パワパフガールズE   作:ラルク・シェル

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今回は人気漫画の、名探偵コナンのオリアニストーリーからです。


第12話 追跡するN/狙われたかおる

「ここね!大手ゲーム会社のグレーバンクは!?」

「まぁな」

 

いきなりだけど、元祐とももこ達はグレーバンクというゲーム会社にやってきた。

 

「言っとくけど、これは探偵としての依頼を受けて来たわけだから、お前らはあくまで助手だからな」

「「「分かってます」」」

 

などと元祐が3人に念入りに言ってビルに入ってフロントの受付係の人にあいさつ。

 

「すみません、今日ここの社長さんに呼ばれた」

「はい、四藤元祐と…お手伝いさんです」

「お手伝いさんって…」

 

ちょっと雑過ぎる説明の仕方に納得いかないももこ。

 

「あはははは…社長も待っているのでどうぞ」

「そうですか、えっと…」

 

みやこは受付嬢のしている名札の【花江倫子(はなえりんこ)】の名前を読む。

 

「ありがとうございます。花江さん」

「では、失礼。美しいレディ」

 

などとカッコ付けしながら一同はエレベーターに乗って社長室に向かった。

 

「よく来ましたね。私が社長の根田正博(こんだまさひろ)です」

 

茶髪のダンディな男が、社長の根田正博で4人にあいさつした。とにかく4人は根田と向かい合うようにソファーに座る。

 

「さて、今回来ていただいたのはこれです」

 

根田が元祐に渡したのは、【マスハンの秘密を知った。ばらされなければ、分かっているな?】という脅迫文。

 

「これは、脅迫状?」

「はい…昨日届けられていました」

 

一応、封筒を調べても差出人は分からなかった。するとももこが尋ね始める。

 

「ところで…マスハンって、マスターハンターズの事ですよね!」

「ええ、我が社の大ヒットゲーム」

「やっぱりそうよね!アタシ大ファン!」

 

ももこが興奮しながせ叫ぶマスターハンターズとは、グレーバンクが作ったゲーム。

現代を舞台に異世界から現れるモンスターを退治しながら、装備や能力を手に入れて仲間達を集めて、さらには対戦も出来るRPGネットゲーム。とても大人気なゲームで、ファンもたくさんいる。

 

「とにかく登場キャラクターはもちろん、ストーリーも面白くて最高なのよね!」

「たしかに、マスターも言ってたな。店に来る客の全員が、マスハンの話をしたり料理が来るまでの時間つぶしにやってたり」

「それは嬉しい限りで」

 

すでにマスハンが大ブームになっていることを聞いてちょっと嬉しそうになる根田。

 

「そういえば、噂でモンラドを作った会社も脅迫を受けたんだよな?」

「ああ、解決はしたけど倒産したらしいがな」

 

などとかおると元祐は、これにちょっと近い事件の事を思い出す。

風都にはかつてMAXSOFTというゲーム会社があって、モンスターエルドラド改めモンラドが大ヒットを収めたが倒産。その理由が、モンラドを作ったプログラマーがプロデューサーと一緒に退職してモンラドがサービス停止。さらに脅迫事件が起きながらもイベントを優先したことと、会社関係者が犯人に情報を密告したこと。それが原因で会社は大炎上を起こして、経営は傾きそのままMAXSOFTはつぶれた。

 

「私、モンラドもファンだったのに…停止の上につぶれちゃったから残念」

「ええ、私もMAXSOFTは幻夢コーポレーションと同じライバルとしてみてきましたが、こんなことが起きてガッカリしています」

 

などと根田もMAXSOFTがつぶれた事を残念そうになる。

 

「とにかく、この脅迫状の犯人を捜してほしいのが条件ですね」

「ああ、なるべく外には気付かれないようにしてほしいからね…うちの信用問題にもなるかに」

「努力してみます」

 

とりあえず会社の外に、今回の脅迫が知らせないようにと頼まれたので元祐は頷く。

 

「ねぇねぇ、ちょっと見学でもしていかない!」

「はぁ、お前こんな時に何を?」

「だって!マスハンの会社に入れたんだよ!見ていかなきゃ♪」

 

ももこはせっかくグレーバンクに入れたんだから見学したいと言ってきた。するとこれには根田はちょっと笑う。

 

「あははは、そう言ってくれると嬉しいね。右側に行けばマスハンのポスターやフィギュアや設定資料があるから、見て行ったらどうだい?」

「もちろん見ていきます!」

「なんか…すみませんね」

 

さっそく一同は社長室から出て資料のある所に行った。

 

「でも、あの人本当にスゴイ人なのですね」

「当然よ。だって社長の根田さんは、経営とゲームプロデューサーに、ゲームのシナリオとキャラクターデザインもやるってゲーム雑誌で書いているから!」

「さすがももこなだけあるぜ」

 

ももこの情報網には相変わらずだと感じるみやことかおる。だけど、元祐はあの根田に不信感を感じた。

一方、部屋に残った根田は

 

「ふ~~~まさかうちが…もっとも、あそこがつぶれてこっちはいい気味だったけどな」

 

タバコを吸いながらも本当は、倒産したことでライバルが減ったと嬉しそうだった。その時、テーブルに置かれたノートパソコンからメールが届いてたことに気付く。

不思議そうにメールを開けてみると、いきなりパソコンから映像が流れていた。そこには根田と無精ひげの太った男が口論している映像。

 

「なっ!?」

『ふざけんな!マスハンは俺が考えたものじゃないか!』

『なに寝ぼけたことを言っている形辺?』

『あのゲームの設定や、キャラクターを全部そのまま使っているじゃないか!お前は俺の漫画からマスハンを盗んだんだ!』

 

この太った男は大学時代の根田の友人の形辺益郎(かたべますろう)。彼は自分が書こうと考えていた漫画のシナリオや、登場するキャラとモンスターの設定を勝手にパクってゲームにした根田に対して怒っていた。

 

『だからなんだ?いまさら言っても遅いぞ』

『遅くはないさ!すでに証拠をそろえたからな!マスコミにぶちまけるし、裁判も用意している!覚悟してるんだぞ!』

『く…そうは行くか!』

 

だが、部屋を出ようとした形辺を根田は後ろから押さえつけて襲い掛かった。

 

『おっ、お前…』

 

根田は顔を青くなりながらもただ茫然と映像を見る。そして

 

『ぐわぁぁぁぁぁぁ!!?』

 

形辺の断末魔が鳴り響くと映像が自動で消滅。

 

「形辺は一昨日の夜に殺された。この部屋で」

「なっ!?」

 

するといつの間にか眼鏡をかけた中年の男が立っていた。

 

「お前は…」

「俺は殺された形辺に雇われた探偵さ。盗作の証拠を集めるために」

 

この男は形辺が根田の盗作の証拠を見つけようと雇った探偵で、ディスクの椅子に座って語る。

 

「んで、俺はアンタを盗み撮りしてきたんだ」

 

探偵はポケットからUSBメモリを取り出す。

 

「さっきのメールはちょっと編集したので、こっちが無修正版だ。もちろんコピーで本物は別にある」

 

などとUSBメモリには加工されて自動消去されたのとは、別の本来の映像が入っていると言う。

 

「2億いただこうか」

「なにっ!?」

 

探偵は2億でUSBメモリと買えと言って来た。

 

「あんまり近づくなよ。アンタは形辺を殺害したブツを持っている。それに…俺に何かあれば、自動的に映像がネットに公開する」

 

椅子から立ち上がって自分に何かあるとネットにあの映像が自動で流れると脅迫。

 

「交渉する気はねぇぞ。それに2億はマスハンで何10億と稼いでいるアンタにとってははした金だろ?」

 

探偵は強気で交渉なしに要求。これには逃げ場なんてないと感じた根田は

 

「分かった…買う」

「物分かりがいいな」

 

などとタバコを吸おうとした探偵だが、根田はその隙を見逃さず。

 

「この!」

「なっ!?」

 

ポケットからスタンガンを取り出して探偵を痺れさせて、さらには拳銃も取り出し柄の部分で頭を殴りつけた。

 

「ん?」

「どうしたの?元祐さん」

 

一方、展覧室ではももこ達がマスハンのキャラ資料とかを見学していたけど、元祐はなんか感じる。

 

「いや、社長室に物音がしたような…気のせいか?」

「なぁ…ちょっと俺、トイレに行って来る!」

「ああ、もうすぐ帰るからな」

 

かおるはトイレに行こうとこの場から離れる。

それから社長室のとなりの物置では、根田がガムテープで体を縛って口にも張った探偵の頭に銃を突き立てる。

 

「マスターデータはどこだ…言え!」

「んぐっ!」

「どうせ、はったりだろう?そのまま形辺のところに行くかい?」

 

今度は根田がマスターデータの在りかを吐くようにと脅迫。

 

「もちろん、金は出す。50万だ!命が助かるならこれぐらいでいいだろ?」

「んんん!!」

 

本気で撃とうとしている根田に探偵は焦りながら唸り声を出す。けど

 

「スッキリ…あっ、そういえば物音がしたって元祐さんが言ってたな?」

 

トイレを済ませたかおるは不思議そうに部屋に入ってみると誰もいない。

 

「あれ?社長はいない…ん?」

 

すると部屋にポツンと落ちているメモリを拾った。

 

「ガイアメモリじゃないよな?」

 

不思議そうにメモリを見るかおる。だけど、隣の物置では

 

「ん!んっ!?」

「ふんっ!」

 

部屋に誰か来たと気づいた探偵が声を上げようとしたが、慌てて根田が銃で殴って気絶。

 

「おや、君は?」

「あっ!社長さん」

 

そして慌てて部屋に戻ってかおると会う。かおるは慌ててポケットにメモリを入れる。

 

「えっと…勝手に入ってすみません…なんか、物音が」

「ああ、ちょっと荷物を落としてな」

「そうでしたか。では失礼します」

 

頭を下げて部屋を出た。

 

「そうだ…メモリが!」

 

根田は探偵が持っていたメモリを思い出したけど、物置に連れて行ったときに落としたと感じて探したが見つからない。

 

「まさか?!」

 

慌てて部屋を出て元祐達がいるところに行くが4人の姿がいない。ここに清掃の人がいたので

 

「ここにいた4人は!?」

「帰りましたよ。さっき」

「なっ!?」

 

窓から下を見ると、すでにビルの外に出た所。

 

「ふ~~~とてもスッキリ♪」

「でも、ここからが大変ですわ」

「まぁな。脅迫状の相手を探さなきゃな」

 

などと会話しながら進む。

 

[あれ?俺、なにか忘れたような?]

 

かおるは社長室でメモリを拾ってポケットにしまっていたことを忘れていた。

 

「マズイ!アイツら!」

 

すぐに追いかけようとした時。

 

「たしかに、マズいよね」

「アンタは!?」

 

いつの間にかセーラー服姿で右目に眼帯をした、シティーの幹部の少女がいた。

 

「い…いつから…」

「それよりも分かっているよね。あれが見られたら、この会社は終わり…アナタと私達の関係もバレるかもね」

 

などと左目で睨んでくる少女に冷や汗をかく。

 

「そんな事…分かっている!アンタたちのおかげで、この会社は大きくなったんだ!」

「それと同時に、私達シティーの計画もやってくれている。あの探偵もそこまで気付いていなかったろうけど」

 

シティーはグレーバンクのパトロンらしく、援助と一緒に何かを要求していた。

 

「じゃあ、今すぐに取り戻しに行った方がいいわね。うちの部下も貸してあげるし」

 

そう言うとセンチピードドーパントとマスカレイドドーパントが、それぞれ2体ずつ現れる。

 

「…嬉しいが、これ以上貸しを作るわけにはいかないからな」

 

助っ人を断りながら社長室を出る根田。

 

「ふ~~~ん、まぁ…どっちみち終わりだけどね」

 

少女は4体のドーパントを連れて姿を消した。

一方、とりあえず4人は別れて家に帰ろうとする。かおるは公園近くの自販機でジュースを買っていた。

 

「でも…本当に何を忘れたんだっけ?」

 

思い出そうとしながらもジュースを飲もうとした時。ブスっと音が

 

「ん?げっ!?」

 

なんとかおるが今飲んでいるジュースの缶に長い針が突き刺さってジュースが出ていた。

 

「こ…コイツは?うわっ!?」

 

今度は足元に針が撃って来たので、驚いたかおるが公園の林に隠れる。

 

「一体何なんだよ!誰が…」

 

訳も分からないかおるだが、一応林から覗いてみると攻撃はしてこない。

 

「う~~~モンスターかドーパントか分かんねぇけど…」

 

仕方なくベルトコンパクトでももことみやこに連絡。

 

『あら、かおる。いきなりどうしたの?』

「それが…俺、誰かに狙われているんだ!」

『狙われてる!どういうことですか?!』

「なにの知らねぇよ!本当に…」

 

通信しながらも、かおるは目の前の石を投げてみると、針が飛んで石を突き刺す。

 

「ま…マジで!?」

 

まさか石を貫通させるほどの威力に度肝を抜く。

ちなみに元祐は

 

「さてと、早く帰って仕事仕事!」

 

すぐに帰って脅迫状の調査しようとしていた。するとスマホが鳴ったので、開くとメールが届いてたから見ると【かおるが誰かに狙われているからお願い!ももこより!】の文。

 

「狙われてる!いやいや、具体的にはどんな風にだよ?」

 

流石に簡単すぎる文章で、かおるがどんなふうに狙われているのか分からなかった。でも今度はかおる本人からのメールが届いたので読むと、【今、大草公園に隠れてるけど、なんか針を飛ばしてくるから助けてくれ!】。

 

「大草公園?しかも針を飛ばすか…」

 

今自分のいる場所はかおるがいる大草公園からちょっと離れた場所。そこでスコープを取り出して、大草公園から狙撃出来そうな場所を調べる。

しばらくするとももことみやこが目的の大草公園にやって来た。

 

「かおる!助けに来たわよ!」

「どこにいますの!」

 

2人は大声で叫んで探していると

 

「おいコラ!そんな大声で探すなって…あっ!」

 

かおるが怒って出てきたが、これはヤバいと気づく。

そして大草公園から離れた廃工場の屋根に、両腕と肩と口に大量の針が出ている怪人・ニードルドーパントがいた。

 

「バカな奴…」

 

笑いながらかおると、ついでにももことみやこも狙いを付けようとした瞬間。

 

「ぐわっ!?」

 

突然、背中に撃たれた衝撃が走る。後ろを振り向くとアクアフォームのエレメントがエレガンを構えていた。

 

「貴様は…なせここに!?」

「助手…というか取り立て屋からのメールが来てね。大草公園から狙われてるっていうから、その公園から狙撃しやすい場所を探してな」

 

エレメントは探偵として活動し続けて来たから、東京CITYは自分の庭と同じ感覚なので、場所からの距離と自身の勘でここを導いた。

 

「とにかく…なんだかわからねぇけど、アンタの罪を知れ!」

 

そう言ってエレガンで水弾を撃つので、ニードルも両腕と口から針を発射。だが、お互いの撃つものが同時にぶつかるので弾いたりする。しかしニードルは隙を見て右腕を巨大なトゲを出すと突進してからの攻撃。

 

「ぐわっ!?」

「ほらほら、どうした!」

 

ニードルはさらに左腕も大型トゲを出して近距離戦闘に入り、エレメントに攻撃し続けた。

 

「くっ…ここは!」

『Fire』

 

そこでファイヤーフォームになってエレソードで防ぐと斬りつける。

 

「この!」

「おっと!」

 

襲い掛かるがかわしながらも腹部に膝蹴りをする。

 

「さぁ、かおるを襲う理由はなんだ?」

 

膝蹴りが効いたのかニードルは腹部を抑えるが、エリメントは理由を聞く。

 

「んなの、教える訳ない!」

「あっ、待て!?」

 

しかしニードルは屋根から飛び降りて逃げた。エレメントも追いかけたが、もう逃げられた後だった。

それから肝心の大草公園では

 

「ん…どうやら大丈夫みたいね」

「それにしても、誰がかおるさんを?」

 

辺りをキョロキョロ見回すももこと、缶に突き刺さった針を抜くみやこは襲われる理由を聞く。

 

「そんなの俺が知るはずが…」

 

かおるが汗を拭こうとポケットに手を入れたけど、取り出したのはメモリだった。




ひさしぶりの投稿で、アニメ・コナンの「逃げるゲームソフト」風にしました。
さらに話的には風都探偵の「最悪のm」から経った頃にして、翔太郎が関わったMAXSOFTは倒産したという設定にしました。
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