ようこそ!超能力部です!   作:YY:10-0-1-2

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第106話 知られざる秘密暴露大会

 

 

「トランプ飽きた!」

「あんたが持ってきたんでしょうが」

 

 蟹菜ちゃんの悲鳴とともに、テーブルに散らばったトランプが片付けられる。まあ確かに、このまま1時間半程を潰すには足りなさすぎるな……。

 私は思いながら、うーんと考え始めて、冷世ちゃんと目が合う。

 

 なんか、いま、嫌な予感が走った気がするんですけど。

 

「そういえば、赤芽さんは知ってるのかしら」

「? なにが?」

「『鬼円と春乃が付き合っている』こと」

 

 …………。

 

「……は!!???!??!?」

「うん、知ってるよ。水族館で会ってるし」

「はぁ!!!?!!!?!!?!?!??!!」

 

 私はめちゃくちゃ大きな声を二連続で出した。

 まず付き合ってないし!!!!! あと、水族館のやつは、()()()()私がチケットを獲得したからだし!!!!!

 

 なんでそういうことを事実のように言うのかなぁこの人!! ほんっとにタチが悪いんだけど!!

 

「付き合ってない!! 付き合ってないですから!!」

「またまた、そんなこと言っちゃって……」

「そうなの? あの距離感だからてっきり付き合ってるもんだと……」

「どんな距離感? 詳しく」

「蟹菜ちゃんっっ!!!」

 

 私が叫ぶと蟹菜ちゃんはビクッとして、唇をとんがらせたまま、下がった。

 私は息をゼェゼェと整えながら鬼円のことをチラ見する。

 なんにも思ってない顔だあれ、と思いながらなんとなくムカッときたし、安堵もした。

 

「ちょっと鬼円、なにか言わないの?」

「ちょっ、冷世ちゃん!?」

 

 鬼円はこちらをじっと見てからため息を吐いた。

 

「付き合ってねぇよ」

 

 そう言われて少したじろぐがなんとか平静を保つ。ちえっ、と冷世ちゃんが舌打ちし、赤芽さんはそっか、と頷く。

 ていうか、なんでこういう話題になると大抵私が的にされるのさ! すっごいムカつくんだけど!!

 

「じゃあ、冷世ちゃんなにかないの? ()()()()()()

「……は?」

「おっ、いいねそれ。恥ずかしいこと暴露大会」

 

 私が言うと、冷世ちゃんが明らかに動揺した目でこちらを見てくる。ざまぁ、みろ、というふうに笑って返す。

 

「じゃあ、冷世ちゃんの恥ずかしいこと……なにかないの?」

「あ、ああ、あるわけ無いでしょう! 私に、は、恥ずかしいことなんて……!」

「うわ胡散臭……」

「ここまで胡散臭いともう確信まで行くね……」

 

 私達はじっと見つめてから、蟹菜ちゃんが、あっと声を出した。何かを思い出したかのように……。

 

「この間、廊下のなにもないところでコケてたよね。盛大に」

「辞世の句を今のうちに読んでおくことね」

「えっ」

 

 あ~……。

 恐らく能力を使ってスイスイ歩いていたところ、思いっきり踏み外してコケたんだな、多分……。

 

「そういう蟹菜だって、男子が目の前にいるのに着替えたでしょう」

「うわーーーっ! 男子! 眼の前に男子いるから!!」

 

 なお、その二人の内、一人は窓を見ていて、一人は本を読んでいるのですがそれは。

 

「赤芽さんはなにか?」

「うわ、いざ振られると恥ずかしいな!」

 

 照れ照れとしながら、小声気味に言った。

 

「その、悪噛と劇をしたときに……王女様をやらされて、こ、子供たちからキスコールをされたことが……」

 

 私達は固まり……顔を見合わせた。

 

「……」

「えっ」

 

 冷世ちゃん! 10点と書かれたプラボードを取り出す。

 

「……」

「ちょっ」

 

 蟹菜ちゃん! 10点と書かれたプラボードを取り出す。

 

「……」

「待って! 聞いて!!」

 

 私も10点と書かれたプラボードを取り出したところで何やら語り始めた。

 

「その、悪噛の……親戚が、保育園をやってて、それに巻き込まれてっていうか……」

「その親戚はこうはならなかったのね」

「聞こえてるからなお前らァ……」

 

 悪噛はこちらを睨んでくる。その話題に反応した鬼円が、ニンマリと顔を歪めた。

 

「将来の夢ですか、悪噛サァン……?」

「言ってくれるじゃねえか、天下の桃佑様?」

 

 二人で立ち上がるのを私と赤芽さんは止めるのだった。

 似た者同士だな……ほんと……。

 

「そろそろつくかしら」

「奈良かぁ、鹿に会えそうだね」

「奈良について、先生の指示で回ってから、大阪ね」

 

 そう確認を取っていると、えっ、と赤芽さんも声を上げた。

 

「おんなじコースだね!」

「そうなんだ! 会える可能性あるかなぁ?」

「俺はこいつに会いたくないけどな」

 

 あはは、と苦笑いを浮かべる私は、鬼円の顔を見て……ふふふ、と微笑むのだった。

 

「それじゃあ、また暴露を」

「あなたの首をその前にへし折るわ」

「ミッ……!!?」

 

 南無三。

 

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