1-2の教室の中、翡翠 キリエが教壇の前でそう言った。
「じゃあ今回はメダルの歴史について学びましょう。皆さん、コモンメダルやレアメダルの話は槻地先生から聞いたと思いますが……」
キリエがメダロッチを操作して資料を投影。
そこに映し出されたのは、古い石造りの建造物。湖の上の浮島で、六方向に並べられた六角形の柱の中央に、それがあった。
「
資料によればこの遺跡は地下深くまで掘って作られていたという事だが、地震によってほとんど埋もれてしまい、地下二階層までしか入る事ができないという。
本来ならば、日本どころか世界最大規模の遺跡のようだ。遺跡を壊す事なく三階層以降を調査できないか、安全な方法を検討し許可申請中であると資料に書いてある。
「実は私の父も発掘メンバーの考古学者の一人で、私自身も幼い頃に何度か足を運んだ事もあるんですよ。楽しかったなぁ」
懐かしんで微笑みつつ、キリエはそのまま授業を続けた。
新たに画面上に映された資料には、遺跡内の壁画の様子が記録されている。
「アガタ遺跡では、このように壁画なども遺されています。そして面白い事に……これ以外の遺跡でも、他の国でも同じように『空の上からヒトのようなものが降りてくる姿』が描かれているんですよね。これについても色んな議論がされています」
キリエが画面を操作すると、その言葉通りに白い光と共に人型に見える何かが上空から飛来する様子や、黒い影を伴って人々の前に姿を現すシルエットが壁画に描かれているのが分かった。
さらに、白い人型と黒い人型が対峙する姿も。日本だけでなくヨーロッパやエジプト、他にも様々な国で見られる。しかし、これらが何を意味するのかは、見ている生徒たちにも理解できない。
「神や天の使いという『神話説』に、王族・貴族を賛美するための『詩歌説』や、果ては『宇宙人説』まで……でも明確な答えは出ていません。国ごとに多少の違いはあれど同じものが見つかるという最大の謎が解明されない限り、この議論は終わらないとさえ言われています」
太古の時代に思いを馳せているのか、伏し目がちにそう呟くキリエ。
そしてその後も授業は進んでいき、もうじき授業が終わる時間に迫った頃。
「さて、では授業のおさらいとして……十々喜さんに質問です。日本最古のメダル発掘現場、その遺跡の名前は?」
「うえっ!? え、えーっとえっーとー……ヒカル遺跡?」
「うーん、残念。それは教授の名字です。正解はアガタ遺跡ですね」
指名されたメイは不正解でしゅんと肩を落とし、直後にチャイムの音が鳴り響いた。
「授業はここまで! それでは皆さん、また次の授業で~」
「フリント、頭部を狙い撃つんだ!」
「おうよ!」
空に響き渡る銃声、そして鈍い金属音。
「タラバクラバ、機能停止! 勝者は日晴 アスカ選手!」
「よし!」
サイオウ市のメダリオン学園、昼休みのその運動場で、一人の少年と一体のKBT型メダロットがハイタッチを交わしていた。
中等部一年の日晴 アスカ、そして彼の相棒のフリントである。
「これで9戦目だな、アスカ!」
「うん、あと1回でひとまず博士からの課題はクリアだ!」
対戦相手の中等部の生徒がカニの姿をしたメダロットの『MDT-CLB-00 タラバクラバ』を片付けるのを眺めつつ、二人はそんな会話を交わす。
入学してから10日ほど経ち、日々の通学にも慣れ始めたアスカらは、逢留から指定されたロボトルの回数を満たすために戦い続けていたのだ。
「最後の相手は誰にしよっか」
「どうせだったらすっげぇ強いヤツがいいよなァ!」
「いやあんまり強いと負けた時に困るけど……オオルリさん、この学校の生徒とかで心当たりないですか?」
帰る準備を始めていたオオルリはいきなりそのような事を聞かれたので、目を丸くしつつも腕を組んで考え込み、そしてふと顔を上げる。
「そういえば少し前に、レフェリー仲間から『強い生徒がいる』とか『あの子は天才だ』とか聞いた事ありますよ」
「ホントか!?」
「ええ、なんでも見た事のないKWG型メダロットを使うんだとか。確か、日晴選手と同じ新入生ですね」
新入生でKWGと聞いて、ますますフリントは目を輝かせた。
「アスカ! 早速探してみようぜ!」
「確かにちょっと気になるなぁ、まずは聞き込みだね」
そう言って昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴る前に、二人は校舎へと戻っていく。
※ ※ ※ ※ ※
「……っていう事があったんだけど、何か心当たりとかない?」
放課後になって、アスカは友人であるホムラとメイに相談していた。
しかし。
「俺らと同じ学年でKWG型使ってるヤツねぇ。知らねぇなぁ」
「う~ん、私も聞いた事ないかも~」
アスカと同じくまだメダロットに触れて日の浅いメイは当然、ホムラも首を左右に振っている。
調査の出だしから躓いてしまい、アスカは自分の腕を組んで唸った。
「どうしよう、名前もだけどどのクラスかも分かってないんだよね」
「だったら他のクラスの連中に話を聞いてみたらどうだ? そん中に例の天才と同じクラスのヤツもいるだろ」
「面白そ~だから私も行きたい!」
なるほどと思い、アスカは二人を連れて他の教室で聞いて回る。
だが、またしても。
「天才メダロッター? さぁ……そう言われてる人ってこの学園じゃ結構いるからなぁ」
「新入生でものすごく強いヤツね~。俺だってここに来たばかりだからそこまで詳しくないや」
「っていうか、そんなに強い人と絶対ロボトルしたくなんかないわよ。パーツ取られちゃうじゃん」
色々と聞き込みをしたが、成果はなし。
「見つかんないね~……」
「っていうか、思ったんだけどよ。マジでそんな生徒いるのか? そんなにすげぇヤツがいるなら校内ですぐ噂になんだろ、なのに誰も知らないってのはおかしいじゃねぇか」
「うーん、確かに」
とはいえ、アスカたちにはオオルリがわざわざそんなウソをつくようには思えない。
聞き込む人物の範囲を学生から教師に広げようかと考えていたその時、三人の前に二人の女子生徒が出て来た。
「あっ、メイちゃん! それに日晴くんと狩兼くん!」
「何よアンタ、またそいつらと一緒にいるの? 特にそこのスケベ野郎」
ユメとリオだ。リオの方は、ホムラと睨み合っている。
「見つめ合ってて仲良しだよね~二人とも」
『良くない!!』
メイにそう言われて、二人ともバッチリと声を合わせて否定した。
ともかくアスカは二人を諌めつつ、彼女らにも詳しく事情を明かす。
「ふぅん、天才児……悪いけどアタシは聞いた事ないわ」
「役に立たねぇヤツ」
「は?」
「あ?」
今にも喧嘩を始めそうになる雰囲気のホムラとリオ。
そんな彼らを止めるよりも前に、ユメが小さく挙手をした。
「えっと……私、もしかしたら知ってるかも……知れない、です」
『本当か!?』
「ひゃわぅ!?」
今度はホムラとフリントの声が重なり、メイは身を竦めてしまう。
アスカは二人を抑えつつ、再度事情を詳しく聞き込む。
「え、えっと……間違ってても、怒らないで下さいね……?」
「もちろんだよ。それで、どこのクラスなの?」
「確か、1-1にすごい人がいるって……そういう噂がありました。確か、名字はミズクって」
話を聞いて、一行はすぐに件のクラスへと向かうのだった。
そして、1-1の教室内にて。
一行は適当な生徒から件のミズクという人物について聞き取り、案内して貰う。
「あの子がそうだよ」
「え?」
言われて男子生徒が指差した方を見ると、そこにいたのは黒縁の眼鏡をかけている、お嬢様のような女子生徒だった。
黒い髪を青いリボンで後ろに束ねてドリルのように巻き、背中に垂らしている。肌は透き通るように白く、スレンダーな体型だ。
左腕にはメダロッチがあり、確かに賢そうではあるが、見た目で判断できるものではないとはいえとてもロボトルに強そうには思えない。
「えっと、君がミズクさん?」
とりあえず近付いて行ったアスカが、彼女に問いかける。
すると、名を呼ばれた生徒がお辞儀をして微笑んだ。
「はい、
一同はそれぞれメダロットたちも含めて自己紹介をし、彼女の前に来た目的を明かした。
するとマリンは、何か思い至ったような、納得した様子で「なるほど」と頷く。
「ごめんなさい皆さん、その天才メダロッターという方は私の事ではありませんの」
「うーん、そっかぁ」
「でもその噂の子なら知っていますわ、少し呼んでみましょうか?」
そう言うとマリンはメダロッチを操作して、廊下に出て少し離れた場所で通話を始める。
ややあって、彼女はにこやかに笑顔を見せながら戻って来た。
「会ってくれるそうです。ただ、既に学校の外にいるのでそこまで移動しましょうか」
「遠いのか?」
「いえ、そうお時間はかかりません」
マリンの先導で、5人は一度校舎の外へ向かって歩く。
そしてさらに歩いて校門を出ると、すぐに純白のリムジンが彼らの前に現れた。
『えええええ!?』
「さ、どうぞ」
何事でもないような顔をして、マリンは全員を車に乗せる。
初めて乗るリムジンに、アスカもメイもユメも、リオとホムラさえもどこか落ち着かない気分になってしまう。
「あの……水来さん?」
「はい?」
「一体何者なの? こんなすごい車をタクシーみたいに呼べるって」
「何者と言われましても……メダロットの研究家を目指している中学生、としか」
リオに尋ねられてにこやかな表情を見せ、車内に備え付けられた冷蔵庫からジュースを振る舞うマリン。
車はしばらく走り続けた後、その動きをゆっくりと停止させてドアが開く。
「着いたようですわね」
マリンはそう言って一行に外へ出るよう促し、アスカたちはそれに従う。
辿り着いた場所は、サイオウ市駅のロータリーだ。どうやら件の生徒は電車を使ってどこかへ移動しようとしていたらしい。
きょろきょろとマリンが周囲を見回すと、こちらに近付いてくる人物の姿を捉え、その方向に向かって手を振った。
「ノアくん!」
向かって来るその少年は、流れるような銀髪を生やしており、肌は褐色でやや細身。顔立ちは整っており、長いまつ毛から見ても中性的でまるで同年代の少女のようでさえある。
彼の黒曜石のような瞳は真っ直ぐに一行を捉えており、腕を組んで物怖じすることなく目前に立った。
マリンの方はそんな彼の隣に移動し、紹介を始める。
「彼は
ノアと呼ばれた少年は小さく頷きアスカの方に向き直ると、そのまま彼に声をかけた。
「ボクを探していたのは君だろう、日晴 アスカ」
「えっ、俺の名前を?」
「逢留博士から聞いている。例のカブトメダルを託した相手だ、と。博士から課された真剣ロボトルの最後の相手を探しているんだね?」
「話が早くて助かるよ。じゃあ、早速ロボトルを……」
アスカが言いながらフリントを呼び出そうとするが、そこでノアは「待った」と言い放つ。
「レギュレーションはそれで良いけど、君がパーツを賭ける必要はない」
「え?」
「まだ経験の浅い君からパーツを取り上げるのは
その一言にアスカはポカンと口を開き、ホムラが片眉を動かす。
さらに、不満の声がアスカのメダロッチから聞こえて来た。
『てめー随分ナメた口叩くじゃねぇかコラ。オレたちが負けると思ってんのか、あぁん!?』
「ちょっと、フリント……」
「ハッキリ言うけど、その通りだよ」
「え?」
「君たちは造作もなくボクらに負ける、これは嫌味とか驕りとかじゃなく分かり切った事実だ。それでもパーツを賭けたいっていうなら、止めはしない。好きにすれば良い」
彼の言い分にアスカの方も次第に顔をムッとさせ、メダロッチを構える。
ノアもそれに応じて、自分の左腕に装着した黒いメダロッチへ音声入力した。
『メダロット、転送!』
直後、アスカの前にはローンビートルが、ノアの前には見た事のないクワガタのメダロットが出現する。
頭部から伸びる二本の青角に、白いボディと赤い眼光。右腕には苦無のような形の刃に、左腕は六角形の分銅。首にたなびくのは赤いマフラー。
その風貌はまさしく忍者で、西部劇のガンマンをモデルとしたローンビートルとは正反対な印象を与える。
「ムカつく野郎はブッ倒してやる!」
「ドーモ、キバマルです」
声を荒げるフリントとは対照的に、フリントの前に立ったキバマルは両手を合わせて丁寧にお辞儀をした。
アスカの方は、そのKWGメダロットのデータを確認し、目を見張る。
「『MDT-KWG-NG01 オニハヤテ』……このメダロットも、ローンビートルと同じ新世代の機体なのか……!」
「そうだよ。ついでに言えば、この
パーツだけでなくキバマル自身からもただならぬ雰囲気を感じるので、アスカは唇を引き結んで、油断せず戦う事を心に誓う。
「合意と見てよろしいですね!?」
直後、駅の壁からオオルリが姿を現す。
どうやら漫画やアニメにあるような忍者の隠れ身の術のように、壁の模様をプリントした布で身を隠していたらしい。
さらに今回はくのいちを思わせるミニスカートの忍者装束を纏っており、ホムラはその麗しい姿にまた見惚れる。
「これより日晴 アスカ選手とフリント選手、早総 ノア選手とキバマル選手の真剣ロボトルを執り行います! よろしいですか!」
アスカとノアの双方が頷き、それを確認してオオルリが大きく手を挙げた。
「それでは、ロボトル――ファイトォッ!!」
「行っけぇフリント、まずは右腕を狙い撃ちだ!」
「おう!」
開始して即座にアスカが指示を出し、フリントもそれに従って充填しながら付かず離れずの位置取りで接近する。
「キバマル、がむしゃらで
「御意」
対するノア側も、左腕の攻撃準備のため近付いていく。
そして先に充填が終わったフリントが発砲する――瞬間を見計らい、キバマルは一気に距離を詰めた。
結果として右腕へダメージを負うものの、フリントと接近した状態で左腕の充填が完了する。
「速い!?」
「君たちが遅いんだよ」
「でもフリント、その距離ならバックステップで避け……」
左腕を振る動作に合わせ、アスカの言葉に従って下がろうとした、その時。
分銅が
これは最初からパーツの内部に鎖が仕込まれている、いわば鎖分銅だったのだ。
「なぁっ!?」
「まさかホールド攻撃パーツ!? しまった、意表を突かれた!!」
多くのKWG型メダロットのパーツは、頭部が補助・右腕がソード・左腕がハンマーという構成になっている。
しかし、全てがそのセオリーに当てはまるワケではない。例えば、サンジューロというKWGメダロットは左腕がサンダー攻撃だ。
オニハヤテも同様に異なるパーツである可能性はあったのだが、アスカはハンマーだろうと思い込んでしまっていた。
それが決定的な隙を作り、充填・冷却率を損わせるホールド症状がフリントを襲っている。
「くっそぉ……フリント、イチかバチか頭部パーツで相手パーツの破壊を狙おう!」
「わ、かった……!」
《ビリーザハット、充填開始》
キバマルの方に狙いを定めるフリントだが、拘束状態の影響で充填が遅々としており、既に向こうは次の行動に移っていた。
「
「御意」
直後、充填が完了してキバマルの姿が消失し、遅れて発射されたミサイルは標的を見失ってあらぬ場所に着弾、爆発してしまう。
「そんな……ステルス!?」
「隠れ身の術でござる」
攻撃を完全回避した後、再び姿を現すキバマル。
「次は右腕、タチカゼだ」
立ち直る事もままならないまま、今度は接近しての斬撃が左腕に叩き込まれた。
パーツへのダメージは想定以上に重く、このまま攻撃を継続されては破壊されてしまうだろう。
「あのソード、やけに威力が高いわね」
「多分スラッシュだ、ありゃ。ソードと違ってすぐに冷却が始まっちまうから一番近くの相手を標的にする必要があるんだが、代わりに充填直後に使えば高い威力で攻撃できる。相手が近けりゃ近いほど効果的にダメージを与えられるんだ」
観戦しているリオとホムラが言い、状況が好転しない事にアスカが焦りを見せ始める。反撃する事さえできずに負けてしまうのか、と。
「諦めんなよアスカ、もう一回だ!」
フリントに呼びかけられるとハッと顔を上げ、アスカは落ち着きを取り戻した。
先程キバマルからの攻撃を受けた際に、フリントを拘束していた鎖は解けており、反撃のチャンスが訪れているのだ。
改めてアスカは、ラピッドバルカンによる攻撃を指示する。
だが、ノアは短い息と共に頭を振った。
「そんな暇は与えない。今から君たちとボクらの決定的な差を見せてあげるよ。キバマル、チャージ開始」
「
印を結ぶように指を組むと、キバマルの身体にエネルギーが蓄えられる。
そして。
「終わりだ」
ノアの宣告と同時に、戦況に大きな変化が起こった。
エネルギーチャージを行ったキバマルの全身が青く発光し、その背から光の粒子で構成された大きな虫の翅が、まるでメダロットとは別の生き物のように伸び出ているのだ。
突然の事態にフリントやアスカが戸惑う中、ホムラはハッと目を見開く。
「この光……まさか、こいつは!?」
「何するのか知らねぇが、喰らいやがれ!」
フリントの左腕部に付いた銃口が火を吹くのと、
身軽に大きく空へ跳躍したキバマルは、アクロバティックに回転しながら、縦一文字に右腕の刃を振り下ろす。
一瞬の静寂。
数秒後、斬撃を受けたフリントのボディが両断され、爆発と共に全てのパーツが破壊された。
「一撃……!?」
ハッチからメダルが吐き出されるのを呆然と目の当たりにして、辛うじてアスカはその感想を漏らす。
観戦していたユメもリオも絶句しており、ホムラだけは息を呑んで今の攻撃の正体について口ずさんでいた。
「『メダフォース』……か!!」
「メダフォース?」
彼の言葉を聞いていたメイが、首を傾げる。
すると、今度はマリンが解説を始めた。
「メダフォースとは、メダルが成長する事で芽生える、どのメダルにも潜在している特殊な力の事ですわ。今のような攻撃から、パーツの再生や地形の変化、パーツの機能だけでは使えない様々な行動ができますの。要は必殺技です」
「キバマルとフリントの間にはメダフォースの有無という決定的な差があった、だからボクは最初から『勝てない』と言った。これは分かり切った結末だったんだよ」
追い打ちのようにノアが言い、キバマルの方に歩いていく。
「これに懲りたら、もっと相手の力量を見抜く目を――?」
言いながらキバマルに視線を落として、ハッと目を見開いた。
彼の視線の先には、銃痕のくっきりと残ったツノがある。
「……へぇ」
先程のフリントの射撃は、命中していたのだ。キバマルの頭部に。
その事実を認識して、ノアは興味深そうに頷き、自身の相棒と共に駅の方を向く。
「じゃあ、用事があるからボクはこの辺りで。さようなら」
「サヨナラ!」
ノアとキバマルはそれだけ言い残すと、振り返らずに去って行った。
「今のが……天才メダロッターの実力……!」
フリントのメダルをメダロッチに直しながら、アスカはティンペットの手を握り締める。
メダロット解説コーナー
[機体名]
オニハヤテ
[型式番号]
MDT-KWG-NG01
[性別]
男
[パーツ]
◆頭部:ヨナギ(補助/ステルス/なし/5回)
◆右腕:タチカゼ(格闘/スラッシュ/なし)
◆左腕:イナサ(格闘/ホールド/がむしゃら)
◆脚部:カザアシ(二脚/双刃)
●Hv:0/0/0 合計:0/1
[備考]
KWG型のメダロット。モチーフは忍者、名前の由来は『
歴代のKWG型のデータを元として新たに制作された、メダテックのニュージェネレーションズ・エントリーモデル。
ステルス機能やホールドで妨害しつつ、高い機動性によってスピーディに攻撃を繰り出し、己の敵を慈悲なく捻じ伏せるコンセプト。
脚部特性の《双刃》は、ロボトル開始時の時点で発動する機能。
両腕が格闘武器の場合に、自分の格闘パーツ全ての威力・成功値と機動性能をアップさせる。
名前には刃が入っているが、別に刃の付いた武器でなくても発動する。
本作品のオリジナルメダロット。