「やあ、久しぶりだな。愛しい(?)リアス」
アニメでは見覚えのある旧校舎に転移した俺は震えた声で言う。こんなセリフだったっけ?
「いや誰!?」
赤髪の美女が驚いたように言う。そうだよね。原作ライザーの姿の分身で会ってたからね。
本当にどうしてこうなったのか。
なんの因果か、ハイスクールD✕Dの世界に転生してしまった。
しかもその転生先が2巻のやられ役のライザー・フェニックスだった。
……ふざけんな!男には難易度ルナティックなクソゲー世界の上によりによってやられ役に転生?責任者出せ!と思ったが、なんやかんや転生者と思われる双子の弟ライル・フェニックスがいて、原作ライザーと同じように動いていた。あとやたらこちらに勝ち誇った顔をする。いや、ムカつくけど原作の面倒ごとを引き受けてくれるのならありがたい限りです。はい。
原作ライザーの眷属は弟が眷属にしていった。そのため自分の眷属を探すために家に分身を置いて色々旅して集めたわけだが……
眷属が尖ってます。ものすごく。
どいつもこいつも俺への思いが重い。依存してたり崇拝してたり盲愛してたり食べたりと、とにかく重いのである。しかもクロスオーバーしているというのか、どっかで見たことがあるようなやつばかりである。さすがに中身は少し違うけど。
いやこの際それはいい。
原作補正とでもいうのか。どう考えても弟のライルの方が優秀で通っているのに、何故俺がリアスの婚約者になっている?レーティングゲームも原作程参加してないのに。分身も家ではそこそこちゃらんぽらんな性格で接するように調整したのに。
たまには実家に帰ろう、と眷属2人と実家に帰ったら急に婚約を告げられた。そしてリアスに会いに行けと言われて冒頭の騒ぎである。じゃあ原作通り進めてみようかと思ったけど、原作のセリフを全然覚えてない。適当にいくかー、と転移したらこのざまである。
「あー、間違えた。人間界は埃臭くて……ん?婚約者の為とはいえ久々な……いや違うな。あれ?何て言うんだっけ?」
「あなたは何を悩んでいるのよ……え?っ婚約者?じゃあ貴方はライザーなの!?」
そうだよライザーだよ。
少しして落ち着くと、ソファーに座り話を始める。
「あー。この姿で会うのは初めてだったな。俺がライザー・フェニックスだ。多分、君が見たのは家にいる分身の方かな。よく旅に出るから家での応対ができるように実家に1体置いているんだ」
「そうだったのね。前見た時より5歳くらい若く見えて混乱したわよ」
「分身は家族が好き勝手にいじるから……分身の俺ホストみたいな性格してただろ?そのせいで女好きと勘違いされてるしな。妹曰く女避けに使えるとかなんとか」
「貴方も苦労しているのね……で、何で急に結婚を進めたの?」
本題と言わんばかりにリアスが切り出す。それは俺も何でと言いたいんだけど。というか君の眷属のイッセー君の殺気ヤバくない?俺なんかした?
「大学卒業までは待つって約束だったじゃない!」
「落ち着けリアス。そもそも俺も困惑しているんだ。久しぶりに実家に帰ったら「グダグダうるせーぞホスト崩れの焼き鳥野郎!」
えぇ……俺別にホストっぽい格好してないんだけど。柄悪ぅ
「いやだから「その甘い顔で何人騙してきた!リアスグレモリーの処女は俺のもんだ!」
「話をさせ「リアスグレモリーの処女は俺のもんだぁ!?聞き捨てならないな!クソ兄貴!フェニックス家とグレモリー家の結びつきなら俺が結婚してもいいよな!」
なんか転移してきた弟が割り込んできた。
いや俺は言ってねーよ。原作主人公サマが言ってるんだよ。
無駄に炎を出すな。魔力コントロールが悪すぎるだろ。
「はあ……ファルサリア。ソリテール。やめろ」
連れてきていた眷属がキレて主人公様と弟を殺そうとしていた。
ファルサリアの2対の剣が一誠の首を鋏のように斬ろうとしており、ソリテールが生んだ魔剣がライルをバラバラにするべく無数に斬りかかっていた。
「えーライザー様の話も聞かないクズは殺しちゃった方がいいとあたしは思うなー」
「フェニックスはライザーで知ることができたからこれはいらないと私は思うわ」
殺気で全員が動かない。動けない。
「喧嘩しに来たんじゃないんだ。今日はただの挨拶多分、そこのメイドが取り仕切るんだろ?」
グレイフィア・ルキフグス。魔王の眷属。銀髪の
濃密な殺気で動けなくなっていやがる。うちの僧侶のソリテールは帰らずの森から俺が見つけて眷属にした鬼と人のハーフだ。多分4桁近く人やら悪魔やら天使やらを喰ってるんだよなぁ。フリーレン世界のソリテールと同じように出会っても誰も帰らないから誰にも知られることがなかったけどこの世界でもかなり上位の実力者になっている。
「……ソリテール。抑えろ。……あー、そうか。一回殺していいぞ」
「我慢できずに殺してしまうと思われるのは心外だわ。ちゃんとお話してから殺すのに」
そう言いながらソリテールは俺の心臓を抜き取り、食べ始める。まあ、いつものことだし、特にリアクションはない。鬼なんてこんなもんだろ。
「自分の主を……!」
なんかリアスが驚いているが、フェニックスの不死性なら気にする必要も無いと思うけど。首をコレクションするのが好きなやつもいるし。
「……失礼しました。少し予定外の方もいますが、揉めるのは目に見えておりましたし、解決策も用意しております。レーティングゲームで決着をつけるように上から言われております。今回だと、三つ巴の戦いになりますね」
その試合、うちの陣営が圧勝する未来しか見えないんだけど。本当に大丈夫だろうか。
「ところで、リアス。君の眷属はここにいるだけか?」
ライルよ。お前がライザーだ(?)
そうそう。そんな感じのセリフだった。……気がする(うろ覚え)
「……戦うのはここにいる子たちだけよ」
「おいおい。俺の眷属はフルメンバーだぞ?ハンデでもあげようか?」
パチン、と指を鳴らすと原作ライザーの眷属がライルの後ろに現れる。正直あんまり記憶にない。
「なあリアス。お前のところの、うちのファルサリアに泣かされた男が大号泣しているのだが……」
「……彼はハーレム志望だから、その……羨ましいんだと思うわ」
呆れたようにリアスが言う。挑発したり泣いたりと忙しい主人公様だ。……いやほとんどずっと泣いているだけか。不憫だ……。
「はっ!お前じゃ一生ここまで来れないだろうな!」
見せつけるように眷属にキスをする。濃厚な方……おいやめろファルサリア。今キスしようとするな。俺は見せつけるのは好きじゃないんだ。
「部長と結婚するのに他の女にうつつをぬかすとか……部長!こんな男と結婚する必要ありませんよ!」
「イッセー。そもそもそっちは婚約者じゃ「そのハーレムの主にあこがれて嫉妬している男が言うか?」
「ぐっ……うっさい!この種まき焼き鳥野郎!」
ライルと一誠が喧嘩して揉めていた。もういいじゃん。レーティングゲームでやるって決まったんだから日程決めて帰らない?
「ミラ。やれ」
ライザーの眷属の1人が一誠に襲いかかる。
が、何とか一誠は籠手を出し棒を弾く。……あれ?原作より成長してない?こいつも転生者だったりする?
「ほう。そこそこ見れるじゃないか。……そうだな。ハンデだ。1週間やる」
「いや、うちの眷属は各地に散ってるから2週間は無いと集まら「ハンデ?余裕ということかしら」
リアス?君も話聞いて?俺だけ今いる眷属が揃わずに戦うことになるんだけど?
「こちらはレーティングゲームの試合を幾度も経験している。学生相手に余裕になるのは当たり前だろう?」
「その余裕が続くか見ものね」
「話はまとまりましたね。では1週間後に招待を出します」
グレイフィアさん?俺の中では全くまとまってないんだけど?
出典
ソリテール:葬送のフリーレン
ファルサリア:乖離性ミリオンアーサー