パワパフガールズE   作:ラルク・シェル

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第9話 スリとB/分離する怪物

ある晴れた日に、元祐とももこ達は今日町に遊びに行こうと歩いていた。

 

「言っとくけどな。俺はお前達の買い物に付き合うが…奢ったりはしないぞ!」

「分かってる分かってるって!」

「もともと期待してませんからね」

「とりあえず、荷物係になってもらうからな」

 

ももこ達にそう言われて納得がいかない元祐。だけど、その時

 

「助けてーーー!!」

「「「「え?」」」」

 

目の前に大急ぎで走る、茶髪でピアスとか付けたチャラそうな青年がやってきた。しかもジャンパーにはクマのストラップを付けている。この慌てようは尋常じゃないので、すぐさま元祐が声をかけた。

 

「どうしたんだ?なにがあった!」

「じつは、俺追われて…」

「待てコラ!!」

「来た!!」

 

どこからか大きな怒鳴り声がしたので、声のした方に顔を向ける。そこに彼を追いかけて来たのか、グラサンにオールバックのヤクザのような凶悪な顔の男が走ってきた。

 

「あれって…ヤクザ!?」

「しかも、とても怒っているみたいですわ!」

「アンタ…一体何を?!」

「とっ、とにかくお願いします!」

 

そう言って青年は元祐達に後を任せて逃げ出す。

 

「…仕方ない」

 

頼まれたからにはしょうがないと、元祐は走って来た男の前に立つ。

 

「なんだお前…早くどけ!」

「そうはいかない。どんな理由が分からないが、そんな怖い顔で追いかけられたら誰だって逃げるだろ?」

「いいからそこをどけ!」

 

男は行こうとしたが、元祐は後ろに回り込んで男の右手首を掴んで押さえつける。

 

「痛てててて!テメェ、なにを!」

「おっと、私達だって!」

「行きますわよ!」

「当たり前だぜ!」

 

さらにももこ達も男の体を掴んで動けなくする。

 

「おい、だから何を?!」

「とりあえず、一緒に警察にの所に行こうか?」

「いや、俺は警察だ!」

「え!?」

 

そう言いながら警察手帳を取り出して自分は警察だと告白。

 

「そしてアイツはスリだ!!」

「「「「スリ!?」」」」

 

おまけに大声でさっき逃げた青年がスリだと言う。それを聞いた元祐達は、慌てて男を開放。

 

「スリって、本当か?!」

「本当だ!それよりもお前達、自分達の心配でもしてたらどうだ?」

「心配って…」

「「「「まさか!?」」」」

 

慌てて元祐達は自分達のポケットやバックの中を調べたりすると、4人の顔は真っ青になる。思った通り財布がなくなっているからだ。

ちなみにあの青年は公園で

 

「15000円に39350円に10804円か…最近の女子高生は結構持ってるな♪」

 

ももこ達から盗った財布から中身を取り出して、最後に元祐の財布も確認する。

 

「うぇ…たったの2131円かよ…」

 

元祐の財布の中身が3人より少ないことに文句を言いながらも、仕方なく中身を頂くと4人の財布をごみ箱に捨てた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「ゴメンなさい!!」」」

 

その頃、ももこ達は警察と名乗った男に頭を下げて謝罪。

 

「もういいさ…君達もアイツに騙されたんだからな」

「はい…それでもすみません。えっと…」

「俺は全又浩司(ぜんまたこうじ)…東警察署の捜査三課のスリ担当」

 

男は東警察署の捜査三課でスリ担当の全又浩司と自己紹介した。

 

「それにしても…全又さんは、さっきの感じからして相当あの男を追っているみたいですね」

「まぁな、アイツは俺が目を光らせた奴だ」

 

元祐は全又があのスリの青年に対する執念とが強いと感じる。

 

「アイツの名は、流川参平(るかわさんぺい)。電車内やスーパーとで暴れている奴で、自分をスリの天才やカリスマだと名乗ってる」

「そう…たしかに、あんな慌てぶりを見せながらも俺達4人当時に財布を取るんだからな」

「とにかく奴はスリのテクニックの高さだけじゃなくて、さっきの逃げ足の速さと頭の回転の早さもあるから…とにかく逃げられるんだ」

 

全又は真面目に流川について話をするので、これには元祐達もちゃんと聞く。

一方、その流川はいつの間にか電車の中にいた。

電車内で金を持ってそうな人から、目にも止まらぬ速さと技術で次々と財布を抜く。そして駅に着くとトイレで、中身だけを取ってごみ箱に捨てる。次に狙ったのは、今バーゲンセール中のデパートで、婦人服売り場では女性客がお目当ての洋服を選んでいた。しかし流川はそんな女性客から財布を抜いて、そこからお札を1枚か2枚抜き。

 

「あの、落としましたよ」

「え…あら!それはありがとう」

 

落としたと噓を言って返したりする。

 

「へへへへ、儲け儲け♪」

 

上機嫌で繁華街の街を歩くと、目の前に若い男女のカップルが歩いてたけど、流川は彼らとすれ違った時。

 

「ん?……あっ!?」

 

なんと流川の手にはいつの間にかミニタブレットを持っていた。

 

「しまった…つい無意識に取っちまったな~~~」

 

たまに無意識で相手から何かを取るというクセが出来てしまったらしい。

 

「それにしても…これなんだろう?」

 

一応立ち上げてみるがパスワードが入っているので入れない。

 

「う~~~ん、捨てるにしてももったいないし…売るのもめんどくさそうだしな…警察に届けるって、そりゃダメだよな」

 

ブツブツと言いながら誰もいない路地裏を歩いているとなにか音がした。

 

「なんだ?」

 

気になったので行ってみた瞬間。

 

『BACTERIA』

「え?」

 

そこで誰かがガイアメモリで、全身がドロドロなアメーバみたいな姿の怪人・バクテリアドーパントに変身した。

 

「うわっ、怪物!?」

 

驚いた流川がうっかり声を上げてしまったので、バクテリアがすぐに流川を目にする。

 

「見たな……」

「げっ!?」

 

見られたバクテリアは流川の近づくが、ふと彼のジャンパーについてあるストラップを目にする。

 

「それは…お前か!?」

「うわあぁぁぁぁ!!」

 

そう言いながらバクテリアが襲い掛かったので、流川は驚きながらも逃げ出した。

一方、その頃。元祐達は全又と一緒に繁華街から離れて、人気の少ない所を歩いていた。

 

「本当に、奴はこの近くにいるかもしれないんだな?」

「ああ、さっき電話で電車内で財布がなくなった乗客が何人かいたと連絡があった。んで、奴の行動パターンからここにいることが確か!」

 

全又が自分の経験と感からここにいると宣言して周りを見回すと

 

「うわああああぁぁぁぁぁぁぁ!!?」

「え?いた?!」

 

なんと目の前で流川が走って来た。

 

「ほら見ろ!俺の言ったとお「さよなら!!」

「「「「「え?」」」」」

 

しかし流川は元祐達のとなりを通り過ぎて逃げる。だが、そこに

 

「待てえぇぇぇぇぇぇ!」

 

バクテリアも走って追いかけて来た。

 

「「「「ドーパント!?」」」」

「化け物!?」

 

するとバクテリアは右腕を鞭にして元祐達に振りかかった。

 

「「「危ない!」」」

 

慌ててももこ達が全又にタックルしてかわしたが

 

「おっ、がはっ!?」

「「「あっ…」」」

 

勢いが強く全又が壁に激突してそのまま気絶。

 

「あっちゃ…避けようと思ったのに」

「まぁいいさ。見られたらめんどくさくなるし」

 

これは仕方ないし都合がいいことで、さっそく元祐はドライバーを装着。

 

『ELEMENT』

「変身!」

『ELEMENT』

 

エレメントに変身してバクテリアにパンチで攻撃したが、そのパンチが腕ごとバクテリアの体を貫通。

 

「あ…あれっ!?」

「ウソ!貫通しちゃった?!」

 

これには驚きを隠しきれないエレメントで慌てて腕を抜く。

 

「だったら、これで!」

『Ground』

 

グラウンドフォームになってエレアックスで大きく振り下ろした。しかし

 

「ん?なっ!?」

「ええっ!?」

 

なんと今度はバクテリアは2体に分離した。そのまま2体でエレメントに襲い掛かる。

 

「おいおい、今度はどんな奴なんだよ!?」

 

予想外の敵に文句を言いながらも、バクテリア2体の相手に戦う。するとバクテリアの1体が生ゴミが入ったゴミ袋を掴むとエレメントに向けて投げつける。

 

「それが攻撃のつもりかって、うわ!?」

 

だけど、そのゴミ袋は膨張して爆発。驚きながらも吹っ飛んでしまうが、すぐに起き上がる。

 

「たく、よくわかんない敵だ!」

『Fire』

 

今度はファイヤーフォームになってエレソードを構える。そして1体のバクテリアが襲い掛かるので、エレソードで一刺し。するとバクテリアはそのまま燃えて消滅。

 

「あっ!このドーパントは火の弱いみたい」

「そのようだな。じゃあ、次はって…あれ?」

 

バクテリアの弱点に気付きなら次は本体だと言った矢先に逃げられた。

 

「逃げせられたか…」

 

仕方なく変身を解く元祐は未だに伸びている全又に近づく。

 

「それで、全又さんは?」

「まだ目が覚めない…」

「たしかに、それにしてもあのドーパントは流川を狙っていたようだな?」

 

しかし元祐は、バクテリアがなぜ流川を狙ってたのか気になる。

一方その頃。

 

「は~~~怖かった…」

 

自室のアパートに帰った流川は今日の事をブツブツ言いながらもカップ麺を食べようとする。

 

「だけど、あの化け物。これを見て目の色を変えたな?」

 

そう呟きながら、ジャンパーについているストラップを見て思い出す。

あれは一週間前。

雨の日の交差点で、流川が傘をさして横断歩道を歩いてきた時に誰かとすれ違った時に財布を抜き取った。しかも財布にはクマのストラップが付いていたが、その直後なにかがぶつかる音がして野次馬が集まった。でも流川はすぐその場から離れて、財布からお金を全部抜き取ってついでにストラップも頂くと財布を捨てて逃げる。

 

「まさか…これと関係しているんじゃあ?」

 

ちょっと不安になりながらもカップ麺を食べる。




今回のゲストの流川参平と全又浩司の名前の由来は、ルパン三世と銭形警部です。しかし流川のモデルはフォーゼのJKだと思ってください。
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