呪術収集   作:黑米田んぼ

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何とか書き終えた。来週からは仕事ですので更新もだいぶ遅くなります体壊してはいけませんので程々にで皆様お仕事並びに学業を頑張ってください。


第7話 H城址ー参

『おんしゃらの―――――』

 経文を長時間聞いたものの魂を引き抜き地獄に堕とし更に聞いたものを経文を唱える媒介にしてしまう。それが邪経文大僧正の術式。そして今、運悪く螢多朗は大僧正の経文を聞き過ぎて大僧正の経文を無意識に唱えてしまっていた。こうなっては耳栓も意味が無い骨伝導で聞こえこのままでは幻燈河螢多朗は死ぬ。

 

「螢多朗口を開けて!!」

 螢多朗の有無を言わずに夜宵は螢多朗の口の中に腕を突っ込み指についている鬼子母神の指で攻撃する。

 過去の経験からこうなる可能性を予知していた夜宵は事前に邪経文大僧正に雛祭呪法で螢多朗、夜宵、虎杖の3人の身代わりにしていた。そんな大僧正に霊的攻撃が出来る鬼子母神の指で螢多朗を攻撃し身代わりである大僧正の口を攻撃しいったん動きを止めさせたのだ。

 

「悠仁!見た所経文が効くのは小さい生物が2,3秒それより大きい狸とかは十秒弱では恐らく大人は30秒・・・いや、先ほど聞いていたから20秒しかない私が大僧正の経文を止める封印して!!」

 夜宵はこの場でもっともフリーな虎杖に封印の指示を促した。

 

「ふっ、封印ってどうやるんだよ!?」

 出された封印道具を見て夜宵に問う虎杖。

「先に注連縄で巻き付けて巻き方は関係ない余らなくなるまで巻いて!!」

 そうこう言っている間に大僧正は動き始め経文を唱え始めた。

 

―――――螢多朗が死ぬまで残り二十秒

 

「分かった!!」

 死なせるかと必死に虎杖はぬいぐるみに注連縄を巻き付けて結んでいく。

 

『―――――』

 注連縄で縛られた事で大僧正は一旦動きが止まった。

(・・・・・止まった?)

 そう思った夜宵・・・だが。

 

『うんせんなん・・・・・』

 再びお経を唱える大僧正。―――――螢多朗が死ぬまで残り18秒

 

「次、清めの塩の入った袋に入れて!!そのまま黒い縄で巻き付けて!!」

 次の指示を聞いた虎杖はすぐさま清めの塩の入った袋を注連縄で縛り上げたぬいぐるみに入れて封をする―――――螢多朗が死ぬまで残り15秒。

 続けてSトンネルの髪の毛で作った髪縄で袋に入ったぬいぐるみを縛り上げる。――――螢多朗が死ぬまで残り12秒。

 

「最後に鎖で巻き付けて南京錠をかけて!!」

 最後の工程を夜宵は虎杖に告げた。

「これで最後なんだな待っててくれ先生!!」

 鎖を引っ張りぬいぐるみに巻き付ける虎杖。―――螢多朗が死ぬまで残り8秒

 

『さんえいんば・・・・・』

 大僧正も封印されてたまるかとお経を唱える。・・・・・もしこの周りに大僧正が殺した生き物が居たらどうなるのだろうか・・・そんなIFを考えてしまうのかもしれない。

 

「螢多朗こらえて!!!悠仁まだ!!?」

 流石に危うくなってきたのか夜宵も激を飛ばしてくる。

 

「もうちょい・・・・・」

 刻一刻と螢多朗の体にお経が浸食していく7秒・・・6秒・・・5秒もし螢多朗が呪力の扱いを覚えていたらもう少し余裕があったのかもしれない。

 

――――――だがそれは螢多朗を呪いの世界に関わらせたくなかった螢多朗の祖母の小さなワガママだった。例え螢多朗に素質があっても呪いに犯されていても。

 

―――――だが、それは過ぎた話なのだ。

 

「これで止まりやがれ!!!」

 ―――――3秒、2秒・・・ガキン!南京錠が鎖にかけられ何重に縛られた事で身動きが取れなくなった大僧正は沈黙した。

 

「ふぅ~~~終わったぁ・・・」

 沈黙し完全に封印された大僧正を見て虎杖は倒れこんだ。

 

「お疲れ相棒、悠仁ナイスやっぱり3人もいると勝手が違う」

 夜宵は螢多朗と虎杖に拳をぶつけ二人を労う。

「・・・・・うん、本当にありがとう夜宵ちゃん悠仁君おかげで助かったよ」

 螢多朗もまた二人に感謝をのべる。

 

「気にしないでくださいっすよ先生」

「うんこれで1件落着・・・・・ん?」

 そして夜宵は気づくH城址が封じられている人形に紫の紐が付いていたことを。

 

「なんだよこれ?」

 紐の先を見ながら3人はH城址がいた滝のふちに辿り着いた。

 

「滝の中に何かある?」

「俺が拾うよ」

 そう言い虎杖が糸の先にある池の中に手を伸ばす。

 

「…これって?」

 引っ張り上げられたのは古びた木製の箱恐る恐る中を開ける。

 

「ゲッ!呪物かよ!!」

 中に入っていたのは干からびた人の手その手にはおどろおどろしい呪力が漂っていた。

 

「これは一体?」

 疑問を抱く一同に答えるかのようにH城址の霊が現れる。

 

『―――――!!』

 憎悪の目で呪物を見るH城址の霊。

 

「・・・・・」

 それを見て夜宵は呪物とH城址の霊を繋ぐ呪力の糸を切る。

 

『―――――嗚呼』

 切ると直ぐに効果が表れH城址の霊は穏やかな表情を見せる。

 

「―――――この呪物のせいで大変だった?」

 そう夜宵が問う。

『――――憎くて憎くて仕方なかった』

 H城址の霊もまた夜宵の問いに答える。

 

「・・・・・どうやら悠仁の上司の言う事は間違っていなかったようだね」

「コイツのせいであんなにヤバい霊になっていたってことか!?」

「で、でも、それじゃあ僕たちは善良な浮遊霊たちを地獄に堕としたってことじゃあ」

 その事に疑問を覚える螢多朗。

「いや、多分それは違う。H城址の霊は斬首の呪いを宿した自分の魂を切り分け分霊にしてを飛ばしている・・・・・あっている?」

 

『私の魂を切り分けて思い出を再現していた。強くて優しい人たちが此処にいたことを知って欲しくて・・・・・』

 H城址の霊は夜宵の質問に答え自分の行動原理を言う。

 

「分霊は地獄に堕ちたけど直ぐに消える…話を戻すと『個人』としては誰も死んでいない少しだけ本体が少し弱体化したと思っておけばいい。ここはパワースポット土地の霊力を吸い取って元に戻る。…事情があって人を殺したのは事実。だからその罪に対しては破格の罰」

『・・・・・それでもあなたたちにやられた事は忘れない』

「その覚悟で殺っている。…だからと言って弱体化されたままだと困る…それよりも」

 呪物を取り出す夜宵。

 

「ここに居る善霊を意図的に狂わす呪物を置き何かをしようとしている何者かがいる悠仁は心当たりがある?」

「・・・・・ある。五条先生が言っていた呪霊と呪詛師が組んでいるって。そしてこんな真似をするような呪霊に心当たりがある」

 

「―――――どんな霊?」

 夜宵は虎杖に問いただす。

 

「―――――白髪で継ぎ接ぎ面の人型呪霊名前は真人。・・・それと今思い出したけど先生に少し声が似ている・・・でもその声は人を馬鹿にしたような声だ」

 虎杖の脳裏に浮かぶ特級呪霊真人友達をたぶらかしゴミのように殺した憎むべき呪霊。

 

「ぼ、僕に声が似ているってひ、酷くない?」

「…すみません幻燈河先生。それと、そいつ手に触れると魂を操作して殺したり異形の化け物に変えてしまう術式を持っているんだ」

 

「―――――真人。…そいつはいずれ捕まえるとして、同じ目に合わないようにH城址の霊は別の場所に安置しよう幸いにも捕まえた事で善霊な地縛霊に戻った」

 

 

 

 

「―――――終わった」

 H城址の霊を安置し終えた3人。

「これで悪い霊現象が起こらなくなった立派な観光地になると思う」

「・・・・・だと良いな」

 

「―――――螢多朗、今回螢多朗が呼ぶ声が無かったら霊感が無かったら危なかった。悠仁も螢多朗を守っててくれた。二人ともありがとう」

 

「気にするなよ」

 

「少しは役に立てたのかな…こちらこそ今回も助けてくれてありがとう。本当に怖かった…何より、夜宵ちゃんを無くしてしまったのかと思ってしまった。このまま3人共終わっちゃうのかと思っていた。…こうして今も生きている事に驚いているよ」

 

「・・・・・お化け集め辞めたくなった?」

 螢多朗の言葉にそう言う夜宵。

 

「・・・・・・正直怖い。…でも、霊に騙されて夜宵ちゃんが死んだんじゃないかと思った時この年になって叫んじゃった」

 そう言い夜宵に視線を向ける螢多朗。

 

「―――――そして気づいたんだ夜宵ちゃんが僕にとってそれだけ大切な存在になっていたって夜宵ちゃんはお化け集めは止めないんでしょ。だったら僕も付き合うよ夜宵ちゃんを失いたくないから怖くなってもすぐそばで助けになろうと思うから―――――絶対に失いたくないから」

 そうして螢多朗は虎杖に視線を向ける。

 

「虎杖君ごめんけど僕にも呪力っての教えてくれないかな二人の迷惑になりたくないから。―――――そして何より僕には守りたい人たちが出来たんだ」

「分かりました!…でも、俺も入りたてですし五条先生とかを頼ってもいいすか?」

「もちろん。これからもよろしくね悠仁君」

「オッス!」

 

「―――――じゃあ帰ろうか」

 螢多朗は手を差し伸べる。

 

「うん」

「ウッス!」

 そうして帰り道につこうとした3人に。

 

『やられた事は忘れない』

 H城址の霊が現れて自分の分霊を渡してきた。

『もちろん助けてくれたことも困ったら呼んで』

「お互いに」

 その分霊を受け取った夜宵はカバンに入れた。

『…そう言えばそっちの学生さん』

「俺?」

 自分に話題を振れた虎杖は困惑した。

『その制服に見覚えがある。黒髪の白と黒の犬を連れた子』

「伏黒っすか?」

 条件の中で虎杖の中に思い浮かんだのは学友の伏黒恵だった。

『…伏黒って言うんだ。その子と他の友達も連れてまたおいで』

「覚えておく。じゃあな」

『―――――さようなら』

 

 H城址の霊に別れを告げ夜宵達は今度こそ家に帰還した。

 

 

 

 

 

 

 

「―――――私だ。南光坊か何かあったのかな?」

『―――――羂索、H城址に置いてあった呪物が何者かに持ち去られた』

「―――――ほう、あの霊は特級程ではないが手強いはずだ。それを相手に勝つとはやるね」

『笑っている場合か。あれを高専に取られてはいけない』

「それに関しては直ぐに解決できるさ。分かったこちらでも持ち主を探す」

『頼むぞお前とて待ち遠しいだろう『御霊』は』

「ああ、もちろんだとも。それじゃあまた」

『・・・・・頼むぞ』

 電話を切る夏油。

 

「―――――夏油、誰からの電話だ?」

 漏瑚が夏油に尋ねる。

 

「―――――ああ、古くからの知り合いでね。とある呪いに関して話が合ってね。おいおい話すさ君たちが喜べるものであれば良いがね」

「・・・・・そうか」




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