相棒はマーシャドー『リメイク』   作:入魂ロフス

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リメイク後
パルデア入国


〜パルデア地方 ハッコウシティ〜

 

 パルデア地方一の都会、ハッコウシティ。

 この街には港が存在しており、パルデア地方の玄関口としての役目も持っている。

 そんなハッコウシティの人気者…ナンジャモは…

 

「おはこんハロチャオ〜!!あなたの目玉をエレキネット!何者なんじゃ!?ナンジャモです!!」

 

《おはこんハロチャオ〜》

《おはこんハロチャオ〜》

《いえ〜い!》

 

「今回の企画は〜〜!デデドン!『遠路はるばる☆何しに来たんじゃ?インタビュー』!ハイ皆の者!拍手〜!!

 今回は旅行会社からの案件配信!パルデア地方にやってくる観光客の方達にどしどしインタビューして行くぞ〜!!」

 

《企業案件!》

 

「船から降りてきた強そうな人発見!

 それでは早速行ってみよう!」

 

《ムッキムキで草》

《この人地元で見たことある!》

《どこらへん?》

《ホウエン地方!》

 

「そこのお兄さん!ナンジャモンジャTVのナンジャモです!ちょっとインタビューよろしいか!?」

「ん?喋るとは珍しいコイルだね!よろしいよ!」

「コイルが本体じゃないんですけど!?」

 

《草》

《本体ネタ知ってるとか確実にリスナーじゃねえかw》

 

「それで…何のインタビューをするんだい?」

「ぐぬぬ…それでは早速インタビュー開始!お兄さんはどこの地方から来たんじゃ!?」

「ホウエン地方からだね!」

 

《ニキが知ってる人で合ってるっぽいな》

《この人パルデア地方に行ってたんだ〜!》

《あれ…俺もこの人見たことあるぞ?》

 

「あれ?お兄さんもしかして有名人…?」

「ん…?俺を知ってるとは結構なマニアだね、ホウエン地方で格闘家をやっているカナメだよ!パルデアには武者修行にやってきたのさ!」

「聞きたいこと大体言われちゃった!?」

 

《思い出した!この人格闘家界隈で密かに化け物呼ばわりされてる天才だ!》

《化け物呼ばわり草》

《もしかして生身の方の武者修行??》

 

「ひょえっ!!お兄さんそんなすごい人だったの…!?もしかしてこの動画バズる…!?お兄さん!ちょっとお願いが……」

「なんだい?」

「ゴニョニョニョニョ…」

 

《ナンジャモに耳元で囁いて貰えるとか裏山!》

 

「うん!良いよ!」

「やった!突然だけど明日の動画は『ホウエン地方から来たお兄さんの修行風景生中継してみた!』に決定したぞ!」

 

《思ったより図々しいお願いだったww》

《良くオッケー貰えたなww》

 

「ではまた明日!」

「お兄さんの連絡先ゲット!それじゃあガンガンインタビューして行くぞ〜!!」

 

 

 

 ハッコウシティの外れ…崖の下にある海岸で手持ちポケモンと戯れながら電話をする1人の男…先程ナンジャモの配信に登場していたカナメである。

 

『それでカナメ…大穴にあると聞く鉱石は取って来れそうかい?』

「だから許可が必要だってお前も知ってるだろ?しばらくパルデアで活動を続けて社会的信用を獲得するしか……」

『あーわかった分かった!いくらでも待つからくれぐれも国際問題は起こさないでよ!』

「はいはい!」

 

 忠告を軽く聞き流すカナメに無言になる電話の相手。

 

「いや〜それにしても…初日で推しの配信者に出会えて連絡先も貰えるとは…やはり旅はしてみるもんだね!」

『いや〜…それは旅とかあんまり関係ないと思うよ』

「ハハ…」

 

 電話越しでも分かる相手の困惑に思わず笑ってしまうカナメ。

 

『それで、明日はどうするんだい?マーシャドーは配信に乗せたらダメだよ?』

「大丈夫大丈夫!他の皆との特訓風景でなんとか繋ぐよ!」

『それでもだいぶ刺激が強いと思うんだけどね…どうなっても知らないよ?』

「良いのさ!ナンジャモの期待に応えないとね!」

 

 

 

 

〜パルデア地方 東3番エリア〜

 

 ハッコウシティの北に広がる鉱山地帯…東3番エリアの外れ。

 見渡す限り土と岩ばかりの場所でナンジャモの配信が始まった。

 

「おはこんハロチャオ〜!!あなたの目玉をエレキネット!何者なんじゃ!?ナンジャモです!!」

 

《おはこんハロチャオ!》

《ここ何処?》

《おはこんハロチャオ〜》

《おはこんハロチャオ!》

 

「皆の者〜挨拶ありがとー!ここは東3番エリアのある場所!今日の企画は『ホウエン地方から来たお兄さんの修行風景生中継してみた』!それじゃあ今日はよろしくカナメ氏!」

「よろしくね〜」

 

《マッスルポーズで登場すなw》

《よっ!肩にデンヂムシ乗せてんのかい!》

 

「あの後ネットで調べてみたらなんと!この人出場したアローラ地方とホウエン地方の格闘大会全てで優勝してる人だったんだよね!?私の豪運ヤバくない!?」

 

《神引きで草》

《そら化け物とか呼ばれますわ》

 

「実は既に!私たちの後ろで修行の準備が終了してるので〜!早速始めて行くゾ〜!バン!」

「シャモッ!」

「ジャラッ!」

「キーッ!」

 

 ナンジャモとカナメが画面から左右にズレると後ろの盛り土の上から3匹のポケモンが飛び降りた。

 

《ポケモンと修行するのか?》

《3匹とも強そうだな、ヒーロー着地してるし》

《これは3匹ともかくとうタイプのポケモンだな!》

《博識ニキはこのポケモン知ってるの?俺バシャーモしかわからん》

《左からバシャーモ・ジャラランガ・キテルグマ、どのポケモンも並のトレーナーでは育てられない強力なポケモンさ!》

 

「説明ありがとう!〇〇殿の言う通り3匹ともすごく強いポケモン!この子達とどんな特訓をするかは…私は知らないんだよね!」

 

《いや知らないんかい!?》

《今極めて恐ろしい想像をしてしまったんだけど違うよね…?》

 

「それじゃあカナメ氏お願いします!」

「今日の特訓は!俺と俺のポケモン達で1対3の対戦をするよ!」

「……カナメ氏、無理しなくて良いんだよ?」

 

《流石に無茶すぎない?》

《ガチめに心配されてて草》

《やっぱりそれか…》

 

「ん?別に無理はしてないよ?アローラでもホウエンでもよくやってたからね!」

「…マジで言ってる?グロ描写でBANとかしない?」

「しないしない」

「………それでは!早速始めて行くよ〜!私はガチパに守ってもらうので巻き添えは心配無用!思いっきりやっちゃって!」

「了解!皆…今日は本気で行くよ!」

「バシャ!」「ジャラ!」「キー!」

ズン…!

「ヒェッ!?」

「「「っ!?」」」

 

 タイカイデンやレントラー等のポケモンがナンジャモの周りを囲い終わった直後、カナメの発言と共に放たれた威圧感。

 ナンジャモとそのポケモン達に生まれて初めての緊張が走る。

 

「ふー…」

 

 トンットンッとジャンプして脱力したような構えをした次の瞬間。

 

「それじゃあ…行くよっ!」

バァン!

「キー!!」

「キャッ!?」

 

 瞬きの間にカナメがその場から消えた事にナンジャモが気づいた瞬間、人体から出てはいけない音と共にキテルグマと拳を交わすカナメ。

 悲鳴をあげるナンジャモ。

 

《キテルグマのインファイトと拮抗している!?強くなったなカナメ!》

《これCG?》

《ナンジャモの悲鳴を聞き逃さなかったのは俺です》

 

 カナメの背後に回ったバシャーモとジャラランガがわざの構えに入る。

 

《あれはブレイズキックとげきりん!?あんなの食らったらヤバいぞ!?》

《なんでアンタ予備動作で分かるんだよ》

《博識ニキはカナメの知り合い?》

 

 その間もキテルグマはカナメと至近距離で殴り合い続け、バシャーモとジャラランガが技を発動する時間を稼ぎ…目にも止まらぬ速度でカナメに技が襲いかかった……が。

 

「バーシャッ!!」

「ラン…ガァァァァ!!!」

「フッ!」

ドガァァン!!

「キー!?」

「「っ!?」」

「ほへー…」

 

《今どうなった!?》

《これCG?》

《ポケモン相手にしか出さない全力モードだ……》

 

 キテルグマとの殴り合いの最中、突然カナメの動きのギアが上がった。

 一瞬でキテルグマを蹴り飛ばし、バシャーモのブレイズキックを背を逸らして避ける(マトリックス避け)。

 呆然とするナンジャモ。

 そして…

 

「ジャラララララララララララァァァ!!!」

「………ハッ!!」

 

 ジャラランガのげきりんによる連続攻撃を掻い潜り…両拳を揃えてジャラランガの鳩尾に叩き込んだ。

 

ドォン!!

「ジャッッ……!!」

 

 急所をピンポイントで打ち抜かれた痛みでドシン…とジャラランガがダウンする。

 

《ドラゴンポケモンが一撃!?どーなってんだコイツ》

《人間がアレ食らったらどうなっちゃうんだろう》

《たぶん…消し飛ぶんじゃない?》

 

 ジャラランガが無力化された所で怯まないバシャーモとキテルグマ。

 とくせい"かそく"によって更に速くなったバシャーモのブレイブバードが即座に襲い掛かる。

 

「シャッ……!?」

 

《うわー…なんかバシャーモが気絶した》

《やっぱり化け物で合ってるよこの人…》

 

 2人がすれ違った直後…バシャーモが白眼を剥いて気絶した。

 ブレイブバードを紙一重で避けた後のカナメのカウンターによって軽い脳震盪を起こしたのである。

 その直後…カナメに大きな影が襲い掛かる。

 

「キーッ!!!」

ズドンッッ!!

「ぐっ……!」ギシィ…バシッ…!!

「ヒェッ…!!」

 

 キテルグマのライダーキックを両腕を交差して受け止めたカナメ、腕が軋み、骨にヒビが入る音が周りに響き渡る。

 青ざめるナンジャモ。

 

《キテルグマのメガトンキックを喰らって原型を留めているだと!?なんて頑丈さだ!》

《地面バッキバキで笑えねえ…》

 

 視聴者の誰もがカナメの負け、コレで終わりだと確信した次の瞬間。

 

「ハァァァ!!!」

ゴンッッッ!!!

「キッ……!?」

「へあっ!?」

 

《ファっ!?》

《ここから巻き返すか…流石カナメだな…》

 

 折れた腕で無理矢理メガトンキックを逸らした直後に地面を陥没するほどの力で踏み締め跳躍…キテルグマの眉間に頭突きした。

 

「キィィ……!キィ…」

 

 衝撃が抜けずにふらふらと立ちあがろうとするキテルグマの顔面に蹴りを寸止めするカナメ。

 勝負が着いたようだ。

 

《……》

《……》

《……》

「……」

 

 普段見ているポケモンバトルとはジャンルの違う迫力のような物に圧倒され、静まり返るコメント欄とナンジャモ。

 カナメの威圧感が解けて20秒ほど無言の時間が続いた後、ナンジャモが叫んだ。

 

「腕ダイジョーブ!!?」

「え…ああ!コレくらいなら4日で治るのさ!」

「そーなの!?!?」

 

《ほへー…なんかすごかった》

《これCG?》

《これ生配信だよね?》

《ナンジャモさん、後で話があります。》

 

「ぎゃー!!トップ!?まさかこんな事になるとは……あわわわわわ………と!とにかく!今回の配信はここまで!カナメさんを病院に送って来ます!バイバイ!」

 

《あ、終わった》

《ナンジャモがツッコミに回るイメージはあるけど実際見るのは久しぶりかも》

《なんかヤバかったな》

《あの人やっぱ化け物で合ってるよ》




この後めちゃくちゃスカウトされた。
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