呪術収集   作:黑米田んぼ

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オハコンハロチャオ投稿です。呪術もギャザリングも話が進んでますよね乙骨の領域展開結婚要素とか色々と混ざっていますがあれを諏訪部さんが演じる宿儺にぶつけるのかと単眼猫には若干呆れています。
あと式神達が不憫すぎる。これ呪術組が活躍する事は無いな。


第11話 旧Fトンネルー肆

「―――――詠子さんがトンネルの奥に連れていかれっちまった!早く助けないと!!」

 詠子を助けようと旧旧Fトンネルに入ろうとした虎杖だが。

 

「待ちなさい」

「待って」

 七海と夜宵が阻む。

 

「どうしたんだよ呪霊に殺される前に早く助けないと!?」

 困惑する虎杖に夜宵が言う。

 

「…まず。トンネルに入る前に注意しないといけない事がある。…すごく危険。行動優先順位と禁止事項を設定しておこう」

「優先と禁止事項って?」

 

「…まず優先する事は詠子を救出することあの状況でもしかしたら詠子が動けない可能性などを考慮して先ずは詠子を助けてここまで戻る事を最優先にする」

「・・・・・」

 夜宵が虎杖と螢多朗に優先すべき事を話しているのを七海は静観していた。

 

「…そして、ここ旧旧Fトンネルは老朽化していて下手に暴れたら崩れて生き埋めになってしまうかもしれない危険性がある。そうなると下手に悠仁の怪力で叩きつけたり『卒業生』クラスの子は出せない。補足だけど出したら100%巻き込まれる。だからトンネルから離れて広い場所に移動するまでハデに暴れない。やり過ごす事これを禁止事項にしておきたい。外まで連れ出せば必ずやれる」

 

「…人質の救出優先、老朽化されたトンネルだから戦闘は極力避けるか流す。良い案です。文句はありません。…ですが私から一つ追加するとしたらあくまでも優先するのは死者ではなく生者であることです」

「え?それってどういう事なんだよナナミン?」

 疑問を浮かべる虎杖に七海は説明をする。

 

「あの呪霊はこれまで多くの人を殺害し殺害した犠牲者達を暴力で服従させ犠牲者達を他の犠牲者達を自分達と同じようにな地獄に引きずり込もうと強要または促しているのでしょう。故に彼らを前にしてもあくまでもここから離れここの呪霊を祓い安全を確保してからです。分かりましたね虎杖君」

「・・・・・」

 言われて無言になる虎杖。それだけ虎杖には七海の話に思う事があるのだろう。

 

「彼らを供養するのは幾らでも出来ます。それよりもこれから助かる命を優先してください。…いいですね」

「…分かったよ」

「…よろしい先頭は虎杖君が二人は真ん中を私は最後尾につきます」

「…詠子を救出したら?」

 

「―――――勿論殿は私です。では行きましょう」

 

 旧旧Fトンネルに四人は入っていく。旧旧Fトンネルには明かりなどもは無くその上雨水などが流れこみ足元は浸水しており足を入れればジャプと水の音がする。

 

(―――――真っ暗だ。…その上浸水している)

 そう螢多朗がトンネルを見ていると七海が螢多朗を突き飛ばした。

 

「なっ…何を―――」

 体制を崩され突き飛ばされた事に七海に文句を言おうとした螢多朗だが。

 

―――――ドサ、七海が切り落としたのだろう旧Fトンネルの主の腕が落ちる。

 

「―――――あわわわわ」

 いつの間にか旧Fトンネルの霊が背後に回って不意打ちをしようとしていたのを理解して七海が何をしたのか理解した螢多朗は狼狽えだした。

 

「走れ!!」

 七海が号令をかけて一斉にトンネルの奥に走り出した。

 

「―――――!?」

 走り出した一同は詠子がいるであろうその奥へと足を走らせていた所で奇妙な霊が虎杖達の前に現れた。

 

『う…』

 霊は元は服装から女性の霊なのだろう目を潰され髪もむしられ何故か腸が首に紐のようにかけられている。

 

(―――――不味い)

 目の前の霊はあの呪霊に殺され非道な扱いをされていたのだろうと七海は気づいた。…そして、それによって虎杖が必要以上に気にしてしまうだろうと。どれだけ精神的に成長したとしてもここで足を止めてしまうと感じた七海は霊に向かって鉈を投げる。

 

『ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!!!??』

 悲鳴を上げる被害者の霊を夜宵はすぐさま形代に閉じ込めて無力化する。

 

「急いで脱出します急いで!!」

 七海が三人を急かす。七海にとっては夜宵や螢多朗は呪力を自在に操れるか怪しい度胸があるだけの一般人と見ている。そんな足手まとい二人を御守しながら格下とは言え凶暴な呪霊に挑むのは余りにも危険すぎた。故に七海は急いで呪霊に囚われている詠子を救出して三人を安全な場所へと移動させて虎杖と二人でこの呪霊を対処するように整えた。

 

「―――――詠子!!」

 道中に螢多朗を呼ぶ声がした方向に足を進めてみるとそこには悪霊に連れされられていた詠子が居た。

 

「ん―――っん―――っ」

「・・・・・!」

 

―――――だが違和感は直ぐに現れた。詠子はSトンネルの髪縄で縛られているのかあることが出来ないがそれは切ればよい。…問題は口も髪縄で猿轡されてた状態でどうやって名前を呼んでいたのだろうか。…その答えは周りにあった。

 

『螢くん』『螢くん』『螢くん』

『螢くん』『螢くん』『螢くん』

 周囲に張り付けられた犠牲者達の剥がされた顔。何の為に?…言わずもがなおびき寄せるためだ。

 

―――――瞬間大量の腕が螢多朗達に迫る。

 

「先生!下がって!!」

 呪力を纏った拳で迫る腕を蹴散らす虎杖。

「うん、詠子大丈夫!?歩ける!?」

 攻撃を虎杖が捌いている間に螢多朗は詠子を介抱し足が動けない詠子のために螢多朗は詠子を背負う。

 

『―――――』

 それを待っていましたと言わんばかりに旧Fトンネルの霊が天井から斧を螢多朗に振り下ろしてきた。

 

「先生!!!」

 螢多朗達のピンチに加勢に行きたいが呪霊たちの腕を捌いていたために虎杖は援護にいけない。

 

「―――――舐めるな」

 夜宵はバールに呪力をこれでもないほどに注ぎ込み旧Fトンネルの霊の斧を弾こうとするが。

 

「―――――!!何で…これで壊れる程じゃ…」

 斧は受け止められた…しかし、バールはまるで内側から弾けるように破壊されていった。

 

「呪力を注ぎ過ぎです。あのての物は少しずつ注ぐものです」

 姿勢が崩れた旧Fトンネルの霊を蹴り飛ばした七海は夜宵にアドバイスを言う。

 

「これ以上は長いが無用です逃げますよ。殿は私です虎杖君先陣を!」

「分かった!!」

 七海が指示を出す。それに対して虎杖もまた七海の指示を聞いて螢多朗達の前に躍り出て迫る呪霊の攻撃を捌いていく。

 

 そして、旧Fトンネルの霊は自分の彩の飾りつけを邪魔し続けている七海に向かって斧を大振りで振るう。

 

「くっ――――」

 斧の一撃を鉈で受け止めた七海は重い一撃に苦しそうな声をあげてる。

 

「先生早く!!夜宵も!!」

 トンネルの中にいる呪霊の手を蹴散らした虎杖は螢多朗達を早くトンネルの外へと誘導する。

 

「ごめん悠仁君!夜宵ちゃん早く!!」

 虎杖達も早く脱出させたいからこそ詠子をおぶって螢多朗は大急ぎでトンネルの外へと走っていく。

 

「虎杖君脱出を!」

 夜宵もトンネルの外へと走り出すのを見て七海は虎杖にも外へと出るように促した。

 

―――――ニガスカ。旧Fトンネルの霊は全身をバネのように捩じって七海に向かって突撃をしてきた。

 

「くっ、逃がす気が無いようですね。虎杖君早く脱出を!!」

 呪霊を吹き飛ばしてこのトンネルを破壊してこの呪霊を見失ってはいけないそう思考を巡らせた七海は防御の姿勢で旧Fトンネルの呪霊の突撃を受け止めたが。

 

「ぐぅっ―――」

 勢いを受け止めきれずに七海はトンネルの外へと飛ばされてしまった。

 

「悠仁!!」

 ともあれ旧旧Fトンネルに残っているのは虎杖のみとなった故にこの危険な場所に長居は無用だと夜宵は逃走を促した。

 

「ああ!!」

 そう言い虎杖は外へと駆けだそうとした。

 

 

 

―――――が、何処からか現れた霊が虎杖に組み付いた。

 

「―――――ッ、このォ!」

 呪力を拳にこめて殴りかかろうとした瞬間。

 

『―――――お願い…たすけて』

 悲痛な被害者の声を聴いてしまった。

 

「―――――ッ」

 硬直してしまう虎杖。助けを求めるその声に心が揺れる…これの状況でこの感情が命取りになる事は虎杖とて理解していた。

 

「―――――しまっ…がぁっ!?」

 追いつかれ旧Fトンネルの霊に首を掴まれ絞められ始めた虎杖。頑丈であるはずの虎杖の体からギシギシと絞められる音がトンネルに響く。

 

『―――――アハ…一緒に苦しもう』

 愉悦な笑みを浮かべる被害者だった霊。詠子をトンネルの奥に誘い込んだ安奈と同じくこの霊もまた旧Fトンネルの霊に殺されその恨みから一人でも多くの犠牲者を増やしたい。そんな醜悪な悪霊なのだと嫌って程虎杖は理解した。

 

(くっ…そぉっ!…分かって…いたはずなのに…)

 旧Fトンネルで最初に会った霊は友達を助けるために動いたはずなのに裏切られ犠牲になったのだと言ったのだ。詰まる所ここ旧Fトンネルには殺人鬼の呪霊に殺されて自分が苦しんだのを誰かにも味合わせたいとこの世を嫉む七人ミサキのような呪霊がいるのだ。

 

「がっ…ぁぁっ…………」

 旧Fトンネルの霊は虎杖の首を絞め続ける。苦しむ虎杖を七海たちに見せつけ助けようと動こうとする者を狙う気なのだ。

 

「悠仁君!!」

「虎杖君!!」

 螢多朗と七海の声が虎杖の耳にも届く。

 

(…幻燈河…ナナミン…ご…ごめん…)

 無様な姿だ。同情心を持ってしまっただけに周りに迷惑をかけてしまう。真人が居たらゲラゲラと笑うのだろう。恐らく宿儺は反応していないが無様な虎杖に愉悦を覚えてあざ笑っているのだろう。

 

「―――――行って!!」

 だが、この絶体絶命な状況であっても夜宵は冷静に行動する。すぐさまグレイ人形を詠子から貰いグレイ人形の霊で旧Fトンネルの霊を攻撃する。

 

「何を考えて!?…あっ!?」

 さしもの七海でもこの行動に動揺するが七海は思いだした。道中で聞いた夜宵の術式を。

 

『ガァァァァァッッッ!!!!』

 グレイ人形の霊に殴られた旧Fトンネルの霊は怯む。例え虎杖に攻撃が当たっても夜宵の術式雛祭呪法で身代わりを作っているためその痛みは他の人形に行く。

 

「くっ…オラァ!!!」

 脱出のチャンスに虎杖はすぐさま旧Fトンネルの霊を蹴り飛ばし押さえつけていた呪霊も振り払った。

 

「わりぃ、助かった夜宵!!」

 すぐさま虎杖はトンネルの外へと逃げ出し援護をしてくれた夜宵に感謝する。

 

「ふっ、お互い様…それよりも…」

 

「…ええ、虎杖君。気持ちを入れ替えて下さい。…来ますよ」

 

 旧Fトンネルの霊がトンネルの外へと出てくる虎杖を捕まえていた悪霊を捕食してグレイ人形の霊に喰らったダメージを回復しているのだろう。

 

 

「―――――虎杖君やりますよ」

 七海が鉈を構える。

 

「ウッス」

 虎杖もファイティングポーズをする。

 

「―――――ここからは反撃」

 そして夜宵もまた鬼子母神の指に呪力を注ぎ込み夜宵の呪力を吸い取り禍々しい漆黒のビームソードを展開する。




旧Fトンネルはもうちょっとだけ続くけど付き合ってくださいね
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