お久しぶりです。
別作品を書いてました。
雄英高校体育祭一年の部最終種目。
トーナメント形式のタイマンガチバトル。
初戦のA組緑谷出久とB組凡戸固次郎の戦いはA組緑谷出久の勝利に終わった。
だがこの戦いにおいて勝利結果と周囲の評価は正反対のもの。
勝利した緑谷出久だが、今まで伏せられていた個性、身体強化は出力こそ強力だが自身の肉体を破壊する代物。これが強力な個性の副作用であれ緑谷出久自身の未熟さであれ、どちらにしろ危ういという評価をつけざるえない。
しかし凡戸固次郎は、セメダインという時代のニーズに沿った拘束向け個性。さらには拘束個性にありがちな攻撃力不足を応用技にて補っている。現場では個性使用後の後始末が大変だろうが、破壊よりは遥かにマシだろう。彼の個性熟練度が上がれば固まったセメダインも操作できる可能性もあるのだから。
そして凡戸固次郎はその人間性も評価されることになる。
先日の雄英高校襲撃事件。
プロヒーローである教師達が負傷する中で五体満足で切り抜けたA組の評価は高い。
それにより、同じヒーロー科であるB組を含めた同世代他科の評価は低く見積もられ、さらには事実とことなる悪評、見下すようなコメントもされていた。
そんな同じクラスの仲間の扱いに憤り、不当な評価を覆そうとした彼の姿は観客のプロヒーロー、体育祭を視聴する者達の胸を打つものだった。
そのせいで、緑谷出久がこの種目で有利な身体強化個性でありながら舐めてかかったせいで苦戦したという評価をされてしまうことになったが。
事実、強力な身体強化による指を犠牲とする衝撃波。それを試合開始した瞬間に放てば、指の消費は一本で済み勝敗は決していただろう。
優勝まで最低でもあと三試合。
初戦にて三本の指の消費はあまりにも大きい。リカバリーガールの個性で治ったとしても、その際に消費される体力はタイマンガチバトルでは大きく影響するだろう。
なお、この件でA組と他科に大き過ぎる溝があると判明して雄英高校教師陣は頭を抱えることになる。
反発し合うことは良い。
そのぶつかり合いが互いを高め、絆を育むことになるからだ。
だが、襲撃事件がきっかけで悪目立ちし、被害者でありながらも同世代から孤立する状況はよろしくない。生徒達のこれからには分野の異なる同世代との関係はとても重要なモノなのだから。
そもそも体育祭自体が、日頃関わる機会の無い他科、他クラスとの交流が主目的だというのに。
他クラスとの個人的な関わりは、生徒の自主性に任せる。もはやそうも言ってられない事態となっていた。
一回戦終了後、全身を衝撃波で叩きのめされ続けた凡戸君は搬送ロボによりリカバリーガールの元に運ばれていった。
吹き飛ばされまいとリングと自身を接着していた衝撃波に耐え続けた凡戸君の身体はズタボロ。リカバリーガールであろうとも治療することができるのだろうか?緑谷出久を危険だと判断してB組の為に自らの身を犠牲にした彼の姿に、潜入しているヴィランである僕でも感じるところはある。
(優勝目指すべきか)
目立ちたくはないが最終種目に出てしまった以上は今更のこと。
普通にやっても勝てる連中に手抜きで負けるという考えを改めて、勝利する方針に切り替えるべきか。
対戦相手のA組爆豪勝己は爆破という強力な個性と類まれなる戦闘センスを持ち合わせているようだが、念能力者である俺には恐れる相手ではない。
彼自身が念能力を体得し個性出力を底上げしていれば話は別だが、見る限りの爆破威力ならば幻影旅団最弱の僕の纏、あるいは堅で充分に防げるだろう。
後は殴って吹き飛ばせば勝ち。
その程度のことだ。
というかそれぐらいできないと、世界最悪のヴィラン集団『幻影旅団』のメンバーとは言えないよな。
そんな風に考えながら自分の出番まで観客席にて試合を見る。
撒き散らされたセメダインや砕かれたステージを処理・修復してから最終種目続行。
次の対決は轟と瀬呂のA組対決。試合自体は一瞬で決着した。瀬呂が先制し自身の個性であるテープで拘束しステージ場外させようとしたが、先程聞いたご家庭の事情による苛立ちからの大規模凍結で轟の勝利。
会場はドンマイコールがわき起こっていた。あんなのには勝てなくて仕方ない、そんな同情からだろう。
続いて、B組で騎馬戦で同じチームだった塩崎さんとA組の上鳴との試合。
電気という当たり個性の上鳴だったが、塩崎さんのツルとは相性が悪く、瞬殺しようとして瞬殺された。余裕ぶっこいてナンパまでしていたから凄く不様だった。その姿に物間君がご機嫌に煽り叫びだし、うるさいから拳藤さんと一緒に黙らせた。
その次は、A組の飯田とサポート科の発目。発目により飯田が都合よくのせられ、彼女の創り出したサポートアイテムの発表会となった。
まるでシャルナークにのせられる普段の自分を見ているようで辛い気持ちになった。
とはいえ、それでもヒーロー科でも近接戦闘特化した飯田から十分もの時間をアイテム解説しながら鬼ごっこできるサポート科の発目の身体能力も普通ではないと思う。
続いてはB組の小大さんとA組の芦戸。
サポートアイテム抜きでは個性を活かせない小大さんの負け。
ステージを砕いて破片を使おうとしても、コンクリートは普通は殴って砕けるものではない。
対戦相手の芦戸さんとの身体能力差が決定的だったのもあるだろう。女子同士の絡み合いを期待していた観客が嘆くほどあっさりと決着した。
その次は、A組の常闇とA組の八百万。
どうやら黒影という個性は強力なものらしい。念弾を当てれば消し飛びそうだと思うが、八百万が創造した武具をロクに使えずに押し切られて敗北。
と、そろそろ行くか。
次のA組切島とA組の麗日だが、硬化と無重力では勝負は見えている。
麗日が触れて軽くして場外まで吹き飛ばして勝ちだろう。何やり切島とやらは女子を殴れるタイプじゃなさそうだしね。
女ヴィラン相手にはどうするのやら。
控室に向かいながら試合へと思い馳せる。さて、どこまでやるかな。
個人的に気に入らないタイプである爆豪勝己。殺さないように気をつけないと。
補足・説明
原作と展開が変わらなくてすいません。
主人公であるリンクはクラスメイトに念能力の伝授などはしないのでB組の実力も原作よりやや強くなった程度です。小大さんはあまりにも不利すぎな種目です。
幻影旅団ナンバー9
パクノダ
幻影旅団結成メンバーの一人であり味方と同郷の存在には良識的な人物。作者に鷲鼻美人の良さを教えてくれた存在(死ぬほど無価値な情報)。
相手に触れただけで記憶を読み取れ、且つ弾丸にして打ち込むことで正確に伝えられる反則的個性の持ち主。幻影旅団においてはシズクに並ぶ要。
なお射撃能力は達人レベルで、大概のヒーローは向き合った瞬間に眉間に穴が空く。
クロロとは告白し合ってない恋人のような関係で、幻影旅団メンバーは早く結婚しろよと呆れられている。
リンクにとっては姉のような存在。
ただ気持ちを知りたかったから伝えたかったから磨いた能力は、現在仲間のために使用されている。
サラサとの件から、マフィアの類が大嫌いで、彼女と遭遇した連中は記憶にある限りの自身のやったことを体験させられてから始末される。