ようこそ!超能力部です!   作:YY:10-0-1-2

113 / 113
第109話 東京大阪イバールルルァキィー!

 

 バスの中で目を覚まし、思いっきり伸びをし、背骨をボキボキと鳴らす鬼円。

 なんかそんな近くでボキボキって聞こえると怖いんだけど。オレてるわけじゃないよね、大丈夫だよね?

 そんな心配をしつつ、私達は眼の前のホテルを見る。

 

「ここが、今日泊まるホテル?」

「でっか……」

「チカチカする……それってラブ……」

「やめなさい!」

 

 蟹菜ちゃんのせいで危うく修学旅行じゃなくなるところだったが、冷世ちゃんが思いっきり頬を叩いたことで難を逃れた。

 とはいえ、すごい大きいな……もしかしたら、初めてかもしれない。こんな大きいホテルに泊まるのは。

 それはみんな同じか。

 

「さっさと荷物を部屋におけよ〜」

「さ、私達も行きましょうか!」

 

 冷世ちゃんの言葉で私達は頷く。

 部屋割りは男子と女子でやはり、別々の階層になっており、先生が見張ると言われた。

 うーん、流石に古典的なことはしないだろうが、部屋に来て覗きとかないよね……。

 

「私達の部屋はここね」

「うわ〜〜〜〜!! みてみて春ちゃん! すっごいよ!」

 

 私は蟹菜ちゃんに言われて窓に近寄って外を眺める。

 前には明日みんなで遊びに行くUTJの入口やアトラクションがあり、私達はそれを見て大きな声を上げるのだった。

 しかし、だ。こんな大きな部屋に三人ってのもすごいな……ほかのクラスのことかいないもんなぁ。

 

「さすが東京の学校ってところね……」

「さすがなの???」

 

 しかもすごいのは、なんと大浴場があるとのこと。もちろん部屋にもお風呂はついているが、みんなで入るならたしかに大浴場のほうがいいもんね。

 

 ……ウワーイッタイオイクラダッタンダロウ。

 

「それじゃお風呂入りましょうか……誰から入る?」

「え? 大浴場行くよ?」

「えっ」

 

 冷世ちゃんが固まった。

 わたしはそんな冷世ちゃんを見て首を傾げる。

 

「もしかして、一人で入りたい派なの?」

「……だって」

 

 口ごもるようにして、冷世ちゃんが口を尖らせた。

 

「い、いくら同性とはいえ……お、お互いの裸を見せ合うだなんて……」

「なに、そんな大昔の思想を持ってるの?」

「冷世ちゃんって変な所で面白いよね……」

「人を道化師みたいに言わないでくれる????」

 

 私と蟹菜ちゃんは苦笑しつつ、パジャマを持つ。

 

「私達は行くけど……」

「わかった、行けばいいんでしょう行けば!!」

「最初からそうすればよかったのに」

 

 蟹菜ちゃん、それ以上はいけない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇◆◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「デッッッッッッカ」

 

 蟹菜ちゃんはそう声を上げた。

 それもそのはず、大浴場についた私達はその大きさに口を開けていたからだ。

 なるほど確かに、これは大浴場に行きたくなるわけだ。

 

「ささ、速く体洗おっか」

「そうね……」

「……ねえ、冷世ちゃん。隠したって無駄だよ……」

 

 私は冷世ちゃんを見る。

 タオルを持っているからわかりづらいが、冷世ちゃんの体はかなりスタイルが良かった。

 手に収まりそうな小ぶりの胸に、何も食べてないのではと思えるお腹に、掴みやすそうなくびれ、びっくりするほどスラッと伸びた足。

 モデルなのでは? と思われても仕方ないよね、これ。

 

「い、いや、あの……」

「逆に蟹菜ちゃんは隠さなすぎだよ……」

 

 蟹菜ちゃんの体はなんというか……ある意味暴力的と言うか。

 歩けばたゆんたゆん揺れる胸。冷世ちゃんとは違う、存在感はないものの、明らかに少しむちっとした足。

 なんだろう、色んな意味で危ない気がする。

 

「春ちゃん、体洗いっこしよ!」

「え? うひゃあ!!?」

 

 私は思いっきり胸を掴まれて声を上げる。

 泡まみれの手で掴まれたため、にゅるん、と私の胸を滑らかに手が滑っていく。

 

「か、蟹菜ちゃん! まっ、待って! この体勢はやばいよ!」

「おお……冷世ちゃんより大きいから、揉みやすい……」

「やめんか!!」

 

 はーい、と手を離す蟹菜ちゃん。冷世ちゃんの声で助かった……。

 セクハラまがいなことをされたものの、それはある意味で言えば、こうして触れ合えるのが嬉しい、という心があるからなのかもしれない。

 実際、私もこういうことされるのは苦手だが、触れ合う分には楽しい。

 

「全く、蟹菜は暴れん坊なんだから……」

「えっへへへ……でも、楽しいでしょ!」

「うん。蟹菜ちゃんがいてよかったよ」

 

 それを聞いた蟹菜ちゃんは照れるようにして、お風呂に沈んでいった。それを見て私と冷世ちゃんは笑うのだった。

 

「さあ、私達も入りましょう……」

 

 入りましょうか、と言おうとしたのだろう冷世ちゃんは足を踏み出して……水たまりを踏んで、つるっと滑って……

 

「お……」

「わ……」

 

 大きく足を開けた。顔からお風呂に突っ込むようにして倒れ、私には足の先から体までをさらけ出している姿が映った。

 私と蟹菜ちゃんは、そんな冷世ちゃんの裸を見て、ただただ、感服するしかなかったのだった。

 

 この後、どぼんとお風呂に入った冷世ちゃんは、入水自殺を試みようとして私達が止めることになった。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。