コーミエ To Heart2外伝 まーりゃん帝国編 作:魂魄武尊
これは文化祭の数週間前の話である。
その日俺はタマ姉このみと普通に登校していた、
なぜか雄二と武尊がいなかったが、タマ姉も知らないらしい、先に出ていたらしい
前日の生徒会でまーりゃん先輩が拗ねて飛び出した・・・
まあ内容は文化祭での報酬を俺にするというものであり、
いろいろあってタマ姉の堪忍袋の緒を切ったのでまーりゃん先輩の自業自得であるが・・・
タマ姉はまーりゃん先輩はもう大人なんだから大丈夫とか言ってたけど
正直大人だから子供と違ってやらないことでもやってきそうにあるところなのだが
そんなことを考えていると、校門前で異変が起きていた。
校門前に群衆ができていた・・・そう群衆ができていたのである。
普段であれは登校時間であるこの時間にこの群衆ができるのは極めて異常事態
群衆をかけ分けて、どうゆう状況なのかを俺たちは確認しに行った。
その先にあったのは閉門していた校門だけであった。誰かが倒れていたわけでも通行止めをしていたわけではない、ただ校門が閉まっていたのだ
「どうゆうことかしら?」
「ストライキ?」
タマ姉とこのみが不思議そうに声を上げる
「どっちかというとロックアウトなんじゃない?」
と一瞬口にはしたが、それもあり得ないなと思った。
何の前触れもなく、教師全員が病気による欠席する確率など億が一もない
同様に教師全員が遅刻した線もないだろう、鉄道は通常運行だし道路も渋滞していないので車で来ている先生方も普通に間に合うだろう。
このみが言っていたストライキっていうのもおかしい。公立であれば法でストライキ事態が禁止されているし、私立だとしてもストをするなら学校の前で要求事項を演説するなりやるはずなので、やはり教師全員がいないのはおかしい。
しばらくして、近くにいた我らの委員ちょこと小牧愛華さんから更に興味深いというか
不穏な情報がもたらされた。
「高田さん、横山さん率いる一部の野球部の方達が門を越えて様子を見に行ったんですが・・・
いまだ帰ってきてなくてぇ」
この情報にどこに不穏な情報があったのかというと、
この中に雄二や武尊の名前がなかったことである
仮にテロリストが学校を制圧していて、わざわざ様子を見に来た生徒を人質にする
なんていうめんどくさい手を取ってくるはずがない。
そして、今だ行方不明の雄二、
武尊はもしかしたら姫百合家で朝帰りという可能性も残っているが
家が厳しい雄二に関しては皆無、そもそも昨日の夜にはいたはずなので
この様子見に名前がなかった時点で相当黒い、
もしかしたら誰も来てないうちに様子見を先にしていた可能性もあるが・・・
この場合黒と確信したほうがよさそうだ。
そして雄二単独の犯行ではなく組織的な犯行、昨日のまーりゃん先輩
すべてにおいて嫌な予感がした、その時
「くくく・・・あーっはっはっはっはっはっー!!」
突如、放送機材から校門の先、庭に設置されているであろうスピーカーから
誰かの笑い声が聞こえた。少なくとも俺たち全員がつい昨日まで聞いていた声であった。
「あ!あれっ!」
このみは何かに指をさした。
俺もタマ姉も、この付近にいた全員がこのみの指さしたほうを見やる
このみの指先、屋上にこの絵を描いたであろうボスがそこにいた。
「俺は偉大な発明をした!俺は正義を発明した!」
正義を発明したといっているがその姿はまさに悪の枢軸の大将ですといった感じだ
吸血鬼などが好みそうな黒いマントを背負い、服装はいつも来ている制服ではなく
サバイバルゲームでよく渋い男たちが来ているドイツ国防軍の将官の服を着こんでいる。
そして絶妙なバランスで屋上のフェンスに仁王立ちしている。
その姿は、実にまーりゃん先輩であった。
「聞けい、愚民ども!、今日からこの学園は俺の支配下に入ったっ!!
そう、ここは俺様の約束されし千年帝国!「聖(セント)☆まーりゃん帝国学園」となったのだぁー!」
「ということで、今日から俺がお前たちのご主人様だ!
なぜなら、俺は世界で一番美しい。美しいものが美しくない者どもを支配するのはとーぜんだ!! 故に俺は世界の王だ!。新しき世界の神なのだっ!」
「大衆の豚どもよ!おとなしく俺の支配を受けるがいい。
今なら先着で、俺様の手形入りサイン色紙と俺様萌えBD「ちゃいなしんどろーむ」をくれてやるぞ?」
・・・意味不明である、もはや演説の内容にすら正義のセの字もない、
完全に悪の枢軸の親玉である。
「どうゆうこと?この学校を支配って・・・先生は何も言わないの?」
このみはそう聞いてくるが、大体の見当はついている、
おそらく先生陣全員がまーりゃん先輩に拘束されているのだ、だから今この場に先生は誰一人いないし、まーりゃん先輩が成立しているということも
「貴明」
俺はその呼びかけでようやく下を向いた。
「ゆ、雄二!」
そこには朝から行方不明になっていた雄二が門の向こうから呼びかけてきていた
そして
「陛下がお呼びだ、来い」
ここで雄二の裏切りも確定した
「雄二!裏切ったわね!」
「裏切ったのではない!表がえったのだ!!」
静かにキレながら雄二に怒るタマ姉とこっちのほうが正当性があると陽気な顔をして言う雄二、
まあこんなのにかまっている余裕はない
「タカ君・・・・」
このみが不安そうにこっちを見ている
「とりあえずまーりゃん先輩と話してくるよ。このまま学校を占領させておくわけにもいかないからね」
「きおつけてね?」
俺はこのみたちに見送られながら雄二の案内でまーりゃん先輩の元に向かうことになった。
雄二の案内で校舎に入ったが、やはり教師陣の姿はやはりなかった。
まあOGによる学校占拠など、学校側が許すわけないし当然ではある、しかし
強引にやったにしてはきれいすぎだ、どうやら教師陣を武力で制圧したわけではないようだった。
雄二の案内で空き教室に付いた、
驚くことにまーりゃん先輩は生徒会室を指揮所にはしていないようである。
空き教室の上に看板が設置されており筆書きで さろん・ど・まーりゃん
意味は分からないが確かに先輩がいそうな感じはしている
「陛下はお待ちになっている」
俺は雄二に促されるとそっと、扉に指をかけた
「失礼しま~す」
念のためそう挨拶すると、扉をそっと開け、中に踏み入れた。
「ようこそたかりゃん・・わが帝国へ」
中では鎖でつながれた久寿川先輩、その鎖を右手に、
左手には拷問というかSMショウとかでみる長い鞭を持つ
まーりゃん先輩が王座ともいうべき悪趣味な椅子に腰を掛けていた。
正直荒事には慣れたものであったが、危うく大声で叫び倒して、尻餅をつくところであった。
正直おかしなところはまだある、まずは久寿川先輩の服装、
服ははだけて結構下着が見えている。どんな激しい百合百合ワールドが広がっていたのだろうか。
「コーミエだったら発狂死していたな・・・」
少し心の声が漏れてしまった
しかし、
こんな状況で冷静に対処できるやつなど向坂家最強のメイドのあいつでないと無理だろう、
正直自分も発狂死しそうだ
そしてもう一つ、この教室である
この教室は空き教室で、少なくとも数日前までは机と段ボールまみれの場所であった
少なくともこんな悪趣味な椅子は存在していなかったし、
貴族とかが使っていそうな調度品の数々、おまけに床には絨毯、天井にはシャンデリア、
完全にフランス貴族のサロンとでもいう場所に様帰りしている。
こうやって説明でもしてないと普通に営業しててもおかしくない
しかし、そんな金いったいどこにあったのか
、
「ふふ、実は最近はやりのバーチャルな土地を転がして設けたのだよ」
バーチャルな土地?最近そんなのはやっていたっけ?妙だな
「まーりゃん先輩、ちなみにどんな土地で設けたんです?」
「北海道の捨て値の湿地」
う~ん普通にリアル土地だった・・しかもそれ確実に原野商法ではなかろうか
「あと、久寿川先輩・・」
「?」
「なんでこんなことになってるんですか・・少しくらいは抵抗してください」
「だってっまーりゃん先輩がやってみたいって、」
う~んやはり予想道理の答えが返ってきた
「ダメ・・・なの?」
甘い声で聴いてくる久寿川先輩・・・だめだ、多分理性の部分が崩壊している
今回の件に関しては久寿川先輩をあてにはできないな、全く
しょうがないので本題に入ることにした。
「で、まーりゃん先輩はなぜこのような蛮行を?」
「蛮行?そんなにこの行動がおかしいかね?」
「まあ先輩は常日頃おかしいですし、ほんと今更ですけど、
いったい何を考えて・・・正直いき当たりばっかりだったりしそうですけど
念のため聞かせてくれますかね?」
「随分と言ってくれるじゃないかねたかりゃんよ、私は伊達と酔狂でこんな
革命闘争をしてるわけじゃないぞ?ちゃんと言い分も用意してある」
「言い分?」
「そう、言い分だよたかりゃん、これを聞けばたかりゃんもきっと同情することであろうよ」
「では、その言い分とは」
まーりゃん先輩は真剣な顔して、心を落ち着かせせるように、大きく息を吐いたあと、
1言言った。
「飽きた」
・・・・・・
なるほど・・あきた・・あきた・・そうか・・あきたのか・・・てえ!
「いや飽きたからって世界を混沌にでも導くつもりですか!」
さすがの一言に一瞬脳が死んでいたが、
そんなことで学校を占領して世界を混沌に導いていいはずがない
「そうとも、この下らん世界に俺は空きた、正直飽き飽きだ」
「特に最近のたかりゃんもタマちゃんも俺に冷たいぞ!
二人は俺を楽しませようという努力ヲ放棄するつもりかっ!
故につまらん。どーでもよくなった
俺に冷たいたかりゃんなんかいらないし、
俺にやさしくない世界など俺のほうから魔女の釜にくべてやる」
「俺はすべてを破壊し、俺主人公 俺だけのために存在する。
俺天動説な世界を作り上げ 俺にやさしい、新しいたかりゃんを探すのだ!」
・・・とんでもない妄想だなと俺は思った、
いくら自分が最近かまってもらえてないからとここまでのことしますかねと・・・
しかし貴明にはそれと同時に少し疑問も生じた
「しかし、いくら何でも先輩でもそんなことできるはずないでしょう、
雄二や久寿川先輩使っても」
「ちょいちょいたかりゃん、私の同志がいつから二人だと錯覚していたんだい?」
「え?」
まーりゃん先輩が指をさすほうに目を見ると、
一つの席で紅茶を楽しんでいる、よく見知った二人がいた、、あれは
「まー☆」
「…ハイル マー」
左のほうで両腕でVをしているのが姫百合姉妹の姉の姫百合珊瑚ちゃん
そして右側で手を挙げて敬礼している男は姫百合家の愛人 向坂家の誇る究極のメイド
魂魄武尊である。
「世界せーふくできたら、南極もらうねん、ペンギンさん独り占めにして、
ついでに武尊と二人でデートや☆」
「珊瑚ちゃんと・・・二人きり・・・デート・・・ふふっふふふ・・・」
珊瑚ちゃんはコンピューターのスペシャリスト、
前にもアメリカ大使館にハッキングをしていたという実績もある、
そして武尊は完全に未知数、タマ姉や雄二の話をまとめれば
いわく、来栖川家に人質として幼少期過ごし、あらゆる知識を身に着けている
いわく、初陣での戦果がでかすぎたために親戚連中に処分を要請されたことがある
いわく、九条院時代タマ姉の付き人として、傘下をまとめ上げる。
いわく、九条院の戦史研究科の戦略シュミレーションを用いた訓練で
100戦100勝の記録を生み出した。
などである。
更に中学3年の頃に転校してきて、
当時不在となっていた生徒会副会長の座を当時の会長に提示されたり、
現在では野球部選手兼任監督兼放送部部長兼生徒会非常勤役員
とまーりゃん先輩が生徒会時点ではこの生徒会非常勤役員が生徒会総参謀長などと
とんでもない兼任をし続けた男である。
確かにこの二人がいれば、米ロどころか異星人相手にでも勝てそうではある。
「みたかねたかりゃん?我が帝国には、最高の頭脳と、最高の武力、
この二つを持ち合わせているのだよ。
さらにたけりゃんの親衛隊の一部も我が軍門に下っている。
さあたかりゃん、これで俺の本気がわかっただろう?
今すぐ戻って下にいる愚民たちに伝えてくれ、我が軍門に下れと!
さすれば千年の幸福と安泰が約束されるであろう。
従わなかったらは苦しみすらない無を与えてやる!」
もはや交渉は無理かと判断した私は、踵を返して、タマ姉の元に戻ることにした
校舎の玄関前で雄二に
「まあ、頑張って姉貴を説得してくれよ、姉弟同士で殺し合いなんてこっちはごめんだからな」
とだけ言われて。
だが残念なことに俺、貴明にはタマ姉の答えはわかりきっていた。
おそらくどんな事情にせよ、タマ姉は鎮圧に動くであろうと、
それは例えかつての忠臣を失うことになったとしても。
多分全6話完結予定、ただし週刊日曜連載予定だが、1話しかストックないので
締め切り落としたらすまぬ