短めですが長すぎて分けるしか無かった…。
今のところ麦わらの一味にイオリがいると過剰戦力過ぎですね。序盤の海に覇気使いの猛者がいる時点で化け物以外の言葉が見つかりませんね…
ナミの家に戻ったイオリは少し休むと寝に入る。家にはノジコの姿がないことを確認するとナミは再び次の泥棒の航海に向けて準備を始める。
現在、ココヤシ村にはナミとイオリ、奪われたメリー号を連れ戻すために新たに仲間を一人加えたルフィが上陸していた。
バラティエの副料理長であるサンジとは女に目がない。美人な女性であるナミを想い、全身をクネクネとしながら気持ちの悪い舞を踊っていた。ルフィは上陸すると共に大声でナミと叫ぶ。無論、そんなことしてしまえば島の周りを彷徨く魚人にバレてしまう。案の定、彼の声を聞きつけた大福のようにデカい魚人が何事かと海岸線に走ってくるのを捉えた。
「アンタらは何してんの!」
「お前!何してんだ!!」
ルフィとサンジ、そしてヨサクの手を引っ張り建物の陰に引き込んだのはノジコとウソップ。ノジコはたまたま魚人から逃げていたウソップと出会い、ナミの事情について話をしていた。そこに現れたのが大声でナミを呼ぶルフィの声。二人は静かに叫ぶという器用にも高難度なことをしてみせる。
「ウソップ?!ナミとイオリはどうした?見つけたのか!?」
「あら、あんた達がイオリが言ってた海賊…」
「なんだお前、イオリを知ってるのか」
「私はノジコ。ナミの義理の姉よ。彼ならナミと一緒にアーロンパークにいるだろうね」
「ナミと一緒ってどういうことだよ。なんであいつらがアーロンのとこに」
「ルフィ、ナミの奴俺らのことを騙してたんだ。あいつはとんでもないヤツだったんだよ。ナミは────」
「それなら俺から話しやす」
ルフィとサンジはまだこの村に着いて間もない為、ナミの事情を知らない。その点を察したウソップが自分が知った事実をルフィとサンジに話そうとした時、思わぬ人物によって遮られた。声の人物はヨサクの相棒であるジョニーと彼が抱えるゾロだった。
バラティエにてミホークに斬られた傷が痛むのか包帯に血を滲ませた身体をジョニーに身を預けている。意識はあるのか息も絶え絶えなりながらルフィに事の顛末を語る。
ナミがアーロン一味の幹部であったこと。最初からルフィらを騙していたということ。そして、それが本意では無いかもしれないということ。
「よく分かった。ナミに直接事情を聞こう!」
ルフィに難しいことは分からない。直接本人に聞けば分かることだけは理解出来る。ノジコからナミのココヤシ村の過去の話も聞いたルフィは立ち上がりナミに直接聞きに行こうとする。
すっかり話に夢中になって気づかなかったが、村の中心の方から何やら騒がしい音が聞こえる。風車がついた帽子を被る全身縫い跡のある男が海兵と共に村の奥で騒いでいた。
「海軍がナミに一体なんの用で…?」
「チチチ…君に話すことは無い。黙って案内したまえ」
彼らの足の進める先にはナミとノジコが育ったオレンジ畑がある。まさかとは思いノジコはルフィらをおいて走り出す。突然血相を変えて走り去るノジコに声を掛ける暇もないままその姿を見失う。
「どうしたんだ一体」
「なぁそれより頭に風車刺したおっさんがいたぞ」
ルフィは珍しいものに目がない男だ。ノジコのことよりもそちらに興味が抱いてしまった。
風車をつけた男ゲンは目的不明の海兵を連れてオレンジ畑へと案内する。到着するとすぐに海兵を率いる海軍第16支部のネズミ大佐は部下たちにオレンジ畑を捜索させる。
「ちょっとアンタたち何しに来たの!」
海兵の突然の訪問に家の裏から出てきたナミはネズミ大佐の姿を見つけると最悪の事態を想定する。
「チチチ…君かね?ナミという犯罪者は」
ネズミ大佐は気味の悪い笑みを浮かべながらナミに罪状を述べていく。ネズミ大佐はナミを海賊として捕らえに来たのではなく、これまで数々盗みを働いてきた盗品を全て押収するために来たのだ。
「こんなのが海軍の仕事なの?アーロンがしている村の支配は!!私たち島民を奴隷にしている行為を無視して!私が盗んだ物を没収するのが海軍の『仕事』だとでも言うの?!」
「構わん。続けろ」
ネズミ大差は金に目が無い。海賊アーロンとwin-winの関係を築く彼にとってこの島は支配されていた方が都合がいいのだ。捜索を続ける海兵は家の中の他にオレンジ畑にもその手を広げる。
「ベルメールさんのオレンジ畑に手を出すな!!」
ナミにとって命よりも大事なオレンジ畑。母親が遺した大好きなオレンジ畑を海兵に踏み荒らされたくないナミは意地になって海兵を倒しに行くが、東の海とはいえ鍛えられた海兵にナミは簡単に押さえ付けられる。
「この
ナミの想いを全て知っているゲンはナミに全てを打ち明ける。村の者全員が村の為に金を集めいているナミのことを。自身らが勝手に期待してしまっていることも。ゲンは自身を抑えてる海兵を振り解きネズミ大佐に襲い掛かる。
「一介の村の駐在が海軍大佐に物言いか。撃て」
素手のゲンに対して海兵は手持ちの銃を抜く。ゲンは六発の銃弾を撃ち込まれ血を噴き出しだから倒れる。銃声に身を乗り出しゲンの元へ駆け付けるノジコは元凶の海兵を睨む。続けてノジコにも発砲された弾は身体に撃ち込まれる直前に受け止められた。
「海兵が民間人撃ってんじゃねぇよ。テメェらの正義はどこ行った」
外の騒がしさに起きてきたイオリは刀で銃弾を全て弾いていた。額に青筋を浮かべ件の海兵達を睨みつける。
「なんだね、君は」
「海兵擬きに喋る道理は無いな。ナミ、ノジコ!今すぐそのおっさん連れて治療してやれ。手遅れになるぞ」
運良く致命傷にはなってないが、放置していれば死ぬのは明白。見ず知らずの人とはいえ、折角助かる命を見捨てるほどイオリは腐ってはいない。気を失っているゲンを抱えて村の方まで走る二人を見送るイオリは今なおこちらに銃口を向ける海兵の数を横目で確認する。その間にも捜索が続き、遂にはナミの隠した宝が見つかってしまう。
「大佐!発見致しました!」
「チチチ…そうか。今すぐ運び出せ」
「どこでソレを知った」
「君には無関係だ。チチチ…いいのかね?海兵に手を出せば、君は賞金首だ。」
「今ここでお前ら全員消せば誰にも分からねぇ」
直後、イオリは縮地でネズミ大佐の前に移動し、そのまま袈裟斬りする。イオリの動きを見抜くことも出来ず銃を乱射してしまう海兵を次々と斬り伏せていく。これらの出来事は全て峰打ちとなっている。ナミが大切にしているオレンジ畑を汚い海兵の血で汚したくないイオリの想いだった。
「本当にくだらねぇ世界だ。どこに行っても腐った連中はいやがる」
海賊と癒着し守るべき市民を守らず、自身の私欲を肥すためだけに行動する腐った海兵を見てかつての故郷を思い出す。己が思い出すのは燃えたぎる城を見て大喜びをする男。
「まぁヤツの場合はただの逆恨みだろうがな」
オレンジ畑に侵入した海兵を片付け終えたイオリは気を失っている海兵を一纏めにする。全員を縄で頑丈に括り、自身の能力によって身体を人獣型にする。彼の身体は瞬く間に雷鳴と赤黒い羽衣を纏い、二対の角を持った神秘的な姿へと変貌する。
「
彼の能力のうちの1つ、雷と風を操り数十人を纏めて包み込めるほどの雷撃砲によって彼らを西の空へと吹き飛ばす。本来の力を込めれば街一つを飲み込み破壊する程の技であるが、今回のは彼らを焼き殺す程度の威力に弱めた技だ。
イオリはそのまま荒れたオレンジ畑を見渡し土の中に手を突っ込み、元の土壌へと戻す。彼の力は別に土壌操作には関係ないが天空の神由来の能力。古来より農民は天に祈りを捧げ美味しい作物を育ててきた歴史がある。つまり、天空の神ということは作物の神としての側面も持ち合わせているということになる。彼自身も屁理屈だと思っているが、悪魔の実はその人の想像を形にする能力。簡単な土壌操作であればお手の物である。
「さてと、ルフィのとこへと向かいますか」
ナミが隠してた財宝を身体の内側に取り込みオレンジ畑を後にする。
彼が食した悪魔の実は動物系ヒトヒトの実幻獣種モデル『インドラ』。どこかの世界で天空を支配した軍神。
かの神は白い象に乗って顕現すると言われている。その白い象にはすぐに戦闘を行うための数々の武器と大好きな酒を持たせていた。その白い象は不思議なことにその身体にインドラが好き勝手に持たせてくる荷物を蓄えていた。元々白い象は雲という大海から生まれた生命。無限に広がる大海を持つ象は無限収納可能の象ということ。これらを元にイオリの身体を無限の大海と定義して、その身を雲の収納袋としていた。
似たようなことをヌマヌマの実でも出来るのだが、あちらは外から刺激されると中から溢れ落ちてしまうが、常に不動の如く風に流されるだけの雲であるイオリは中身を吐き出すことは無い。
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