超昂大戦SS ひと夏のメモリアル! 超昂戦士と行く豪華クルーズ船ツアー 作:環 藍河
《緊急告知》
ダイビート設立3周年記念プレイベント
「超昂戦士と行く・1泊2日豪華クルーズ船ツアー」開催決定!
閂市に近日寄港する世界一周中の豪華客船「あとらんてぃっく・のあ」号。
欧米のセレブも予約待ちのクルーズ船が、期間限定ダイビート・サテライト基地と変わる2日間!
アトラクションは実際に発生した事件を完全再現。
クルーズ船に迫る最大の危機に立ち向かう超昂戦士たちの戦いを、間近で体験できます!
(※お客様の安全は確保されています)
さらに船内設備はダイビート基地を再現。戦士たちの秘密の日常を覗けるかも?!
午後は甲板のリゾートプールで超昂戦士とバカンスを満喫、夕方は夏祭りを満喫できるフリータイムも用意しています。
もちろんお食事はダイビート食堂のスタッフを派遣し、戦士たちのパワーの源・ダイビート定食各種をはじめ、日常のメニューを全て食べ放題でご用意。
そして夕方のレセプションは、超昂戦士と間近で語り合うトークショー。
2日目は船外レクリエーションをご用意。大自然の中で超昂戦士とふれ合うメモリアルな2日間をお約束します。
当日はエスカ・ルビーを始め、ダイビートが誇る超昂戦士が続々参戦決定!
憧れの超昂戦士と一緒に、去りゆく夏の思い出を作りませんか?
旅行代金および詳細はWebから、「NAUツアーズ」で検索。お申し込みもこちらで!
【スペシャルオファー】
このサイトをご覧の皆さまの中から抽選で、家族10組をこちらのツアーに無料ご招待します。
応募は家族構成と、超昂戦士に会ったら一緒にやりたいこと、聞いてみたいことをこちらのフォームから送信。抽選結果はメールでお知らせします。どしどしご応募を!
……
…
「…というわけでアカリ、この日は絶対空けてね。長官くんやユーノさんも了承済みよ。」
「エ…エリーちゃん…?」
大々的なメディア発表で、既にアカリの逃げ場は塞がれていた。
「き…聞いてないよ…?」
「そうね、言ってないもん。」
有無を言わせぬサプライズ告知は、辣腕経営者エリーの真骨頂であった。
「この前、アカリとお友達のシークレットツアー、会場の手配から人払いまで…
頑張った私のお願い、聞いてくれるでしょ?」
「! はうう…っ!」
説明しよう。
オルタナスタインとの最終決戦後、しばらくの休養を経て閂学園に復学したアカリ。
そして迎えた夏休み、誰からともなく持ち上がった海水浴の計画は…我も我もと膨れあがり、いつしか団体旅行ご一行様スケールに。
手に負えなくなったアカリはエリーに相談。
かくしてエスカ・ルビーオフ会へと一変した海水浴は、エリーのプロデュースでつつがなく決行され、ひと夏の忘れ得ぬ思い出をみんなの心に刻んだのである。
そして…エリーに大きな借りを作ったアカリは、クルーズ船ツアーの目玉商品という、多大な返済債務を背負わされたのであった。
「ぐ…ぐえーっ!? 何よこのツアー費用!?」
「これは…1泊2日のお代、だよな…?」
並ぶゼロがうららとヒビキの想像より1つ多かったらしい。
「あら? 二等客室ならちょっといいホテル並みだし、この手のクルーズ船ツアーではフツーの料金設定よ?」
世界一周のバカンスに大枚はたけるセレブ客まで視野に入れた設定なのだとか。
「これもダイビートのイメージ戦略の一環よ。無料招待だって将来のお客様の開拓まで見据えた先行投資だもんっ! ウチも利益ギリギリでやるから、アカリ、頑張ろっ!」
「エ…エリーちゃ〜ん…!!」
こうして園崎アカリの、忙殺確定ツアーへの強制参加が決定した。
……
…
その頃、ダイビート基地の談話室。
「クルーズ船の? 船内アトラクションの…エキストラ?」
「ああ、頼むよ、ライカ。」
トキサダは企画書を手渡し、ライカに直談判していた。
ぺらっ…。
「…これ、イノリとエスカレイヤーさんがこの前出くわした、シージャック事件の…?」
「ああ。クルーズ船ツアーだからな。参加者の皆さんに喜んで貰える、シチュエーションにふさわしいアトラクションにしたいんだ。」
目を通し、企画書を読み進めるライカ。
(シージャックを阻止する超昂戦士はルビーさんたち…人気だもんね。
で、海賊側はセンニン科…人数たくさん要るし、ダイビートからたくさん連れてくるわけにも行かないからか…。
で、アトラクションの後のレセプションやフリータイムでは一般客に混じって、一般客の護衛任務、と…。)
…?
「あのっ、じゃあ何でわざわざ改まって、あたしに承諾取りにいらしたんですか?
あたしもセンニン科ですから、モブのやられ役ですよね? サクッとルビーさんに倒されて、イベント終わればクルーズ船バカンスを満喫っ!」
「…護衛任務だと、書いてあるだろう…?」
「まーまー、お客さんだってお目当てはルビーさんとかレジェンドさんでしょ? 皆さんが主役でちやほやされてる間、あたしは壁の花で大いに結構! おカタイことはおっしゃらずー!
それにしても、それなら月想館でまとめてご指示いただければ…」
「…ライカには、海賊のボスを演じてもらいたいんだ。」
…ボス?
「あたしが?
アトラクションの?
ラスボスーーっ?!」
説明。
「一般客にはサプライズイベントとして、事前説明なしで参加してもらうんだが…悪役が真に迫りすぎると、本当のシージャックと勘違いされかねないんだ。」
「まあ…確かに、リバースさんたちや初音さんだと『また悪堕ちかっ!?』とかパニックになりかねませんね。
イノリだとマジでシャレにならないし…?」
…!!
「ちょ…ちょっと待ってくださいっ! それであたしにラスボスやらせる、って…」
「ああ、ライカにしかできない適役があるだろう。」
適役。
「ネット配信で一般客にもよく知られ、決して恐怖を与えない、ライカの世を忍ぶ仮の姿が。」
ライカの、もう一つの姿。
「まさか…!!」
ぽんっ。
「聞けば、お前の再教育プログラムは未完了だそうだな。
ライカ。このボス役で最後にしないか?」
肩を叩き、イエスかハイかで返答を迫る頭領。
断る選択肢は無かった。
読者の皆さま、ご無沙汰しております。超昂大戦SS書き、作者の環藍河です。
原作3周年を控え、超昂フェスも間もなくという11月にも関わらず、お届けしますのは夏イベントのオマージュ企画「ルビーたちと行く夢のダイビートツアー」SSとなりました。
現在第1話は完成(この後すぐリリース)、全4話予定です。どうぞお気軽にお読みいただけますよう、よろしくお願いいたします。