にーあなんとかかんとかいきるねーしょん   作:興梠 すずむし

1 / 6
まいおりちゃったねーしょん

そこかしこに転がる丸い金属の塊。その2つのレンズに光が灯るものは1つとして無い。

これらは地球侵略に来たエイリアンによって作られ、人類を排除すべく活動する機械生命体、その残骸であった。

そこへ3方向からカツカツと地面を鳴らす足音が集まる。

 

「……ここでの任務はこれで完了だ。これよりバンカーへ帰還する。」

 

全身を黒で統一された白髪のヒトガタ。ヨルハと名付けられたアンドロイドの部隊員の1人が任務の終了を告げる。

 

「ッはぁ〜、やっと終わったぁ!今回多すぎじゃありませんでした?休暇が欲しいです〜」

 

「次の任務までに特別何かなければその間は暇になるでしょう。報告して帰還するまでは任務なのでそれまではしっかりしなさい。」

 

グッと背中を反らせて大きく息を吐きながら文句を垂れ流すのを聞いてもう1人が気を抜かないように注意を促した。

 

一通りの報告をオペレーターへ報告し、帰還しようとした時、異変が起こった。

 

チカッと、転がる金属塊のひとつが静かに緑色に点滅する。

帰還へ向けて足を進める彼女らヨルハは気付かぬまま、各地で機械生命体と抗戦しているレジスタンスのキャンプへ向かい、そのまま打ち上げられて宇宙にある基地、バンカーへと帰っていった。

 

知られずのうちにチカチカと繰り返す点滅はやがて周囲の残骸へと伝播していく。しかしその光は白、緑、赤と統一性は無い。

 

一際速く点滅を始め、カチカチと点灯音の大合唱を少しの間奏でると一斉に光を消した。

 

地面の中からボコリ、と体を起こしたのはそこらで見かける小型の量産型機械生命体だった。

ただし、球体をした頭部にある2つのレンズは右が緑、左が赤に点灯している。

 

『アァ…アァ…!2Bノ、パンツガ見タカッタ…!』

 

両方のレンズから無駄に綺麗な透明度を誇る液体を流しながら、ガンガンとシンプルな作りの腕を地面に打ち付けて最低なことを口走る機械生命体がここに爆誕した。

 

【…a few hours later】

 

どうやら、ろくに飲み食いせずに徹夜を続けた結果、恐らくだが死んでしまったようだ。

いやぁ、しかしにゃんてんどーすうぇっち版で2Bの素敵なおしりとハイレグが見れないとは思わなんだ。

何やってんだあそこにヨルハ機体の素晴らしさの8割詰まってんだぞ!!(過言)

何とか見ようと四苦八苦するもじっくり鑑賞することは出来なかったので完走してからぱれすて版を買って実績解除しながら最後の最後に楽しみにしていたのがアダとなるとは。

それはそれとして、なんの因果か機械生命体の体に入り込んでしまったらしい。

 

『ウーム、コレハ便利』

 

しかしこの体、中々に便利であった。これまでの出来事はデータとして記録されるおかげで簡単には劣化しないし、排熱もわりとしっかりしているためオーバーヒートも起こさなければ疲労も感じない。

 

どれだけ時間がかかっても明確に時間が定められた目標も無いため時間に追われることもない。

 

『シカシ、アレダナ。イツナノカ全クワカラン』

 

カチカチと瞬きするようにレンズを点滅させながら呟くも、それで何が変化するという訳でもなく。

アテもなく歩きつつ主要キャラである2B、9Sに会った時の妄想を膨らませることにした。

この機械、介入する気マンマンである。

 

『マズ、何ト名乗ロウカ…。「アダム」ト「イブ」ガイルナラ「リリス」トデモ名乗ッテミルカ?』

 

昔読んだ漫画が言うにはアダムはイブより前にリリスとペアであったが、体位、もといソウイウ行為の時の位置関係を巡って喧嘩別れをしたらしい。

…………マンモス団地の例のシーンを親に見られたのを思い出してしまった。あーくそ、はいはいオッパイオッパイ。

 

その後は当てつけのように色んなやつを引っ掛けては多くの子供を産み落としたのだったか……。

 

『ビッチ扱イサレルノハ嫌ダナ……ヤメヨウ』

 

ナインズきゅんに引かれたら軽く死ねる。

 

そこまで考えたところで地面に落ちていた何かに躓いて胴体が横倒しになった。

ネジが2本ほど飛んで行った。

 

『ヒェ…コノ体カラドウニカシナイト会ウ前二死ニソウ…』

 

アンドロイドの義体、出来ればヨルハ機体をどうにか手に入れられれば生きるのに問題は無さそうではあるが、そう上手くいくだろうか。

 

何気なく躓いた物に目を向けると、そこには黒い塗装が所々剥がれたボディに、大小2対のアームを携えた小さな箱。ヨルハ機体随行支援ユニット、ポッドの姿がそこにはあった。

見たところ、投棄されただけで壊れてはいなさそうだ。

 

……移るか?

 

正直、機械生命体のボディは言葉が我ながら聞き取りづらいし何よりカタカナ変換がめんどくs……。

今後ヨルハと会う時にはコミュニケーションに差し障るだろう。

その点、随行支援目的で作られたポッドほどコミュニケーションに適したボディは無いだろう。

 

機械とは言え腐っても生命体。どうデータを移すかは本能のようなもので理解出来た。

 

両方のアームで箱を支えて頭部にあたる球体に近づけてから意識を集中する。

少し芽生えていた自我データには代わりに元マイボディにお引越し願い、会話に支障のないポッドのボディを手に入れた。




お し り が 見 た か っ た(○ ○ )
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。