ただポムニちゃんが狂っていくところを眺めていたいオリ主のお話   作:ポムニちゃん大好き俱楽部

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デジタルサーカスを見終わって、衝動的に書いてしまった……


1話

「ようやくだ。ようやくこの日が来た…!」

 

俺は古いPCの前に立ち、これまた古いヘッドセットを片手に呟く。

 

 

 

 

 

俺は転生者だ。

 

チートとか、転生特典とか、そんなものはありはしない。

 

ただ、転生できる場所を選ばせてもらえたぐらいだ。

 

そこで俺は、死ぬ前に見ていたとある外人ニキが作ったアニメの世界に行きたいと思った。

 

 

そう、そのアニメこそが、現在日本を含めた世界のオタクが狂ったように見ている、ほのぼのダーク系アニメ、"the amazing digital circus(アメイジング・デジタルサーカス)"(以下をデジタルサーカスと呼称

)。

 

3DCGが導入されたばかりの、90年代後半の教育ソフトのような色鮮やかな世界観、その裏に隠れた狂気的なルールと謎に包まれたダークコメディである*1

 

 

ダメもとでそのことを言ったら、あっさりとOKを貰ったため、少し拍子抜けをしてしまった。

 

そこからなんやかんやあって俺は、デジタルサーカスのテント…………ではなく、その存在があるアメリカのとある州にある一軒家に転生することとなった。

 

さすがに最初から向こう(テント)なんかにいたら、最悪気が狂って()()()()()()()

そんなことがあったらまずポムニちゃんどころじゃなくなる。

 

ということで転生したわけなのだが、正直そこらへんは前世と何ら変わらないため、割愛とさせていただく。

 

どうせ向こうの世界に行ったらこっちのことの大半は忘れるんだ。

 

ということで今は冒頭の場面である。

 

「18年もこのつまらない現実世界にいたが、もうここともおさらばだ」

 

そう、言い忘れていたが、俺はいま21歳である。

 

今世の親から大学には入っておけ、と言われていたため、今は大学3年生だ。

前世のものとはあまり違いがなく、尚且つこっちの世界にはもう微塵も興味がないせいなのか、何をしても面白いと感じることはなくなっていた。

 

ていうか、感情というものがない気がしている。

 

閑話休題

 

 

 

俺は古いPCの電源をつけ、ひとつ、ため息をつく。

 

心臓がドキドキと鳴り響く。

 

このまま皮膚を突き破って飛び出してしまうんじゃないかってぐらい激しく。

 

夢にまで見たデジタルサーカスの世界だ、興奮しないわけがない。

 

右手がカタカタと震える。

 

俺はもう片方の手で右手を抑え込み、ゆっくりとヘッドセットを取り付けていく。

 

 

……完全装着完了、あとは電源ボタンを押すだけだ。

 

俺はもう一度ため息をつき、意を決してヘッドセットの電源を入れる。

 

 

 

俺の意識は闇に落ちた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「――おっ、とと…」

 

急速に意識が戻ると同時に、視界に入る光に目がくらみ、倒れかけるがなんとか踏みとどまる。

 

周囲を見ると、自分の半身ほどもある巨大な目玉や、同じく巨大な積み木など、子供の玩具を全体的に大きくしたような物体が頭上でクルクルと円を描いて浮かんでいる。

 

そして、どこからともなく聞こえてくる軽快な音楽。

 

「はは、ホントに来れた…」

 

もしかしたら奴に騙されて、何の変哲もないアメリカに転生させられている可能性も考慮していたのだが、それは杞憂に終わったようでよかった。

 

脇を見ると、人間と等身大の大きさの女の子を模した人形と、ピエロ、豪華な服に身を包んだチェスの駒のキングとクイーン(同じく人間と等身大)、モデル体型でオーバーオールを着たウサギ、幾本かのリボンテープと喜劇の仮面で構成された生き物、そして、それぞれが異なる玩具のパーツで構築された物体がいた。

 

順に、"Ragatha(ラガタ)"、"Kaufmo(カフモ)"、"Kinger(キンガー)"と"queenie(クイニー)"、"Jax(ジャックス)"、"Gangle(ガングル)"、"Zooble(ズーブル)"。

 

原作だとクイニーはすでに脱落、カフモはバグっていたのだが、今はまだ健在のようだ。

 

 

何はともあれ、ポムニちゃんが来る前にこちら側に来れたのは事実。

 

俺はポムニちゃんが来るまで何をしてようか考えていると、

 

 

「おい、ケイン。こいつはNPCか?それとも新人?」

 

不意に真ん前から声が聞こえ、視界を前に移す。

 

そこには俺のことを怪訝な感じで見てくるデジタルサーカスの住人。

 

俺はその様子に内心ほくそ笑み、しかし外面は何が起きているかわからないといった感じの顔を張り付ける。

 

「あ、あの、すみません。ここはどこなのでしょうか…?」

 

彼らを見ながら声を震わせて話す。

 

「なんか古臭いヘッドセットを付けたら、意識が吹っ飛んで、気が付いたらここにいたのですが…」

 

「落ち着きたまえ、時計頭の青年」

 

原作だとラガタがポムニちゃんを宥めようとするのだが、俺の場合は、まだまともそうなキンガーが宥めてこようとしてきた。

 

「わたしたちも君と同じような経験をしてこの場にいるのだ」

 

「わたしたち、も…?」

 

「そう。この場にいる全員、謎の機械を頭に取り付けた途端、この世界に飛ばされてきたというわけだ」

 

おぉ、原作でしかキンガーを見てないから、はきはきと意味のある言葉を話す彼はすごく新鮮だ、と的外れなことを考える。

 

「あー、はは。そうなんですね。それで、この世界から出たいときはどうすれば…?」

 

その言葉を聞いた彼らはみな同様に気まずそうな顔をする………()()()()()()

 

その一人、カフモは小刻みに揺れ、何かを我慢しているような顔つきになる。

そして、顔全体を手で覆い隠し、俺から体全体をそらす。

 

 

なるほどね、彼は結構思い詰めた感じなのか。

 

 

「えーっとね?落ち着いて聞いてほしいんだけど――」

 

「そう簡単に出られるなら俺たちはとっくの昔にここから出て行ってるよ」

 

「……」

 

まぁ、突っかかってくるよな、ジャックス。

 

そこは原作通りだ、想定内。

 

「ジャックス!」

 

そんな冷徹そうに話すジャックスに、ラガタがすぐに反応するが、すぐに気まずそうな顔に戻る。

 

「でも言っちゃ悪いけど、ジャックスの言う通りなんだよね。今日からここがあなたのお家なの」

 

「そう、ですか…」

 

改めてそう言われるとワクワクが止まらねぇな。

 

めっちゃ落ち込んだ空気を醸し出す俺に対して、彼らは先ほど以上に怪訝そうな顔をする。

 

「え、と……どうしたんですか?」

 

「いや、もう帰れないと聞かされてそれだけか?って思ってね」

 

「あ、あー…」

 

あー、そこは見落としてた。

 

そうだよな、それしか聞かされなくてすぐ諦めてこの空間に慣れようとするほうがおかしいよな。

 

「自分ここに来る前から結構その場の空気っていうか、雰囲気に慣れやすい性格なもんでして……」

 

俺の言葉に、理解はできないがとりあえず納得はした、といった感じで皆は警戒をやめる。

 

ふぅ、一時はどうなるかと思ったけど、なんとか乗り切ることに成功っと。

 

内心汗だらだらな俺は、気づかれない程度に息をつく。

 

すると……、

 

「んっん!」

 

頭上から咳払いが聞こえてくる。

 

上を見ると、顔が口腔で、中に目玉が浮いた人物、管理AIのCaine(ケイン)が浮いていた。

*1
前世でウィキペディア参照




少し中途半端なところで終わってしまいましたが、基本的に1話3000文字前後で構成しようと考えています。

正直本編は一回しか見ていないので、キャラの口調が安定しませんが、それでも精いっぱい頑張って書いていこうと考えているので、よろしくお願いします。

ところどころ誤字や脱字があると思いますが、その時は遠慮なく直してくださってかまいません。

この物語の最終地点について

  • バッドエンド(主人公側にとって)
  • ハッピーエンド(主人公側にとって)
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