呪術収集   作:黑米田んぼ

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話の都合上かなりの長文になりましたが付き合ってもらうと幸いです。


第2話 神の花嫁ー弐

「―――――そうですか。そのようなものが」

 高専が用意したセーブハウスに戻った虎杖は伊知地に寶月家で得た情報を伝えていた。

 

「恐らくですがあの部屋にあった呪霊はほんの一部ではないかと思います。通常怨霊型の呪霊は霊脈のようなパワースポットでない限り他の呪霊を取り込むことで現世との縁を保つことが出来るのです」

「・・・・・じゃああの部屋にある呪霊達が共食いしていたければ他にもあの部屋みたいな呪霊を閉じ込めている場所があるってことっすか?」

 

「そうです。これで彼女が黒なのは確定していますが目的と彼女が隠している他の呪霊の保管場所を調べて下さい」

「ウッス分かりました」

 

 

 

 

「‥‥‥あれ?電話?…幻燈河先生?」

 夜十一時伊地知との情報交換が終わった虎杖はセーブハウスで修行の一環から生まれた趣味である映画鑑賞をしていた。映画は中盤盛り上がり上がっていく場面これが終わったら寝る予定であった。

 そんな中、螢多朗から電話がかかって来たのだ。

 

「もしもし?」

「―――悠仁?」

「へ?夜宵?何で!?」

 電話が出てきたのが螢多朗ではなく夜宵な事にビックリする虎杖。しかしそんな事はお構いなく夜宵は続ける。

 

「今螢多朗と愛依の住んでいるマンションに向かっている。悠仁も来て愛依が危ない」

 

「えっ、何で神代が危ないんだよ!?」

 困惑する虎杖に夜宵は続ける。

 

「私が愛依から髪の毛を抜いたのを見たよね。あの髪を媒介に愛依が危機になったら身代わりにするようにした。そしたら夜身代わりの人形が首を絞められている。だから愛依も現在首を絞めれている。早く来て!」

 

「………分かった!マンションの場所は分かっているから直ぐに行く!!」

 テレビを消し虎杖は真っすぐに愛依のマンションへと向かった。

(待ってろよ神代!!)

 

 

 

 

―――――時はさかのぼり。

「螢多朗電話貸して」

 愛依の危機を察した螢多朗は夜宵と合流していた。

「良いけど何でまた。誰に電話かけるの?」

 夜宵に問いかける螢多朗それに対し夜宵は。

「悠仁。この電話次第で彼は私たちの敵か味方かはっきりすると思う」

「え、敵!?」

 驚愕する螢多朗に対して夜宵は普通に対応する。

「悠仁は私の部屋の中身を見た。それも真っすぐに。明らかに私を目的にしている。恐らく悠仁は私が今までやって来たお化け集めを知って調べに来た霊能力者。だから試したい」

 ピピピピと電話が鳴る。

「会ってばかりの愛依を助けるならまだ信じていい。じゃなかったらとても危険」

 かかった電話に話しかける夜宵、螢多朗は愛依のために必死で自転車をこぎ出す。

 

「―――――そうには見えなかったけど」

 そして現在螢多朗達は愛依のマンションについていた。

 夜宵は既に愛依を救出するために愛依の部屋へと登っていた。

 

「幻燈河先生!!」

 夜宵のクライミング技術に驚愕していた螢多朗の元に虎杖がやって来た。

 

「悠仁君!」

「先生!神代は!?」

 虎杖は螢多朗に状況の説明を求めた。

 

「まだ分からないんだ今夜宵ちゃんが愛依ちゃんの元へ」

「神代の部屋って何処!?指さして!」

「え!?あそこだけど」

 そう螢多朗が指を指すと虎杖は。

 

「さんきゅう先生!俺が行くよ!!」

 と言って走り出した。

 

「え、でも愛依ちゃんの部屋は・・・・・ええええええ!?」

 驚愕する螢多朗。それもそうだろう。

 

 寶月夜宵は自衛官である父親譲りのクライミング技術を披露した。―――だが、羂索という超特大の呪詛師によって産み落とされた虎杖悠仁にはこの程度の高さに『技術』は要らない。フィジカルギフテット顔負けの身体能力による跳躍で事足りる。

 

「―――――!!」

 侵入しようとガムテープを張り終えた夜宵の隣に飛び降りる虎杖。

 

「……ちょっと待ってて今開ける」

 驚愕はすれどそれを顔に出さない夜宵はすぐさま窓を割って扉を開ける。

 

「大丈夫なのか!?」

「大丈夫この子が身代わりになっているからまだ間に合う」

 状況を共有する二人は愛依の元へと急ぐ。

 

「神代!!!」

「愛依!!!」

 愛依の寝室に着いた二人は眼前に愛依と愛依を殺そうと首を絞める愛依の兄の霊体がいた。

 

「てめぇ!!」

 呪力を拳に溜め愛依の兄に殴りかかろうと飛びかかろうとする虎杖……だが。

 

「待って!」

 夜宵が制止させる。

 

「何でだ!?」

 夜宵の行為に戸惑う虎杖、しかし。虎杖の疑問は直ぐに解けた。

 

「消えかけている?」

 愛依の兄の霊体は解けかかっていた体に纏う霊力はほとんどなく成仏寸前だった。

 

「………成仏寸前何でこんな真似を?」

 愛依の兄に疑問をぶつける夜宵。それに兄は答えた。

 

『…慈…悲…だ…った…のに…もう…』

「………慈悲って」

 愛依の兄の言葉に嘘が無いと理解しても虎杖達の気持ちは疑問でいっぱいだった。

 

―――――その疑問の答えは螢多朗がやって来て愛依の口から語られた。

「あたし神様に見初められているとからしくて…二十歳になったら死んじゃうんだって……」

 

「―――――」

 虎杖には複雑な気持ちが渦巻いていた。虎杖悠仁は自分の学校の先輩を今は同じ呪術師仲間の伏黒を助けるために宿儺の指を食べてしまい侵攻猶予の秘匿死刑を宣告されていた。だからこそ今の虎杖には愛依に自分を少し重ねてしまっていた。

 

(―――――五条先生なら何か知っているかな)

 愛依を助けたい。少し前に助けられなかった友達がいたからこそ虎杖には余計にその気持ちが渦巻いていた。

 

「………神代の目に呪力が」

 呪力の気配を感じた虎杖は今一度愛依を見ると愛依の瞳に五芒星が描かれその五芒星から呪力が溢れていた。

 

「……刻印」 

 夜宵もまた目の五芒星に気づき愛依の話が真実だと理解したのだ。

 

 その後愛依の傍に神がいることを写真などで確認し、愛依の刻印から溢れる呪力に引き寄せられ多くの善悪問わない霊が集まっている事に気づいた。

 このまま愛依の部屋に留まるよりも寶月邸に避難するべきと考えた夜宵は従姉である詠子を呼び出した。

 

(………ねぇゆーじ。せんせーの彼女結構可愛いよね)

(分かるわー出るとこ結構出ているし昔からの付き合いなのかな?)

(かな?せんせーもちゃんと自分の彼女って言っているしやるよねー)

 螢多朗が手洗いで離れていた間虎杖と愛依は螢多朗の彼女と語る詠子の事を話していた。

 

「ごめん!お待たせ!早く出よう!」

 若干やつれた螢多朗が戻り、全員が集まった事で夜宵一行は安全のために寶月家に向かおうとしていた。

 

「ほら早く早く!!」

 急かす螢多朗だが虎杖は。

 

「―――――」

 部屋を出た瞬間、感じた呪霊の気配に気づき祓おうと呪力を込めるが脳髄男は虎杖の呪力の気配に気づき去る。

 

「……行ったかよ」

 去った事を察し虎杖は夜宵たちの元へと向かった。

 

「気づいた?」

 合流した虎杖に夜宵は尋ねる。

 

「ああ、祓おうとしたら逃げやがった」

 

「……そう。でもあまり無茶はしないで悠仁。愛依を含めてもしかしたら身代わりが間に合わない可能性があるから」

 

「?……どういう」

 夜宵の言葉に疑問を持つ虎杖だがその疑問の前に。

 

「階段が使えない」

 工事中と書かれた看板に阻まれた階段に夜宵達に若干の焦りが漂う。

 

「え、何でエレベーターの方が良いじゃん」

 

「何かあった時移動場所が多い階段の方が良い」

 

「へーそうなんだ」

 愛依の疑問に夜宵は答える。危機を知らない詠子は不安に駆られた。

 

 そして、詠子の不安はエレベーターが動いたことでエレベーターの扉のガラスに脳幹男の霊体が写った事で霊感のない者も状況を理解した。

 

 降りる度に写る脳幹男の姿に全員がエレベーターが降りたらすぐに脱出するべきだと。

 

「………いない?」

 周りを確認した螢多朗は他の者たちを急かす。それに全員が頷き急ぎ歩く。

 

 あの悪霊はもう来ないそう皆が思った―――――その瞬間。

 

『―――――』

 エレベーターの中に脳幹男が現れ愛依に自身の腕を霊体の特性を利用してゴムのように手を伸ばす。

 

「なっ!?」 

 愛依に手が触れた時何者かの力によって弾かれる。そして脳幹男の魔の手は螢多朗に向かられる。

 

「いっ…!!?」

 エレベーターに引きずり込まれそうになっている螢多朗に愛依と詠子は引き留めようと螢多朗の手を掴む。

 

「愛依ちゃん…詠子…」

 螢多朗の心が揺れる。このまま二人の力を借りてこの霊現象を振り切るか、それともこの手を離すか。

 

「―――――ッ!」

 ………その一瞬の迷いを螢多朗を掴む悪霊の腕を虎杖の呪力を纏った踏みつけが降り落ちる。

 

『!!!?』

 脳幹男の顔に焦りを見せる。痛みで手を離したその瞬間。

 

「「―――――」」

 虎杖が飛び蹴りを脳幹男に放つ。喰らいたくないと嫌気をさしたために離れる。それに合わせて夜宵もまた虎杖達がいるエレベーターに飛び込む。

 

『―――――ギリィ』

 舐めやがってとキレた脳幹男は虎杖と夜宵をエレベーターに閉じ込め自分の結界に連れ込もうとする。

 

「夜宵ちゃん!!悠仁君!!」

 ―――――瞬間幻燈河螢多朗の脳内にあふれ出す中学生時代の苦い記憶。己の狂気を抑えられず詠子を巻き込んだ罪の手を握り絞める。

 

「………大丈夫だよ夜宵ちゃんなら」

 悲しむ螢多朗と愛依を詠子は慰める。彼女は信じているのだ、自分の従妹は考えなしに動かない、策があるのだと。

 

 

 

「―――――何で来たんだよ」

 夜宵の行動に苦言を呈する虎杖。

 

「それはこちらのセリフ。私の事を調べに来た霊能者なのは分かっていた。なのにここまで付き合ってくれた」

 虎杖の言葉に夜宵も返す。

 

「わりぃけど俺は呪術師だ。呪霊は祓うただそれだけだ」

 

「……そう」

 

 エレベーターが下がっていき存在しない地下一階に悪霊の隠れ家である異界の扉が引かれる。小さな電光が照らすだけの殺風景なその光景の主である脳髄男が現れる。

 

『………』

 此処に来た以上帰す気が無い。異界の主(裸の王様)は眼前の獲物を前に自分の収集物である被害者の脳髄を呼び出す。

 

「何する気だよアイツ」

 脳幹男の行動に虎杖が呟く。その直後。

 

『『『『―――――』』』』

 霊が4人現れる。10代から20代前半の女性が3人中学性らしき少年が一人。眼前の悪霊によって殺されその魂でさえこの外道の手駒として隷属されていた。

 

『―――――』

 ニィと脳髄男は笑いながら脳髄を削る。

『『『『―――――あああ、ッアアアアアアァァァ!!!!!!?』』』』

 自分の脳髄を傷つかれ苦しむ犠牲者。

 

『辞めて言う事を聞くからこいつらを殺すから・・・だから・・・だから・・・もう止めてッッ!!』

 虎杖を追い出そうと手を出す女の霊。その行為を通して虎杖はこの犠牲者たちの状況を理解した。

 

「―――――野郎!!」

 死を愚弄する眼前の呪霊の悪行に怒りを覚え拳を握り自らの呪力でこの外道を地獄に堕としてやろうと歩もうとする虎杖だったが。

 

「―――――待てこれを持って行って」

 虎杖を制止し夜宵はSトンネルの霊の髪縄を虎杖に渡す。

 

「これは?」

 

「私の手持ちの霊の髪で作った縄、霊に触れる物。念を入れたいアイツをこっちに連れてきて」

 

「……こっちに連れてきてどうするんだよ」

 

「……それならこの子に任せればいい。この子は期待の成長株。アイツぐらいなら簡単に倒せる」

 夜宵は髪縄に繋がれていたグレイ人形の霊を見せる。

 

『―――――』

 

(―――――今のは?)

 一瞬虎杖の顔に邪悪な口が現れたのを夜宵は見た。

 

「分かったアイツをふん縛ってくればいいんだな」

 

「お願い」

 

「分かった」

 そう言いゆっくりと虎杖は脳髄男の異界に足を踏み入れた。

 

「―――――」

『―――――』

 ゆっくりと歩む虎杖と睨みつける脳幹男の呪霊。両者殺意で相手を見て距離だけが近づいて行っていく。

 

『―――――』

 先に動き出したのは脳幹男、手を伸ばし虎杖の足を掴む。

 

『―――――!』

 あっさりと掴めたことにニヤリと笑う脳髄男、このまま引きずり倒し魂と体を引き離し目の前で体をズタボロにしてやろうと画策しているのだろう。

 

『―――――!?…!?…!!!?』

 必死に虎杖を倒そうと腕を引っ張る脳幹男。だがどれだけ腕を動かしても虎杖悠仁の体はびくともしない。根にしっかりと生やした大樹のようにびくともしない虎杖悠仁の足に脳幹男は必死に腕を動かした。

 

「―――――ふん!!」

 脳幹男を尻目に虎杖は自分の足を掴んでいる腕を掴み引っ張る。

 

『―――――!!』

 虎杖の凄まじい怪力に引っ張られる脳幹男そして。

 

「―――――逕庭拳!!」

 黒い枠に覆われた水色のオーラを纏った虎杖の拳が脳幹男の顔面に突き刺さる。

 

『~~~~~~ッッッッ!!』

虎杖の人間離れした剛腕の痛みに遅れてやって来る呪力に脳幹男は悲鳴を上げる。激痛に悶える脳幹男の首に虎杖はSトンネルの縄をかけてから格闘ゲームのジャンプ投げのように脳幹男をエレベーター近くまで投げ飛ばす。

 

『!!?・・・・・』

 叩きつけられた脳幹男の目の前には自分よりも格上な霊が大口を開け首に繋がれた縄がその口の中に繋がっていた。

 

『!!!?』

 逃げないと喰われたくないと逃げようとする脳髄男の前に虎杖が立ちふさがる。

 

「―――――足掻くな、罪を償え」

 虎杖に怯えたのを見て夜宵は縄を引っ張る。

 

『嫌だ!嫌だ!嫌だ!!俺はまだ弱者を…』

 必死に叫ぶ脳幹男。だが哀れな下種な悲鳴は誰の耳にも届かない。そしてグレイ人形の霊に食べられたのだ。

 

「―――――終わったな」

 ほっと息をつく虎杖。動き出したエレベーターは上がり出す。

「あれ?一階で止まらないのか?」

 螢多朗達のいる階で止まらず更に上へあがっていくのを見てエレベーターを操作する夜宵を見て虎杖は呟く。

 

「ちょうど良いからこいつを使って愛依の部屋の悪霊問題の対策をしようと思う」

 そして愛依の部屋の荷物だらけの部屋に着いた夜宵は…

 

「………なぁ、本気でこれ神代の部屋に置いておくのかよ」

「勿論…見て」

 部屋に晒し首にされた脳幹男は自分が殺した犠牲者たちに自分の脳髄の先を削られている。傷つけられても愛依の神の呪力が脳髄男の傷を癒し終わらない無間地獄を味合わされていた。

 

「この光景を見て寄って来た霊も戻っていく。これから調整していかないといけないけどとりあえずはこれで良いと思う」

「・・・・・俺にはあまり良いとは思わないよ」

 何とも言えない虎杖の顔を見ながら夜宵は呟く。

 

「恨みも果たせず成仏出来ない霊は何をするか分からないだからこいつに償いをさせる。成仏すればいいのに力を手に入れ調子に乗っていたツケが返って来ただけ。4人が満足して供養できるようになってからコイツを改めて食べに行こう」

「・・・・・そうかよ」

 会話を終えて二人は皆の元へと戻っていく。

 

 

 

 

「―――――夜宵ちゃん!悠仁君!大丈夫!?」

 戻った二人に螢多朗が近づく。

 

「うっす問題無いッス!」

「ふっ――やっぱり螢多朗はチキン」

 

「チキンじゃないよ!!…ホント心配したんだよ。…でも、良かったぁ~~」

 ホッとした表情を見せる螢多朗。

 

「・・・・・・・」

 涙目で虎杖と夜宵を見る愛依。

 

「神代行こうぜ」

「うん行こう愛依」

 優しく手を差し伸べる二人…しかし、愛依は。

 

「……行けない」

 足を竦む愛依。その思いを二人にぶつける。

 

「せんせーもゆーじもようじょせんぱいもみんな大好きだから傷つけたくない、私のせいでみんながまた心霊現象に巻き込まれて…グスッ…死んじゃったら…私…もう…立ち直れない…だから…もう…良いんだよ…私は…もう…大丈夫だから」

 涙ぐんで四人を見つめる愛依。

 

 

「僕は愛依ちゃんの先生で愛依が困っていたら助けたいんだ」

 最初に螢多朗が目線を合わせて優しく言う。

 

「せんせー……でも私…ダメだよ危険だよ…」

 震える声で螢多朗を呼ぶ愛依。…そこに。

 

「心配するなよ神代」

 優しく愛依の肩を叩く虎杖。

 

「友達が困ってたら助けたいって思うし。もし神代の周りに呪いがやって来たら俺が全部祓ってやるからさ。そんで俺よりも長生きして俺を見送ってくれよ。俺死んだ爺ちゃんに大勢に囲まれて死ねって厄介な呪い言われたから神代にも見送ってもらいたいんだよ」

 カラっとした声で喋る虎杖。

 

「…ゆーじ」

 

「螢多朗と悠仁の言うとおり愛依が不幸を引き寄せたら私たちが全部閉じ込める。愛依は私をようじょせんぱいって言ってくれた。だから先輩命令、来て」

 夜宵の手が愛依の前に乗せる。

 

「うん…っ、ありがとうっ…ありがとうっ……!!」

 夜宵を抱きしめる愛依。孤独だった彼女にやっと仲間が出来た瞬間だった。

 

 

 

「じゃあ夜宵ちゃん家に来てね悠仁君」

「うっす、後ろから付いて行くっすから」

 そう話を終え螢多朗達は詠子の運転する車に乗せられ虎杖を置いて寶月家へと向かった。

 

「―――――ちょっと残念だなゆーじも車に乗ればよかったのに」

 車の中で愛依は呟く。

 

「あ、ははでも場所は分かっているし大丈夫だと思うけど」

 螢多朗も自転車を使わせた方が良かったかなって考えていたが。

 

「――――――別に良かったらしい」

 と夜宵がミラーを見ながら呟く。

 

「え、どうして夜宵ちゃん?」

 疑問を問う螢多朗それに対して夜宵は。

 

「後ろを見てみると良いよ」

 そう言われて後ろを見る螢多朗と愛依……そこには。

 

「―――――え?」

「どうしたの螢くん後ろを見て―――――」

 三人が後ろを見る。そこには螢多朗達の乗る車のすぐ後ろを走る虎杖がそこにいた。

 

「えええええええええ!!ゆーじ車と同じ速度で走っている!?」

「え、詠子!今どのくらい出してるの!?」

「40キロだよ!え、どんな身体能力を持っているの悠仁君!!」

 

 虎杖の怪物じみた身体能力を目の当たりにした三人の驚愕の声が夜の道路に響く。




ダークギャザリング二次創作で一番の課題存在過渡期の御霊別に将門様をないがしろにしようとは思っていないから気にしないでも良いと思いますが前例が多くてちょっと怖い。お祓いは一度ぐらい行ってみたいけど島根から東京は大分遠い・・・。
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