完全ギャグ回あるいはバカ回です、何も考えてはいけません。脳みそに綿あめ詰めてご覧ください。原作チナツがぶっちぎってるところまで含めてバカ回です。
この一話を読む者は一切のシリアスを捨てよ。
あと、名無しが三人もいるので名前入れてます。
ゲヘナ学園の風紀委員会会議室に集まった六人が真剣な表情で話し合っている。この場にいる操夜、ヒナ、アケヤを含めて全員が風紀委員会の幹部と言っていい人物だ。それを見れば、重要な議題であろうことが想像できる。
幹部A「ダメよ!そんなの!」
幹部B「しかしちゃんと紀願券を使った正式なものだ。何も考えずに拒否していいものではない」
黒髪ストレートロングの幹部Aとクールでまじめな幹部Bがそれぞれ言う。
切っ掛けはとある風紀委員が紀願券を使っての要望であり、操夜に対して届けられた望みはいったん保留された。内容の是非を会議で決定する必要が生まれたからだ。
会議が始まってある程度経っているが、この議題についてヒナとアケヤはあまり口を開いていない。ヒナがなぜあまり発言していないかと言えば、自分の中で意見がまとまっていないからであるが、それでも分かっていることだけはと口を開いた。
ヒナ「操夜先輩と混浴なんてハレンチだわ」
そう、今回の議題は、ペアの温泉チケットを手に入れたうえで、操夜と一緒に温泉に入りたいと言い出した人間がいたことが発端だったのだ。
風紀委員会の重役が雁首そろえて何を馬鹿な会議をしているんだ。
幹部B「そうはいっても、別に男女で混浴したところで犯罪でも何でもないからな」
操夜「…さすがに親密な訳でもない相手との混浴はどうかと思うんだけど」
当事者の操夜が微妙な苦言を呈する。相手は部下という立ち位置であるため当然知らない相手ではないが、さすがに二人で温泉に行くような仲でもなかった。
ダメとも嫌とも言っていないのがミソである。そのどちらかであった場合、そもそも会議をする必要すらなく否という結果になる可能性が高い。
幹部A「そうよ!大体二人っきりで混浴だなんて、ま、間違いがあったらどうするつもり!?」
幹部C「あら、一体どんな間違いがあるっていうの?言ってみて?」
褐色白髪悪魔の幹部Cの言葉に、幹部Aは真っ赤になって口をパクパクさせる。幹部Cは風紀委員会にいるのが不思議なくらいにアウトローな生徒で、ツンデレ気質な幹部Aはよくからかわれている。
幹部C「大体、何か起こってもいいんじゃないの?だって紀願券を使ったのは混浴するところまで。そのあとどうなるかまでは関係ないことじゃない」
幹部A「そ、それは…」
操夜「まあ、それは一理あるけど。問題はそれ以前に混浴自体がまずいことだよね」
議題が脱線しかけているため、軌道修正される。一理あるとか言われてしまうあたりがゲヘナらしい、これがトリニティだったらそもそも議題にもあがらないだろう。ただしトリニティの場合は即拒否される場合と裏でこっそり行われる場合の二択が存在するが。
なんにせよ品行方正とは言えないものの頭はいい幹部Cは、当然要点がどこにあるのかはも分かっている。
幹部C「でも考えてみて。二人きりで来た温泉旅行、一番の楽しみはやっぱり温泉、ゆっくり楽しみたい。でもゆっくり温泉につかればつかるほど相手と一緒にいられる時間は少なくなる。それはなんだかもったいない気持ちにならないかしら。気になることがあってリラックスできないなんて、温泉に対して失礼だと思わない?」
幹部A「それはそうかもしれないけど」
幹部C「それならいっそ、一緒に入ってしまえばいいでしょう」
会議室に沈黙が訪れる。幹部Cの言うことを誰も一概には否定できなかったからだ。いや、否定しろよ。
そんな中、真面目な幹部Bが別口の懸念を口にする。
幹部B「だが……まるで操夜委員長が…懸賞のように扱われるのは、看過できない」
操夜「いや、それはちょっと違う。紀願券の使用権自体は俺にもあるから、俺に何か頼むのは通常の取引のうちのはず」
幹部C「つまり、援助こ」
アケヤ「操夜さん、それはそれでちょっと良くないかと」
操夜「……あー…確かに、一理はある」
当然というべきか操夜はこのような要望が来ること自体を想定していなかった。
しかし実際のところこのような場合、現実は券なんか使わずに勝手に混浴に行くのがゲヘナのスタンダードである。それなのに律儀に紀願券を使用しているところが、風紀委員の真面目さの表れであるといえる。
相手はゲヘナの中でも真面目な人間であり…ゲヘナにあって風紀委員会なんて大変な部活にいる時点でアレだが、苦労人である。つまり、どちらかというと操夜が良い思いさせたいと思う相手なのである。
アケヤ「ただ、これを拒否することは人の願いに貴賎なしの原則に反しているわ」
幹部C「犯罪行為がいけないことを除けば、後は価値の重さがあるだけ」
幹部B「…公序良俗に反する行為もアウトだぞ」
願いを拒否したくはないというのが共通認識ではあるのだ、つい幹部Bがその真面目さゆえのツッコミを入れていたが。
ゲヘナでは公序良俗どころか犯罪行為だって気にしている人物の方が少ないかもしれないが。そんなんで良く経済が回ってるなゲヘナ。自由であり犯罪行為を厭わない者ばかりではあるが、悪を望んでいる訳でも、正義や風紀委員会自体を嫌っているわけではないことが、最低限ゲヘナという枠組みの中に納まっていられる理由なのかもしれない。
操夜「俺的にも混浴はまずいだろうとは思うけど、かといって誰かのために始めたこれで、誰かの願いを断りたくはない」
操夜の言葉を聞いて、一様に否定の言葉を発していた幹部Aが、仕方ないわねという顔でため息をついた。つまりなんだかんだと言っていた会議であるが、ついに方針自体は決まって、あとはどうやって軟着陸させるかという局面に達したわけだ。
アケヤ「ヒナちゃんはどう思う?」
ヒナ「わ、私!?私は………………その、水着を着るとか」
急に振られたヒナが、ついまとまらないままの言葉を口にしてしまう。ある意味では操夜よりもヒナのことを分かっているアケヤである。操夜先輩が絡まなければ割と超人的なヒナは、操夜先輩が絡めばよくポンコツ化するのだ(ポンコツな方が幸せだったりする訳だが)。
そんな二人の様子に、幹部たちは顔を見合わせる。
幹部C「ちょっともったいなくない?タオルまけば十分でしょ」
幹部A「……仕方ないわね」
幹部B「そうだな、仕方ない。では混浴時にははタオルを着用するものとする」
チナツはあれ巻いてすらいなかったですよね。やっぱりゲヘナ。
あと一回ギャグ回やったら最終局面開始かなといったところです。