の前の視界が白くなる、爆風で近くの空気が吹き飛ばされて息が出来なくなる。
衝撃型グレネードではなかったのか鼓膜は無事だった。
運よく顔は無事だった。
「ぐ…っ」
破損したDShkの代わりに持っていたイングラムM10を装備し、再度周りを確認する。
そして、まだ数名のヘルメット団員が残っていることに、そして、我々の車両の前に居ることに気が付いた。
「はぁ…、はぁ…、追い詰めたぞ…」
破損したヘルメットから顔の一部が露出し、下にあるかわいい顔が見える。
だが、そんなことを気にしている余裕もなかった。
「その戦車を引き渡せ、さもなくば…わかるな?」
こんなに疲弊していても冷静な物言いで赤ヘルメットの指揮官らしき人物が前に出てくる。
「装填手…残弾は?」
僕は小さい声で装填手に聞く。
『…今の体力と同じです』
「すっからかんと、なるほど…」
これは…、手詰まりかな。
原作先生以上に早々と、無茶してしまったツケを、払わなきゃならないか。
「…それぞれ、自衛火器、擲弾をもって車外へ」
無線機で乗員にそう告げる。
『…先生!』
砲手が憤る。…まぁ、あたりまえか、生き残りたいもんね。
「いいさ、僕一人でも行ってくる」
覚悟を決めてハッチから身を乗り出し、瞬時にM10を向ける
「!?」
「んな!?」
突然の行動にヘルメット団が狼狽え、好機とばかりに僕は引き金を引く…も、動かない。
「え…」
セーフティーが、掛ったままだったんだ。
「あ…!?」
僕が困惑している間に、狼狽えていたヘルメット団の団員が気を取り直す。
「…ハハッ、ガキの癖にここまで粘るとは感心だ、だがもう終わりだな」
ジャカカカカ、と残っていたヘルメット団のすべての銃口が僕に突きつけられる。
「(ああ、ダメ…だったかぁ…)」
向けられる銃口に身をゆだね、目を閉じる。
「(こんなに素早く最後を迎えるんだったら、最後にヒナちゃんに思いを、伝えればよかった)」
最後、頭によぎったのはそんな後悔だった。
ズババババババババッ!!
連続した銃声がけたたましく聞こえた。
…だけど、いつまで待ってても銃弾が自分の体を穿つ感覚は来ない。
「(…あれ?)」
一瞬で死んでしまって霊体にでもなってしまっただろうか。
そんな考えを挟み、僕は自分の亡骸を確認する為、ゆっくりと目を開けた。
「(…は?)」
まず先に一つ、…結論としては、そこに人が倒れていた。
さっき迄目の前にいたヘルメット団の人が。
「(…!?)」
訳の分からない状況に僕は目を回した。
「ん、大丈夫?」
「!?」
唐突に後ろから声がした。驚いてそっちの方を見る灰色の髪に同じ色の犬耳が付いた喋り方に少し特徴があり、かつ解決手段として平然と銀行強盗を提案して強行する…。
そんな少女が、僕に手を差し伸べていた。
「シロコ…さん?」
「ん、大丈夫?」
お読みいただきありがとうございます。
◇IS-2のキューポラから子供が上半身出せるの?
結論から言うと出せます。はい。
◇搭乗員とのおねショタも書いてほしいです。
現状ネタとして考えてはいます。ですが、ヒロインに絡ませるのを主目的としているのでちょっと遅れ気味にはなってしまうかもです。
◇大口径は正義
全くもってその通り!
次回、ショタ先生!アビドス高校へ邁進!
出して欲しい戦車
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T−34(1941年型)
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Tー34−85
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KV−1(前期型)
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KV−1(後期型)
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KV−2
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IS−1
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ISU−152
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SU−122
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BMP-1(歩兵戦闘車)
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IV号戦車F2型
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IV号戦車H型
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III号戦車M型
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ティーガー1
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レオパルト1
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マウス(!?)