ただポムニちゃんが狂っていくところを眺めていたいオリ主のお話 作:ポムニちゃん大好き俱楽部
と、それよりも、わずか2話しながら、20人もお気に入りが増えていたことに私、非常に驚いております!
このような思い付きの作品に二桁人もお気に入りをつけてくれてすごくうれしいです!
これからも精進しますので、これからもよろしくお願いします!
それでは前置きも長くなりましたが、3話も楽しんでご覧ください!
ケインは瞬く間に俺との距離を詰め、肩を組んでくる。
「で、どうかな?私が言った中でやってみたいものはあったあかな?」
あんな危険極まりない選択肢の中から選んだら、俺間違いなくバグるぞ?と内心思いつつ、顔には出さずに首を横に振る。
「いや、今回は遠慮しておくよ。今はこのテント内で探索をしてみたいからね」
「そうか。それじゃあ今回の冒険はクロッカーを抜いてみんなで行ってみよう!」
冒険はするのか、と若干あきれた様子のメンバーは仕方なしといった感じでうなだれる。
「じゃあ俺は自分の部屋を確認してくるよ、カフモを連れてね」
「え?」
急に名指しされたカフモは、手で隠していた顔を上げ、非常に驚いたといった表情をしている。
「それはいい考えだ!それじゃあカフモ!クロッカーの案内を頼むよ」
「え、あ──」
「じゃあみんな、今日の冒険は──!」
俺の提案を聞いたケインは、名案だと言い、いまだ混乱中のカフモに否定のできないお願いをし、そのままほかのみんなのほうを向いてしまう。
「まぁ、これも運命だよカフモ。じゃ、案内を頼むよ」
「あ、……わかったよ」
よし、なんとかカフモを連れ出すことに成功したぞ。
これでカフモの部屋を確認して、現在の心境状況を確実にできるぞ。
「こ、ここがみんなの部屋がある場所だよ」
現在は先ほどケインによって紹介されていなかった場所を案内してもらっている。
と言っても覚えるところは数が少なく、この広ささえ慣れてしまえば何とでもなるだろうと考えている。
「それにしても、ところどころにバツが書かれた部屋があるけど、これはどういうことかな?カフモ」
「え、う、それは、いなくなった人たちのことだよ」
「ふーん」
十中八九バグった奴らなんだろうなぁ。
俺は様々なキャラクターの顔にバツ印が書いてある扉を見ながらそんなことを考える。
「な、なぁ」
「ん?なんだ?」
なんとも絶妙な空気が俺たちを包んでいることに、少し居心地を悪くしていると、カフモが話しかけてくる。
いったいどうしたのだろうか。
もし、なぜ自分を選んだのか?とか聞かれたら面倒だな。
"もしかしたら原作キャラの中でも既にバグった状態で出てきたのが君だけだから顔を見ておこうかなって思って"なんて言えるはずもないしなぁ。
「あ、あの……」
っ!きた……、さぁどんな質問が飛んでくるんだ?!
「君は何でそんなに陽気なんだい?」
「……え?」
え?
「君はこの世界に来た時から悲壮感ってものが窺えなかった。今だってそうだ。僕と話している君は、動揺を見せるどころか少し嬉しそうにしている。ここに来た時だって表向きはオドオドしてたけど、目の奥はキラキラしてた」
「…………」
俺は思わず足を止める。
「どうしてなんだい?どうしてそんなに悲壮的にならなくて済むんだい?」
"ポムニちゃんが狂っていくところが見たいからさ!"なんて言えないよな、知ってた。
うーん、なんて言うべきか……。
「あー、俺は別に現実に未練があるわけじゃないからな。それにここは結構隠されたものが多そうで、わくわくしていたりするし」
嘘はついてない。
本来の目的はポムニちゃんの観察だけど、この世界事態に興味がないわけじゃない。むしろ興味津々だ。
なんでこんな世界があるのか?だれがどんな目的で作ったのか?本物の出口は存在するのか?バグった彼ら彼女はあの穴に入れられた後どうなるのか?
興味は尽きるどころか、溢れるばかりだ。
と、まぁカフモは案の定といったところか、彼の瞳は恐怖一色に染まっている。
「君、……申し訳ないけど狂ってるよ」
「はは!お褒めに預かり恐悦至極、だ」
狂っている。これすなわち、本編のポムニちゃんに近づけるってことだ!
これ以上にない誉め言葉を貰って、俺は思わず笑みを浮かべる。
「ヒッ!」
何に恐怖したのか、カフモは悲鳴を上げて逃げていってしまう。
「あ、ちょー……、まだ案内の途中だったのに……」
さて、案内役がいなくなってしまった。
まぁいなくても歩いてれば何とかなるか。
にしても長い廊下だな。
ここのどこかに俺の部屋があるはずなんだが、なかなか見えてこない。
「……っと、そんなことを言ってたら見えてきたな」
ほぼ端っこに位置してあるところに扉があり、扉には時計に目玉がついたような絵が貼られている。
「俺が来ると予想されていたのか、それともこのキャラクターはもともといて、それに俺が憑依する感じだったのか……。まぁ考えてもわからないか」
そんなことをぼやきながら、扉のノブに手をかける。
カギは掛かっていないのか、扉はすんなり開き、部屋の中の様子が露わとなる。
部屋はベッドと小さな机とその上のランプしか見当たらない。
「俺はミニマリストじゃないんだっつぅの」
これはケインに家具の増やし方を聞くべきか?
そんなことを考えながら、俺はなんの柄もないベッドに倒れこむ。
今日はいろんなことがあった。
原作ではいなかったクイニーの視認、バグった状態で碌に顔も見れなかったカフモ、そして原作組。
画面を通してみるのと、実際に見るのじゃわけが違うこの世界。
虚無空間を見れなかったのはすごく残念だけど……。
まぁやっちまったのは仕方がない。最悪、俺もこの世界の真実に近づいて、無理やり虚無空間に飛び込めばいいだけの話だ。
あとはカフモがどういう経緯でバグっていくのかを観察しつつ、ポムニちゃんが来るのを待つだけだな。
まぁその前に俺がバグらなければの話だけど。
でもバグるときの条件って何だろうか?
原作だと強い衝撃を加えるか、既にバグった存在に触れられるかの二つしか知らない。
……これもケインに聞くしかないのかな、めんどくせぇ……。
俺はげんなりとした感じで言葉を吐き出し、仰向けになる。
「今頃みんなは冒険に出てるのかねぇ」
冒険。
ポムニちゃんはテント内での冒険をやっていたが、俺の場合だとどこで冒険をする予定だったのか。
「……行ってみればよかったなぁ」
無意識にそんな言葉が零れる。
まぁ、これに関しても過ぎ去ってしまったものは仕方がない。
次の冒険に参加すればいいだけのことだ。
つまりは、今の冒険が終わるまでは俺はお留守番てことだ。
「……寝るか」
なんかしようかと思ったが、なんもやる気が出ない。
その原因はおそらく……ストレスなのかねぇ。
元の世界に戻れないから、とかそんなくだらない理由じゃない。
ようやく土台に立てたというのに、
本当はポムニちゃんが来るであろう日を予測して入ってきたというのに、それよりも前の時間に入ってきてしまった!
なんという失態!
はぁ、頭の中でもこのルールは適応されるのか。
窮屈だな。もういっそのこと、ポムニちゃんをある程度観察出来たらこの世界を──。
や、まずはポムニちゃんだ。
彼女が来るまでの辛抱だ、彼女が来てくれればこのストレスから解放されるんだ。
なんとか、なんとか耐えるんだ……!
前回のDSBAZ、あれを1個前の文字にすると『CRAZY(狂う)』となります。
さすがにシーザー暗号はわからなかったんです、すみません;;
さて、今回の話はどうだったでしょうか?
最近はリアルが忙しくなかなか本作に手を付けることができませんが、それでもこうしてあげることができました。
これからも不定期にですが投稿していくので、これからもよろしくお願いします。