東京CITYの銀行近くの駐車場の黒い車から3人の男たちが下りてきた。
「ついに来たでござんすね、兄貴」
「このために、あれを手に入れたんスから」
「当然だ。今から銀行強盗をするんだからな!子分A、子分B」
この3人組は銀行強盗を企んでいた。
無精ひげで角刈りが特徴の男、山田恭介改め兄貴。やせた体格で出っ歯が特徴の男、鈴木竜也改め子分A。太ってたらこ唇の男、佐藤丈瑠改め子分B。
「もちろんでござんすよ!さぁ、兄貴。変身しましょう」
「バカ野郎、焦るな!真の悪党は焦らないものだ!」
急いで行こうとする子分Aに焦りは禁物だと叱る兄貴はポケットからガイアメモリを取り出す。
「覚えておけ!このガイアメモリで銀行を襲い、そして金を奪う作戦に失敗はやるされんのだ!」
「「はい、分かりました兄貴!!」」
大声で叫ぶ兄貴に大きく返事を返す子分。
「分かったら頭を冷やせ…腕立て19回!」
「えっ!なんで、そんな半端な?」
「文句を言うな!31回にしたいのか?」
「だから、なんで半端な数字っスか?」
「…好きだからさ」
言われるがままに2人は19回腕立てをする羽目になる。
一方、誰もいない路地裏に帽子と黒いスーツで小太りなセールスマン風の男とチンピラの男がいた。
「これが、ガイアメモリです」
そう言いながらセールスマンがアタッシュケースを開けて、並べられた何種類かのガイアメモリを見せる。
「これが…風都で出回っているガイアメモリ!これで俺は…超人に!」
「ゆっくりと見てくださいね。何しろリスクが大きく安い買い物ではないのですから」
セールスマンが煽りながらも男はメモリに手を取ってどれにしようか迷う。
だが、そんな時に銀行の前に3人組の姿が。
「そんじゃあ、さっそくやるか!」
『MONEY』
「はいでござんす!」
『ANOMALOCARIS』
「了解っス!」
『COCKROACH』
さっそく兄貴はマネードーパントに、子分Aはアノマロカリスドーパントで子分Bはコックローチドーパント変身と同時に銀行へ突入。
「「「「「「うわああぁぁぁぁぁぁ!!?」」」」」
「「「「「「きゃあああぁぁぁぁぁ!!?」」」」」
「動くな!!」
「言う通りにした方がいいでござんす!」
「そうっス!」
もちろん、銀行の中はお客も銀行員も大慌てで叫び声が鳴り響いた。
「ん?これは…」
これには路地裏にいた2人も気づく。
「銀行で何か騒ぎか?」
「これだと、警察が来る可能性が…仕方ないので、今日はこれまで!また別の日に!」
「って、先に逃げるなよ!?」
すぐにケースを閉じていち早く逃げだすセールスマンに、客のチンピラも慌てて逃げ出した。メモリが1つ落ちていることにも気づかず。
それからドーパント強盗はアノマロカリスとコックローチが、お客と一部の銀行員をロビーの一か所に座らせてマネーは支店長に金庫を開けさせてもらう。
「さぁ、早く開けろ!」
「はい!」
金庫の扉が開くと、そこには当然のようにある大量の札束の山。するとマネーがコインを投げた。すると金庫内のお金の山が一瞬にして吸い込まれて、そのままマネーの手元に戻る。
「こりぁ、便利だ!持ち歩きが楽だからな!」
「じゃあ兄貴、早く逃げようっス!」
3体が逃げようとしたが、外にはいつのまにか何台かパトカーが停まっていて、そこから警察が出てパトカーを盾に銃を構えた。さらに石谷がメガホンを使って3体に向かって叫ぶ。
「犯人に告ぐ!無駄な抵抗はやめろ!」
「石谷さん、ちょっとベタな言い方ですね」
「って、んな呑気に言わなくて良いんだよ!!」
刑事ものにありそうなセリフなので、ちょっとツッコむ関沢に怒鳴った。
「兄貴、どうしましょう?」
「もちろん、やるに決まってろだろ?行くぞ!」
「「おぅ!」」
そのまま3体は警察官たちに襲い掛かって、マネーのコイン型光線から始まって、アノマロカリスとコックローチが口からそれぞれ歯弾丸と粘液を撃って攻撃。これには警察官たちもお手上げで逃げ出すほど。もちろん、石谷と関沢もこの攻撃を受けて腰を抜かしたりする。
「おい、逃げるな!警察官の誇りと根性はないのか!?」
「死んじゃったら、元の子もないでしょ!?」
次々と逃げ出す警察官達に怒鳴りづける石谷だけど、関沢が彼を引っ張ってこの場から離れた。
「あははは!バカな警察どもが!」
マネーが笑いながらも、すぐに車が置いてある駐車場に向かった。そして3体が駐車場に到着。
「待ちな」
「「「っ!?」」」
だが、連中の車の前に元祐が登場。
「なっ、なんだお前は?」
「通りかかった探偵」
「探偵?」
タバコを吸いながらいつも通りにカッコつける元祐。
「んで、その探偵が…なんで俺達がここに来るって?」
「簡単さ。あっちの騒ぎが起きた銀行と、この駐車場は近い。このまま車で逃走するにもなるべく出しやすい位置に置く。それがここだ」
ペラペラと推理したことを話す元祐に、ここまで当てられたとちょっと驚くドーパント達。
「ここまでバレて…どうするんでござんすか、兄貴?」
「だから、落ち着け。真の悪は落ち着くのだ!大体、今の俺達ならあんな若造なんぞ」
少し慌てだすアノマロカリスをマネーは落ち着かせて、拳を握って構えだす。だが、元祐はネオロストドライバーを腰に装着。
「とりあえず、この街を汚す悪党は俺が許さねぇ」
『ELEMENT』
「変身!」
『ELEMENT』
そのまま元祐はエレメントメモリをドライバーに装填して、仮面ライダーエレメントに変身。
「だあぁぁぁぁぁ!なんだ!あれは、なんだ!変身!変身したーーー!?」
「兄貴落ち着いて、俺達は悪っスよ!」
変身したエレメントに、めちゃくちゃ慌てるマネーをコックローチは落ち着かせようとする。
「たく、なんか調子狂うな…でも、やるか!」
『Aqua』
呆れるエレメントはアクアフォームになって、エレガンが3体に向けて撃った。
「え~~~い、さっきは慌てちまったが…やっちまえ!」
「了解でござんす!」
始めにアノマロカリスが歯弾丸で攻撃するが、次々とエレガンの水弾で撃ち落とされた。しかしその後ろで、こっそりとエレメントの後ろを飛ぶコックローチ。
「ちょっと卑怯だけど、後ろから!」
「甘い!」
「うわっ?!」
だが、いきなりジャンプして後ろのコックローチも撃ち落とした。
「なっ、貴様…」
「どうする?」
まさかここまで強いエレメントにまた焦るマネー。
「仕方ねぇ、2人共逃げるぞ!」
「「はい!」」
逃げるマネーにアノマロカリスと起き上がったコックローチが一緒に逃げた。
「逃がさねぇ」
『Fire』
ここで今度はファイヤーフォームになって、エレソードの柄ある差込口・マキシマムスロットにエレメントメモリを装填してスイッチを押す。
『ELEMENT・Fire!マキシマムドライブ!』
するとエレソードの刀身が激しく炎を上げて、エレメントは逃げる3体に向かってエレソードを構えながら走り。
「ふん!」
「「「あんぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?」」」
そのままファイヤースラッシュで一気に3体を切り裂くと同時に爆発。爆風と一緒にコインに吸い込んだお札がバラまいて、地面にはメモリブレイクで変身解除された兄貴達3人が倒れる。
「はい、これで終わり」
そう言ってエレメントは変身を解除してこの場から立ち去った。それから石谷達警察は、未だに気絶中の3人を逮捕して奪ったお金も回収。
一仕事が終えた元祐は、タバコを吸いながら事務所に戻って扉を開けた。
「あっ、お帰り!」
そこにはももこ達がいて、お菓子を食べたりテレビを見たりと好き勝手に過ごしていた。
「お前ら!!」
「ん?なんですの?」
「俺はお前らと、互いに協力関係になったが…ここまで寛いでどうすんだ!散らかしてさぁ!」
この食べ散らかしてたり、ファッション誌で散らかった事務所内を見て3人に怒鳴りつける。
「なんだよ。俺達は一応、お前の助手みたいなもんなんだぞ?少しは寛いでもいいだろうが!」
「だが!」
「それとも、ちゃんと払うか追い出されるかどっちだ?」
などとかおるは家賃とかの書類を元祐に見せる。今の様子じゃあ全然返すのは出来ないので、元祐は顔を真っ青になった。
「と…とりあえず、ちょっとシャワー浴びてくるから。自分たちで散らかしたからには、自分で掃除しろよな」
まるで逃げるかのようにシャワー室に行った。
「ちょっと脅しているみたいで、なんか後味悪い気がしますわね……」
さすがにかおるのやり方はちょっと酷いと感じるみやこ。
「まぁまぁ、とりあえず言われたとおりに片付けよう!」
こうしてももこ達は自分たちで散らかしたゴミとかの掃除を始めた。
「それにしても、元祐さんはどこであのガイアメモリを?」
するとももこは掃除しながらも、元祐がどこでガイアメモリを手に入れたのか気になり始める。
「たしかにももこさんの言う通り…あのベルトも気になりますわ?」
「アイツって、バカに見えて色々と分からねぇし…」
みやこもかおるも改めて謎の多い元祐が気になる様子。
「なんだ、俺の噂話か?」
ここでバスローブ姿の元祐が出てきた。そしてももこは改めて聞いてみる。
「あの、元祐さん…どこでそのアイテムを?」
だが、元祐はデスクに座ってタバコを吸う。
「悪いが…男の秘密はアクセサリーなんだよ。君たちに話すのは早い」
「え~~~」
「もういいですわ。帰りましょう」
「だな、じゃあまた取り立てに来るからな」
そう言って帰る3人。そして元祐は、メモリとドライバーを見て思い出す。
昔、ある人物から託されたメモリとドライバー。さらにガイアメモリとドーパントを知ったことも。
その夜、夜道を赤いスポーツカーで走るカップル。
「おらおら!猛スピードだ!」
「カッコいい♪」
カッコつけて猛スビートで車を運転する男と、煽るかのように褒める女性。だが、いきなりなにかが前に出た。
「うわっ!?」
「きゃ!?」
慌てて急ブレーキをかけるが、しかし現れた影は消えていた。
「あれ?なんだ今のは…」
「ちょ、ちょっと」
車から降りる男に、1人でいるのが怖い女も一緒に降りた。しかし辺りには誰もいないと確認。
「なんだったんだ…」
とりあえず安心して車に戻ろうとするカップル。だが、後ろを振り向くと
「ん?うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?」
「きゃああああぁぁぁぁぁぁ!!?」
なんといつの間にか後ろに怪人が立っていて悲鳴を上げる。
それは色々とガラクタの寄せ集めみたいな巨大な体の怪人・スクラップドーパント。当然のようにカップルは車を置いたまま一緒に逃げだしたが、スクラップは胴体から口が開くと車を捕食し始めた。食べ終えたスクラップは再び歩き出す。
次の日。国際科学研究所の研究室にある大型画面に、市長のメイヤーが映し出された。
「博士!」
「メイヤー市長、どうしたんですか?」
「工事現場で暴れるモンスターが出た!」
「なんですって!」
さっそく現場の映像が出ると、そこにはスクラップドーパントが暴れていた。
「あの、パパ。あれって」
「ああ…ドーパントの可能性が高い」
ユートニウムもケンもあれがドーパントかもしれないと思う。
「でも、モンスターの反応がするワン!」
「え?モンスターの!?」
だが、ピーチはスクラップからモンスター特有の黒いオーラが出いることに気づく。
「まさか、モンスターがガイアメモリを手にしたと」
「博士!それよりも今は!」
「そうだった!ピーチ!」
「パワパフガールズZだワン!」
ピーチはガールズに向かって叫んだ。本来はこうやって知らせて変身するシステム。
その頃のガールズ達は、教室で授業中。だが、ベルトコンパクトに反応があって、ももこ達はお互いに目を合わせ。
「「「先生!!」」」
「ん?」
「片頭痛がするので…」
「腹下りが起きたので…」
「膝関節痛になったので…」
「「「保健室に行ってきます!!」」」
3人そろって仮病を言って教室を出た。それから屋上に来て変身すると、飛んで現場に向かう。
そこではスクラップが、ブルドーザーやショベルカーを壊してはむしゃむしゃと食べていた。しかしそこにパトカーと機動隊車両が到着して、石谷と関沢を始めて警察官と機動隊員が出てくる。
「えっと…どうしますか?銃使いますか?」
今回の怪人を相手に銃を使うかどうか聞いてみる関沢。
「……やるしかないだろ!相手が相手だから!」
昨日の事もあって半分ヤケな石谷だったので、警察官や機動隊員達は一斉にスクラップに向けて銃を発射。だが、当然のように全然効かず。スクラップはダンプカーを持ち上げて、石谷達に向けて投げつけたので慌てて逃げる。さらから次々とパトカーをなぎ倒したり食べたりして、最早誰にも止められない状況。
でもそこにガールズが登場。
「「「戦う愛のサイレンスレジェンド!パワパフガールズZ!」」」
「あっ!ガールズ…ガールズが助けに来てくれましたよ!」
「はしゃぐなバカ!」
ガールズが来てくれて大喜びする関沢だけど、石谷に怒鳴られた上に頭をはたかれる。
「さてと、ドーパントさん…次は私たちが相手よ!」
「本当に黒いオーラが手出ますけど、やっぱりモンスターが?」
「じゃあ、元祐さんが来るまでの間に俺達でやるしかないな!」
3人はそれぞれの武器を構えてスクラップに立ち向かう。
最初にエレメントがマネーとアノマロカリスとコックローチのドーパント強盗と戦う話にして、後半から本題となりました。
そして今回登場したドーパント強盗はRAVEのケツプリ団がモデルで、名前も歴代スーパー戦隊レッドから取ってます。さらに石谷健一と関沢浩平は、相棒の伊丹憲一と芹沢慶二からです。