「ッスゥーーーー…全然着かないんですけど」
地盤沈下予定の位置を地道に掘ってるけど未だに見つかんないんだが??
まぁ地盤沈下してから尚下に降りて洞窟の奥だもんね、そりゃそうよ。
果てしないよぉ…シクシク…。
まぁゲームに描写が無かっただけでどこかしらに別の入口があるのかもしれないけどさ。
う〜ん、どこまでストーリーが進んでるか分かればもっと計画立てれるんだけどなぁー…。
「はぁ〜…ま、やりますか…。スコップにしてた鉄板どこへやったっけ?ん、ん?揺れてね?」
周りすっごいガタガタしてる!!うおおおお!?
これってもしかして、来たのでは!?うほほーいショートカット来たこれで勝つる!!
って、うわああああああああああああ!?!?
真上からエンゲルス君が降ってきたあああああああ!?
ジャンプなの!?ジャンプで来たの!?その巨体でアグレッシブさ発揮するのやめなよ!!歩いて来ればいいじゃん!!
着地と同時にとてつもない衝撃波がちっちゃなポッドボディなワタシを襲う。
「あ〜〜〜〜〜れぇ〜〜〜〜〜…!?」
〜side 2B,9s〜
「大型兵器…やっぱりこいつら、罠にかけようと…!」
「どっちでもいい、倒しに行く」
6Oより緊急連絡が入り、敵大型兵器の襲来が知らされた。
気色ばむ9Sをよそに、2Bは殲滅のため駆け出した。
村を出ると砂塵が舞い、視界は悪く薄暗い。そこかしこで火の粉が飛んでいた。
義体のスペックを十全に用いて駆けること数分、目標の大型兵器が姿を見せる。
大型兵器はその巨体を大きく動かし、周囲の建築物を破壊して暴れている。
「配備されてる飛行ユニットを使おう!足元は危ないから、別のルートを探さないと…!」
「わかった」
大型兵器を避けて、かつてこの地に降り立った際に使った建物を目指す。
「2B、上!!」
「ッ…!ポッド!」
『了解。』
移動する2人の上を崩れた建物の瓦礫が襲った。2Bに随行しているポッド042が指示を受けて瓦礫にレーザーを照射して爆散させる。
その後、幾度か同様に瓦礫の雨や時折敵の放つミサイルに降られるが、不意に金属質な光沢をもった小さな箱が2Bに飛来した。
かなりの速度で飛んできたそれを蹴り落とし、再び進もうとしたが、蹴り落とした箱から声が上がる。
「ヴッ、目回った…オエェ…」
「目がどこにあるんだ」
思わずツッコんだ。
『識別個体ポッド028を捕捉。推奨:速やかな捕獲』
「えっ?エッッッッッッッ!!!!!!!」
2人揃って突然の出来事に呆然としていたが、幸いなことに地面に落ちていたポッド028は一際大きな声を上げると同時にボディをパカっと開いたまま動かなくなってしまったため、ヒョイと持ち上げられてあっさりと捕まり、小脇に抱えられた。
見たところ多少ボディにキズがあるものの、大きな損傷は無さそうであるが、抱えられた今も動く様子はない。
逃げられる心配は今のところなさそうだ。
「……行こう、2B」
「……そうだね」
何とも言えない初遭遇となったが、大型兵器をどうにかすればバンカーにはいい報告が出来そうだ。
再度動かないことを確認した2人は飛行ユニットへと急いだ。
物静かでピクリとも動かないポッド028。
(あわ、あわわわわわあわあわ慌ててはいけない!落ち着け、落ち着くんだ!!落ち着くには何すればいいんだっけ!?人の字を書いて飲む?口どこやねん!!つーびーたその鼠径部大変えっちでしたありがとう先生。いや違う!!そんなこと考えてる時間じゃない!!手首握ればいいんだっけ!?血が流れてないからホッとしようもないが??いや、そう!素数数えよう素数!!えーっとえっとえっと1!いや違う!2、3、4…いや違うえーとうーんと…!太ももの形良かったな…。いや違う!!)
その内心は突然の推しとの遭遇と視界いっぱいに広がった2Bのスカートの中とで思考回路がバグっていた。
そうこうしている内に飛行ユニットの配備地点へと近づきつつあった2人だったが、あと少しというところで駆け上がっていた建物の壁を吹き飛ばして大型兵器と邂逅した。
腕のノコギリや顔のような部分からエネルギー弾を撃ってきたりと攻撃が止まない。
「埒が明かない…!」
ポッド042と153による援護射撃と腕への斬撃でジワジワと削れてはいるものの、依然として勢いは衰えない大型兵器に少しずつ焦りを感じる2B。
このまま無理にでも飛行ユニットへ向かおうかと考えた時、ポッド042に持たせていた028が再起動を果たした。
「推しのピンチに動かにゃオタクが廃るぅー!!!」
042のアームを振りほどき、大型兵器の顔へと向かって不規則に動きながら突貫する028。
遂には顔の付け根へ取り付いたかと思うとポッドプログラムのミラージュを起動し、エネルギー弾の発射を止めてみせた。
これにより腕への攻撃が増え、程なくして大型兵器は動きを止めた。
戦ってる最中に「I ♡ 2B」「こっち見て♡」と書かれた、どこから持ってきたのかも分からない2つのうちわを振って応援?していた028はひとまず見なかったことにした。
ふよふよと寄ってきたところを042に確保された028は、どうやら大人しく捕まってくれるようだった。
飛行ユニットに乗り込むと042はユニットの制御をしなければならないため、028の保持方法に迷ったが本人が当たり前のように太ももに挟まれに行ったので問題は無くなった。
無くなったと言えば無くなったのだ。
9Sが何か言いたげであったが無くなったのだ。
それから十数分後、あえなく討伐を終えた戦場は深く沈み込み、エイリアンの信号を感知することとなったのだった。