呪術収集   作:黑米田んぼ

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オハコンハロチャオ。いよいよ呪術も最終回お兄ちゃんありがとう俺も長男として弟たちの手本になれるように頑張るよ。


第20話 その呪いの名は『愛』

 呪詛師2名並びに特級呪霊による襲撃によって生徒たちの被害は無かった…そう『生徒』は特級呪霊達の目的は自身が囮になり手薄になった呪物の保管庫に別の特級呪霊を向かわせ特級呪物が幾つも奪われ護衛をしていた術師の死に方から一級術師七海健人が遭遇した特級呪霊だと判明した。

 

 幸いと言えば特級呪霊と相対した術師は誰も死なず更には一級術師と術師なり立ての生徒が特級を相手に互角に渡り合った事だろうか。呪術師界にとって引いては最強にとっては嬉しい事だろう。

 

「…悠仁、別れのあいさつにきた」

 虎杖の元に訪れる夜宵。虎杖は自分の同級生であり術師を始めるきっかけにもなった友人伏黒恵のお見舞いに来ていた。伏黒は特級と戦い呪力を奪われる種を埋められ入院していた。

 

「あ、そうか詠子さん来たんだ」

 元より幼い夜宵は五条が術師として見識を広げて欲しくて交流戦に観戦しに来ていた。だが、交流戦が終わり後は学生としての普通の交流が行われるだけだ。故に夜宵もまたこれ以上の興味を抱けず詠子もまた聞きたい事があったらしく高専に赴きたいと言っていたので迎えに来るように連絡をしたのだ。

 

「悠仁、今回は残念だったね」

「え?…まぁ、特級を祓えなかったのは惜しかったと思ったけど」

「…そうなんだ」

 

・・・・・一瞬の沈黙の後虎杖は口を開いた。

 

「もしかして夜宵。お前アレを捕まえようとしていた!?」

 虎杖の言葉に一緒にいた伏黒と釘崎野薔薇が思わず何を言っているんだお前と言った顔をしているが・・・

 

「勿論、あのオ〇ロンゲ次こそ捕まえようね」

 可愛らしく親指を立てる夜宵だが・・・

 

「おい待て虎杖。このガキ、呪霊操術でも無いのに特級を捕獲しようとしているぞ」

 どういう事だと伏黒は虎杖に聞くが。

 

「いやポ〇モンは無いだろう!?…けどよあれやるならあの軍人の霊でも難しいじゃないか?」

「ふ、そこは問題無い。あの伝説の呪霊は次は捕まえる」

 

「…虎杖マジか?」

「ああ、夜宵はさ、母ちゃんを奪った呪霊を倒したくて呪霊を捕まえて蟲毒してヤベー呪霊を作っているんだよ」

 

「―――――おい、何でそんなのを放置…はぁ」

 何でそんな化け物を産む子供を放置しているんだと思ったがその脳内には自分を保護した最強を思いだした。…好きだろうなあの人と。

 

「じゃあね悠仁。また次の心霊スポット巡りに誘うから」

「あ、お邪魔しました」

 そう言って夜宵とやって来た詠子は呪術高専を去ろうとしていた。

 

「…おっ、夜宵か帰るのか?」

 道中パンダたち2年性が夜宵と遭遇した。

 

「うん、またねパンダ」

「…えっと、これって着ぐるみ?」

「…似たようなもんだ」

 パンダに慣れない詠子の疑問に真希が答える。

 

「あ、そ、そうなんですか。それじゃあ夜宵ちゃん行こうか」

「うん、皆バイバイ」

「おう、またな夜宵」

「シャケ」

「…またな」

 そうして去って行く詠子たちの後ろ姿を見ながら真希はふと頭を捻った。

 

「…なぁ、あの声何処かで聞いたこと無いか?」

「いや、無いが」

「シャケ」

「…そうか」

 真希にはあの声に何処か思いだせそうな何かがあったがそれは直ぐに頭から消えていった。

 

 

 

「夜宵ちゃんどうだった?」 

 帰路につく車の中で詠子は夜宵に交流戦の感想を聞いて来た。

 

「悪くない。私が一人で独学で調べていた時では手に入れられない良い経験を手に入れられた。…あと捕まえたいお化けも見つけられた」

「へ~じゃあ新しい心霊スポットが見つかったんだね」

「違う。相手は場所を選ばない。だからこそ卒業生を持ち歩ける方法が出来た以上何時でも叩きのめす準備を用意した方が良い」

「へ~そんなお化けもいるんだね」

「…うん、実際に見たから分かる間違いなく卒業生クラス。悠仁が捕まえ損ねたけど―――次は捕まえる」

「みっ、見たの?…もしかして伊地知さんから危ない事があったって聞いたけどそのお化けが襲撃しに来たってこと!?」

「うん、おかげで捕まえたいお化けの情報が手に入った」

 車を走らせながら詠子は夜宵が巻き込まれたとんでもない出来事に詠子は良いリアクションをしていた。

 

「…夜宵ちゃん。ちょっと付き合ってもらっても良いかな?」

 家についた詠子は夜宵にそう言い夜宵もまたそれに応じた。

 

 

 

 

「―――――たまに都内を電車で散策も良いよね」

 ガタンゴトンと詠子と夜宵は地下鉄に揺らされながら目的地へと移動していた。

 

「…詠子。今回の心霊スポットは色々と大変だった?」

 あっけらかんとしていた詠子だったが夜宵には詠子の普段とは異なる気配に気づいていた。

 

「―――――うん、…分かっちゃうよね。そうだよ。正直怖い。心霊スポットで知り合った子が実はもう死んでいて私を道ずれに巻き込もうとしたりして夜宵ちゃんが渡してくれたSトンネルの霊を倒した旧Fトンネルの霊をあっさりと叩きのめした七海さんや悠仁君、夜宵ちゃんが傷ついて螢くんも安静にしないといけない事態になったことは正直。甘く見ていたって思い知らされた」

―――――そう、安奈に騙され死にかけそして、その場にいた4人はみなそれ相応の危機に遭っていた。付き合いが少ないがそれでも強いと理解していた七海や虎杖でさえもだ。それは言わずもがな寳月詠子にとってこれからどう付き合うか悩むには十分な現実だった。

 

「…もし、怖くてどうしようもなかったら無理しなくても良いんだよ。…私は私の家族が、私の大切な人が元気でいてくれることが大事」

 両親を亡霊に奪われ日々危険な所に赴いている夜宵だからこそ帰る場所にいる人が無事で居ている事が第一なのだ。寳月夜宵の本質はどれだけ頭が良くても寂しがり屋の子供なのだ。

 

「うん…夜宵ちゃん。実は夜宵ちゃんと別れる前に伊地知さんから教えてくれた事があるの。それで居ない間ずっと考えて、自分の気持ちに答えを出したくてそのために見に行きたい場所があるんだけど……」

 

「行こう場所は?」

「ありがとう…場所は東京都指定旧跡―――――平将門の首塚」

 

 

 

 

「…詠子、どうしてここに来たの?」

 首塚を前に夜宵は詠子に問う。

 

「…ここね、中学生の時に遠足で皇居に来た事があるんだけど。その時螢君が首塚の心霊現象として言われる「肩が重くなった」「頭痛がする」ような反応を首塚の方向に見て言っていたの」

 首塚を見る詠子。その顔は何処か真剣だが何処か喜んでいた。

 

「だからここは霊感の無い私でもわかる間違いなく怖い場所なんだよ」

 ゆっくりゆっくり首塚に歩み寄る詠子。

 

「だから、ここに来て足が止まったり竦んだら心霊スポット巡りを辞めようと思った―――――けど」

 危険な場所だと知っているはずなのにその足はとてもスムーズに動いていた。

 

「むしろ足は止まらず近づく度に鼓動が早くなる。怖くてどうしようも無いのに目にすべきではないモノへの好奇心未知への好奇心がまたこの恐怖を得るようにって自分を駆り立てる―――――だから再確認出来たんだ」

 そうして詠子は将門公の首塚を前にしてこう言った。

 

「これが…私なんだって―――――夜宵ちゃんこれからも一緒に心霊スポット探索を続けよう…そして、敬君と夜宵ちゃんが呪術師として活動するために私も強力するよ」

 

「…それは良いけど呪術師としての活動をサポート?」

「うん、実はね伊地知さんから補助監督をしてみない?って聞かれたの。そうすれば危険地帯以外でも霊が見えるように出来る方法を教えてくれたり悠仁君を含めて4人で心霊スポットに行く時に色々と出来るって教えてくれたの」

 

「良いね。皆で新しい心霊スポット巡りに行こう」

 

 

 

 

 

 

―――――――あれから一体どれだけの時間がたったのかな。

 寳月家詠子の部屋に『彼女』はいた。彼女の名は三崎安奈。数字稼ぎに旧Fトンネルに赴きトンネルの主に捕まり殺され彼の奴隷として新たな犠牲者を道連れにする悪霊であった。

 

…体は動かないし周りも真っ暗闇だから見えない……。

 

「ふーっ、自分の心の在り方が分かってスッキリしたなぁ…」

 

…詠子だ。いい加減に許してあげるから開放して欲しいんだけど。

 

「よーしっ!これからもバリバリお化けに首を突っ込もう!!」

 

…馬鹿だなぁ、あんな目に遭って生きているのにまた首を突っ込むの?…あ、もし詠子が居なくなったらかたずけされてこの拘束を解けるかもしれない。

 

「そのために過去の学びを現在に行かさないと」

 

…いや、心霊スポットに行くならまたあんなヤバい奴とぶつかる可能性があるんでしょうが……

 

「…夜宵ちゃん曰く。雛祭呪法の耐久の比率は霊の強さであり。同時に人形の状態は霊にも影響して霊の状態も破損したり修理したりして怪我を負ったり治ったりするらしい」

 

…へぇーそうなんだ。

 

「例外もあるけどつまり、壊れても元に戻る素材で形代を作れば霊の強さによらない大抵の攻撃を無効化出来て何度でも使える永久的な身代わりが出来るってことになる」

 

………詠子?

 

「……例えばスライムを人型の硬い型の中に入れれば……千切られようが人形の形に戻るように集まって元の形を保てるようになる」

 

…ねぇ、…詠子…何を…しようと…

 

「『無限修復人形』が出来るんじゃないかって思うの――――――ねぇ、安奈」

 

!?…詠子…何で私を持ち上げているの?……

 

「…七海さん曰く呪術は足し引き。術式を開示するって言うリスクを背負う事で術式を強化するって言うらしいけど。雛祭呪法は夜宵ちゃんの術式だけど夜宵ちゃんの術式を鑑定出来る悠仁君の先生曰く。夜宵ちゃんの呪力が浸された霊の入った形代は呪具の一種らしいんだよね…」

 

…待って、お願いだから…話を…聞いて…

 

「取り合えず何事もトライアンドエラー。…この仮説を検証したい…だから―――――――手伝ってくれるよね安奈」

 

 嫌!…止めて詠子!!…それってすっごく痛いってことじゃない!!…お願いだから止めてそれだけは…反省します。懺悔します。謝るから。

 

「これからいっぱい心霊スポットに行ったり怖い人たちと関わったりするから。そのために安奈が絶対に消えたりしないように私精一杯頑張るから」

 

 要らない!!そんな優しさ要らない!!大人しく成仏するから許して詠子様!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「安奈、私達…ず―――――――――っと友達だよ」

嫌ァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッッッ!!!!!―――――

 

 

 

 

 

 

 

「…おっ、夜宵からだ…えっと、卒業生を引っ越します。だから力持ち並びに飛び道具持ちを募集?…まぁ、良いや。おーい釘崎!…」




次回は花魁値段ハウス頑張ってやっていくので楽しみにしてくださいね。
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