パワパフガールズE   作:ラルク・シェル

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一応教えますけども、この物語では本編から3年後も経っていて、ももこ達ガールズは16歳の高校生。もちろんケンは11歳でユートニウム38歳です。


第2話 P達の出会い/探偵登場

怪人から逃げてきたガールズは、彼女たちの基地になっている国立科学研究所。

 

「なんだって、人を食べるモンスター!?」

 

今回のことを知って研究所に勤務する研究員で、ガールズの協力者兼支援者のユートニウム博士が話を聞いて驚く。

 

「たしかに…先ほどニュースで殺人が報道されたけど、もしかしてこれが!?」

 

今ニュースでやっている殺人事件の内容から本当のことだと理解する少年は、ユートニウムの息子で助手の北沢ケン。

 

「そうなのよ…もう怖かったんだから~~~」

「本当ですの。あんな目の前で、人が食べられてるなんて」

「たしかにな…しばらく肉は食べたくないぜ」

 

見たことのない怪人に人が食べられるなんてショッキングな展開を目にしたと話す3人の少女。彼女達がパワパフガールズZに変身する東京シティ学園高等部1年の、ブロッサム改め赤堤ももことバブルス改め豪徳寺みやことバターカップ改め松原かおる。するとももこはこんなことを口に出した。

 

「でもちょっと変なのよ」

「変って言うと?」

「そのモンスター。黒いオーラが見えなかったの」

 

ガールズとモンスターはそれぞれ白の光と黒の光のオーラが纏っていて、お互いに見て認識しあうことができる。だが、鉄の怪人には黒いオーラが見えなかったっとのこと。

 

「ピーチ。もしかしてお前も」

「そうだワン!感じたのはモジョのだけで、ほかには感じ取れなかったワン!」

 

ケンの言葉に返事をする犬型ロボットのピーチ。じつはこのピーチにも白い光を纏っていて、喋ることとモンスターを感知することができる。

 

「まぁ、とにかく君達は家に帰った方がいい。後は私たちで調査するから」

「はい…その方がいいかも」

 

色々とあったのでももこ達は家に帰ることにした。だけど、その日の夕食はそれぞれハンバーグや生姜焼きや焼肉だったので、3人とも食べる気にはなれなかった。

次の日。彼女達は学校に通って、その放課後。

 

「さてと、これからどういる」

「このまま研究所に行くのもなんだよな」

 

昨日の怪人のこともあって、研究所に行っても未だにわからない可能性が高い。

 

「でも…このままにしたらまた被害者が」

 

とうすればいいのかと悩む3人。するとおもむろにみやこがスマホを操作して何かを調べた。

 

「なにやってるのよ。みやこ?」

「とりあえず、ネットで昨日の事件のことを調べてますの。あら?」

「どうしたんだ?」

「これを?」

 

みやこがスマホに出した画面には、【どんな依頼も四藤探偵事務所へ。ペット探しや浮気調査はもちろん、人探しや事件の解決にハードボイルドな探偵に】というキャッチフレーズのホームページ。

 

「探偵?」

「まさか…これに頼むのか?」

 

ももことかおるは目を疑った。探偵に依頼してみるということに。

 

「でも、こういうところで調べてもらうのもありだと思いますわよ?」

 

みやこがとりあえず一応頼んでみるのもありだと言う。しばらくももことかおるは顔を見合わせながら考えていき。

 

「そうね。確かめていきましょう」

「だな」

 

こうして3人はその探偵事務所に行ってみることにした。

 

「ところで、ハードボイルドってなんだ?」

「たしか…固ゆで卵って意味なんですけど、クールでカッコいいという言葉に使われてるらしいですわ」

「へ~~~でも探偵ってそんな感じがあるのよね!」

 

道中、そんな会話をしながら進んで行き。

 

「ここね」

 

ももこ達が到着した探偵事務所のある住所。そこは【ステーキ・ディーロス】という店舗名のステーキハウスの二階に、【四藤探偵事務所】の看板があった。

 

「あれがその探偵事務所?」

「普通ですね」

「いやいや、まずは行ってみないと」

「たしかに!」

 

さっそく階段を上がって扉の前につく。しかしそこから出るオーラで、3人は何となく入れずにいた。

 

「ねぇ、開けなさいよ」

「ももこが開ければいいだろ!」

「だって、いきなりアポもないのに来た上にモンスターの事を教えてなんて聞けないでしょ!」

 

ももこもかおるも入るのが怖いから譲り合ったりするので、これを見たみやこは呆れてしまい。

 

「もぅ、だったら私が入りますわ。そもそも私が提案したんだから」

「え、ちょっと待って!」

 

そう言ってみやこが扉を開けて最初に中に入る慌てて入る2人。事務所は客人を座らせるソファーや壁には手配書が張られて、さらにはファイルが収まった本棚と探偵マンガでありそうな内装の部屋。

そして部屋の中心にはデスク机と椅子に座る紫のジャケットに赤のネクタイで、少しくせっ毛のある20代ぐらいの青年がいた。

 

「おや、随分とカワイイ依頼人が3人も」

 

タバコを吸ってクールな雰囲気が漂うのがももこ達を見る。

 

「なにあれ、ちょっとカッコいい!」

「ああ、まさしく漢って感じだぜ!」

「ハードボイルドっていうのですね」

 

彼の雰囲気にももこ達は惚れて小声で言う。でもここでみやこが話しかける。

 

「えっと…アナタが探偵の?」

「いかにも、四藤探偵事務所の所長。四藤元祐(しどうげんすけ)

 

吸ってたタバコを灰皿に押し消して、椅子から立ち上がってももこ達に近づきながら自己紹介をする四藤元祐。これにはももこの胸がまたキュンっとした。

 

「アタシ、赤堤ももこ!高校1年生です!」

「え?」

「わかってます!年の差ということもありますけど、でも愛には年齢になて関係ないわ!だから、アタシと」

「何やってんだよ」

 

どうやら元祐に惚れたももこが告白しようとしたのでかおるが呆れながら止める。

 

「なんとも面白い子達だろうか…」

 

クールに決めながらもトイレに行くと、しばらくして水が流れる音がして出てきた。これには3人が目を見合わせて

 

「えっと…どうしたんですか?」

「なに…ちょっと腹の調子が…また失礼」

 

再びトイレに駆け寄ってしばらくしてまた水が流れて出てきた。

 

「あの、お薬飲んだ方が?」

「いやいや、本当に大丈っ、うっ!」

 

今度は口を押えてまたトイレに駆け寄ると

 

「おぇぇえぇぇぇぇ!!」

 

トイレで豪快にゲロを吐いた。

 

「本当に大丈夫なの?」

「てか、さっきの態度は何だったんだよ?」

「だって…初めての依頼者だからさ…緊張して…うっ!」

 

などと言いながらもまた嘔吐しようとして口を押えた。

 

「またちょっと失礼…おわっ!」

 

再びトイレに行こうとした瞬間、ごみ箱が足にぶつかって

 

「んがはっ!?」

 

そのまま棚にぶつかると上にあったバケツが頭にズッボリ入ったまま転んでしまう。このあまりにも情けない姿を見た元祐にももこ達は

 

「この人…」

「バカですね」

「しかもスゲェドジな」

 

当然のように幻滅してしまう。もちろんももこは、こんな奴に惚れた自分が恥ずかしくなる。

それから。

 

[ハードボイルドの語源を知っているか?それは固ゆで卵って意味らしい…なんで固ゆで卵がハードボイルドを指すようになったのか。いや、今はそんなの必要としない。ただ…そんな時に酒は飲みたくなる]

 

カウンターでタバコを吸いながらも心の中で語る元祐。

 

「…マスター、カミュのロックを」

「はい、コーヒー」

「マスター空気読めよ。こういう場合はカミュって呼べよ」

「アンタの遊びに付き合うこっちの身になれよ」

 

ここはバーではなくて事務所の下にあるステーキ・ディーロスで、元祐の相手をしているバンダナをしてエプロン姿の男が店長で大家の重玄塔矢(しげんとうや)。元祐がカウンターでカミュ・ブランデーを頼むが、呆れながらも塔矢は彼にコーヒーを出す。

 

「この人、さっきから…」

「色々とカッコつけてますね」

「分けわかんない奴だな」

 

テーブル席に座るももこ達はそんな元祐のキャラに呆れたりする。

 

「悪いねお嬢ちゃんたち、コイツの相手をしてさ」

 

塔矢は申し訳なさそうにしてチョコレートパフェを3人に振る舞う。

 

「うわっ!おいしそう♪」

「なんだか悪いですね」

「ご馳走してもらって」

 

まさかパフェをご馳走してくれるので塔矢にお礼を言う。

 

「いいのいいの、コイツに払ってもらうから」

「まっ、マスターそりゃないだろう!?」

 

まさか自分が彼女達に奢る事になって声を上げる。

 

「だったら、今までのツケと家賃を払うんだ」

「いっ!それはちょっと…本当に今は」

 

そんなことを言う塔矢に言葉を積もらせながらもコーヒーを飲む元祐。

 

「この人何なの?」

「クールそうに振る舞ってますけど」

「本当あんなドジでバカな奴だなんてな」

 

パフェを食べながらも改めて元祐がどんな奴なのかもっと分からなくなる3人。すると塔矢が彼女達に近づいて

 

「いや~~~コイツ、ハーフボイルドなんだよな」

「「「ハーフボイルド?」」」

 

ハーフボイルドなんていう初めての単語に首をひねる3人。

 

「ハードボイルドになりきれてない半熟卵ってこと」

「なるほどね」

「マスター、余計なことを言うかじゃねぇよ!」

 

これには納得するももこ達。ドジで緊張に弱くて家賃とかを堪能する元祐は、まさに半熟なハーフボイルドという言葉にピッタリ。ちょっと不機嫌になりながらも、元祐はももこ達の席に来て座る。

 

「それで、俺になんの依頼をしに来たんだ?」

 

本題として元祐はももこ達がここに来た理由を尋ねるけど、彼女達は目を見合した。なんたって怪人のことを聞いても信じてもらえないかもしれない。

 

「ねぇ、なんて言ったらいいの?」

「昨日のことを話しても信じてもらえなさそうですし」

「大体、モンスターは俺たちが専門なんだけどな」

「なにコソコソしてんだ?ガールズちゃん達」

 

3人がコソコソ話しているので元祐がそう言うと、ピキーンと凍り付いたかのように固まった。

 

「えっと…今、なんて?」

「いや…おたくらだろ?東京CITYを守るガールズは」

 

タバコを吸いながら言う元祐に、3人は冷や汗を大量に流すと行動を開始。まずは元祐の腕をつかんで

 

「え?なにを?」

「ちょっと、外へ!!」

「うわっ!?」

 

そのまま無理やり外に連れ出そうとした。女子高生3人とは思えないほどのパワーで

 

「これ、ツケと家賃と彼女達のパフェの代金!少ないけど取っておいて!」

「ああ…毎度あり」

 

そう言いながらも財布から少ないけど、数枚のお札を出して置きながらももこ達に連れて行かれた。

こうして路地裏に連れて行かれるとももことかおるが怖い顔で問い詰めてきた。

 

「どういうこと!なんでアナタがその…ガールズを知ってるの?!」

「俺も一応…ガールズの活躍は知っていたが、そこからお嬢さん達に」

 

などと懐からタブレットを取り出すと、ガールズの写真の画像と変身解除したときの画像を見せた。これには3人もっと冷や汗をかく。

 

「い…何時から?」

「2年前に」

 

まさか2年前に変身を解除している姿を目撃されてしまって信じられずにいた。このまま黙って欲しいとお願いしようとも考えたが、ちょっと無理かもしれないと感じて、その結果。

 

「というわけで、連れてきました」

「どうも…」

「「「はぁ!!?」」」

 

仕方なく元祐を国際科学研究所に連れて行くことにした。

 

「なに考えてるんですか!それに前から言ってるでしょ!バレないようにと用心するようにと!?」

「わっ、分かってるわよ!でも仕方がないでしょ…」

 

めちゃくちゃ怒ったケンはももこに怒鳴るが、バレたからしょうがないと言い訳をした。

 

「まぁまぁ、俺も知った上に黙っていたのは悪かったけど…というか、俺に何の依頼があってきたんだ?」

 

とりあえず謝罪する元祐だが、彼女達がどんな依頼をするために来たのかと尋ねた。そこで一応、ももこ達ガールズの父親代わりのユートニウムが前に出る。

 

「まぁ…バレてしまった以上仕方ありませんが、このことは誰にも」

「分かってますって。んで、依頼は?」

「えっと…知ってるかもしれませんが、昨日の殺人事件のことで」

 

ガールズのことは秘密にすると元祐と約束して、昨日の事件についてを話した。

 

「なるほど…つまり昨日の犯人はモンスターというわけか」

「そうなんですよ」

「でもおかしいワン。モンスターだったら、反応するのに全然気づけなかったワン」

 

改めてモンスターなのに黒いオーラが見えなかったと語るピーチ。すると元祐はこんなことを口にする。

 

「恐らく…ガイアメモリだな」

「「「「「ガイア…メモリ?」」」」」

 

初めて聞く単語に首をひねるももこ達とケンとピーチだが、続けて元祐がタブレットで見せたのは化石の骨みたいな装飾のついたUSBメモリの画像。

 

「このメモリには特定の記憶がデータとして入っていて、それを人体に差し込むとドーパントという超人…いや、怪人に変貌する」

「どっ、ドーパント!?」

「じゃあ、昨日のモンスターが?」

「そのドーパントですの?」

 

つまり昨日ガールズを襲い掛かった怪人がドーパントの可能性が高いとのこと。

 

「そんな話、信じられるはずは!」

「いや…たしか隣の風都という街に、そんなものが出回っているって聞いたことあるような」

「博士!」

 

ケンは否定して声を上げたが、ユートニウムは風都と呼ばれる街でガイアメモリやドーパントの事を聞いたことがあると言う。

 

「じつは最近になって、この東京CITYにガイアメモリが出回っているらしいんだ」

「えっ!じゃあ、ほかにもドーパントがいるかもしれないってこと?!」

「そういうことだな」

 

タバコを吸いだして語る元祐に、全員はまた顔色が青くなる。ガールズでも敵わない怪人が、この街にウヨウヨしているのだから。

 

「だけど、俺に頼んできたのはラッキーだな」

「「「「「「え?」」」」」」

「なんたって、このハードボイルド探偵。四藤元祐に任せればな」

 

などとカッコつける元祐だったが

 

「んふふふふ、おわっ!?」

 

なぜか落ちてた雑巾に足を滑らせて床に顔面を直撃。見事に伸びてしまった。

 

「本当にカッコ悪い…」

「やっぱりハードボイルドというよりは」

「ハーフボイルドだな」

「こんな人で大丈夫ですか?」

「…さぁね」

「ワン…」

 

このまま元祐に任せていいのかと悩むももこ達だった。




主人公で翔太郎とは別な意味でのハーフボイルド、四藤元祐の登場です。そして銀魂に登場した小銭形の冒頭シーンを使ったりしました。
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