青髪の少女は鏡の戦士   作:カΩズくん

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 更新遅くなってすいません、就活やら期末やらドラクエを今更始めるやら推しやらで筆が止まってました。
 話の展開上必要だったので少し独自設定入ってます、すいません。


3話

「……どういうことかしら?」

 

「あんたの目的はまどかを魔法少女にしないこと、違わない?」

 

 さやかの答えにほむらは少し表情が揺らぐ。

 図星だとさやかは感じた。

 

「あたしもまどかには魔法少女にはなってもらいたくない……それならお互い

手を組むのは好都合なんじゃない?」

 

 無言が互いを支配する。

 ほむらは無表情を貫こうとしているが迷いと戸惑いがあるのがわかった。

 

「……そうだとしても、私にあなたと組むメリットがない。少なくとも魔法少女でもない人間のお守をするつもりはないわ」

 

「足手まといになるつもりなんてないよ。ただ、あたしは願いの為に戦うことになるなんてそんなこと……まどかがそんなことになるなんて受け入れられない」

 

「……」

 

 ほむらからしたらただ巻き込まれてただけの力のない人間が魔法少女であるさやかと手を組むメリットはない。

 逆に一般人であるさやかは常に命の危険がある……いわば自殺のようなものだ。

 マミの勧誘を断っているということはそのことについては理解をしているはずだ……

 にも関わらずさやかは何故こんな提案をするのか、理解が出来なかった。

 

「……あなたは……何者なの……?」

 

 絞り出すように出たのはその一言だけであった。

 

「あたしはただ、願いを叶える代償に戦うなんてことを認められないだけ。だから……お願い、手を組んで。まどかを魔法少女にさせない為に」

 

ーーーーーー

 

 まどかの魔法少女体験ツアーはマミと二人で行われた。

 廃ビルで二人は一緒に結界に入っていき、そして無事魔女を倒して見せた。

 その様子をさやかとほむらは後をつけながら見守っていた。

 その後、マミはまどかと別れた後も街のパトロールを続けていく。

 そしてトンネルに入ったところでマミはその足を止める……ソウルジェムには魔女や使い魔を探知した様子はない。

 

「……さっきからこそこそ後をつけて、まるでストーカね。出てきなさい」

 

 マミはさやかとほむらに背を向けながらそう言い放つ。

 今まで物陰に隠れていた二人は最早意味はないと悟りマミの前に姿を現す。

 

「……暁美ほむらさん、つけてきていたのが貴方だけじゃないのがわかっていたからあえて泳がしていたけれどそう……まさか美樹さんも一緒だったなんてね……」

 

「……」

 

 二人は何も喋らず、沈黙が場を支配していた。

 最初は何か話し出すのを待っていたマミも少しため息をつくと困った様に頭を振るしかなかった。

 

「美樹さんはこんなことするなら鹿目さんと一緒についてきてよかったのよ?別に最初断ったこと気にしていないし……それともこちらから声を掛けた方がよかったかしら?」

 

「……別にあたしはまどかの心配をしているだけ」

 

「そう……」

 

 マミは一瞬寂しそうに眉を顰めるがすぐにほむらの方に視線を移す。

 

「それで……どうやって彼女をたぶらかしたのかしら?暁美さん?」

 

「心外ね、別にたぶらかした訳じゃないわよ。ただ美樹さやかと利害が一致しただけ」

 

「意外ね、貴方が誰かと組む……それも魔法少女以外の子と組むなんて」

 

「貴方にだけは言われたくない、巴マミ……これ以上まどかに関わらないで」

 

 ほむらとマミは一歩も譲らない。

 もしかしたらこのまま戦闘になってしまうのではないか、さやかは自身の知り合い達を思い出しながら二人の様子を伺っていた。

 だがしかし、突如耳鳴りが彼女を襲う。

 

「っ!?こんな時に……」

 

「美樹さん?どうしたのかしら?」

 

 様子がおかしいさやかに対しマミは声を掛けるがそれを無視する。

 それはミラーモンスターが出現し、誰かが襲われるかもしれないという緊張感が送させた。

 さやかは耳鳴りのする方に視線を移す。

 すると自分達の頭上にあるトンネルの壁に設置されたカーブミラー、そこに一体のシアゴーストがマミに狙いを定めていた。

 

「マミさん危ない!」

 

 さやかはマミを突き飛ばし、シアゴーストが口から放った種子は地面に外れる。

 予想外のさやかの行動に突き飛ばされたマミも、そして横で見ていたほむらも驚いていた。

 しかしそんな彼女らに構わずさやかはカーブミラーに映るシアゴーストを睨みつける。

 ミラーモンスターは一度狙いを定めた獲物に執着する習性がある、つまりこのシアゴーストはここで倒さなければマミを襲い続けるだろう。

 いかにマミが魔法少女として強くても根本的にミラーワールドにいるモンスター相手には無力だ。

 故にここで倒さなければならない。

 

「美樹さん!?いきなり何を……」

 

 マミがさやかに疑問をぶつけきる前にさやかはカーブミラーにデッキをかざす。

 するとさやかの腰にバックルが巻かれる。

 傍から見たら魔法に見える光景にマミとほむらは開いた口が塞がらない。

 しかしさやかはそんな二人を無視してデッキをバックルにはめようとする……だがこちらに近づいてくる足音にその動きは中断された。

 

「よお……お前か……」

 

「お前は……お前は!!!浅倉ぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

 浅倉威、恐らく出現したシアゴーストに釣れられここに来たのだろう。

 さやかにとっては一番の怨敵の出現に飛び掛からんとする勢いでその胸倉を掴もうとする。

 だが胸倉に手が届く前に逆にその腕を強く掴まれ、その力の強さに思わず顔を歪める。

 

「そう焦るな……すぐに遊んでやるからよ」

 

「っ」

 

 浅倉が手を離すとさやかは掴まれた手首をかばいながら彼を睨みつける。

 その視線に怯むどころかどことなく居心地の良さを感じるのか笑みを浮かべた。

 

「今日こそ殺してやる……」

 

「ふん」

 

 二人はカーブミラーの前に並び立ち、デッキを掲げる。

 

「「変身」」

 

 腰に巻き付いているバックルにデッキを入れると二人の姿は鏡の戦士へと変貌する。

 仮面ライダーファム、そして仮面ライダー王蛇だ。

 二人は一度顔を見合わせるとそのままミラーワールドの中へと入っていく。

 

「……何よ今の……」

 

 その様子を二人は呆然と見ているしかなかった。

 マミがそう呟くのがやっとであった。

 

「まさか鏡の世界に干渉できるなんてね。美樹さやかも……それにあれは凶悪犯罪者の浅倉威に見えたね。まさかそんな技術を魔法少女以外にも持っていたなんて……」

 

 呆然としている二人の間にキュウべえが現れ、驚愕と感嘆を含んだ声でそう言った。

 

「……何か知っているの?」

 

 キュウべえの姿に嫌悪感を表しながらほむらは問い掛ける。

 ほむらからしても目の前の状況は自身の理解を超えた状況であり、少しでも多くの状況が欲しかったのだ。

 

「うん、と言ってもこれは仮説に近いんだけどね。恐らく二人は物体とその物体が反射下光、つまり僕たちの視覚情報の狭間の世界……言うなれば鏡の世界に行ったんだろうね。過去にも少数だけど鏡の世界に干渉することができた魔法少女がいてね。僕自身は干渉することができないし干渉することができる魔法少女は鏡の世界に干渉するとその姿を消して戻ってこなかったから仮説という風にしていたんだけど……まさか本当に存在していて、尚且つそれに干渉するなんて……驚きだよ」

 

「……」

 

 ほむらはキュウべえの返答に何も答えなかった。

 彼女にとってそれは理解できないものだったからだ。

 いや、マミもキュウべえの言葉を理解できているとは思えない。

 

「そういえば美樹さん、浅倉って……それにあの風貌……まさか!」

 

「うん、確証はないけどそのまさかだろうね。凶悪犯罪者の浅倉威だね」

 

「そんな……!?」

 

 浅倉威、その名前はテレビでニュースを見ている人間なら誰しもが知っているだろう凶悪犯罪者だ。

 数々の凶悪事件に脱獄、魔法少女として人々の平和を守るマミにとって心を痛めた彼によって引き起こされた事件は数多い。

 そんな男とさやかが一緒にいる……その事実にマミは血の気が引いていくのを感じた。

 

「き、キュウべえ!このままじゃ美樹さんが危険よ!どうにかする方法はないの!?」

 

「どうにか、か……鏡の世界への干渉はとても特殊な魔法だからね、君達二人がどうこうできることはないよ。でも鏡の世界は謂わば物体が光を反射して僕達の目に届く、このプロセスの狭間だ。彼女達は鏡を媒体にその世界に行ったとするなら……視覚することだけは魔法で可能かもしれない。見れたとしても何も干渉はすることは出来ないだろうけどね」

 

「それでもいいわ!やり方を教えて!」

 

「そうかい?それならまず……」

 

 キュウべえの元でミラーワールドを見ようとするマミの様子を伺いながら、ほむらは一歩引いたところでカーブミラーを見つめる。

 

「美樹さやか……貴方は何者なの……?」

 

 その呟きは誰にも拾われず、ただほむらの口から消えていった。

 




 浅倉からしたら強過ぎず弱過ぎず毎回真正面から自分のことをあの手この手で倒そうとしてくる活きの良いライダーだからいたぶりがいあってお気に入りそう(小並感)
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